NHN Japan、WIN「TERA」CBTレポート
冒険の楽しさに心が躍る、奥深い世界の一部を体験!


7月1日~4日開催


 NHN Japanは、この夏にサービスを開始予定のWindows用MMORPG「TERA The Exiled Realm of Arborea(以下、TERA)」のクローズドβテスト(CBT)を7月1日から4日まで開催した。

 CBTには合計で10万人以上の応募があり、その中から抽選で選ばれた4万人と、誰でも参加できる公認ネットカフェから接続した人が参加した。応募数の多さからもプレーヤーの期待度の高さが伺える。

 弊誌では既に何度もこのゲームの魅力を紹介をしてきたが、今回のCBTでようやくまとまった時間遊ぶことができ、今まで見えなかった側面が見えてきた。このレポートでは、CBTで体験できた内容をもとにプレイレポートと、本作の魅力や見どころを紹介していきたい。



■ CBT初日はトラブル頻発。しかし丁寧なフォローで好感度アップ

開始直後からしばらくは、サーバーすら表示されない状態が続いた

 「TERA」は韓国のBluehole Studioが4年の開発期間と29億円の巨費を投じたブロックバスターのMMORPG。ノンターゲットと従来型のMMORPGのシステムをいいとこどりした、フリーターゲティングによる新しいバトルシステムが特徴だ。

 今回のCBTではすべての種族とクラスを、レベル22まで体験できた。開放された地域は、スタート地点の「黎明の島」と、最初に訪れる大都市「ヴェリカ」、その周辺に広がる「アルカニア」領全域。これは「TERA」のマップの中ではほんの一部分にすぎないが、4日間のテストでは遊びきれないほどに広い領域で、たっぷりと冒険を楽しめた。取得経験値がアップするアイテムが配られた影響もあるのか、3日目には既にかなり多くのプレーヤーがレベル22に到達していた。

 CBT初日には、スタート直後からつながりにくい状態が続き、新規のユーザーがログインできないという不具合も発生した。こちらは19時半ごろからさらに3つの新サーバーを開放することで解決したが、しかし今度はラグが酷く、プレイに支障をきたす状態になったため、緊急のサーバーメンテナンスが行なわれた。その結果、レスポンスが大きく改善し、その後は大きなトラブルもなく最終日を迎えることができた。このトラブル対応として初日は25時までテストが延長されるなど、運営の迅速かつ誠実な対応が逆に好印象につながったと言える。

 キャラクターは可愛らしい外見のエリーンが人気だったが、他の種族もそれなりにいて、それほどエリーンだらけという印象はなかった。クラスでは、ランサーとソーサラーを選んでいる人がやや多いように見えた。テスト後半になるとギルドへの加入を呼びかける声も多く聞かれ、2~3人でパーティーを組んでクエストを進めている人も目についた。

 CBT最終日には、プレーヤーの呼びかけで記念撮影が行なわれた。大勢が1カ所に集まったために、非常に重くはなったが、それでもサーバーが落ちる瞬間までダンスや水泳、ジャンプをしながらのチャットが続いた。


最終日にはユーザーの呼びかけで、ヴェリカの西門に集まっての記念撮影が行なわれた



■ 理想の造形を追求するキャラクターメイキングも楽しみの1つ

 「TERA」の世界に入って最初のお楽しみは、キャラクターの作成だ。「TERA」のキャラクター選択は、単なる下準備の枠を超えてそれ自体が遊びとして成立するものになっている。キャラクター選択画面は驚くほどの力の入れようで、特にその種族の本拠地をイメージした作りになっている種族選択画面は、BGMも種族ごとに異なっている凝りようで、見ているだけでも楽しい。

 例えばハイエルフはしっとりしたBGM、バラカは緊迫感があり、エリーンとポポリは弦楽器を使った軽快な曲。アーマンは錬鉄の鍛冶場を思わせる金属音で始まる曲で、辛い歴史を持つというキャスタニックは落ちついた静かな曲、ヒューマンの曲は勇壮でとてもドラマティック。種族選択はさっさと決めてしまわず、せっかくならこれらの音楽もじっくり味わって欲しい。

 クラスは防御系列、攻撃系列、回復系列に分かれている。キャラクターのカスタマイズはプリセットの顔と髪型が20種類あり、それをベースに細かいカスタマイズが可能。マウスのホイールでカメラの遠近を変えられる。エリーンの耳と、キャスタニックの角は髪型とセットになっている。目の色は個別に変えることはできず、オプションの中から選ぶことになる。


