NCJ、「リネージュ 2」追加アップデート先行体験レポート

敵の波状攻撃を打ち破る「カルティアの迷宮」などを紹介


2月14日 アップデート実施予定


 エヌ・シー・ジャパン株式会社は、Windows用MMORPG「リネージュ 2」にて、「Chapter1 Awakening」の追加アップデートを2月14日に実装する。

 「Chapter1 Awakening」は、2011年11月8日に行なわれた大規模アップデート「Goddess of Destruction」のサブタイトル。「Goddess of Destruction」では、「覚醒」による新クラスの登場や、雰囲気をガラリと変えたフィールド、そして何よりもレベルの上がりやすさに大幅に変更が加えられ、本誌でも「“マゾゲー”の終焉」とお伝えしていた。

 今回のアップデートでは、インスタンスダンジョン「カルティアの迷宮」が目玉となる。今回はアップデートに先駆けて、この「カルティアの迷宮」を体験できたので、このダンジョンを中心にお伝えしたい。また体験の後、今回の追加アップデートの意図や「Goddess of Destruction」の反響について、「リネージュ 2」プロダクトマネージャーの五條隆将氏にお話を聞けたので、その模様もお伝えする。



■ 上級者向けの高レベルダンジョン「カルティアの迷宮」

「カルティアの迷宮」へは、「アデン城の村」にいるNPC「カルティア研究員」に話しかけて挑戦できる

 今回のアップデートで最も大きな要素「カルティアの迷宮」は、高レベル向けのインスタンスダンジョン。参加できるのはLv85以上のキャラクターで、ソロ用とパーティ用のダンジョンがある。またキャラクターのレベルによってレベル85から89、90から94、95から99と3段階のダンジョンが用意されており、合計で6つのダンジョンが存在する。

 体験プレイでは実際にレベル89のキャラクターで、エヌ・シー・ジャパンのスタッフと7人のパーティを組んでレベル85から89のダンジョンに挑戦した。
 
 カルティアの迷宮は大きく3つのフェーズに別れている。1つ目のフェーズでは、敵の攻撃が7段階あり、段階が進めば徐々に敵の攻撃が激しくなる。最後の7段階目には中ボスの様なモンスターも登場する。中ボスは時間が経つとフィールドに毒の霧を撒くなど、攻略は一筋縄ではいかない。また第1のフェーズでは、フィールドの中央に階段のある祭壇が建っており、ここにNPCの捕虜がいる。敵はこの捕虜に向かって突撃してくるので、プレーヤーたちは捕虜を守りながら、襲ってくる敵を撃退することになる。

 捕虜はかなり死にやすいらしく、今回のテストプレイでも10人程いた捕虜が最終的には1体しか残っていなかった。捕虜が全滅してもデメリットはないが、生き残っていると最終フェーズでプレーヤー達の援護をしてくれる。
 
 7段階の攻撃を撃退すれば、次のエリアに進める。このエリアでも敵の襲撃があるが、段階に分けた攻撃はなく、大量に沸いてくる雑魚モンスターと中ボスモンスターを倒せば最後のフェーズに進める。最初のフェーズに比べると通過点の様な印象だが、モンスターは手強いので油断は禁物だ。

 最終フェーズのエリアに進むと、開けた部屋に行き着く。ここでは、最初のフェーズと同様7段階の攻撃を受ける。ボスモンスターは最初石化していて遠くからこちらを睨みつけているだけだが、7段階目になればボスモンスターも動き出し、強大な攻撃力を持って戦闘に加勢してくる。味方は装備が充実しており、7人も居るから簡単にクリアできるだろうと考えていたが、ボスのヒットポイントはかなり高く、範囲攻撃も強力で、パーティが崩壊しそうになる場面もあった。ボスモンスターを倒して攻略に成功すると、ボスモンスターが落とすドロップアイテムとクエストの報酬を入手できる。
 
 実際にプレイしてみた感想だが、想像以上に難しかった。今回挑戦したのは最も難易度の低いレベル89までのダンジョンだったが、それでも難易度は高い。キャラクターの強さや装備はもちろん、立ち回りなどのプレーヤースキルも必要になってくるだろう。緊張感を求める上級者は挑戦のしがいがあるダンジョンだ。


【スクリーンショット】
どことなく不気味な宮殿が舞台だ。大量の雑魚モンスターが沸いてくるのが見える
少し見づらいがフィールドの紫になっている部分が毒の霧だ。階段の上で戦うのがセオリーになるだろうか
最初は大勢いた捕虜も気がついたら残り1人に……
2つ目のエリアでは、ある程度の数の雑魚モンスターが沸く。油断しないように攻略したい
最後の部屋で佇むボスモンスター。最初は石化しているが、7段階目になると石化が解けて、周りのモンスターと一緒に攻撃をしかけてくる


■ 狩場には「エリートモンスター」が登場。「メンタリングシステム」などもリファイン

 また既存エリアである「諸侯の参拝地」、「帝国の墓地」がリニューアルされ、モンスターの配置などが変更になった。「カルティアの迷宮」が上級者向けのアップデートとすると、こちらは中級者向けのアップデートとなる。
 
 この2つのエリアでは、「エリートモンスター」と呼ばれるモンスターが配置される。このモンスターは他のモンスターとは違い、一回り大きく目立つので、簡単に見つけられるだろう。エリートというだけあり、同じレベルのキャラクターと比べると少し手強い相手だが、倒すことで5分間「謎の力」と呼ばれる強力な補助魔法がキャラクターにかかり、狩りが快適になる。余裕があれば積極的に倒していきたい。
 
 他にも、「Goddess of Destruction」で実装された、初心者が上級者の協力を得てスムーズにゲームになじめるようにする「メンタリングシステム」では、新しい補助魔法の追加や、メンティー(協力を受ける側)がメンター(協力する側)を召還できるなどの機能追加が行なわれる。
 
 またアカウントハックなどの被害を防止するため、携帯電話を利用してログインする度に新しいパスワードを発行する「ワンタイムパスワード機能」も実装される。こちらは強制ではなく、従来のセキュリティカードを使ったログインも可能だ。


【スクリーンショット】
モンスター名の上にタイトルがついているのがエリートモンスターだ。補助魔法は効果時間は短いもののかなり強力な効果になっている


 体験の後、五條氏は「今回のアップデートは小規模に思われるかもしれませんが、今後は大規模なアップデートの合間に、小刻みに小規模なアップデートを行なっていく予定です。今回は、その第1弾です」と、この追加アップデートが「リネージュ 2」の今後の方針を示す重要なアップデートであることを明かした。
 
 また大きなリニューアルを加えた「Goddess of Destruction」のユーザーからの反響を尋ねると、「実はユーザーにも好評で、しばらく『リネージュ 2』を離れていたユーザーがプレイを再開してくれています」と好感触を示す反応が返ってきた。今後は初心者へのサポートにも注力しながら、初心者から長く遊んでいる上級者まで多くの人に楽しんでもらえるタイトルを目指すそうだ。

 最後に、次回のアップデートの時期を伺うと、五條氏は「それは言えませんが……」と唸ってしまったが、「ただ、ゴールデンウィークはたくさん遊んでいただきたいですね」とゴールデンウィーク前のアップデートを匂わせていた。6月には8周年を控え、“マゾゲー”ではなくなった「リネージュ 2」の新たな展開を、今後も期待したい。


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(2012年 2月 13日)

[Reported by 八橋亜機]