ガンホー、WIN「トイ・ウォーズ」アップデート「Dimension2.0颯爽!ヒーロー“ヤマト”推参!」先行体験レポート
「まどマギ」とコラボ決定。今後は「初心者向けモード」を充実


7月25日アップデート実施予定



 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、7月25日にWindows用オンラインTPS「トイ・ウォーズ」のアップデート「Dimension2.0 颯爽!ヒーロー“ヤマト”推参!」を実装する。

 「トイ・ウォーズ」は、夜中の家の中やファンタジックな城など、おもちゃの世界に入り込んだかのような3Dフィールドで、プレーヤー同士がフィギュアキャラクターを第三者視点で操り、銃などを駆使して戦っていくシューティングアクションとなっている。

 今回は、7月25日に追加アップデートされる新しいフィギュア「ヒーローシリーズ」の「ヤマト」と、新マップ「ホビーシップ」を実装前にプレイできたほか、ゲーム事業部オンライン本部ゲームサービス部プランニング課課長代理の齋藤和寛氏と、同課の塩島百合氏に今後のアップデートや展開などについて話を伺えたので、その模様をお伝えする。



■ 「美少年」タイプのフィギュア「ヤマト」が加わり、より賑やかになる戦場

新フィギュア「ヤマト」

 新たにフィギュアシリーズに加わったのは、正式サービス開始前からビジュアルや名称は発表されていた「美少年」タイプのヒーローシリーズ「ヤマト」。専用のアバターアイテムも3種類が今後順次追加予定で、プレイ中のセリフは岡本信彦さん、岸尾だいすけさん、杉田智和さんの3人の声優が担当したものの中から選べる。

 齋藤氏によれば、「ヤマト」開発時は「『イケメン』を目指して開発していたのですが、韓国の『イケメン』と日本の『イケメン』はどうもイメージが違うようで、その擦り合わせが大変でした」と苦労を語ってくれた。

 「トイ・ウォーズ」には、これまでに女性タイプフィギュアの「ナルミ一号機」と「ナイトメア」、ロボット型フィギュアの「レボルト」が登場していたが、男性型フィギュアの登場は今回が初となる。

 早速「ヤマト」でプレイしてみたところ、これまでになかった「美少年」タイプのビジュアルや男性声優による勇ましいセリフが新鮮に感じられた。もっとも、本作では選択するフィギュアによって性能の差はなく、装備するアバターアイテムで性能が変化するシステムを採用しているため、同じ操作感覚でゲームを楽しむことができる。ただ、プレーヤーのフィギュア選択の幅が広がることにより、目と耳で感じる戦場の賑やかさがこれまで以上に増し、より「トイ・ウォーズ」らしいお祭り感が出てきそうだ。


【スクリーンショット】
購買部で購入できるアバターアイテムは3種類(デフォルト除く)。ボイスも3種類から選択できる
男性型フィギュアの登場で、戦場が新鮮に感じられる


■ 入り組んだ船内の新マップ「ホビーシップ」。所属チームで戦略が変わるのが魅力

新マップ「ホビーシップ」
「ホビーシップ」の全体マップ。左右対称でないことが一目瞭然

 「ヤマト」と同様に今回追加される新マップ「ホビーシップ」は、ミニチュアで作られた船の内外を駆け回るマップで、甲板や船内、ダクトなどを通りながら相手陣地へ攻めていく……といったもの。「トイ・ウォーズ」の中では中型のマップになっている。

 船内を走ってみると、積まれたダンボールや、半開きのドアなどの障害物のほか、頭上より高い位置にあるベルトコンベアー、上方に設置された通路など、高低差を利用した作りも多く見られる。特にマップ中央付近では、そこへ繋がる通路パターンがいくつもあるので、待ち伏せや奇襲攻撃を画策したい反面、思わぬところからの攻撃にも注意しなければならない。齋藤氏によれば、狙撃ポイントも何カ所か用意してあるそうだ。

 また、特にチーム戦の場合は、チームによって主なスタート地点が船の中と外に分かれているのが特徴だ。赤チームは、甲板と船内から橋がかかった小屋や船内の外側からスタートし、船内に進入するように攻める。青チームは、入り組んだ船内の深いところからスタートすることになる。振り分けられたチームによって攻め方に大きく違いが出てくるのも、このマップの面白さだろう。

 なお7月25日には、武器を強化できる「アップグレードシステム」に「トイくじ」の武器がアップグレード対象となる。武器のアップグレードは、ゲーム内で敵プレーヤーを倒したときにランダムに手に入る「バッテリー」から得られるエネルギーと、ゲーム内通貨の「ToyPoint」を使って最大5段階まで行なえる。「ゴールド武器」のアップグレードを5段階目まで完成させると、ステータスもゲーム最高クラスになるそうだが、その分アップグレードをするためのエネルギーや「ToyPoint」の量の条件も厳しくなっているそうだ。また、武器の能力値のバランスを取るため、「フィギュア☆スター」で入手できる武器については、ステータスが上方修正されるという。


