レベルファイブ、DS「二ノ国 漆黒の魔導士」
完成披露会を開催。出演声優など豪華ゲストが多数登場


12月8日 開催

会場:JCBホール


代表取締役社長の日野晃博氏

 株式会社レベルファイブは、12月9日発売予定のニンテンドーDS用ファンタジーRPG「二ノ国 漆黒の魔導士」の完成披露会を、東京・JCBホールにて開催した。会場には抽選で選ばれたファン1,000人が詰めかけ、盛況を博した。

 発表会の冒頭、代表取締役社長の日野晃博氏は、本作のパッケージと内容を披露しつつ「『二ノ国 漆黒の魔導士』、いよいよ明日(9日)発売日を迎えることになりました。これまでとは違ったパッケージで、今までに味わったことのないゲームになっていると思います。プロジェクトが発足されて2年半~3年という月日が流れてしまいましたが、とてもいい作品が完成しました」とコメント。問屋からの受注は60万本に達したといい、同社新作としては過去最高を記録したという。

 プレゼンテーションでは、同梱された書籍「マジックマスター」の特徴を、チーフディレクターの本村健氏と「魔法の本」ディレクターの丸屋教子氏がデモプレイを交えつつ説明。船から陸地に移動した主人公パーティ。上陸地点をマジックマスターで調べると、その島の地図が記されている。島に生息している魔物を「魔物事典」で、特徴や弱点をリサーチ。マップ上で青く光る場所を探すと、落ちているアイテムを拾えるが、実はその他に“隠されたアイテム”が多数存在する。マジックマスターに乗っている地図には、隠されたアイテムの正確な場所が記されており、そこを調べると秘密のお宝が手に入る。

 続いては、拾ったアイテムを使った「合成」が披露された。マジックマスターには道具や食べ物の事典も含まれており、先ほどのデモプレイで拾ったアイテム「ゆでたま」、「ソーセージ」、そして偶然(?)持っていた「ジューシーサンド」の3つを合成させると、新たなアイテム「まんぷくバーガー」が生成された。「ジューシーサンド」は体力を“100”回復できるが、まんぷくバーガーは“200”も回復するということで倍の効果を持つ。本作では「マジックマスター」を活用することが、何よりも重要というわけだ。


【「二ノ国 漆黒の魔導士」プレゼンテーション】
チーフディレクター本村氏とディレクター丸屋氏が、マジックマスターを使い実演。冒険に必要とされる、ありとあらゆる情報が詰め込まれたマジックマスター。活用するほど円滑にゲームが進められる、まさに“必携の書”だ

【久石譲氏ビデオレター】
音楽を担当した作曲家の久石譲氏のビデオレターが上映された。日野氏は、今回の完成披露会を「当初は久石さんの演奏会にしようかと考えたが、この日は海外で不在ということで実現できなかった。次の企画など、ぜひコンサートを実現させたい」とコメント

【豪華声優陣と百瀬監督トークセッション】
多部未華子さん長澤まさみさん古田新太さん
大泉洋さん黒田知永子さん八嶋智人さん
渡辺えりさん溝端淳平さん百瀬ヨシユキ監督


 会場では、多部未華子さん(主人公/オリバー役)、長澤まさみさん(ヒロイン/マル役)、古田新太さん(シズク役)、大泉洋さん(ジャイロ役)、黒田知永子さん(アリー役)、八嶋智人さん(ニャンダール14世役)、渡辺えりさん(カウラ役)、溝端淳平さん(ブヒーデン役)といった豪華声優陣と、本作のアニメーション監督を務めたスタジオジブリの百瀬ヨシユキ監督によるトークセッションが行なわれた。

 初めてアニメーション声優に挑戦した多部さんや黒田さんなど、それぞれ参加した感想や役所などを述べたが、大泉さんは「この声を入れたのが……かれこれ1年半くらい前かなぁ?」といきなりの暴露発言。「あまりいわなくていいです、それは!」と慌てて制止する日野氏を尻目に「若干、以前だったものですから。若干、どんな役か覚えてない(会場笑&拍手)ちょっと完成までかかりましたね。その間、レイトン教授を何本録ったかわからないくらい」と容赦なくグイグイ踏み込んでいく。ただ、肝心のゲーム本編はさわり程度しかプレイしていなかったらしく、ゲーム導入部の“滝の回廊”で足踏みしていることが発覚。以後、滝の回廊を天丼ネタに、会場を爆笑の渦に巻き込んでいく。

