NVIDIA、立体視ソリューション「NVIDIA 3D Vision 2」を発表
互換性を保ちつつ明るさを2倍に改善。眼鏡のかけ心地も向上
「NVIDIA 3D Vision 2」を紹介したエヌビディア ジャパンのテクニカル・マーケティング・エンジニアのスティーブン・ザン氏 |
NVIDIAは10月14日、新たな立体視ソリューション「NVIDIA 3D Vision 2」を発表した。
「NVIDIA 3D Vision」は、同社が2009年から展開している立体視ソリューション。アクティブシャッター方式の眼鏡と、120Hzの液晶モニターを組み合わせて使うことで、解像度を損なうことなく毎秒60フレームの3D立体視を楽しめる。現在までに液晶モニターやノートPCなどで60機種以上の対応製品が発売されており、550タイトル以上のゲームソフトが対応している。
今回発表された「NVIDIA 3D Vision 2」は、そのアップグレード版となるもの。最大の変更点は、従来よりも3D立体視を明るく見せる「NVIDIA 3D LightBoost」に対応したこと。アクティブシャッター方式では、立体視を利用する際にスクリーンが暗く見えてしまうという欠点があるが、「NVIDIA 3D LightBoost」では、ゴースティング(左目の映像が右目に入ったりして残像が見える)が少ないタイミングでのみ、液晶モニターのバックライトを強くするという制御を行なうことで、従来の約2倍明るい立体視映像を実現している。
眼鏡も従来品より改善されている。レンズの大きさは約20%拡大して視界が広くなっている。形状も変更されており、ゴーグルのように縁を出っ張らせることで、部屋の照明などの周辺光が入りにくくなっている。また耳当ての部分も平らな形状にすることで、眼鏡の上からオーバーイヤータイプのヘッドフォンを使った時の快適性を向上させている。またキーボードなど、画面以外の周辺を見た際の明るさも改善されている。
従来品との互換性もあり、「NVIDIA 3D Vision 2」の眼鏡は従来のモニターでも使用可能。「NVIDIA 3D Vision 2」対応のモニターと従来の眼鏡の組み合わせでも使用できる。ただし「NVIDIA 3D LightBoost」は、「NVIDIA 3D Vision 2」対応の液晶モニターと眼鏡の組み合わせでのみ利用できる。
ソフトウェア側の対応は不要で、「NVIDIA 3D Vision」に対応したソフトは全て「NVIDIA 3D Vision 2」に対応する。必要なビデオカードやPCスペックにも変更はない。
北米では10月発売予定で、眼鏡とIRエミッターをセットにしたワイヤレスキットが149ドル、眼鏡単体が99ドル。日本では11月中旬以降に発売される予定で、価格は未定。対応する液晶モニターはASUSから27インチの製品が発売予定となっている。従来の対応モニターは21インチないし23インチだったが、今回27インチの製品が登場することもトピックスとなっている。
(2011年 10月 15日)