東京ゲームショウ 2011レポート

THQ、「TGSメディアイベント」レポートその2
黙示録の騎士が展開や魔界を巡る「DARKSIDERS 2」
反則的な強さの「ウォーハンマー40000: スペースマリーン」


9月15日~18日 開催(15日、16日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


 本稿ではTHQ、「TGSメディアイベント」レポートその1に続き、THQが東京ゲームショウのプレビューイベントで公開した「DARKSIDERS 2」と「ウォーハンマー40000: スペースマリーン」を取り上げたい。プレイステーション 3/Xbox 360用「DARKSIDERS 2」は2012年発売予定で人類が滅んだ後の世界で天使や悪魔の世界を巡っていくアクションアドベンチャーだ。

 「ウォーハンマー40000: スペースマリーン(以下、「スペースマリーン」)」は10月27日発売予定のプレイステーション 3/Xbox 360/Windows用TPSで、日本での発売はサイバーフロントから。CEROレーティングはZ(18歳以上のみ対象)。ミニチュアバトルゲーム「Warhammer 40,000」の世界を再現し、超人的な強さの主人公が敵をなぎたおす。どちらも世界観に強い魅力のある作品である。



■ 天界魔界、地上界奔放なイメージで描かれる世界で激しく戦う「DARKSIDERS 2」

米Vigil Gamesクリエイティブディレクターのダニエル・アイザック氏
デスの華麗で激しいアクションが大きなセールスポイント

 「DARKSIDERS 2」のデモとインタビューを行なったのは本作の開発元の米Vigil Gamesクリエイティブディレクターのダニエル・アイザック氏だ。「DARKSIDERS 2」は前作「DARKSIDERS~審判の時」の続編に当たる。「DARKSIDERS~審判の時」は天軍と魔軍が現代の地上でぶつかり合い人類は滅亡、黙示録の4騎士の1人であるウォーは人類の滅んだ地上で、悪魔だけでなく、天使とも戦っていく。

 「DARKSIDERS 2」は前作とほぼ同じ時期に進行する。主人公はもう1つの黙示録の4騎士「デス」だ。デスは滅んでしまった人類を復活させる使命を帯びて、「現世」と「死の世界」の合間のアビスタルプレインと呼ばれる「地下世界」を旅していくことになる。今回のデモでは序盤のメインクエストで「死の王」に謁見するため闘技場での勝利を目指す。死の王はエターナルスローンという宮殿にいる。

 「DARKSIDERS 2」はデスが様々な世界を巡るアクションアドベンチャーだ。自由に歩き回れるフィールドと戦闘を行なう場があり、ゲームが進むと様々な場所へ行き戦いを繰り広げる。デスはゲームを進めることで様々な相違や武器を得ることが出来、アクションもパワーアップしていく。使えるようになったアクションで既存のフィールドでもいままでいけなかったところにいけるようになるなど、行動範囲が広がっていく。

 本作ではNPCから様々なクエストを依頼される。ストーリーを進めるメインクエストの他、装備などの報酬が得られるサブクエストも用意されている。メインクエストだけでなく、セットアイテムのコレクションなどやりこみ要素もあるという。

 デモで強調されたのはデスのアクション。デスの基本武器は武器は2本の刀のような形態から柄を結合させて両端に刃のついた槍のような形、さらに刃の部分が曲がって鎌のようになったり、自在に姿を変える「ツインサイス」という武器だ。デスはこの武器を振り回したり、突き刺したり、体ごと回転させて敵を切り刻む。その動きは軽快で素早く、多くの敵をなぎたおしたり、巨大な敵を切り刻む姿は魅力的だった。

 さらに敵に突き刺してたぐり寄せることで敵を引きつけたり、自分の体ごと移動できる鎖がまのような武器や、ハンマーなども使える。敵はわらわらとよってくるスケルトンや、カブトムシのような羽を持つ巨大な昆虫型の敵「スカラベホーク」、何人もの死者が融合したかのような骨の巨人「ボーンジャイアント」などが登場した。

 またデスはアイテムを手に入れたときや、敵との戦いの時一瞬だけ翼を持つ姿に変わった。こちらはまだ詳細は秘密だが「リーパーフォーム」という形態だという。この他デスは「絶望」という馬を操る。この馬に乗ったアクションはゲーム後半で登場するとのこと。世界を巡り装備を集め、デスを様々にパワーアップしていくことが本作の大きな目的だ。また、前作は人類の滅んだ地上が描かれたが、今作ではクリエーター達が想像力を振り絞ったより多様な世界が描かれるという。

 「DARKSIDERS 2」でデスは悪魔のいる地獄や魔界、天使のいる天界、ウォーが戦っている地上にもいく。様々な“領域”を巡り人類復活の道を探っていく。それぞれの世界には魅力的なNPCがいて彼らと交流し、時にはメインクエストやサブクエストを受けていく。サブクエストはやらなくてもゲームが進むが、サブクエストをこなしていくことで世界への理解が深くなったり様々な報酬が得られる。一度ゲームをクリアした後も隅々までの楽しめる作品となる。

 アイザック氏は今回力を入れたのはデスのアクションだと語る。前作のウォーは力強い戦士だったが、デスは素早く敵を切り刻む。軽快でスピードの速い戦い方が特徴だ。前作でもユーザーが想像を超えるコンボをしたということで、今回もコミュニティの形成も注力する。開発側で究極のコンボを提示し、ユーザーの挑戦も求めたいという。

