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バッテリー搭載モバイル液晶モニター「On-Lap 2501M」を試す

持ち運び用、ゲーム用とマルチに活躍できるユニークな一品


11月中旬 発売予定

価格:24,800円



 テックウインドは、台湾GeChic Corporationのモバイル液晶モニター「On-Lap」シリーズの最新モデル「On-Lap 2501」を11月に発売することを発表した。GAME Watchでは発売に先駆けて、「On-Lap 2501M」の製品サンプルに触れる機会に恵まれたので、一足先に製品のレビューをお届けする。

 「On-Lap」シリーズは、台湾GeChic製のモバイル液晶モニター。これまでに、13.3インチの「1301」、同サイズでHDCP対応の「1302」、15.6インチに大型化した「1501」と、機能・性能を進化させてきた。しかし今回の「2501M」は、これまでとはやや方向性が異なる。型番の「M」は“Mobile”の意味で、シリーズで初めてバッテリーを搭載し、ステレオスピーカーを完備するなど、「1501」にモバイル端末との接続を考慮した機能が追加されたものになっている。

 本稿では「2501M」と、今年9月に発売した旧モデルである「1501」を比較しながら、「2501M」の特徴と製品の狙いについて見ていきたい。


■ 足代わりになるカバーが付属するなど、コンセプトが大きく変化

 まずは「2501M」と「1501」の主な仕様を比較する。


On-Lap 2501M On-Lap 1501
パネル 15.6インチ(16:9) LEDバックライト
パネル解像度 1,366×768ドット
パネル表面 ノングレア グレア(光沢)
最大表示色 26.2万色
応答速度 8ms(標準)、16ms(最大) 16ms
視野角 上20度、下・左右45度
入力端子 MHL、Micro HDMI、D-Sub15ピン HDMI、D-Sub15ピン
スピーカー 内蔵(1W×2)
電源 USB接続(5V/2.0A) USB接続(5V/1.25A)
バッテリー 内蔵(Li-Po、9,300mAh)
本体サイズ 387×260×12.8mm(カバー除く) 383.5×259.4×8.5mm
重量 1,088g(カバー込みで1,312g) 895g

本体前面はロゴがある程度のシンプルなデザイン

 モバイル液晶モニターと言っても、PCとの接続はHDMIやD-Sub15ピンとなり、USBはあくまで給電としてのみ使用している。これは現行の「On-Lap」シリーズ全てで共通した仕様だ。

 パネルのスペックについては、応答速度の表記が若干違うが、それ以外は共通となっている。実際に使用して視野角の特性などを確認しても大きな違いは感じられないので、おそらく同じTNパネルを使っていると思われる。

 バッテリー充電時間については、最初に使用する前に付属のACアダプターを使って7時間充電するようにと書かれている。またPCのUSB端子で充電した場合、それより出力が弱く充電が足りない場合でも、7時間経った時点で保護回路が作動して充電が自動的に停止する。この場合はUSBケーブルを1度抜いて挿し直すと再び充電が始まる。フル充電になると黄色い充電ランプが消えるので、過充電される心配はないが、PCのUSB端子で充電する際には7時間で自動停止する点に注意が必要だ。

 大きさは、バッテリーを内蔵した分だけ「2501M」のほうがやや厚くなり、重量も200g弱ほど増えている。手にした時の感触は、比べれば「2501M」のほうが重いのがわかるという程度で、どちらも十分軽くて薄い。

 「2501M」には専用のカバーも付属しており、持ち運ぶ際にはこのカバーを付けた上でポーチ等に入れるようにとマニュアルに書かれている。薄型のボディは若干たわみやすさも感じられるが、カバーをつけることで安定感がぐっと増す。またこのカバーは、後ろに回りこむように開けてスタンド代わりにも使える。「1501」と同様の簡易スタンドも同梱されているが、このカバーを付けていれば不要だ。

 逆に「1301」から「1501」まで付属していた、ノートPCの背面に取り付けるパーツは省かれている(「1301」での取り付けの様子はこちら)。パネルの大型化やバッテリー搭載で重量も増しているため、「2501M」は単体で持ち運ぶ想定にしたようだ。

 本体色は「1501」がホワイトなのに対し、「2501M」はブラック。またパネルの外装は「1501」はプラスチックだが、「2501M」は金属素材に変わっていおり、見た目の高級感も増している。なお今回評価した「2501M」には、本体同梱の黒のカバーのほか、青、黄、赤のカバーも別途送られてきた。取り外しは簡単で、オプションパーツとして好みの色のカバーを選べるという仕様のようだ。