種族の選択画面では、種族ごとに背景の街とBGMが違う
クラスはあらかじめ3つの系統に分類されているので、自分がやりたい系統のクラスを探す指針になる

 顔の造形自体はかなり細かいカスタマイズが可能。顎や唇、鼻、目のサイズや位置を変えられる。キャラクターの体格は固定で、身長や横幅は変えられない。種族ごとにある程度作れる顔の雰囲気は決まってくるので、例えばやわらかめの顔ならヒューマン、凛とした美形ならハイエルフといったように作りたいキャラクターの雰囲気に合わせて種族を選ぶといいだろう。ボイスは種族ごとに5種類用意されていた。

 CBTではキャラクター作成にかなりの時間を費やしている人もいた。ブログや掲示板にも力作が多数投稿されているなど、多くのユーザーがキャラクター作成を楽しんでいた。髪型も顔のオプションも魅力的なものがそろっているので、キャラクター作成の楽しみは大きい。正式サービス時のキャラクター作成には、さらに悩むことは間違いないだろう。


キャラクターカスタマイズでは髪型や顔の造作をいじれる。体型は変えられない



■ 美しい世界を存分に味わうためには、グラフィックス設定「4」以上がオススメ

 UnrealEngine 3を使った美しいグラフィックスは「TERA」の見どころの1つ。このレポートでも多くのスクリーンショットを掲載したが、観光地で撮影した写真が必ずしもその場所の魅力をすべて伝えきれないように、スクリーンショットの絵は筆者が感じた感動のほんの一部を伝えているに過ぎない。

 幻想的な「黎明の島」、欧州の街並みに迷いこんだような「ヴェリカ」、スチームパンク的な猥雑さが魅力の「キャスタニカ」、澄み切った空が広がる高原や、鬱蒼としたジャングル、砂漠、妖精が乱舞する不思議な空間など場所ごとに特色があり見飽きない。水の表現もMMORPGの中では屈指の美しさで、流れ落ちる大瀑布の裏に回ると、水滴が滴る洞窟があったりと、冒険心を刺激するギミックがあちらこちらに用意されている。


幻想的な雰囲気の「黎明の島」重厚で生活感のある「ヴェリカ」「伐採者の村」の近くにある森
「忘却の幽林」にある怪しげな施設神々の戦争の痕跡が残る「咆哮の戦野」滝の裏には、レベル50前後のモンスターがうろつくダンジョン「奴隷市場」への入り口が

 この美しい世界をどうせなら最高品質で楽しみたいが、なかなかそうもいかない人もいるだろう。「TERA」には6段階のグラフィックス設定がある。「1」と「2」では空のエフェクトがなく、地面の草も最低限しか表示されない。「3」になると、空のエフェクトも見えてそれなりの美しさになるが、まだ草のテクスチャがぼんやりしていて、下草も表示されない。「4」から「6」はそれほど差がないように見えるが、よく見ると細部の表現に違いがある。「4」の設定で動くパソコンであれば、「TERA」の世界を存分に満喫できるだろう。


設定「1」。さすがにあまり綺麗とはいえない設定「2」。「1」よりは格段によくなるが、空が単色だったりとまだ味気ない設定「3」。空のエフェクトがつくが、下草はまだ表示されない
設定「4」。要素はすべて表示される。後は品質とスペックとの相談だ設定「5」。遠距離にはあまり差がないが、近距離のオブジェクトがくっきりする設定「6」。近距離のオブジェクトがさらに鮮明になる

 グラフィックスの設定には、キャラクターの表示数や背景の書き込みなどのほかに、残虐表現についての設定がある。デフォルトでは少量の出血表現がある「1」に設定されているので、残虐なエフェクトが苦手という人は「0」にすれば出血のエフェクトがすべてカットされる。


設定「0」。攻撃のエフェクトだけで、血は出ない設定「1」。デフォルトの設定。攻撃に合わせて少し血が出る設定「2」。単体のモンスターでは「1」とあまり変わらないが、敵が複数になるとかなりの出血になる



■ 特徴あるUIは、便利だが慣れるには少し時間が必要

 「TERA」をプレイして最初に戸惑うのは、MMORPGでは珍しいその操作方法だ。「TERA」はWASDキーで移動しながらマウス操作で視点を移動し、マウスの左右のクリックで攻撃するというFPSに多い操作法と、キーボードの数字キーやファンクションキーにスキルをセットして番号を押して使うというMMORPGの操作法をミックスした独自の操作法を採用している。