【スクリーンショット】
チーム戦では、船の内と外に別れる。外から侵入するチームと、船内から迎え撃つチームでは戦略が大きく変わるだろう
障害物も多く、通路パターンも多い船内。高低差を利用した攻撃にも気を付けなければならない


■ 8月には大型アップデート。初心者向けの新しいゲームモードが実装予定

 齋藤氏には8月のアップデート情報も聞くことができた。齋藤氏は「8月のアップデートは大型になる予定です」と切り出し、現在運営チームが「ミニゲーム」と仮称で呼んでいる初心者向けの新しいゲームモードを導入する予定を明かしてくれた。

 齋藤氏が「アンケートにもPvE(練習モードを含む)を入れてほしいという要望が5割ほどあった」と話すほど、ユーザーから実装が待たれていたものだ。このゲームモードは、プレーヤーがロボット型のCPUと戦うPvEのモードで、1人プレイでゲームの操作に慣れてもらうことを目的としている。

 「初心者にオススメ」と齋藤氏は話したが、これにはイージーモードとハードモードがあるほか、プレイ中に獲得できる「インスタンスマネー(仮称)」を使ってHPの回復、ステータス強化、弾数補充といったスキルが発動できることや、今後はランキング表示を考えているなど、初心者でなくても、ひとつのゲームモードとして楽しんでもらえるようにも作られているそうだ。

 ただし、「本来のコンテンツであるPvPを多く楽しんでほしい」との理由から、1日にプレイできる回数に制限を設けるという。この制限回数は現在調整中だそうだ。

 この他、チーム戦を行なう際、「待機ルーム」で画面に表示されたボタンなどをクリックすれば、プレーヤーをレベル、キル数(倒した数)、デス数(倒された数)で自動的にバランスよく振り分けられる「バランスシャッフルシステム」、「クラン戦」における「チームデスマッチ」モードの追加、攻撃HIT時の演出変化などがあり、「よりワイワイと楽しめる」アップデートになるようだ。

 また、齋藤氏は「他のゲームモードも開発中です」と今後の予定についても話してくれた。1つ目は、初心者向けの模擬戦。これは、キルとデスがプレイ中に反映されないPvPで、より気楽に戦ってもらおうという主旨のゲームモードになるそうだ。2つ目は中上級者向けの「ガンレース」というモード。「詳しい内容は言えませんが、使用できる武器が制限されるモードで、模擬戦よりも早く実装されるかもしれません」と齋藤氏。3つ目に、他のプレーヤーのプレイが見られる「観戦モード」や「中継モード」も開発中だ。

 齋藤氏は、初心者向けのモードを増やしていくという方針について、「『トイ・ウォーズ』は10~20代の若い世代で、アニメや声優が好きというユーザーが多くプレイしています。フィギュアを操作するという世界観やアニメ作品とのタイアップの影響もあってか、『トイ・ウォーズ』が初めてプレイするオンラインゲームだというユーザーも多くいます。そういった方のために、初心者向けのコンテンツをまずは増やしたいと思っています。それが終わり、ユーザーがある程度定着してきたら、その後は大人数参加型のPvEなど、大型コンテンツの実装を考えています」と話した。


【スクリーンショット】
画像は、「ミニゲーム」(仮称)のゲーム画面。CPUのロボットを相手に、1人プレイで戦うモードで、操作に慣れない初心者におすすめのモードになるようだ


■ 「魔法少女まどか☆マギカ」アイテムが8月上旬に登場。今後は毎月1タイトルとのコラボを予定

 コスチューム関連では、アニメ作品とのタイアップ企画「フィギュア☆スターvol.3」において、「魔法少女まどか☆マギカ」関連アバターアイテムの発売が8月上旬に決定された。「フィギュア☆スター」は、ガンホーのオンラインショップから購入できる「アイテムくじ」のひとつで、購入すればタイアップしたアニメキャラクターのアバターアイテムが抽選で獲得できるというもの。タイアップ作品としては、これまでに「涼宮ハルヒの消失」、「ストライクウィッチーズ」がある。

 今回対象になったのは、「魔法少女まどか☆マギカ」に登場する「鹿目まどか」、「巴マミ」、「佐倉杏子」、「暁美ほむら」の4キャラクター。ヘアー、衣装、靴、グローブの4パーツ(佐倉杏子のみグローブなし)で構成され、アイテムくじを引くことでいずれか1パーツを入手することができる。武器としては、劇中で描かれた「暁美ほむら」のマシンガン、「巴マミ」のマスケット銃も実装されるそうだ。また、同作品の人気キャラクター「キュゥべえ」も、「何らかの形で登場する予定」という。

