C&Cメディア、MORPG「タルタロス」アップデート先行体験レポート
「アルニカ修道院」と3つの新ダンジョン、漢過ぎるトナカイが出るクリスマスイベントにも挑戦!


12月16日アップデート実施

料金:無料(アイテム課金)


プレーヤーが集まる広場がクリスマスムード一色になる

 株式会社シーアンドシーメディアは、12月16日にWindows用MORPG「タルタロス(TARTAROS)」の最新アップデートUPDATE.12「アルニカ修道院 -狙われた聖域-」を実装する。

 「タルタロス」は個性的な9人のキャラクターが織りなす冒険を描いたMORPG。3人を1組にしたパーティーで、アクション性の高い戦闘と、フルボイスのストーリーを楽しめる。“エンディングのあるMORPG”というキャッチフレーズの通り、章に分かれたストーリー性の高さが特徴だ。そのためオンラインゲームではあるが、コンシューマのオフラインゲームのノリで気軽に遊んでいるユーザーも多い。

 ストーリーは現在11章まで実装されており、物語城の重要な鍵を握る物質“オボロス”を巡る冒険も盛り上がりを見せている。「今回のアップデートでは、レベルキャップが現行の58から61まで引き上げられ、「アルニカ修道院」と、そこから入れる3種類のダンジョンで遊べるミッションモードが実装される。ミッションモードはNPCからクエストを受けたり、モンスター討伐を目的としてダンジョンに挑むもので、メインストーリーは今回は実装されていない。

 今回はシーアンドシーメディアにお邪魔して、「タルタロス」の運営ディレクター川原久義氏に説明をしてもらいつつ、新しい要素を体験してきた。レベルキャップの解放に伴って実装される新装備や、「アルニカ修道院」実装と同時にスタートする2つのシステムイベントも合わせて紹介したい。




■ レベルキャップ解放で、「アルニカ修道院」とB級装備が登場

地図にはあったがレベルが足りなくて入れなかった「アルニカ修道院」。レベルキャップが解放されたことで入れるようになる

 「アルニカ修道院」はペリアス神という神を祀った修道院だ。この世界では、神と人間は敵対関係にあり、修道院は神に迫害された人たちをかくまっているという設定だ。そのため人間だけでなく、ナシプ族やサロマン族などこれまでに登場した様々な種族のNPCの姿を見ることができる。

 レベルキャップに合わせて、B級の武器と防具が実装されるが、今回から入手方法が生産のみになった。これまではボスを倒すと生産素材とともに目的の装備そのものがドロップすることがあったが、そのせいで「生産の楽しみが若干薄れている気がします」(川原氏)という問題があった。そこで、素材のみのドロップにすることで「生産を楽しんでいただくことで、武器や装備への愛着もさらに持っていただければと思っています」と川原氏。

 アルニカ修道院から入れるミッションモードのフィールドは3つ。適性レベルが58~59の「貪欲の森」、適性レベル59~60の「廃墟のベロラ」、適性レベルが60~61の「沈黙の回廊」だ。それぞれのフィールドでドロップするアイテムが異なっている。


【「アルニカ修道院」】
森の中に隠れるように建っている秘密の修道院には、迫害から逃れた様々な種族のNPCがいる
壁には神像があったりと、いかにも修道院らしい作り修道院の院長「エルレナ」修道院にいる少女「クレア」。修道院のNPCからはミッションモードのクエストを受けることができる


【新しく追加されるB級装備】
ソーマピンコシュバルマン
イリシアアエルロトナギ
クロモドルコエルピントス




■ 狭い道筋に敵がひしめく! 豚だらけの「貪欲の森」

 「貪欲の森」はアルニカ修道院の周囲に広がる深い森で、入り組んだ自然の迷路が外部から修道院を守っている。森のマップは今までにもあったが、今回の森は道幅が狭くモンスターに囲まれやすい構造になっている。そのため、走り回ってモンスターを1カ所に集めて範囲攻撃で一網打尽という戦闘スタイルが使いにくくなっている。

 森にいるモンスターは、豚の姿をしたサロマン族と狼がメイン。中ボスの「エリート サロマン ソルジャー」とボスの「ビレッジ アンク」もサロマン族だ。ビレッジアンクは巨大な斧を持って狼に乗っている。ちょっと金太郎風の愛敬がある姿だが、斧を地面に叩きつける直線の攻撃や、自信がクマに振り回されて動線上のキャラクターをなぎ倒す範囲攻撃など強力な技を持っている。