 操作に慣れない序盤には、NPCに話しかけようとして攻撃が暴発している人をよく見かけた。筆者がパーティーを組んだ人の中にも、暴発しないようにと普段はスロットからスキルを抜いているという人もいた。だが3日目にもなると慣れてきて、操作に対する不満を全体チャットで目にすることもなくなった。

 ゲームパッドでの操作も可能だが、CBTでは「Xbox 360 Controller for Windows」に対応しており、画面にも「Xbox 360 Controller for Windows」の操作法が常に表示されていた。

 パーティープレイの時に、手早く自分の意思をメンバーに伝える手段として「Q」キーでサインが使える。「Q」キーを押すと中央にターゲット、その上下左右に矢印や×印が出る。中央のターゲットに敵を合わせると、敵に赤い色がつく。その状態で上下左右のどれかを選択するとそのマークが敵の頭上につく。

 簡易チャットマクロは「E」キーに4つ登録できる。「ゲーム設定」で表示したいテキストを入力しておけば、それを簡単な操作で表示できる。しかし、マクロの数は4つでは少し少ないように思える。アクション性が高いだけにボイスチャットを念頭に置いた設計になっているのかもしれないが、ボイスチャットに抵抗がある人も多い日本の事情を鑑みると、もう少しテキストチャットの利便性が欲しいという気もする。


開始直後。チャットには操作が難しいという嘆きがプロフィールやスキル、クエストは「Esc」か「Alt」を押して出てくるシステムコマンドか、キーボードのショートカットから呼び出す「E」キーで出てくる簡易チャット。テキストはシステムのゲーム設定で好きなものに変えられる
クエスト日誌で、青文字で書かれた目標のNPCやモンスターの名前をクリックすると地図に位置が表示される「Q」キーから使えるターゲットへのサイン。攻撃の優先順位など戦闘時の情報をパーティー内で共有できる便利な機能だサインをつけると、モンスターの頭上にマークが表示される



■ ボスと雑魚で使い分けが可能な緩急のあるバトルシステム

左クリックに設定されている基本の攻撃にはクールタイムがない
 「TERA」を語る上で絶対にはずせないのが、アクション性の高いフリーターゲティングバトル。アクションゲームなので、剣を振れば近くにいる敵に当たるし、敵の攻撃を回避することもできる。魔法や弓などの遠距離クラスは、画面中央に表示される照準を敵に合わせて攻撃する。スキルによって届く範囲が決まっており、照準には敵までの距離も表示される。

 今回筆者はソーサラーを使用したので、ソーサラーの戦闘について詳しく解説してみたい。ソーサラーは魔法攻撃と、相手を弱体するスキルがメイン。デフォルトで右クリックにセットされているのはクールタイムがない基本攻撃「ファイアボール」。連打が可能で、おそらく最も使用頻度が高い技だろう。

 他にも広範囲にダメージを与える爆弾を投げつける「マグマボム」や、目の前に炎の柱を出現させて近づいた敵に多段ヒットの攻撃を加える「フレイムピラー」、一定確率で敵を転倒させたり移動速度を遅くする「アイスアロー」など、いずれも便利で格好いい技がそろっている。瞬時に後ろに飛びしさる「後方跳躍」はとっさの攻撃をかわしたり、「フレイムピラー」後の離脱に使ったりと、こちらも使い勝手がいいスキルだ。

 レベル11を超えて初期ゾーンを卒業した後は、ダウン時に相手に範囲攻撃を与える「反撃」や、敵のHPに継続ダメージを与える「パンブラスト」、相手のMPを吸い取る「マナシズル」などトリッキーな技も覚えることができる。移動速度を減少するスキルを上手く使いこなせば、ノーダメージで相手を倒すこともできる。魔法職は詠唱時間が長い印象があるが、「TERA」のソーサラーは非常にアクティブで即時発動の技が多い。詠唱時間がある技も気になるレベルではなかった。クールタイムも比較的短く、筆者がプレイした範囲ではMP不足で魔法が撃てなくなることは1度もなかった。

 発動した後、別のスキルを「Space」キーだけで出せる「連携スキル」を組むこともできる。連携できるスキルや、連携のアイコンの表示時間などはスキルごとに設定できる。例えば近距離の技を出した後、後ろに飛びしさるといった回避や、連続攻撃などいろいろな使い道が考えられる。


連携スキルの設定画面。スキルウインドウからドラッグするだけの簡単設定体力が減ると、FPSのように画面の周囲に赤いエフェクトが現われる敵が密集している場所で範囲攻撃を使うと、たくさんの敵がリンクしてしまう
黎明の島の敵はすべてノンアクティブ。多くの敵は最初から集団で襲ってくるミッションの中にはNPCが護衛として付いてきてくれるものもある。結構強くて役に立つパーティーを組んでのミッション。レベルが10代の間は明確に役割分担を必要とするような敵は出てこない