入力端子は右側面にまとめられている。HDMI、MHL、D-Sub15ピンのケーブルも製品に同梱されている 背面はヘアライン加工されている。左右上部にはスピーカーが内蔵されている
前面右上のアイコンはタッチパネルになっている。本体設定やボリューム調整(ワンタッチミュートもあり)が可能 カバーも付属している。閉じた状態ではスクリーンを完全に覆っている
カバーを開くと足代わりになり、設置はとても簡単 青、黄、赤のカバーも別売りで用意されている
「1501」(白色)と比較。パネルサイズは同じで、正面から見た大きさはほぼ同等 厚さは「2501M」(下)のほうがやや厚くなったが、まだまだ十分薄型といえる



■ モバイルに特化した「2501M」は実は便利なゲーミングモニター

ゲーム機とHDMIで接続。こちらはXbox 360を接続したところ

 それでは各種機器との接続を試していく。まずはゲーム機の接続を試してみた。現行のコンソールゲーム機のうち、Xbox 360とプレイステーション 3はHDMIで出力できるので接続が可能。WiiはHDMI出力がないため基本的には接続できないが、Wiiの周辺機器として非公式のHDMIコンバーターが発売されているため、それを使用すればWiiからの入力は可能となる。

 またPlayStation Vitaやニンテンドー3DSといった携帯ゲーム機も映像出力がないため接続不可。PSPはD端子出力が可能だが、「2501M」および「1501」はD端子がないため、これも接続できない。

 「2501M」の端子はMicro HDMIになっているが、Micro HDMI-HDMIケーブルが付属しているので、これを使ってXbox 360とPS3と接続できる。PS3に関しては、「On-Lap」シリーズ初の製品である「1301」はHDCPに対応しておらず、PS3からの映像を表示できなかった。「2501M」と「1501」はいずれもHDCPに対応しているので、PS3の映像も問題なく表示できるようになった。ユーザー側の設定も特に不要で、ただ繋ぐだけで大丈夫だ。

 パネル解像度は1,366×768ドットだが、HDMI入力は1080pにも対応している。映像は1080p、720pなど入力信号に合わせて自動でリサイズされ、フルスクリーンで表示される。入力信号も標準設定で自動検出されるので、設定は一切不要だ。

 「2501M」と「1501」をゲーム機を接続してみると、歴然とした違いがあるのがわかる。それはスピーカーの有無だ。「2501M」は、新たに音声入力に対応し、ステレオスピーカーを内蔵しているので、HDMI接続でゲームの音が出るのだが、「1501」はスピーカーが内蔵されていないので、映像しか出ない。「2501M」は単体でゲーム用モニターとして成立し、軽量で持ち運びやすく、設置も楽という、ゲーミングモニターとして意外と面白い製品になっている。

 スピーカーは本体背面の上部に左右1個ずつ内蔵されている。特に高音質とは言えないが、薄い本体に内蔵した割には自然な音が出ており、音量もかなりうるさいくらいまで大きくできる。単純にゲームをプレイするだけならこれで十分だろう。


【PS3に接続】
PS3に接続したところ。Xbox 360と同様、問題なく表示される 「1501」もPS3に接続した。映像は出るが、スピーカーがないため音が出ない。ちなみにPS3のUSBポートから給電は可能だった

【Wiiに接続】
今回は台湾GeChicが動作確認をしているHDMIアダプタ「GAME CONVERTER(LKV6000-mini)」という製品を使ってみた。WiiをHDMI出力したところ、動作することを確認できた。ただ、正規のライセンスを受けていない非公式な周辺機器なので、Wiiでの動作および「2501M」への接続は保証できない。あくまで自己責任で利用していただきたい



■ iPadなどモバイル端末にも接続

「Apple Digital AVアダプタ」を使って、iPadの映像を出力する

 次にiPad(第2世代)の接続を試してみた。アップルの「Apple Digital AVアダプタ」を使用することで、iPadやiPhone 4SでHDMI出力が可能になる。なお、最新モデルiPhone 5に関しては、端子部が変更されている(DockコネクタがLightningになった)ため、「Lightning Digital AVアダプタ」が必要となる。

 iPad 2を接続してみたところ、「2501M」、「1501」ともに問題なく表示できた。ゲームアプリも試した範囲ではどれも表示が可能だった。バーチャルパッドを使うゲームでは、画面が指で隠れるのがストレスになるが、HDMIで出力すれば画面に指が被る心配もなく、快適にプレイできる。

