Sankando、ブラウザゲーム「いきものがたり」発表会開催
19日からCBT募集開始。金元寿子さん、田中真奈美さんがゲームを体験
Sankando代表取締役社長COOの寺本雅裕氏 |
Sankando株式会社は4月18日、ブラウザ用MMORPG「いきものがたり」の記者発表会をJ-POP CAFE渋谷にて開催した。
「いきものがたり」は、WEBブラウザ上で動作する3DMMORPG。人類が滅びた後の欧州を舞台に、イヌやネコ、ウシ、シカ、ワシ、カエルなどの動物のキャラクターが冒険する。
発表会では、Sankando代表取締役社長COOの寺本雅裕氏が、同社の方針について説明した。同社はこれまで、「M2 -神甲綺譚-」や「Metin2」といった、過去に他社がサービスを提供し、いったん終了したタイトルを再び提供する「リバース戦略」を取ってきた。寺本氏は、「サービスが終了すると、お客様はそのゲームを2度と遊べなくなる。我々はそういうタイトルを復活させたり、あるいは運営移管したりしてきた」と説明した。
そのSankandoが、初めて日本で未提供のタイトルを提供するのが、「いきものがたり」である。寺本氏は本作について、「元は米国のベンチャーが作っていたタイトル(EarthEternal)だが、2010年8月に北米サービスが終了。会員数は40万で、米国ではブラウザゲームランキング2位だった。それを日本向けにアレンジして提供したい」と述べた。
続いて寺本氏は、本作において目指す3つのターゲットを示した。まず1つ目は、「新たなブラウザゲーム」。「ブラウザゲームというと、シミュレーションやテーブルゲームなど手軽に遊べるものが大半を占めている。HTMLやFlashなどの制限もあるが、これだけ出てきているのに、なぜ3DRPGがないのか。私もゲーマーとしては物足りず、もっとしっかり遊ばせてほしいという思いがあった」と、その方向性を説明。「日本初のブラウザ型3DオンラインRPG」というキャッチコピーも打ち出していくという。
2つ目は、「ゲーマーのためのゲーム」。本作はブラウザゲームでありながら、3DMMORPGとして満足できるだけの広い世界を用意している。寺本氏は、「大きく分けてフィールドは10個ほどあり、歩き回るだけで数時間かかるようなボリュームがある」と説明している。ダンジョンもプライベートダンジョンとして30種類以上を用意。またじっくり楽しめるシステムとして、メインの職業に別の職業のアビリティを合わせて、両方の能力を得る「サポートアビリティシステム」が紹介された。例えばメインが不意打ちを得意とする「ローグ」で、サブに「ナイト」を選べば、両手剣で必殺の攻撃力を持つ暗殺者になれるという。
3つ目は、「日本人のためのゲーム」。寺本氏は「いわゆる洋ゲーは日本では売れない。日本人の目に優しいゲームにすべきだろう、ということに基づいてカスタマイズしている」という。具体的には、キャラクターのイラストを日本向けに描き起こしている。またゲーム中の3Dモデルも、人間の体に動物の頭を乗せただけような北米版ものではなく、等身を変えて日本人向けのバランスに変えている。他にもオープニングムービーやボイスを追加しているという。
次に今後のスケジュールについて発表があった。まず4月19日より、公式サイトでクローズドβテスターの募集が開始される。募集人数は3,000名程度の予定。クローズドβテストは、4月28日から4日間にわたって行なわれる予定。その後、正式サービスに向けて動くという。なお正式サービスでは、基本プレイ無料のアイテム課金制となる予定。
こちらは北米版「EarthEternal」のイラストとゲーム中のキャラクター |
「いきものがたり」では日本向けにアレンジされ、このようなグラフィックスになっている |
声優の田中真奈美さん(左)と金元寿子さん(右) |
声優陣がゲームをプレイ。初めてながらスムーズにプレイしていた |
寺本氏のプレゼンテーションに続いては、本作のキャラクターボイスを担当した声優の金元寿子さんと田中真奈美さんが登場した。おふたりはプレーヤーキャラクターのボイスに加えて、イメージキャラクターのセリフも担当。金元さんはネコ族の「フィーラ」、田中さんはウサギ族の「バウンサ」を会場で実現しながら登場した。
この2人のキャラクターは、世界の案内役という位置づけでセリフがあるのだが、ゲーム内にはまだ登場しないという。またゲーム中のプレーヤーキャラクターには日本語のセリフはなく、全て擬音語になっているそうだ。
その収録について金元さんは、「人間の言葉を話さないキャラクターなのでイメージがつかめなかった。カエルといえば『ケロケロ』という感じだったのに、収録ではそうではないと言われて、現場で話しながらニュアンスを掴んでいった」という。田中さんはワシのキャラクターを演じる際、「35歳の中世貴族っぽく、ヒステリックな感じで」という注文を受けたそうだ。
日本語のセリフのない収録にはおふたりとも苦労したらしく、金元さんは「ウサギは鳴くイメージがなくて、先に収録した方のものを参考にした」のだそうだ。田中さんも「タヌキとワシは鳴き声がわからなかったので、YouTubeで検索したけれどでてこなかった」と話した。
おふたりから読者へのメッセージもいただいた。金元さんは「フクロウの声は、おばあちゃんっぽいキャラクターに初挑戦できたので楽しかった。どんな感じになったかゲームで見て欲しい」とコメント。田中さんは「フィーラとバウンサは裏設定が精密にあるので、ゲームに登場しなくても裏設定が出せる場があれば。アニメ化やラジオができればいいなと思う」と語った。
トークに続いて、声優陣がゲームのデモプレイを行なった。キャラクターメイキングから序盤のクエストを体験するという内容。オンラインゲームは初めてという金元さんだったが、「クエストを順番に受けていくんですね」、「敵を倒すのも簡単ですね」と素早くゲームを理解してプレイしていた。なお、金元さんはGMとしてゲームに登場し、限定アイテムの配布を行なう予定だという。こちらのイベントの日程は後日発表される。
金元さんが演じる「フィーラ」(左)と、田中さんが演じる「バウンサ」(右)。この2人だけがゲームの案内役として日本語を話す |
デモプレイに使われたノートPC。ゲーム用ではない、普通のモバイルノートだ |
発表会の後、開発中のゲームを体験する時間が設けられた。試遊機として用意されたのは、単体GPUを搭載していないモバイルノートPCだった。それでも動作は軽快で、3Dグラフィックスのフィールドを快適に歩き回れた。またクエストのNPCの位置がマップ上に表示されているなど、MMORPGの基本的な部分はきっちりと押さえられている。誤解を恐れず言えば、「普通のMMORPG」として違和感なくプレイできたことが、とても好印象なブラウザゲームだ。
なおゲームはFlashベースで動作するが、最初のプレイの前には50MB程度のファイルをダウンロードしてインストールしておく必要がある。その後は順次、ゲームでダウンロードが行なわれる。通常のクライアント型MMORPGよりも比較的導入しやすいというのも、本作の強みといえるだろう。
プレーヤーキャラクターは合計12の種族から選べる。性別や外見のカスタマイズも可能 | ||
普通のノートPCでも3Dグラフィックスが軽快に動作していた。ゲーム内容は本格的なMMORPGだが、ブラウザゲームとしての手軽さもきちんと感じられる |
【イメージビジュアル】 | ||
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【スクリーンショット】 | ||
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(2011年 4月 18日)