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【E3 2013】プレーヤーからクリエイターになれる「Project Spark」レポート
「LIMBO」の様な横スクロールアクションから、「Angry Birds」の様なパズルアクションゲームまで
(2013/6/16 12:14)
「自分の思い通りのゲームを作ってみたい」。ゲーマーなら誰しもが1度はそう思ったことがあるのではないだろうか。もちろん筆者もその1人だ。しかしゲーム開発とは思いついた時にすぐとりかかれるような簡単なものではなかった。未経験者は最初に何をやれば良いかすらイメージもできないのが正直なところだ。
「Project Spark」はMicrosoftのプレスカンファレンス「Xbox E3 2013 Media Briefing」で発表された新タイトルだ。
しかし発表されたタイトル群の中ではこのタイトルだけ他のタイトルと大きく違う点があった。「Project Spark」は単純なゲームではなく、ゲームを作るためのソフトなのだ。
というわけで少し特殊な本タイトルについて、開発者から直接プレゼンテーションを受けることができたのでその模様をお伝えしていく。
全てはユーザーのアイデア次第。アクションゲームからシンセサイザー!? まで
「Project Spark」は1言で言うと「ゲームを作るためのソフトウェア」だ。冒険の舞台になるフィールドを作り、家や橋といった建造物を設置し、冒険には欠かせない様々なNPCを配置し、そしてNPCにAIを使って命を吹き込んで、ゲームの世界を作っていく。
作成できるゲームの種類はかなり幅広く、スタンダードな3人称視点のアクションゲームから、「LIMBO」の様な横スクロールの2Dのアクションゲームや、「Angry Birds」の様なパズルアクションゲーム、更にはシンセサイザーまでユーザーの想像力次第でありとあらゆるものを生み出せる能力を持つ。
操作デバイスも、Xboxのコントローラーはもちろん、Smart Glass機能を利用したタッチデバイスまで、様々なものが利用できるようで、バーチャルパッドを使うゲームまで作成できるという。
できることが多いとその分ややこしくなってしまう事が多いのだが、本作はXbox OneのSmart Glass機能に対応しており、スマートフォンやタブレットとコントローラーを組み合わせて操作できる。むしろデモプレイを見ている限り、快適にプレイするためにはタッチデバイスは必須の様に見えた。
本作にはマップを作成するツールや、AIを作成するツールなどが組み込まれており、それぞれを組み合わせることで自分だけのオリジナルのゲームを作っていく。
とは言っても、できる事が多すぎて最初は何から手をつけて良いかわからなくなってしまうだろう。
そこで本作にはチュートリアルモードの様なモードが用意されている。このモードを使えば画面に表示される選択肢に順番に答えていくだけで、自分だけのオリジナルのゲームが作成できるようになっていた。
選択肢に順番に答えていくだけでゲームの骨格ができあがる
まずは山、川、砂漠といった選択肢の中から大まかなフィールドの種類を選択する。そうするとシステムがフィールドを生成してくれる。それをベースにプレーヤーは手を加えていけば良い。
フィールドができた後は主人公の見た目や、ゲームの目的なども同じく選択肢が表示されるので選択していく。デモプレイでは主人公は鎧を着た戦士の様なキャラクターを選択し、ゲームの目的はダンジョンの奥に隠されている宝箱を探しに行くゲーム、と設定された。
ダンジョンの種類や場所、そしてボスのタイプを選択して配置すると、ものの数分でアクションRPGゲームが完成した。
作成したゲームはすぐにプレイすることもできるし、更に手を加えて新たな敵を出現させたり、目的を追加するといったことも可能だ。
どうしても複雑になりがちなAIなどについても、直感的な操作ができるように工夫されていた。確認できた範囲では「いつ」、「何をするか」といった項目が用意されており、そこに動作させたいアクションを選択してドラッグするという具合だ。例えば「いつ」に「主人公が近づいた時」というアクションをドラッグし、「何をするか」に「キャラクターの後ろをついていく」と設定すれば、ペットの様に主人公の後ろをついてくるAIが完成する。
AIはプリセットで用意されているものを利用することも可能で、FPS、TPS、アクションといったようにジャンル毎に様々なAIがあらかじめ準備されていた。
こうして作成した作品はインターネット上に保存することで他のプレーヤーと共有することが可能だという。
ゲームを作りたいプレーヤーは作ればいいし、作って公開されているゲームをダウンロードして遊ぶだけということも可能だ。どんなゲームで遊ぶかというだけでなく「Project Spark」でどんな遊び方をするか、というところまで含めてプレーヤーに委ねられている。
Xbox One/Xbox 360/Windows 8(タブレット/PC)で発売される予定となっている。発売時期についてはまだ発表されていないが、現在公式サイトではベータプログラムへの参加を受け付けている。