 感想のくだりから、本作の主要キャストのほとんどが“ひとり二役”となっていることが明らかに。日野氏によれば「もうストーリーが半分ばらされているんで……。一ノ国、ニノ国それぞれの姿がある。ふたつのパラレルワールドで、人は魂を共有している。そういう設定で物語が進んでいく。(このステージにいる)みなさん、ほぼ全員がひとり二役を演じる、変わったキャスティングになっている」と説明。

 アニメーション作品とゲームの違いについて質問された百瀬監督は「若干意識したところはあるが、おおむね今までぼくらが作ってきたような制作スタイルでやれた。(時期的には「崖の上のポニョ」が終わった直後くらいからスタート?)だから、ちょうど良かったですよね。スタッフが空いていたわけですから(会場笑)。オープニングが凝ってますよね。このタイトルへの力の入れ具合を、改めて感じた。ぼくらが作ったムービーを、ゲーム機のなかで奇麗に再生するのって難しいはず。ぼくらも、作った絵がなるべくそのまま再生されることを望んだ。それに対して、プログラムの工夫は大変だったんじゃないかと思いました」とコメント。日野氏は「美しく絵を出すためにがんばってました。音もCD音質というか。ゲームでは普通、音質が落ちるんですけど。それを落とさないように、DSとしては最高の容量を作って完成させました。画質、音質ともにDS最高峰ではないか」と説明した。



“レベルファイブのイベントはホームグラウンド”といったていで、トークセッションは大泉さんの独壇場。いつもの口調で「正直申し上げまして、ロール、プレイング、ゲーム?これまでやったことがない。37歳にしてハマりまして! もう私かなりやりこんだと思ってて。社長、いまここまでいきました。滝の回廊までいきました!」と大仰に言い放つも、日野氏は「滝の回廊は最初のダンジョンです」とバッサリ

【TVCMキャラクタの芦田愛菜さんが登場】
現在3バージョンが放映中のTVCMキャラクタを務める天才子役の芦田愛菜さんがゲストで登場。ステージ袖から登場するなり、会場のあちこちから「かわぃい~!!」と女性ユーザーの嬌声が上がる。大変だったことをきかれると「1日でCMを3つとったんで大変でした」と実にハキハキとした回答。メイキング映像が流されると「ちょっと恥ずかしいです」とはにかんだ表情。クリスマスに欲しいものを聞かれると「今フエルトでぬいぐるみを作っているので、そのためのフエルトが一杯欲しいです。あと、あの、ぬいぐるみの目になるボタンを、欲しいなーって思ってます」とのこと。ゲームのPRも含め、すべてが自然かつ完璧。本当に恐れ入りました

【麻衣さんがエンディングテーマ曲を披露】
エンディングテーマ曲「心のかけら」を歌う麻衣さんが生ライブを披露。切なく美しく、そして透き通るような歌声が聴衆の心をゆさぶる。ちなみに麻衣さんは久石氏のご息女で、作詞を手がけたのはスタジオジブリ鈴木プロデューサーのこれまたご息女。親子をテーマにした本作には、これ以上ない最適の布陣といえる

 日野氏は「『二ノ国 漆黒の魔導士』は、『レイトン教授』、『イナズマイレブン』という2大シリーズに続くビッグタイトルといっていいものだと思っています。この作品が大きく成長し、大ヒットすることをスタッフ一同願っています。皆様にしっかり支えていただいて、大きく作品が成長すると思っております。本作で採用した、本を使ったゲームシステム。ゲーム史上初ではないか、というほど斬新なもの。新しいものを常に追い求め、作品作りをしていきたい。これからも応援をよろしくお願いします」とコメントし、披露会を締めくくった。


会場では「マックでDS」、「TSUTAYAでDS」といったデータ配信、イオンショッピングセンターとのタイアップ企画などが紹介された。限定グッズなどファンにはたまらない情報。気になる人はぜひチェックしていただきたい




■ スクリーンショット

 今回発表されたスクリーンショットなどを追加でお届けする。ROIDにおいて配信される「ニノ国 ホットロイトストーリーズ」は発売と同日から配信が開始となる携帯コンテンツ。「イオンショッピングセンター」は、前述の通り発売を記念して行なわれるタイアップ企画。

【ロゴ】

【パッケージ】
外箱パッケージ帯パッケージ

【マジックマスター】
マジックマスター導きのしおり

【キャラクタ】
オリバーオリバー(ニノ国衣装)マルシェリー
シズクニャンダール14世フランク

カウラレイラルッチ

ブヒーデン

【アニメーション】

【スクリーンショット】

【ROID「ニノ国 ホットロイトストーリーズ」】

【イオンショッピングセンター】

【TSUTAYAでDS】【マックでDS】


(C)LEVEL-5 Inc.

(2010年 12月 9日)

[Reported by 豊臣和孝]