 また、マルチプレイ、Co-opなども視野には入れているが、いまはまだ明らかにできないという。アイザック氏は「DARKSIDERS 2」は前作でできなかったことを全て実現できるようにしたいという。その中でも新しい敵、新しい世界、膨らんでいく独特の世界観に注目して欲しいとのことだ。

 「DARKSIDERS 2」は巨大で強大な敵に、デスの能力をフルに使って立ち向かう作品だと感じた。黙示録の4騎士と言うことで、宗教的な匂いが強く、アメコミ的な世界観は強烈なインパクトがある。特にデスのアクションがどんなものになるか楽しみだ。


【DARKSIDERS 2】

デスの華麗なアクション、独特の世界観が伝わってくるスクリーンショット



■ オーバーキルしまくりの超強力戦士が活躍「ウォーハンマー40000: スペースマリーン」

開発元である米Relicマーケティング担当のジェームス・マクダーモット氏
オリジナルのGames Workshopのミニチュアバトルゲーム「Warhammer 40,000」

 「ウォーハンマー40000: スペースマリーン(以下、「スペースマリーン」)」は10月27日発売予定のプレイステーション 3/Xbox 360/Windows用TPSだ。日本での発売はサイバーフロントからだが「TGSメディアイベント」ブース内で開発元である米Relicマーケティング担当のジェームス・マクダーモット氏によるデモンストレーションが行なわれた。

 「スペースマリーン」は英Games Workshopのミニチュアバトルゲーム「Warhammer 40,000(ウォーハンマーフォーティーケー)」のダークな世界観を忠実に再現したTPS。遙か未来の世界で、宇宙に進出した人類と他種族の戦いを描く。ファンタジー世界を舞台としたミニチュアバトルゲーム「Warhammer」から分かれた作品のため、SF的な世界観ながら敵対するのが緑の肌をした亜人間オルクやケイオスと呼ばれる悪魔などファンタジー世界の住人風なところが面白い。

 ボードゲームでのオルクは弱いながらも数で敵を圧倒する。スペースマリーンは一騎当千のユニットだ。「スペースマリーン」はこのルールを受け、波のように押し寄せてくるオルクをばったばったとなぎ倒す爽快なTPSとなっている。スペースマリーンは隠れたり、逃げたりと姑息なことはしない、という公式設定そのままに、本作では体力回復すら攻撃で行なう。「生き残りたければ攻撃し続けろ」という、かなり思い切ったルールを採用している。

 実際の回復アクションは気絶攻撃をした敵につかみ攻撃を行なうというもの。つかみ攻撃は敵を持ち上げてから地面にたたきつけたり、持ち上げた敵に刀を突き刺したりと過激なものばかり。スペースマリーンはなぎ倒されるオルクがかわいそうになるほどえぐい無敵ぶりを発揮する。

 さらに「怒りメーター」というギミックがあり、敵を倒すとメーターが上がり発動させることでさらに圧倒的な攻撃力と体力の自動回復が行なわれる。武器はチェーンソーのような刀、連射力の高い銃やショットガン、グレネードランチャーなど豊富だ。さらにジャンプパックで飛び上がり、落下することで周囲の敵をまとめて倒すこともできる。他の作品とは一線を画すパワフルな戦いぶりが強く印象に残る作品だ。

 マルチプレイでは最大8vs8のスポーツライクな激しい対戦が行なえる。プレーヤーはスペースマリーンとケイオスマリーンに分かれて戦う。クラスは標準的な「タクティカル」、ジャンプパックを使う軽戦士「アサルト」、重火器を使う「デバステイター」がある。成長要素があり、アビリティの獲得や外見や武器のカスタマイズが可能だという。

 マクダーモット氏は本作は「Warhammer 40,000」ファンならばニヤリとさせられる要素をちりばめられているという。登場キャラクターや世界観はGames Workshopの監修を受けており、ゲームオリジナルモンスターは登場しない。ミニチュアゲームのプレーヤーが頭で思い描いた戦いが視覚化される興奮を感じて欲しいという。本作は日本語字幕によるローカライズだが、用語はミニチュアバトルゲームと同じものに統一しているという。

 マクダーモット氏が最もお気に入りなシーンはオルクをなぎ倒し進んでいく中で、黒幕であるケイオスの軍勢と出会うシーンだという。これまで出会わなかった強敵にどう立ち向かうか、そこに注目してもらいたいとのこと。マクダーモット氏は「ビジュアルバイオレンスというべき、過激でパワフルで美しい戦い、超人的な強さでオルクをなぎ倒す戦いを楽しんでください」と語った。

 「Warhammer 40,000」は日本では馴染みが薄い作品だが、重厚でありながらはちゃめちゃさもあるユニークな世界観はとても魅力的だ。そして他のゲームとは違う過激な強さを持つ主人公によるプレイ感覚もとても面白い。ぜひ注目して欲しい。


実機からの撮影。オルクは攻撃を受けると粉みじんになる。無敵気分を満喫できる
こちらのスクリーンショットからは、スペースマリーンの過激な強さがわかる

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(2011年 9月 17日)

[Reported by 勝田哲也]