「貪欲の森」のボスモンスター「ビレッジ アンク」は巨大な狼に乗ったサロマン族。迫力はあるが、なんとなく憎めない
森の中はずっと狭い道が続いているモンスターから逃げ回りながら1カ所に集めて一網打尽という戦法が使いづらい
副ボスの「エリート サロマン ソルジャー」は痛そうなモーニングスターを持ってる乗っている狼に振り回されるボスが体当たりしてくる




■ 怨霊彷徨うホラーなダンジョン「廃墟のベロラ」

 「廃墟のベロラ」は、神を信仰していたために王国に滅ぼされてしまったベロラという村街が舞台のフィールド。廃墟となった村には、怨霊やアンデッドと化したかつての住人や兵士たちが徘徊している。ステージは常に夜で、不気味な雰囲気だ。

 中ボスの「ブラッドゴーレム」はフランケンシュタインのようなつぎはぎの体を持った敵。腹部にある大きな口から、長い舌を伸ばす遠距離攻撃を行なってくる。

 ボスの「アデュレイター ケイオス」はいかにもボスらしい姿をしたアンデッドの騎士。手にした長剣で波道を生み出しプレーヤーを出血状態にしたり、移動速度を低下させたりする。7秒間SPとMPが継続的に減少していく技など、特に術者にとっては嫌な技を使う敵だ。


ボスモンスター「アデュレイター ケイオス」。魔法と剣技を組み合わせた技で、プレーヤーをステータス異常にしてくる
村の入り口にある箱を開くと、村に怨霊があふれ出す怨霊には近接の騎士タイプと、魔法を使うタイプがいる
中ボスの「ブラッドゴーレム」の舌攻撃ボスモンスターが使う波動をくらうと、SPとMPが7秒間継続的に減少するデバフがつく




■ 殴ると回復する、ボスの厄介な特殊技に注意

 「沈黙の回廊」は廃墟となった修道院の中にある迷路のような回廊。過去の戦争で大勢が命を落とした場所ということで、こちらもゴースト系の敵が多い。中ボスの「グリード サウトゥエアー」の体を良く見ると、亡霊の顔が浮かんでいたりと、怖い感じの敵だらけだ。この中ボスは、体をドリルのように回転して襲ってくる。戦いのステージとなる場所は非常に狭く、大混戦になるのは間違いない。

 ボスの「バーン サモナー アムトゥラ」は、骸骨姿の召喚士。名前通り、アンデッドの手下を召喚するが、この召喚術には攻撃判定がある。攻撃範囲の非常に広い魔法攻撃は、移動速度低下だけでなく、一定確率でキャラクターをその場に動けなくさせてしまう効果も持つ。

 また、体力が減ってくると自分に与えられるダメージの130%を逆に回復するというバフを自分にかける。このバフがついた状態で殴ると、どんどん回復してしまうので戦闘中はよく見て注意したい。


ボスモンスター「バーン サモナー アムトゥラ」は白骨姿の魔法使い
戦いの舞台は狭い回廊。モンスターがひしめき合い、乱戦必至だ登場するモンスターはこちらもアンデッドと怨霊が中心
中ボス「グリード サウトゥエアー」の体には亡霊の顔が浮かんでいる「バーン サモナー アムトゥラ」の範囲攻撃。非常に広範囲に届く上に、一定確率で動けなくなる




■ モンスターに盗まれた聖書を集めよう

全エリアでドロップする聖書の破片を集めて、便利アイテムを手に入れよう

 アルニカ修道院の実装を記念して行なわれるのが、聖書を集めるシステムイベントだ。モンスターに奪われた聖書を取り戻すというもので、イベント期間中は全エリアのすべてのモンスターから一定確率で聖書のページと表紙がドロップするようになる。

 6枚あるページと表紙を集めると聖書が1冊完成する。これを50冊集めると、便利アイテムなどを手に入れることができる。ダンジョンに1回行けば2~3冊分くらいの材料が集まるので、集めるのはそれほど大変ではないだろう。聖書のページは取引もできるので、自分が足りないページを交換したりといったユーザー間のコミュニケーションにも活用できる。

 イベントの目玉アイテムは「活力のパンフルート」というアバター。このアバターには、キャラクターの疲労度が貯まる度合いを5%軽減する効果が付いている。




■ 迫力満点のトナカイがにじり寄ってくるこの怖さ!

