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ガンホー、「ラグナロクオンライン ギルドマスターズ」開発者インタビュー
「RO」の世界を違う角度から。年末にスマホ版、春に真のコンセプトが明らかに


10月20日 収録


 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、ブラウザ用シミュレーション「ラグナロクオンライン ギルドマスターズ」のプレオープンサービスを10月19日に開始した。正式サービスは10月27日に開始予定で、基本プレイ無料のアイテム課金制による運営となる。

 「ラグナロクオンライン ギルドマスターズ」はどんなゲームで、どのような経緯で作られたのか。今回は本作のプロデューサーを務める、ガンホー ゲーム事業部オンライン本部ゲームサービス部プランニング課課長の廣瀬高志氏と、執行役員ゲーム事業部オンライン本部長の飯野平氏に、本作のコンセプトと将来像を聞いた。




■ 「RO」とほぼ同じ時代を舞台に、濃厚な共通要素を取り入れたブラウザシミュレーションゲーム

本作のプロデューサーを務めるゲーム事業部オンライン本部ゲームサービス部プランニング課課長の廣瀬高志氏
執行役員ゲーム事業部オンライン本部長の飯野平氏
27日よりスタートするショップ画面。ギルドメンバーやカードのくじも用意される

 廣瀬氏は最初に、「ラグナロクオンライン ギルドマスターズ(以下「ギルドマスターズ」)」開発の経緯を説明した。本作はMMORPG「ラグナロクオンライン(以下「RO」)」の世界観から広がる様々なゲーム作品の1つとして、2011年2月から企画が始まり、5月から開発がスタートしたという。開発会社は非公開だ。

 「RO」は、携帯電話向けのRPG「ラグナロクオンライン Mobile Story」、PSP向けのシミュレーションRPG「ラグナロク 光と闇の皇女」など様々な展開をしている。そして「ギルドマスターズ」はブラウザゲームだ。プレーヤーは“ギルドマスター”となりギルド員のキャラクターを集めて拠点を成長させていく。本作は「RO」と共通の大陸を舞台としており、時代設定は“魔王モロク”が登場し、去って行った直後。現在の「RO」より少し過去の話となり、そこから分岐したパラレルワールドという設定だ。

 「ギルドマスターズ」では、プレーヤーはギルドマスターとして「ルーンミッドガッツ王国」、「シュバルツバルド共和国」、「アルナベルツ教国」のどれかに所属する。様々なキャラクターをギルドに加え、傭兵を育成しフィールドのダンジョンを探索していく。ゲームデザインは「トラビアン」や「ドラゴンクルセイド」のような「村ゲー」と呼ばれるブラウザゲームの極めてオーソドックスなものとなっている。

 廣瀬氏はこの作品の企画に当たり「『RO』ではできない体験をユーザーに提供したい」という想いがあり、「RO」プレーヤー、過去にプレイしていた人をメインターゲットにし、「RO」をプレイしていない時間で手軽に楽しめる作品を目指したという。長年「RO」の制作担当を務めた廣瀬氏は「ギルドマスターズ」を手掛けるにあたり、「RO」の世界を別のアプローチで描いていきたい、本編以外のところでもユーザーにいつも「RO」に触れていてもらいたいという思いでスタートさせたのだそうだ。本作に関しては、企画、制作管理、進行管理などさまざまな点を担当し、プロデューサーとして関わっているという。

 飯野氏は「『RO』のギルドマスターは限られた存在ですが、本作では誰もがギルドマスターを体験でき、自分なりのギルドを作っていけます。また、『RO』ではMMORPGとは言っても、コミュニティはギルドに限定したものになりがちです。『ギルドマスターズ』では、その枠を取り払い、新しい出会いとコミュニティを作ってもらいたいです」と語った。