 戦闘中の回復手段は、ポーションのような回復アイテムを使うか、敵を倒した時に出る「癒しの玉」やエレメンタリストが生み出すドロップアイテム「回復の玉」を拾うことで回復する。武器を収納すると使える継続回復アイテム「バンテージ」を使って、逃げながらも敵を誘導しながら戦うこともできた。今後、高レベル帯の戦闘ではどうなるかわからないが、低レベル帯では「まずい!」と思ったらすぐに逃げだせばたいていは逃げ切れた。

 モンスターは単体よりも複数がグループを組んでいることが多い。集団でいる敵は、強いモンスター1体に弱いお供が随伴しているというパターンが多く、どれか1匹に攻撃が当たると全部がリンクして襲ってくる。そのため敵が密集している場所では複数の集団をひっかけてピンチに陥ることもある。手下の雑魚はたいてい1~2発で死ぬ程度の強さなので、雑魚を処理しつつ強い1体の攻撃を避けるという戦い方になる。モンスターは目が赤く光るとその直後に強力な特殊攻撃を使ってくる。特殊攻撃を出した後にはしばらく硬直があるので、間合いの狭い技を仕掛けるチャンスになった。

 戦闘を続けたり、死亡したりすると「コンディション」という数値が減少していく。これが減るに従って体力とMPの値が少しずつ減少していくので、適当なタイミングで回復させる必要がある。回復には「たき火」を使う。このシステムは疲労度的なものに見えるが、コンディションの減少も「たき火」での回復も予想以上に早い。疲労度というよりは、BOT対策的な側面が強いシステムのようだ。また「護符」というアイテムをたき火の側で使うことで、その時たき火の周りにいる全員がステータスにランダムのボーナスをもらえる。「護符」は3枚まで重ねて使用できる。

 「TERA」の戦闘はアクションゲーム的ではあるが、繰り返しの戦闘が多いMMORPGで緊張感あふれる戦闘が続くと疲れてしまう。その辺りを考慮してか、「TERA」の戦闘は雑魚戦であれば棒立ちでも勝ててしまうようなぬるさもある。ボスや強敵では回避を駆使した息詰まる戦いを、雑魚との連戦ではそれなりに気を抜いた戦いをという形で、バトルのスタイルを使い分けることができる。目指しているのはアクションゲームではなく、あくまでもアクション性の高いMMORPGなのだというのが、このバトルシステムから実感が得られた。


中央辺りにあるのがエレメンタリストが作る「回復の玉」。パーティーを組んでいれば使うことができるこのモンスターは目が光った後、突進する特殊攻撃を繰り出してくるリンクのサインは2種類あり、白いサインは警戒、黄色いサインは敵対を意味している
どこでも使える携帯用のたき火。人が焚いた焚き火に当たることもできる拠点の野営地には大きなたき火があるヴェリカで連日盛り上がっていた対人戦。ユーザー主催の大会も開催されていた



■ ドラマティックな演出はまさに次世代MMORPG

 戦闘に大きな比重が置かれている本作だが、しっかりしたストーリーもある。ミッションを進めていくと要所要所にフルボイスのカットシーンが入る。このカットシーンはゲーム内のキャラクターを使ったリアルタイムレンダリングなので、もちろん自分のキャラクターも登場する。最近はカットシーンを演出に使うMMORPGが増えたが、「TERA」はかなり数が多いという印象だ。

 カットシーンではなく、実際のフィールド上に自分にしか見えないインスタントなキャラクターが登場して、ストーリーが進むこともある。話をした後で息絶えてしまったり、他の場所にいるはずのNPCがクエストの時だけ現われたりと、細かい演出も楽しめた。これまで発表されたPVの映像も伏線としてちらりと登場していたので、もし未見であればチェックしてみるとよりゲームを楽しめるだろう。

 クエストの種類は多彩だが、その中でも面白かったのがインスタンスを使った護衛ミッションだ。CBTでは2種類のミッションを体験した。インスタンスになったフィールドマップを使って、一定区間NPCを守るというもので、失敗しても何度でも挑戦できるのでチャレンジングな要素としても遊び応えがあった。