サンタクロース姿のトゥリモンがフィールドのどこかに現われる

 もう1つのシステムイベントは、この季節にピッタリのクリスマスイベントだ。クリスマスに合わせては、他にもいくつか要素が入っている。ゲーム内でプレーヤーが集まるロビーの広場がクリスマス仕様に飾られて、BGMも鈴の音が混じったムーディーなものに変わっている。広場には大きなツリーも飾られる。「ここで記念撮影をしたり、楽しんで欲しいです」と川原氏。

 クリスマスのシステムイベントでは、お馴染みのレアポップモンスター「トゥリモン」がサンタクロース姿で現われる。トゥリモンを倒すとくじを引けるアイテムを落とすのだが、叩いていると近くのポータルから、「最強のトナカイ ルドルフ」が現われる。リーゼントに黒いサングラス、ムキムキマッチョのルドルフは、川原氏によると「ボス並に強い」らしい。「低レベルのキャラクターではまず倒せないので、逃げた方がいいかもしれません」とのことだ。

 ただし、筋肉が重いのか、幸い移動速度は遅めなので、パーティーなら誰かがルドルフを引き付けている間に、ほかのメンバーがトゥリモンを倒すことができる。もしルドルフを倒すことができれば、一定の確率で「ルドルフの角」をドロップする。このアイテムは装備すると頭にトナカイの角がつくほか、HPと移動速度にもボーナスが付く。

 トゥリモンからは、メンバー全員分のくじアイテム「サンタの贈り物の袋」がドロップする。アイテムを使うと12枚のカードが出てくるので、その中から1枚を選ぶと回復アイテムや便利アイテムが手に入る。中には、ギルドポイントでももらえるクリスマスツリーなどもある。使うと、その場に現われて30秒間くるくると回る可愛いツリーだ。


トゥリモンを攻撃していると現れる「最強のトナカイ ルドルフ」。気合の入ったリーゼントに注目!
ムキムキの腕を地面に叩きつける範囲攻撃角を向けて突進してくる直進攻撃
トゥリモンの袋からもらえるプレゼントの1つはクリスマスツリールドルフからドロップする角のアバター
クリスマスイベントの期間中は、広場がクリスマスデコレーションに変わる




■ 新しいスキルシステム「フェイズシステム」を開発中

「フェイズシステム」で、より個性的なキャラ育成ができるようになる

 以上が今回実装される主な内容だ。川原氏によると、前回のアップデートで「キャリバー」が実装された時には、モンスターが強力だったためポップの間隔を多少遅めに設定したのだが、予想以上にプレーヤーが強く逆に「物足りない」、「爽快感がない」という声が多かったのだそうだ。

 そこで今回はそれこそワラワラと沸きまくるようになっている。「アクション性や爽快感に注意して実装しました。一瞬たりとも気が抜けない戦いになっています」(川原氏)と、かなり手ごたえがあるダンジョンに仕上がっている。

 これまで、UI消去やカメラモードなどユーザーから要望が機能を順次実装し、シナリオが終わった後のエンドコンテンツについても対人コンテンツの「ギルドコロシアム」や、レアドロップが手に入る「エターナルダンジョン」などある程度充実してきている。

 さらに今後「フェイズシステム」という新しいスキルシステムが入る予定だ。現在の「タルタロス」は、キャラクターごとに成長の道筋が決まっているため、誰が育てても同じようなキャラクターになる。「フェイズシステム」では、あるレベルになるとキャラクターの成長に選択肢が出てくる。例えば「防御型」と「攻撃型」に分かれたあと、さらにその中でも分化していく。スキルシステムではあるが、転職に近いイメージだ。「フェイズシステム」は現在開発中で「今開発と協力しながら進めています」(川原氏)とのことだ。

 「ユーザーさんからも、早くレベルキャップを解放して欲しいという声があり、今回そのご希望に添えたのではないかと思っております。これからもフェイズシステムや、新しいシナリオも順次実装して、より楽しんでいただけるようなコンテンツを、開発と協力して提供していきたいと思いますので、今後もタルタロスをご愛顧いただけるようお願いいたします」(川原氏)。

 来年の1月で「タルタロス」は正式サービス開始から1周年を迎える。そのため1月には1周年を記念する様々なイベントやキャンペ―ンが予定されている。お正月にもなんらかのシステムイベントがあるようなので、来年は年明けから盛りだくさんで楽しませてくれそうだ。

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(2010年 12月 16日)

[Reported by 石井聡]