トヨタマーケティングジャパン、「TOYOTA SOCIAL APP AWARD」開催

自動車への関心向上を図るソーシャルアプリ企画を募集


2月3日~4月28日 応募受付

5月25日 企画賞発表



 株式会社トヨタマーケティングジャパンは、ソーシャルアプリアウォード「TOYOTA SOCIAL APP AWARD」を2月3日より開催すると発表した。

 「TOYOTA SOCIAL APP AWARD」は、若年層の自動車への関心の低下を、ソーシャルアプリを使って食い止めることを狙いとしたもの。自動車に対する関心向上のアイデアを、ソーシャルアプリの企画という形で公募するもので、特にITポップカルチャーと親和性の高い若年層からの応募を期待しているという。

 主催はトヨタマーケティングジャパン、事務局運営はACCESSPORT株式会社。後援にはNHN Japan株式会社、グリー株式会社、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社ミクシィ、ヤフー株式会社と、国内大手ソーシャルメディアが顔をそろえている。後援各社からは、代表者が審査員として参加している。

トヨタマーケティングジャパン取締役社長の高田坦史氏

 開催に当たって行なわれた記者発表会では、トヨタマーケティングジャパン取締役社長の高田坦史氏が挨拶。「自動車の販売台数や関心の度合いは、改善はおろか下げ止まる兆しも見えない。若年層の所得低下や雇用情勢の悪化などさまざまな要因があると思うが、我々は地球の裏側にいる人とも距離を圧倒的に縮め、楽しさを生み出したデジタルカルチャーに注目した。デジタルカルチャーと自動車は対立するのではなく、融合させられないかと考えた」と、本アウォード開催の狙いを語った。

トヨタマーケティングジャパン マーケティングディレクターの喜場克治氏

 続いてトヨタマーケティングジャパン マーケティングディレクターの喜場克治氏が、企画概要を説明した。アウォードという形を取ったことについては、「トヨタが業界の力を借りてソーシャルアプリを作り、『これで楽しんでください』という時代ではない。我々からコンシューマーにアプリを提供するのではなく、コンシューマーによるコンシューマーが楽しむアプリを開発していただきたい。『共に』というのをキーワードにキャンペーンを仕掛けていきたい」と述べた。

 企画は2つのフェーズに分けて行なわれる。第1フェーズは、ソーシャルアプリの企画を募集するアイデアアウォードで、受付期間は2月3日から4月28日まで。「プロ、アマ、個人、法人がフラットに競い合えるフレームを用意している。アイデアは原案レベルでの公募が可能。開発ができなくてもアイデアがあればいい。学生、中高生でも応募できる」という。

 アウォードはPC、携帯、スマートフォンの3部門が置かれ、それぞれに最優秀賞を決定。賞金はそれぞれ100万円、総額300万円が用意されている。それ以外にも、優秀作品を「ゴールド認定賞」として選出する。

 その後、5月25日の企画賞発表を経て、第2フェーズのソーシャルアプリ開発へと移る。まず最優秀賞とゴールド認定賞に選ばれた企画において、開発実現性の検証を行なう。これに1カ月かけ、その後開発に3~5カ月、サービスオンに6~12カ月という見通しになっている。ただし、最優秀賞であれば必ずサービス化するとは限らず、あくまで第2フェーズの検証の上で決定するとしている。


自動車への関心がどんどん薄れる中、逆に勢いを伸ばしているデジタルカルチャーに着目。その文化に合わせて、BtoCではなく「C with C」をうたい、コンシューマーによるコンシューマーが楽しむアプリの開発を目指す

ソーシャルアプリアウォード運営事務局の堂前泰志氏

 詳細な募集要項については、ソーシャルアプリアウォード運営事務局の堂前泰志氏が説明。応募方法は、オフィシャルサイトへの資料提出のみ。審査基準は、クルマへの関心・気づきに関する表現力、アプリ企画の新規性、独自性、楽しさ・面白さ、アプリ開発の実現可能性といった点になるという。企画は必ずしもゲームに限らないが、「楽しさや面白さも評価対象なので、ゲームアプリが中心になると想定している」という。

 企画書の内容は、タイトル、アプリコンセプト、概要、特徴、ラフデザイン、ビジネスモデルの各項目を具体的に明記したものとされているが、書式は自由。車と何らかの関係性を持たせたアプリの企画であることが条件となっている。審査においては、まず事務局で全応募企画をスクリーニングし、有力企画を審査会に提出。その後、審査会メンバーで選定される。

 なお第2フェーズにおいて開発が決まった場合、後援各社のプラットフォームを利用するかなどは未定としている。またアイデアが採用された人のメリットとしては、「個人の参加者であればアイデアの自己実現。他は話し合いの中で決めたい」としている。


応募されるソーシャルアプリは、自動車の新たな魅力を引き出し、自動車をより楽しくするようなものが求められている。形としては自動車に絡めたソーシャルアプリであればよく、自由な発想を求められている

後援各社の代表として、審査会に参加するメンバーも挨拶した。左から、NHN Japan スマートフォン事業部 事業部長の室田典良氏、グリー ソーシャルアプリケーション事業本部 企画部長の輿水宏哲氏、ディー・エヌ・エー ソーシャルメディア事業本部 オープンPFチーフアナリストの浦田康文氏
同じく審査会メンバー。左から、ミクシィ メディアビジネス本部 ビジネス推進2部 部長の新田剛史氏、ヤフー 課金コンテンツ企画部 部長の遠藤慶太郎氏、ACCESSPORT 代表取締役の沈海寅氏

(2011年 2月 3日)

[Reported by 石田賀津男]