「MHF VS.クエスト チャンピオントーナメント in Spring 2011」レポート
「フォワード.1」アップデート情報の発表、「ルコディオラ」体験会も開催


4月17日 開催

会場:ゆう遊空間 新潟弁天橋店

入場料:無料


新潟大会の会場となった、ゆう遊空間 新潟弁天橋店

 株式会社カプコンは4月9日から17日にかけて、Windows/Xbox 360用オンラインハンティングアクション「モンスターハンター フロンティア オンライン」(MHF)のオフラインイベント「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Spring 2011」を長崎、鹿児島、福井、新潟の4都市で開催した。

 今大会では、決勝戦に武器の選択制限を設ける特別ルールを採用したり、事前に「練習クエスト」を多くこなしていればその分来場者特典が増えたりと、新しい試みも行なわれた。また大型アップデートの直前に行なわれるイベントということで、その先行体験会や、運営プロデューサーの杉浦一徳氏からのプレゼンテーションなども毎回恒例となっている。今回はその4会場の中から、のべ78名を動員した17日の新潟大会の様子をお送りする。




■ 実力勝負の予選、特別ルールが採用された決勝の行方は?

施設のダーツスペース、ビリヤードスペースを使った会場になった

 大会は2人で1チームを組んで挑む。予選クエストでは討伐までにかかった時間で上位4チームを決め、決勝は「VS.クエスト」によるトーナメントで優勝チームが決定される。予選クエストは「ヒプノック繁殖期」1頭の討伐。前回までは、予選クエストのモンスターは複数の候補があり、当日に抽選して決められていたので、多少の運要素があった。今回は初めからこのモンスターだけに指定されており、練習も集中的にできたので、より実力勝負に近い形になったと言える。制限時間も10分とやや余裕があり、リタイアするチームも出なかった。

 予選で大きなタイムロスの要因となったのは、睡眠効果のある「ヒプノック」のブレス。2人同時に眠らされてしまうと即座には復帰できず、タイムアタックの上では手痛い。このブレスを上手く避けつつ、いかに素早く討伐するかが「ヒプノック」戦の鍵となった。予選を突破したのは、2分47秒26のタイムで通過した「ほとぴん」をはじめ、「らーじゃんぺろぺろ」、「蜀江錦&タンポポ」、「オペレーション福島」の4チームであった。



2人同時の睡眠状態は、数秒を争うタイムアタックでは致命的だった予選では、装備は太刀2人の組み合わせが目立ったなかにはバリスタを使う作戦に出る参加者も


 決勝トーナメントの準決勝戦は「VS.クエスト」による「ラージャン」1頭の討伐1本勝負。決勝戦はさらに特別ルールが設けられた上、2本先取の3本勝負で争われた。

 「VS.クエスト」では、相手よりも素早く討伐を目指すのはもちろんだが、相手を邪魔する「VS.クエスト専用アイテム」の使用もうまくはまれば効果がある。準決勝の結果、決勝に勝ち進んだのは予選を1位と2位で通過していた「ほとぴん」と「らーじゃんぺろぺろ」。決勝はこの2チームで行なわれた。

 決勝は、武器選択に使用制限がある特別ルールが採用された。このルールとは、3本勝負の間、1度使った武器は使えないというもの。つまり、決勝が3本行なわれれば、2人で6種類の武器を使用することになる。

 決勝第1試合、「らーじゃんぺろぺろ」が選んだのは、ライトボウガンと弓。このチームは準決勝戦でもライトボウガン2つで圧倒的な討伐の早さを見せており、「『ヒプノック』よりも『ラージャン』の方が得意です」と決勝前に語っていたほど。その言葉通り、「ラージャン」の強力な攻撃を見切りながら、確実に攻撃を当てていった。対する「ほとぴん」は大剣とヘビィボウガン。準決勝では使用しなかった大剣をあえて選択して決勝1回戦に挑んだ。しかし、「ほとぴん」は大剣を持った選手が「VS錆朽罠」に嵌り、さらに砥石を持っていないという事態に。これも敗因となり、「らーじゃんぺろぺろ」が先に勝利。1本目を先取した。

 「ほとぴん」は後がなくなったが、特別ルールにより、「らーじゃんぺろぺろ」は1本目で使用した武器は選択できない。これは「ほとぴん」にとってもチャンスになりえる。両チームが選択した武器は、「らーじゃんぺろぺろ」が太刀とヘビィボウガン。「ほとぴん」が弓とライトボウガン。武器の選択が1本目とほぼ逆転した状況で、2本目が開始された。

 2本目、「ほとぴん」の立ち回りに注目が集まったが、開始直後に2人とも倒されてしまうというアクシデントが発生。これによって大きく不利になった。一方の「らーじゃんぺろぺろ」は「VS錆朽罠」に嵌ったものの、それ以外に大きな障害はなし。そのまま順当に実力を発揮できた。結局、この「ほとぴん」側のタイムロスが痛手となり、「らーじゃんぺろぺろ」が先行して討伐に成功。優勝チームが決定した。

 優勝した「らーじゃんぺろぺろ」には、「ゴールドクレストI」、Nポイント12,000ポイント、特製トロフィーが授与された。他の入賞したチームにも、それぞれ賞品が授与された。



一定の間合いを取りながら、確実にダメージを与えていった「らーじゃんぺろぺろ」2本目開始直後に倒れてしまった「ほとぴん」。これが痛かったまさに圧勝。対戦後、「ほとぴん」チームも「完敗でした」と話した
優勝した「らーじゃんぺろぺろ」準優勝の「ほとぴん」3位になった「蜀江錦&タンポポ」




