「Hangame Festival★2012」メインステージイベントレポート

初代日本王者を賭けた「SF2」大会ほか、「エルソード」、「ドラネス」などのステージを開催


会場:パシフィコ横浜

10月7日開催

入場無料



 NHN Japan株式会社は、10月7日に「Hangame Festival★2012」を開催した。本イベントはハンゲームのサービス開始後15年間の間で最大規模のイベントということで、「スペシャルフォース」の大会や、新作発表、ロックバンドViViDのミニライブといったステージイベントが開催された。

 本レポートでは、メインステージのイベントレポートをお送りする。新作発表タイトルについては別稿(新作発表その1新作発表その2)で紹介しているのでそちらを参照して欲しい。





■ 世界大会への切符を賭け「スペシャルフォース日本代表決定戦2012」で2クランが激突

解説を務めたのは、「スペシャルフォース」運営プロデューサーの石川光氏(左)と、運営ディレクターの久東謙太氏(右)
実況はe-Sportsの実況解説でお馴染みのStanSmith氏

 まず、メインステージでは「スペシャルフォース日本代表決定戦2012」が開催された。これは8月に開催された「スペシャルフォースリーグ2012 Final SEASON」を勝ち抜いた「True Strike」と「Anfang Bewegung」の2クランが、今年タイで行なわれる世界大会への出場権を賭けて戦う大会。使用するマップは3種類で、うち2試合先取したチームが勝利となる。それぞれのマップは8ラウンド先取制。

 試合前にTrue Strikeのクランマスター、YUTI選手は「このクランはYUTIと、AkiRisが世界に通用するメンバーを集めて作ったチームです。目標は世界大会で優勝することで、ここで勝って初めてスタートラインです」とコメントし、この試合にかける気持ちが伝わってきた。

 第1試合は「ヴェネチア」で行なわれた。このマップは脱出モードのルールで、攻撃側が1人でも脱出ポイントに到達できれば勝利となる。「ヴェネチア」は大会公式マップになってから1年程度しか経っておらず、どの位マップを研究しているかが勝負の鍵になりそうだ、と久東氏は話した。水路が配置されており、ここをどう使うかがポイントだが、落ちるとリタイアするデメリットもある。また挟み討ちをしやすいマップなので、裏取りへの警戒も重要なポイントとなった。

 先攻はTrue Strike。1ラウンド、2ラウンドと勝利を重ねるが、3ラウンドからAnfang Bewegungが取り返し、6ラウンド目では2:2のイーブンに持ち込む。3:3のイーブンで迎えた7ラウンド目Anfang Bewegungのkamba選手が激しい撃ち合いからハンドガンに持ち替えて3Kill。この好プレーには会場も大きく盛り上がった。結果前半はTrue Strikeが3ポイント、Anfang Bewegungが4ポイントという展開。折り返し後半戦1ラウンド目、Anfang Bewegungのkamba選手の裏取りが成功し、Anfang Bewegungがこのラウンドを制し5:3と有利な展開に持ち込む。しかし逆境に強いというTrue Strikeが爆発、ここから怒涛の5連勝を叩きだし、第1試合はTrue Strikeが制した。


第1試合の「ヴェネチア」

 第2試合は「ミサイル」。こちらのマップは爆破モードのマップで、マップ上2箇所に設定されている爆破設置ポイントに爆弾を設置し爆発させるか、防衛側を全員倒せば攻撃側の勝利となる。

 この試合も先攻はTrue Strike。True Strike側は複数に分かれ、陽動をかけ裏取りをする作戦が目立つが、Anfang Bewegungも上手く連携を生かし、前半戦はTrue Strikeが4ポイント、Anfang Bewegungが3ポイントという展開。ここで攻守交替し、後半戦1ラウンド目はAnfang Bewegungが制するも、True StrikeのAKiRis選手が大活躍。第2ランドから5連勝し、第2試合もTrue Strikeの勝利となり、この瞬間True Strikeの優勝が確定した。


第2試合の「ミサイル」

 勝利したTrue StrikeのクランマスターYUTI選手は「世界大会に向けて、日本最強のメンバーで悔いのないよう頑張っていくので、応援よろしくお願いします」とコメント、Anfang Bewegungのクランマスターgelny選手は「True Strikeの皆さん、僕達の分まで頑張ってきてください!」と熱いエールを送っていた。


