SCEI、欧米でPSN/Qriocityのサービスを5月14日より一部復旧
日本は「近日中」。PS3はシステムソフトウェアver.3.61提供開始
ソニー株式会社、および株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、米国および欧州地域などにおいてPlayStation Network(PSN)およびQriocityのサービスを、米国太平洋夏時間5月14日より段階的に再開することを発表した。なお、日本やその他アジア地域でのサービス再開の案内は「近日中」に行なわれる予定。世界での全サービスの再開は今月中を目指すとしている。
Sony Network Entertainment International(SNEI)が、情報セキュリティ専門会社(リリース内ではシマンテックの名が挙げられている)らととともに、個人情報保護をより強固にする安全管理措置を導入、不審行為の恐れのある行動パターンをより早い段階で警告し、ネットワークへの不正侵入の動きを検知するシステムの導入など、個人情報をより高度に保護する対策を実施したことによるもの。
また、情報セキュリティ管理強化策の一環として、ソニーグローバルソリューションズ株式会社の代表取締役社長・堺 文亮氏をSNEIのチーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー(CISO)に任命。堺氏は、現在の職務に加え、SNEIのネットワークインフラ全般にわたる情報セキュリティの一層の強化、また後任のCISOの選定に専心する。同氏は、SNEIのCISOとして、SNEIのプレジデントのティム・シャーフおよびソニーのチーフ・インフォメーション・オフィサー(CIO)である長谷島 眞時氏に直接レポートするという。
【欧米で段階的に再開されるサービス】
・PSNおよびQriocityサービスのサインインおよびパスワード変更
・プレイステーション 3およびPSPでのオンライン対戦
・PSNのビデオ配信サービスでダウンロード済みのレンタル映像コンテンツのPS3、PSP、Media Goでの再生(有効期限内に限る)
・音楽配信サービス「Music Unlimited powered by Qriocity」のPS3およびPCでの再生(現行の会員限定)
・Netflix,Hulu,VuduおよびMLB.tvなど、サービス事業者様提供のサービスへのアクセス
・フレンドリスト、チャット機能、トロフィーなどの「フレンド」カテゴリー内の機能
・PlayStation Home
同じくサービスを停止していたSony Online Entertainmentも、より高度なセキュリティ技術の導入や、システムへの侵入および脆弱性をモニタリングするソフトウェアの追加、暗号化レベルの強化などデータセキュリティシステム強化を含む安全管理措置を講じ、5月14日、同社が提供するゲームサービスの機能を復旧させ、段階的にサービスを再開することを発表。復旧する機能は、ほぼ全てのオンラインゲーム、ゲームフォーラムの再設定およびパスワード変更に伴う追加機能など。
なお、SOE関連サービスに登録アカウントを持っているユーザーには、特別なゲームコンテンツやサービスの無料提供を予定。このプログラムの一環として、ユーザーはサービスが停止していた期間分の日数に加えて30日間、無料でゲームを楽しめるようになるという(詳細は後日発表)。
■ PS3のシステムソフトウェアver.3.61を配信開始
5月15日、PSNのパスワード変更を可能とするPS3システムソフトウェアのアップデートが全世界で開始された。日本のユーザーもダウンロード、アップデートが可能な状態になっている。しかし、日本国内においてPSNのサービスが再開するまで、このアップデートで追加された機能は使用できない。
(2011年 5月 15日)