 「RO」との大きな違いは“国家”への帰属意識だ。「ギルドマスターズ」ではプレーヤーは3つの国のどれかに所属する。ゲームではリアルタイムの国家チャットが可能で、同じ国家のプレーヤーと話ができる。3つの国家は競争関係になっており、今後はPvP要素や、国家で力を合わせて競争する「ラストダンジョン」という要素も導入されるという。親しい友達や「RO」の友達と話をするには、“同盟”チャットが利用できる。親しい友達の近くに新たな拠点を作るといったことも可能だ。

 他の「村ゲー」と違う本作ならではのセールスポイントは、やはりギルド員のイラストが大きい。「RO」に登場する職業が男女それぞれ用意されており、総数で50種類以上となっている。このギルド員は正式サービスの「キャラくじ」で通常よりも強いキャラクターが入手できるという。強いキャラクターには色が異なる「エクストラカラー」のキャラクターも存在するという。

 この他にも装備品に装着し様々な効果をもたらすカードが当たる「カードくじ」や、キャンペーンの賞品が当たるくじなどもある。この他にも「村ゲー」としては定番と言える課金アイテム、一定時間ギルド員の能力をアップさせる消費系のアイテムなども用意するという。

 カードには属性をもたらすものがある。ギルド員を派兵して攻略するダンジョンには属性があるため、ギルド員は複数の武器を持ち歩き、ダンジョンに合わせて武器を持ちかえ攻略する必要がある。また階層のあるダンジョンなども登場するという。序盤のダンジョンには10〜20人程度の傭兵をつける必要があり、初心者はまず国力の充実を図るのがコツだという。

 現在の「ギルドマスターズ」は他の「村ゲー」と違い他の拠点を襲撃したり、ギルド員を戦わせる要素はない。今後も拠点を襲って資源を奪うというよりは、協力要素や育てたギルド員を戦わせより高みを目指すようなゲーム性を盛り込んでいくという。




■ 春実装の「ラストダンジョン」で本作の真のコンセプトが明らかに

本作の大きな売りとなるキャラクターイラスト。Exカラーも用意される
連携要素第1弾。3つのアイテムが入手できる
今後の予定。ラストダンジョンで真のコンセプトが明らかになる

 そしてこれからの「ギルドマスターズ」はどうなっていくのか。まず11月に「RO」との連動要素が入る。「ギルドマスターズ」にはクエストやダンジョン攻略の報酬に「魔石」というアイテムがあり、これを集めると「RO」のアイテムと交換できる。第1弾は「サイドキャップ[1]」、「天馬の羽耳[0]」、「黒の書[1]」という3つの装備品が既に発表されている。今後ラインナップは増えていくという。

 また、スマートフォン用に最適化した「ギルドマスターズ」の開発も進められている。PC版の「ギルドマスターズ」とデータは同期しており、どこでも「ギルドマスターズ」がプレイ可能になる。サービス開始時期は2011年末から2012年頭を目指しているという。名実共にいつでも世界にアクセスできるゲームとなるわけだ。

 そして最大の特徴となるのが「ラストダンジョン」だ。これは全体マップの中心地域「異世界」にあり、このラストダンジョンを攻略するのが国家の目標となるという。ラストダンジョンは2012年春の実装を予定している。ラストダンジョンは国ごとに設定されており、誰がこれを攻略できるかが鍵となってくる。

 このラストダンジョンが実装されることで「ギルドマスターズ」の真のコンセプトが明らかになる。「ギルドマスターズ」にはゲーム開始時に「前衛」、「中衛」、「後衛」と選ぶが、前衛はトッププレーヤーとして力を溜め、中衛、後衛はこれに力を貸すという。ラストダンジョンをクリアできれば所属国家全体に恩恵が与えられる。中衛、後衛は前衛をバックアップするほか、ラストダンジョンに入るための条件としては中衛と後衛がキーとなるダンジョンを攻略しなければいけないといった要素も入る。