優勝したクランTrue Strike準優勝のクランAnfang Bewegung




■ 新職業も発表された「ELSWORD starring GUMI」リリース SPECIAL LIVEステージ

エルソード日本運営ディレクターの吉本真也氏

 「ELSWORD starring GUMI」リリース SPECIAL LIVEでは日本運営ディレクターの吉本真也氏からアップデート情報の発表があった。

 「エルス」の新3次職業として「インフィニティソード」が実装されることが明らかになった。2次職業の「シースナイト」で手に入れたコンウェル(魔法の鞘)の力が更にパワーアップし、剣を3つ召喚したり、敵を浮かせてコンボ与えたり、範囲スキルが増えたりと特徴が増えた。吉本氏によると、開発資料には「戦闘機を連想させるような速くて強い攻撃」、「型という枠を脱ぎ捨てたエルス」、「以前より自由奔放さに加え過激さが加わる」という言葉が記述されていたという。実装日程は2012年末を予定している。


【インフィニティソード ムービー】


新3次職業の「インフィニティソード」。敵を浮かしてコンボを叩き込んだり、範囲スキルが増えるという特徴があるという

 その後10月3日に発売されたコンピレーションCD「ELSWORD starring GUMI」の紹介に移った。このCDは、ヒャダインこと前山田健一さん、Google Chrome初音ミク編のCM曲でお馴染みのkz(livetune)さんが楽曲提供している他、ボーカルとして声優の能登麻美子さんが参加している。会場では10月6日付けのオリコンデイリーランキング9位で獲得したと発表があった後、前山田健一さんがプロデュースした「パラレルワールド」のPV上映、そしてkz(livetune)さんのSPECIALLIVEが行なわれた。

【ELSWORD starring GUMI「パラレルワールド」Full ver.】


会場がまるでダンスフロアの様になったkz(livetune)さんのSPECIALLIVE




■ 「スペシャルフォース2 SUPER LEAGUE 1st Season GRAND FINAL」開催。初代王者はどちらの手に

解説を務めた「スペシャルフォース2」 日本運営プロデューサー 佐野亘氏

 続いて「スペシャルフォース2 SUPER LEAGUE 1st Season GRAND FINAL」が開催された。これは8月から開催されている日本国内の初の公式大会を勝ち抜いてきた上位2クラン「AX-Fivestars」と「LIA-BLUFF」が雌雄を決するという試合だ。試合は決められた5マップから3マップを選択して戦う3本先取制。それぞれのマップでは前半後半5ラウンドで6ラウンド先取したクランが勝利となる。

 試合前にAX-FivestarsのクランマスターYamatoN選手は「選手とコーチ6人で努力を積み重ねてきました。今日は完璧です」と話し、LIA-BLUFFのクランマスターLittle選手は「やれることはすべてやってきたので仲間を信じてやっていきます」と話した。

 最初のマップは「デザートキャンプ」でルールは爆破。広めの通路が多いのでスナイパーが勝利の鍵を握るマップだ。先攻はAX-Fivestarsで、爆弾を設置してからのグレネードなど華麗な攻めを見せるが、LIA-BLUFFもAX-Fivestarsの攻めをきっちりと潰していく戦法で、前半戦はAX-Fivestarsが3ポイント、LIA-BLUFFが2ポイントという展開。後半戦に入りラッシュやフェイクを使った多様な戦略が光り、LIA-BLUFFが6ポイント先取で勝利した。


第1試合の「デザートキャンプ」

 2マップ目はAX-Fivestarsが「バイオ研究所」を選択、ルールは奪取モードだ。先攻はLIA-BLUFFだが、AX-Fivestarsの得意マップということもあり厳しい展開を見せる。結果はAX-Fivestarsが6ポイント先取し、このマップはAX-Fivestarsが勝利を収めた。


第2試合の「バイオ研究所」

 1:1で迎えた最終マップ、LIA-BLUFFは「工事現場」を選択。ルールは脱出モードだ。先攻はLIA-BLUFFだが、守り有利なマップと言われていることもあり、前半戦からAX-Fivestarsが着実に勝利を重ねていく。3ラウンド先取された状態で迎えた4ラウンド目、LIA-BLUFFはラッシュを掛け1勝を勝ち取るが、次戦以降AX-Fivestarsに抑えられた。このマップもAX-Fivestarsが勝利し、初代王者が決定した。


第3試合の「工事現場」

優勝したクランAX-Fivestars準優勝のクランLIA-BLUFF

 最後に佐野氏からALIENWARE協賛のオンライントーナメントが開催予定であることが明かされた。登録開始は10月15日から、開催は11月を予定しているという。詳細は公式サイトに掲載される予定。





■ まさかの「サクラ大戦」とのコラボが発表。「大戦略WEB」ステージレポート

大戦略WEBプロデューサー 岩田浩一氏

 「大戦略WEB」のステージイベントでは、プロデューサーの岩田浩一氏から「サクラ大戦」とのコラボレーションが発表された。コラボ期間は2012年12月から2013年5月までを予定しており、 帝国、巴里、紐育華撃団の隊員が士官として登場するほか、霊子甲冑の「光武」、「光武F」、「STAR」が兵器として登場する。他にも帝都を襲った「魔」が「大戦略WEB」のワールドを侵攻してきたり、「真宮寺さくら」、「エリカ・フォンティーヌ」、「ジェミニ・サンライズ」が月替わりで秘書として登場するという。