 また「2501M」にはMHL端子も搭載されている。MHLとは“Mobile High-definition Link”の略で、USB端子からHDMIと同じように映像を出力できる機能のこと。現在はAndroid搭載スマートフォンの一部などが対応している。ケーブルは「2501M」に同梱されており、対応機器さえあれば簡単に接続して映像を出力できる。「1501」にはMHL端子はないので、「2501M」ではその分スマートフォンの接続性が向上している。

 また「1501」は動作にUSB給電が必須だが、「2501M」はバッテリー動作が可能なので、給電できないiPod touchなどのモバイル機器とも単体で接続できる。ゲーム外の用途になるが、例えば携帯端末にプレゼンテーション資料を入れておき、出先で「2501M」を接続してプレゼンテーションする、といったことも可能。タブレットPCより画面が大きく、ノートPCより薄く軽いのがメリットだ。

 バッテリーでの駆動時間は、標準設定での明るさ50(最大100)で、フル充電後から10時間近く使用できた。本体設定や表示する映像によって差は出ると思われるが、持ち運んで1日使い、戻って充電という想定には十分だろう。


HDMIケーブルを接続するだけで「2501M」に画面が表示される。音も「2501M」のスピーカーから出力される HDMI出力なので「1501」でも表示は可能。ただし別途USBで給電が必要になるため手間がかかる

【「428 〜封鎖された渋谷で〜」プレイシーン】

サウンドノベル「428 〜封鎖された渋谷で〜」のプレイシーン。iPadと同じ画面がそのまま「2501M」に映し出されている

【「N.O.V.A. 3」プレイシーン】

「AirPlay」対応タイトルのFPS「N.O.V.A. 3」は、iPadと「2501M」で画面が異なる。ゲームによってはこういったものもある



■ PCに接続して表示遅延を確認

 今度は従来からの使い方であるPCとの接続を試してみた。こちらはHDMIで出力できるPCがあればすぐに接続できるほか、D-Sub15ピンを使用したアナログ入力も可能。ノートPCと組み合わせれば、15.6インチのサブモニターとして使える。機能的には単純なマルチモニターとなるので、水平・垂直スパン(サブをメインの上下や左右に拡張)や1,366×768ドット以下でのクローン(メインとサブで同じ画面を映す)など、PCが制御できる範囲で自由に設定できる。

 今回はデスクトップPCと接続して、一般のPC用モニターとの表示遅延を比較してみた。比較に使ったモニターは、ナナオ製の「FlexScan SX2462W」。筆者が普段使っているモニターで、表示遅延の点ではゲーミング向けというわけではなく、一般的なモニターとして見ていただいて構わない。比較にはハイスピードカメラで8倍速で撮影した映像を使用した。上が「SX2462W」、下が「2501M」だ。

 モニター内部の処理で発生する表示遅延についてはほぼ差はなさそうだが、応答速度は「2501M」のほうがかなり優秀なのがわかる。「SX2462W」はIPSパネルで応答速度は13ms(中間色5ms)となっているが、「2501M」はTNパネルを使っていることもあってか、スペックよりも良好な応答速度があるように見える。アクションゲームなど動きの激しいゲームでも快適に遊べるだろう。

 ただ色味を比較すると、「2501M」は全体的にやや白っぽく見える。また「2501M」は斜めから見ると、かなり色味の変化を感じる。画面に何が映っているかがわからないといったことはないが、ゲームや映像を長時間見るなら、なるべく正面から見たいとは思う。パネルサイズを考えても、用途としてはプライベートモニター、ないしは色味をさほど気にしないプレゼンテーション用途ということになりそうだ。

【表示遅延テスト】



■ ゲームにもモバイルにも、マルチに活躍できる1台

片手で軽々と持てる重さとサイズ。それでいて大抵のことはこなせるマルチな実力

 製品の方向性としてはモバイル向けとなっている「2501M」だが、スピーカーを内蔵したことで、むしろゲーム向けのプライベートモニターとしての価値が高くなった。持ち運びが楽で、カバーを閉じて片付ければ場所も取らず、数時間程度ならバッテリー駆動も可能。接続や設定も手間要らずで、ゲーム用モニターとしての使用の手軽さではこれ以上の製品はない。

 もちろん持ち運ぶ用途としても、HDMIやMHLで出力できるスマートフォンがあれば手軽にプレゼンテーション環境が整えられるし、ノートPCのサブモニターとしても電源不要というのは十分メリットになる。何より、バッテリーやカバーが付いても十分に薄型で軽量といえるスペックは、他に代わりになるものがない魅力的な部分だ。

 そこまで幅広いシチュエーションで使う目的があるかどうかは利用者次第だが、もしそこにハマるのであれば、「2501M」は極めて重宝するだろう。


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(2012年 11月 16日)

[Reported by 石田賀津男]