■ リファインも多数。先行体験では討伐成功チームも

運営プロデューサーの杉浦一徳氏

 4月20日に「フォワード.1」へとアップデートする「MHF」。それに先行して、杉浦運営プロデューサーによるプレゼンテーションも行なわれた。

 「フォワード.1」の目玉は、やはり古龍「ルコディオラ」と新フィールド「迎撃拠点」。これまでの情報に加えて、「ルコディオラ」はHR(ハンターランク)22から討伐が可能という点や、「迎撃拠点」は耐久度によってビジュアルが変化していくといった点があげられた。

 秘伝防具の性能リファインについては、1番要望があるというスキル「匠」が付かないのかということについて、「『匠』をを加えるとそれ以上はなくなってしまうので、現状はそれ以外でなるべくいい性能をつけました。今後の反応を見てもの足りないようであれば、また対応したいと思います」とした。

 また、「ルコディオラ」の剛種武器(片手剣)も発表された。性能も、最終強化時で攻撃力378、龍属性500、麻痺属性250とかなり強い。さらに、上級者に向けては、「フォワード.1」の新特異個体クエストで入手可能となる新G装飾品も追加予定だという。ここでは、強精珠G(スタミナ+5、麻痺+5、千里眼-2)と天壁珠G(ガード性能+5、効果持続+5、風圧-3)が紹介された。

 4月20日からリファインのため一定期間配信が停止となる「大討伐クエスト」は、「6月末にリファインする予定。HR100からの上級者向けのものと、現状のもの、それと初心者向けのクエストの3種類を実装する予定」と話した。このほか、アイテムセットは24セットまで増えるが、追加アイテムボックスを破棄することが条件と発表された。これは「サーバー容量の都合」だそう。「仕様としては、追加アイテムボックスをそのままにする方はアイテムセットも4セットのまま。切り替えを行なってくれれば、アイテムセットは24セットまで増えます」と杉浦氏は述べた。

 他に興味深かったのは、モンスターの肉質のバランス調整について。杉浦氏は、「これは『フォワード.2』で実装したい。しかし、数が多くなると調整不足が発生するので、少数に絞りたい」と話した。その選択は、事前にアンケートを取り、そこで多く声が上がったモンスターを対象とするようだ。さらに、「『フォワード.2』実装前に、東京か大阪で1、2回、ネットカフェを使った体験会を行ないたい。そこで直接意見を聞きながら調整をしていきたいと思っています」とした。

 今後のアップデートについては、5月末と6月末に行なわれる「フォワード.1」の追加実装を除けば、「これまで通りアップデートのペースは継続していく」とした。夏に「アニバーサリー2011」が行なわれ、秋には「フォワード.2」が実装予定だそうだ。

 「VS.クエスト チャンピオントーナメント」については、「次回から、トロフィーは『レジェンドプーギー』のトロフィーになります。会場に金の豚、銀の豚、銅の豚が並びますよ」と杉浦氏。「6月は山形や秋田など、北の方での開催を考えています。来られる方はぜひご参加ください」と話した。そして最後に、「グラフィックスの強化などを含め、様々な宿題をいただいています。すぐにできるものばかりではありませんが、コツコツと着実に実装していきます。そのためにも、これからもどんどんと意見をいただいて、ゲームをよりよくしていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いします」と述べた。



リファインの実装は6月末になる予定だという「大討伐クエスト」スキル「匠」の追加は現状ないとされた「秘伝防具」アイテムセット増加の条件は、現在の追加アイテムボックスを破棄すること
「狩人祭をやりすぎてマンネリを感じています。どうにかなりませんか?」、「剣晶スキルの強化はないの?」など、その他の質問にも多数回答

「アシストコース」、「プレミアコース」「Nコース&ネットカフェ特典」リファイン
こちらは今回のトロフィー。「レジェンドプーギー」のトロフィーとは、どのようなものだろうか……杉浦氏は、来場者の質問やリクエストに気軽に答えていた。こちらはサインを書いているところ来場者全員参加のビンゴ大会も開かれた


 大会終了後、「フォワード.1」の体験会が行なわれた。今回体験できたのは、「迎撃拠点」における「ルコディオラ」の討伐クエスト。古龍「ルコディオラ」は、オレンジ色の特徴的な体に黒いオーラのようなものを纏うと、その周りを岩が舞う。この岩には当たり判定があるので、油断するとダメージを負ってしまう。それらを避けつつ攻撃を叩き込むことになるのだが、地面から岩を出現させるなど、独特な動きを見せる。

 さらに、フィールドとなる「迎撃拠点」は、クエストの進行によって周りの壁が崩れる、画面上に火の粉が舞うなどの演出がある。これによって、「ルコディオラ」の狩りだけではなく、見た目や雰囲気も新鮮に感じられた。

 今回は、「もっと長く体験したい」との要望に応えて、体験時間も10分に延長。10分以内に「ルコディオラ」の討伐に成功してしまうチームも現われるなど、体験者は新しいフィールドとモンスターをたっぷりと堪能した様子だった。前述したように、「ルコディオラ」はHR22から挑戦できるので、アップデートとともに、新鮮な古龍クエストにぜひチャレンジしてほしい。


体のオレンジ色と、黒いオーラのコントラストが印象的な「ルコディオラ」。フィールド「迎撃拠点」の演出も特徴的だ


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(2011年 4月 18日)

[Reported by 安田俊亮]