 レッド・エンタテインメントの福井氏は「お話を頂いたときはもっと軽いコラボかと思っていたのですが、キャラクター総出演という事でかなり大々的にやっていただいて感謝しています」と話し、セガの中山氏は「色々なキャラクターが登場するので楽しみにしてください」と話した。


株式会社レッド・エンタテインメント 福井隆氏株式会社セガ 中山雅弘氏

「サクラ大戦」とのコラボレーション内容




■ 「ドラゴンネスト」ステージで熾烈な戦いを制したのはギルド「ただではすまぬ」。開発チームからは新ダンジョンの発表も

ドラゴンネスト日本運営チーム 山本高勝氏

 最後に「ドラゴンネストバトルトーナメント」が開催された。オンラインでの予選大会を勝ち抜いた「FACE×RED」、「PvP×Style」、「うサミーズ∩∩」、「ただではすまぬ」の4チームが参加し、トーナメント形式で勝者を決定した。

 決勝戦は「FACE×RED」と「ただではすまぬ」の戦い。最初の拠点を「FACE×RED」が制圧しポイントを加算していくが、しばらくしたところで「ただではすまぬ」が拠点を奪取し、ポイントで逆転。しかし残り2分の段階で「FACE×RED」が再度拠点を奪取し、逆転するという怒涛の展開。このまま「FACE×RED」が勝利するのか……という空気に包まれていたところ、「ただではすまぬ」が全ての拠点を占拠するという好プレーで魅せた。結果残り36秒でポイントが逆転し「ただではすまぬ」の勝利が確定した。優勝した「ただではすまぬ」には、レアアバターの能力を合成したアバターや、ゲーム内通貨50,000PETALが贈られた。


試合の様子

優勝した「ただではすまぬ」準優勝の「FACE×RED」

「ドラゴンネスト」日本運営プロデューサー 河野相基氏
「ドラゴンネスト」開発プロデューサー チョン・ジュンミョン氏
「ドラゴンネスト」コンテンツチーム長 チェ・ジョンオ氏

 トーナメントの後「ドラゴンネスト」日本運営プロデューサー 河野相基氏、開発プロデューサー チョン・ジュンミョン氏、コンテンツチーム長 チェ・ジョンオ氏が登壇し、「イエロードラゴンネスト」についての情報を発表した。

 「イエロードラゴンネスト」はLv60プレーヤー向けの新たな「ドラゴンネスト」(ダンジョン)だ。実装は12月を予定している。「イエロードラゴン」は、ステージの背景にもなっている広大な砂漠がコンセプト。他のドラゴンの様に変形・変身を経て誕生したのではない純粋なドラゴンで、今までのドラゴンとは比べられない程強いドラゴンになっているという。

 また「イエロードラゴンネスト」にあわせて報酬となる「イエロードラゴン」装備のコンセプトアートも発表された。河野氏は「難易度は高いと思いますが、この装備を目指してぜひ『イエロードラゴンネスト』に挑戦してみてください」と話した。

 最後に河野氏は「China Joyなどのイベントで他国のPvPの大会が行なわれていますが、記事や動画を見ると日本のプレーヤーの方がスキルが高いように感じます。これからは日本でもPvPコンテンツを活性化させて、日本で世界大会を開催したり世界大会に参戦していきたいです」とPvP要素の充実についても言及した。


【イエロードラゴンネスト ムービー】


「イエロードラゴンネスト」のアップデート概要

【武井壮 VS ケルベロス】
百獣の王を目指し数多くの野生動物とのシミュレーションバトルを2万戦以上行なってきたという武井壮氏。この日は「ドラゴンネスト」に登場する地獄の番犬「ケルベロス」とのシミュレーションバトルを実演した。武井氏はケルベロスを首が3つある「犬」と判断し、“首のあいだをさする”、“ひんやりとしたマットをお腹の下に引く”など数々のアイデアとアイテムを駆使して服従させることに(シミュレーション上)成功した。最後にはケルベロス(?)と共にステージ上に上がり、会場から大きな笑いを誘っていた

【ViViDミニライブ】
「ドラゴンネスト」や「スペシャルフォース」などでコラボしているロックバンドViViD。「夢ムゲンノカナタ」、「CRISIS」、「liveyourlife」、「夏風」の4曲を演奏し、会場は大興奮だった

(2012年 10月 9日)

[Reported by 八橋亜機]