 クエストに限らないが、「TERA」の翻訳はかなり品質がいい。膨大なテキスト量にも関わらず、日本語としてまったく違和感のない形に翻訳してある。筆者は様々なMMORPGをプレイする機会があるが、外国語から翻訳された文章には独特のクセがあり、なかなか日本の作品と同じ語感を楽しめるものは少ない。それだけに本作の翻訳はそれだけで売りになるほどの出来だ。ぜひ読み飛ばさずにテキストを堪能して欲しい。


旅立ちのムービー。「連合」に加わるためにプレーヤーを含んだ一団が黎明の島に降り立つボスを倒すクエストにはカットシーンがつくインスタンスダンジョンのボス「カラスチャ」の登場もカットシーンで演出
PVにも出ている伏線となる人物との出会いフィールドに生成されたインスタンスのNPCがクエストを進める間諜の女性が見たという回想シーンなども、カットシーンになっている
出来のいい翻訳は読み飛ばさずにじっくり楽しみたい部分最初に訪れる大都市ヴェリカ。ここにたどり着いてからが真のスタートと言えるヴェリカには必要な施設がすべてそろっている
空を飛んだり、登ったり、ジャンプしたり、泳いだりと冒険を満喫できる
ローディングの最中には、「TERA」の世界観を紹介するイメージボードを見られる



■ 露天や競売、採集などアルボレアでの生活をサポートする機能も充実

 「TERA」での生活をサポートしてくれる便利な機能も各種揃っている。「ヴェリカ」では「ホムンクルス」という露店のベンダーを使うことができる。ホムンクルスには4種類の外見があり、セットすると棒を持ってお客にかわいくアピールしてくれる。それとは別に取引仲介でプレーヤー間の取引をすることもできる。取引仲介は競売のようなシステムで、ゲーム内の売買情報を一覧できる。

 レベル20を超えて、特定のクエストをクリアすれば、移動速度が上がる馬に乗れるようになる。スピードはかなり早く、長距離移動のストレスを軽減してくれる。またエリア間や大都市へスピーディーに移動できるペガサスも、レベル11から使用できるようになる。エリア内での移動は、拠点となる村にいる「狩り場移動管理人」から、1度行った野営地にワープできる。また、魔法や移動用のアイテムを使えば、その場から近場の拠点や「ヴェリカ」までワープできる。移動手段は多く用意されているが、ワープをしていればどこにでも行けるというわけでもなく、徒歩での移動とワープが適度に組み合わされて旅情を感じさせる作りになっている。


少女の姿をしたホムンクルス「フェイレイ」猫型のホムンクルス「キャッツ」「取引仲介」では競売を使用できる
1度行った野営地にワープしてくれる「狩り場移動管理人」。衣装がかわいいペガサスは拠点と大都市の間を結んでいる

 「TERA」には生産もある。材料は採集で集められる。特別なスキルやアイテムは不要で、フィールドに点在している岩や植物に近づいて「F」キーを押すだけだ。採集できるものは近づくとターゲットされた状態になるのですぐにわかる。採集には熟練度があり、最初のうちは成功しないが、熟練度が上がると精度が上がっていく。失敗したり、途中でモンスターに襲われてキャンセルになってもアイテムは消えないので、成功するまでチャレンジできる。生産に関わるクエストも用意されている。


岩の採集を練習するクエスト。岩からは「鉱石」が取れる植物からは「綿花」などが取れる採集に成功すると、勝ち誇ったポーズをとる

 わずか4日間のテストだったが、広くて多様性のある美しい世界を走りまわるというMMORPGの、最も基本的な楽しみをしっかりと味わえた。レベルはかなり上がりやすく、レベル上げを意識していなくてもサクサクといいテンポで上がっていく。あまりにもレベルが上がりやす過ぎて、あっという間に高レベルだらけになるのではないかと心配になるくらいだ。早く強くなって対人戦で活躍したいという人も多いだろうが、フィールドは駆け足で通り過ぎてしまうのはもったいないほどに美しく作りこまれているので、時々は足を止めて世界の美しさを眺めて欲しいと思う。

 今回体験できたのは「TERA」のほんの一部でしかない。武器の強化や、GvG、インスタンスダンジョンのパーティープレイなど紹介しきれなかった楽しみの要素はまだまだ沢山ある。フィールドを少し歩きまわっただけでも、怪しげな洞窟やいかにも魔物がいそうな山など、ワクワクするような場所をたくさん見つけることができた。この美しい世界を存分に探索できる正式サービスが待ち遠しい。


フィールドもダンジョンもエリアごとに多様な風景を楽しめる

Published by NHN Japan Corp.
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(2011年 7月 7日)

[Reported by 石井聡]