 「ラストダンジョンは国を挙げての目標となり、戦力はもちろん、資源も必要になっていきます。国家の帰属意識でプレーヤーが協力する要素が他のブラウザーゲームにはない特徴になると思います」と廣瀬氏は語る。「ギルドマスターズ」はラストダンジョンクリアによって「1周」が終わるという。どういった要素がリセットされたりするかはまだ未定だが、流れとしてはどの国家がいち早くラストダンジョンをクリアするか競うことになる。そしてクリアすると前回のプレイによる恩恵を受けた上での再出発となる。周期は1年で2〜3回を予定しているそうだ。

 この他、前衛はモンスターの襲撃を受けるという要素も予定されている。前衛のプレーヤーは戦力を増強させると共に、拠点も強化し防衛に力を入れなくてはならない。前衛のプレーヤーを応援するため、中衛、後衛は力を貸すことになる。運営側としては前衛を助けたら中衛、後衛にボーナスがもたらされるというようなイベントを行ない、ユーザーを誘導していくことも考えているという。

 ただラストダンジョンはコンセプト部分でもまだ検討中の要素が多く、今後具体像を固めていくという。その前にギルドキャラクターの上位2次職や3次職を投入し、各プレーヤーの力を増していくと共に、ゲーム要素を充実させていくのが当面の課題だ。

 廣瀬氏は本作について、「僕は元々FPSなどのリアルタイムな駆け引きが楽しめるゲームが好きなのです。『RO』もその感覚でプライベートでも楽しんでいますが、やはりダンジョンを行き来する楽しさだけでなく、『ゆっくり楽しみたい』とも思いますし、『RO』の村ゲーというのは『RO』にはないハウジング的な箱庭要素も味わえます。スマートフォンでも楽しめるようになれますし、個人的にも楽しんでいこうと思います」と語った。

 また廣瀬氏の個人的な想いとして、ストーリー要素を盛りこむといったこともやっていきたいという。「RO」のストーリーを補完するサイドストーリーや、「RO」と連動したイベントクエストも考えていきたいが、最大の課題はラストダンジョンの仕様だという。SNSなど他サービスの連動はインターフェイスでは組み込まれていないが、「ラグナロク公式SNS」にコミュニティを立ち上げる形で交流を促進していくという。

 現在の「ギルドマスターズ」は、まず動作が重い、チュートリアルは教えられた手順を機械的にやるだけのもので他の行動ができず、そこから外れると途端にゲームが進めにくくなってしまうといった問題がある。特にサービス開始時にはゲームが進められなくなるほどに動作が重かった。重さの問題についてはサーバーを増強して負荷を下げ、そこから修正と充実を図っていくという。20日にはサーバーの増強が行なわれたが、まだ重い部分もあり、今後に期待したいところだ。

 最後にユーザーへのメッセージとして廣瀬氏は「『ギルドマスターズ』は始まったばかりで、今後の課題や展望を語らせていただきましたが、国に属しムーブメントを起こしていくという要素を今後構築していきます。それと共に『RO』ユーザーの皆さんには、この作品で『RO』とは違った遊びを気軽に楽しんでいただきたいと思っています。是非1度触ってみてください」。飯野氏は「『ギルドマスターズ』では『RO』では表現できないものを表現していきたい。『RO』の攻城戦目的とは違うギルド像を提示していければと思います。これからも色々なゲームで『RO』の世界を広げていきます」と語った。




 今回のインタビューで、「ギルドマスターズ」はまず、他のプレーヤーに襲われるという要素のない、仲間と共に育成を楽しむ「村ゲー」としてサービスをスタートし、ゲーム要素の充実を目指していくということが確認できた。そして本作の本当の鍵となるラストダンジョンとそこに関する要素は春に向けて実装されるという。

 他のオンラインゲームとの明確な違い、「ギルドマスターズ」の本来の楽しさが見えてくるのはまだこれからという印象を持った。スマートフォン版の登場なども含めて、「RO」ユーザーを中心に今後このゲームがどういった遊ばれ方をしていくか見ていきたい。


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(2011年 10月 26日)

[Reported by 勝田哲也]