ワーナー・ホーム・ビデオは、Wii U用アクション「バットマン：アーカム・シティ アーマード・エディション」をWii U本体のリリースと同時の12月8日に発売する。価格は5,980円でCEROレーティングはC（15歳以上対象）。

　「バットマン：アーカム・シティ アーマード・エディション」は、2011年秋に発売されたプレイステーション 3/Xbox 360版「バットマン：アーカム・シティ」にWii Uならではの遊びを盛り込んだアクションゲーム。本作では街の一角が犯罪者が解き放たれてしまっている状況の中、密かに進行する恐るべき陰謀に立ち向かうためバットマンが奮戦する。PS3/Xbox 360版は全世界で600万本以上の売り上げを記録した。

　Wii U版では、PS3/Xbox 360版で高い評価を受けたゲーム性に加え、Wii U GamePadの全面採用により、よりバットマンと一体化できる要素が追加され、さらにダウンロードコンテンツ（DLC）として有料で展開していたコンテンツを最初から全て収録している。今回は改めて「バットマン：アーカム・シティ アーマード・エディション」の特徴と魅力を紹介していきたい。

【「バットマン：アーカム・シティ アーマード・エディション」日本語字幕付きトレーラー】

■　広大なアーカム・シティを飛び回り、戦う！　悪漢達の陰謀を阻止せよ！

広大なアーカム・シティが冒険の舞台となる

キャットウーマン用のミッションも用意されている。

　最初に「バットマン：アーカム・シティ アーマード・エディション」の基本的な要素を紹介していこう。

　本作は「バットマン アーカム・アサイラム」の続編となる。前作はゴッサム・シティにある大きな刑務所“アーカム・アサイラム”が舞台だったが、今作ではその刑務所が大きく広がり、ゴッサム・シティのスラム街全域が“アーカム・シティ”という犯罪者の巣くう場所となってしまう。

　街が刑務所に変わってしまったのは、“アーカム・アサイラム”の所長であったクインシー・シャープがゴッサム・シティの市長となってしまったためだ。クインシー・シャープはある邪悪な目的を持っており、この街でその計画を進めている。その動きを察知し、バットマンの宿敵ジョーカーもまた暗躍している。バットマンはアーカム・シティの陰謀を解き明かすべく活動を開始する。

　ジョーカーと彼に心酔するハーレクインはもちろん、トゥーフェイス、ベイン、ペンギン、ミスターフリーズなど、本作にはバットマンファンおなじみのヴィラン(悪役)が多数登場する。クインシー・シャープの陰謀を軸に、彼等ヴィランはそれぞれの思惑で動いている。バットマンは様々な特殊装備を武器に、彼等に立ち向かう。

　もちろん、バットマンを助けるキャラクターも登場する。執事のアルフレッドは様々なサポートを行なってくれるし、警官達は犯罪者に圧倒されながらもバットマンを支援してくれる。そしてキャットウーマンとロビンの活躍は、主にDLCで描かれることとなる。

　バットマンは多数の敵をその卓越した格闘術で倒していく。強力な攻撃、的確なカウンターで敵に大ダメージを与え、コンボが重ねれば、さらに技は派手に華麗になっていく。多数の敵を流れるような動きで倒すバットマンは非常にカッコイイ。格闘は本作の根幹をなす要素で、「チャレンジモード」という、戦闘のみを抜き出したゲームモードも用意されている。ここでは、どこまでコンボを繋げ、短時間で敵を倒せるか自己ベストを突き詰めていける。

キャットウーマン、トゥーフェイス、ハーレクインなど、バットマンのキャラクターが多数登場する。ベインやペンギン、Mr.フリーズといった映画に登場したキャラクターも
バットマンは銃を使わず、相手を殺さず、鍛え上げた肉体で悪に立ち向かう。ちなみにスクリーンショットはPS3/Xbox 360版のもの。Wii U版とはバットマンのスーツが異なる。
様々なガジェットを使うのもバットマンの特徴。Wii U GamePadにより、よりバットマンと一体化できる要素が追加される

■　6つのDLCが同梱！　キャットウーマン、ロビンとなって戦える!!