 なお、9月には「ストライクウィッチーズ」の第2弾の発売も決定されており、キャラクターには「サーニャ・V・リトヴャク」、「エーリカ・ハルトマン」、「リネット・ビショップ」、「坂本美緒」が挙げられている。今後、この「フィギュア☆スター」は、毎月1タイトルとのタイアップを予定しているそうだ。塩島氏は、「タイトルはまだ明かせませんが、ある人気アニメとのタイアップも予定しています」と話した。


【スクリーンショット】
「鹿目まどか」「巴マミ」
「佐倉杏子」「暁美ほむら」
この4キャラクターのアバターアイテムの他、マスコットキャラクター「キュゥべえ」も何かしらの形で登場するという

※画像は開発中のものです


■ 「ユーザーと共に作っていく」作品を目指す「トイ・ウォーズ」

左から、ゲーム事業部オンライン本部ゲームサービス部プランニング課課長代理の齋藤和寛氏と、同課の塩島百合氏

 それ以降のアップデートの方針と予定については、齋藤氏は「ユーザーから寄せられた意見を大きく反映して、一緒にゲームを作っていきたい」と話した。

 6割の中上級者から寄せられたという「『バズーカ』と『グレネード』が強すぎるので、能力バランスを見直しほしい」との意見には、「開発チームに意見をまとめて提出したので、これから詰めていきます。ただし、『バズーカ』や『グレネード』が好きというユーザーのことも考慮しなければならないので、調整は慎重に行なっています。ゲームを良くしていくためにも、どしどし意見を下さい」と回答してくれた。

 また過去に行なった、ゲームモードを新規提案するというアンケートについて、齋藤氏は、「これについては、皆さんからかなりの量の提案があって驚きました(笑)。例えば、チームそれぞれに決めたリーダーを倒したら勝ちという王将戦のようなもの、ジェットコースターで移動しながら戦うというもの、障害物レース、中には『空中で戦いたい』との意見もありました。空中戦はシステム的に無理かもしれませんが、自由な発想や夢のある企画が多くあって、『トイ・ウォーズ』の世界観が良く働いたのかも知れません。これらの企画は全て開発チームに提案したので、今後も皆さんの意見を反映したゲームモードは増えていく予定です」と話した。

 なお、「トイ・ウォーズ」では、オンラインやオフラインのイベントも充実させていく予定だという。8月7日には、大阪のドスパラなんば店にてオフラインイベント「第5回 T-1(トイ・ワン)カーニバル」の開催を予定しており、8月21日、27日、28日には公式オンライン大会「第2回 T-1甲子園」の開催も決定している。今後も、継続的にイベントを行なっていくそうだ。

 塩島氏は、これらのイベントの他にも、公式SNSの活性化や、イラストコンテストで応募したイラストのローディング画面や公式サイトでの使用、新キャラクター声優の一般応募などの展開を行なっていくと話した。こちらの面でも、ユーザーと共に作っていく「トイ・ウォーズ」を目指すそうだ。

 最後に、両氏にユーザーへのコメントを伺った。齋藤氏は、「寄せていただいた意見には全て目を通しており、大事に受け止めています。運営チームはユーザーさんの意見を取り入れていきますので、これからもどんどんと送ってきてください。初心者向けのコンテンツを充実させた後には、大型のコンテンツも準備しています。どうぞ楽しみにしていてください」と語ってくれた。

 塩島氏は、「最近では、私はイベントなどでユーザーに『お母さん』と呼ばれています(笑)。それほど本作のユーザーさんは若い方が多いのですが、皆さん気軽に話しかけてくれて、自社の他のゲームと比べてもユーザーとの距離の近さを感じています。マーケティングとしては、ユーザーには常に驚きやワクワク感を与えられるものを提供していきたいと考えています。タイアップやコンテンツの充実もその一環ですが、可能性や希望があるもには今後も積極的に挑戦していきたいので、これからもユーザーのたくさんの意見をお待ちしております」とコメントしてくれた。


「今後は、オンラインやオフラインイベントを定期的に開催していく」と話した塩島氏。その他にも様々な展開を視野に入れているようだ


(C)SK-IMEDIA Co.,Ltd./ Gravity Co., Ltd./GungHo Online Entertainment,Inc.
(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka Partners・MBS
※掲載したスクリーンショットはすべて開発中の画像です

(2011年7月25日)

[Reported by 安田俊亮]