　Wii U版「バットマン：アーカム・シティ アーマード・エディション」の大きなセールスポイントは、これまでPS3/Xbox 360版で発売された全てのDLCが入っていることだ。DLCは全部で6つあり、PS3/Xbox 360版では有料で販売されていたものだ。ちなみにPS3版では全て購入すれば3,900円、3,360MSP(「アーカム・バンドル」を購入すれば3,040MSP)となり、この点を踏まえてもWii U版はかなりお得だ。DLCが入ることで、ゲームの楽しみは大きく広がる。6つのDLCそれぞれを紹介していこう。

「キャットウーマン・バンドルパック」のイメージイラスト

・「キャットウーマン・バンドルパック」

　キャットウーマンでチャレンジモードをプレイできるほか、「The Long Halloween」版 キャットウーマンとアニメ版キャットウーマンのスキンが追加される。さらに本編とは異なる、キャットウーマンを主人公としたストーリーも追加される。

・「ロビン・バンドルパック」

チャレンジモードでバットマンだけでなく、ロビンが使えるようになる。ロビンには独自のガジェットやムーブが用意されており、戦い方は異なる。複数のロビンのコスチュームも用意されてている。さらに“シオニス食肉処理場チャレンジ・マップ”と“暴走列車チャレンジ・マップ”も追加される。

「ロビン・バンドルパック」でのロビンのコスチューム。昔のものから、現代風のアレンジまで様々だ

「ナイトウィング・バンドルパック」イメージイラスト

・「ナイトウィング・バンドルパック」

　成長した初代ロビン「ナイトウィング」がチャレンジモードで使えるようになる。ロビンとはまた異なるムーブやガジェットが用意されている。そして新たに“ウェイン邸襲撃チャレンジ・マップ”と“ウェイン邸侵入チャレンジ・マップ”がプレイ可能になる。

・「アーカム・シティ・スキンパック」

　1970年代のバットスーツ、「Year One」版バットマン、「The Dark Knight Returns」版など7種類のバットスーツが使えるようになるパック。メインストーリーとすべてのチャレンジマップを完了すると、ストーリーモードで7種類のバットマンスキンを使用してプレイできるようになる。

「アーカム・シティ・スキンパック」。この他にも多彩なバットスーツが収録されている

・「チャレンジ・マップ・パック」

　格闘をたっぷり楽しめるチャレンジ・マップのパック。“ジョーカーのカーニバルチャレンジ・マップ”、“アイスバーグ・ラウンジVIPルームチャレンジ・マップ”、“バットケイブチャレンジ・マップ”の3つのマップが追加される。

・「ハーレークィンの復讐」

　本編エンディング後のエピソードで、バットマンとロビンの2人でプレイする。復讐に囚われたハーレークィンは新たなボスとなり、バットマンとロビンに挑戦状を叩きつけてくるのだ。

「ハーレークィンの復讐」。本編エンディング後のエピソードが描かれる。これまでチャレンジモードのみだったロビンでプレイできるのがうれしい

■　Wii U GamePadがもたらす更なる没入感！　バットマンになりきれる操作

Wii U版スクリーンショット。Wii U GamePadを“バットコンピューター”として操作可能に

　次にWii U版ならではの要素を紹介していきたい。バットスーツの左手には小型モニタとコンピューターが搭載されているが、Wii U GamePadはこの機能をゲーム内に丸ごと再現しており、Wii U GamePadのタッチパネルで操作を行なうと、画面内のバットマンも左手のコンピューターを操作する。アイコンをタッチすることで武器のアップグレードや、登場キャラクターの情報表示、様々なガジェットのショートカットの登録などもできる。

　リモートコントロールバットラングの操作や、ソナーの探知などは、Wii U GamePad本体を傾けて行なう。また、暗号シーケンサや情報の逆探知などもタッチパネルを操作して行なうことができる。Wii U GamePadはまるで自分がバットマンになってコンピューターを操作しているような感覚が味わえるのだ。

　さらに、「バットマン：アーカム・シティ アーマード・エディション」では、バットマンのスーツそのものが異なる。本作でのスーツは戦闘時に効果を発揮する「B.A.Tモード」を搭載しており、一定量衝撃を吸収すると使用可能になる。B.A.Tモードでは、バットマンの攻撃力が増し、カウンターをとりやすく、コンボが繋がりやすくなる。初めてでも戦いやすく、上級者はさらにコンボの記録を目指せるモードである。

　「バットマン：アーカム・シティ アーマード・エディション」は追加要素によって更なる魅力を獲得した。バットマンが秘密兵器を使う感覚を本作は再現している。バットマンファンはもちろん、Wii Uという新しいゲームデバイスのポテンシャルを引き出したい、Wii Uならではのゲームをプレイしたい、という人にオススメの作品である。

「B.A.Tモード」を発動すると、格闘能力が上昇する