HUE、「HELLGATE」正式サービス説明会を開催
12月10日サービス開始! ビジネスモデルは基本プレイ無料の“コース課金”


12月3日開催

会場:アイ・カフェ AKIBA PLACE店


 株式会社ハンビットユビキタスエンターテインメント(HUE)は12月3日、秋葉原アイ・カフェAKIBA PLACE店にて、オンラインRPG「HELLGATE」の正式サービス説明会を開催した。

 説明会では、正式サービスが12月10日開始であること、ビジネスモデルは基本プレイ無料のコース課金であることが発表された。本稿では、HUEが発表したオープンβサービスのユーザー動向、正式サービス時の課金体系、今後のアップデート計画をお伝えしたい。なお、同日に正式サービス時に実装される新コンテンツ「Abyss」の体験プレイもできたが、こちらは後日レポートしたい。


■ オープンβサービスでの人気職業はマークスマン。中尾氏も含め“ハマっている”現状が明らかに

本作のプロデューサーを務めるHUEオンライン事業本部オンライン事業1部部長中尾圭吾氏
司会を担当したマーケティングチームの村松直也氏

 説明会では最初にオープンβサービスの報告が行なわれた。サービスを開始した11月26日より最大同時接続者数は日に日に増加し、土日を挟み、11月29日の月曜を越えても増加し続け、同時接続者数は1万人を突破したという。プロデューサーを務めるHUEオンライン事業本部オンライン事業1部部長中尾圭吾氏は「あまりないジャンルのゲームだったのでサービス前は心配しましたが、とても好評でほっとしています」と語った。

 ユーザーのデータとして、プレーヤーキャラクターの職業分布では銃で戦うマークスマンが1番人気だ。RPGでありながら、FPS、TPSで戦える斬新さが人気なのではないかと中尾氏は語る。2番人気はサービス前は弱い弱いと言われていたブレードマスター。次が、エンジニア、サモナーと続き、盾役のガーディアンや魔法を使うエヴォカーは人気が低めだという。ただし、これはまだサービス開始時の分布であり、今後プレイを重ねてくることで変わってきそうだ。筆者の経験では、パーティーにガーディアンがいるとかなり安定するため、今後人気を上げてきそうだ。

 時間別の接続者数の推移では、日付が変わる23時~0時がピークで、朝の4時頃から人が減り始める。コアプレーヤーは平日でも5~8時間プレイしている。中尾氏自身、朝の6時までプレイするほどのはまりようで、3時間くらい寝て会社に出社するというスケジュールで、遅刻してしまうこともしばしばだという。中尾氏のようにのめり込んでプレイをするユーザーも多いようだ。

 次に紹介されたのが、オープンβサービスで寄せられた意見。1番多いものが、不具合やバグなどだ。これに関しては確認作業を行ない、随時対処しているという。また、現在は特にユーザーが集まるはずの「駅」で人の姿を見ることが少ない。これは、ユーザーの数に合わせてチャンネルを増やしていく設計で、ダンジョンに入っているユーザーも同じチャンネルの人としてカウントしてしまうためだという。「HELLGATE」では駅にいるよりもダンジョンにいる時間の方が長い。結果として駅はガラガラの状態になっている。こちらに関しては駅とフィールドのチャンネルを分けると言ったことを考えている。

 また、レベル20以降はバランスがきついという指摘もあった。レベル20まではサクサク進めることもできるが、これ以降は、スキルやステータスを見なおしたり、仲間を募って高難易度ダンジョンに挑み、よりよいアイテムを得て装備をカスタマイズする「トレージャーハンティング」の必要性が増してくる。この試行錯誤をユーザーに提案していくための施策を運営側は考えているという。「今のところは、安易にモンスターを弱くするような修正はしない方針です。ユーザーさんに戦い方を工夫してもらえるような方向にしたいです」と中尾氏は語った。


オープンβテストのプレーヤーのテータ。深夜から4時近くまでかなりの接続者がいるのがわかる

■ バリュー、スタンダード、プレミアム。プレイスタイルに合わせた3つの課金コースを提示

正式サービス時のポリシー。単純なアイテム課金という形にはしたくなかったと中尾氏は語った
今後実装されるコンテンツ。1カ月に1度追加されていく予定だ

 現状報告の後に、正式サービスが12月10日より開始されることが発表された。正式サービス時には“最古の地獄Abyss”が実装される。オープンβサービス時に実装された高レベル向けコンテンツ「閉ざされた歴史」に続くストーリーコンテンツで、プレーヤー達は紙に封じられた悪魔の拠点に赴き、「魔王」と呼ばれる存在と戦いを繰り広げていく。レベル40から、現在のレベルキャップであるレベル50を目指す高難易度コンテンツになる。

 また、正式サービスではレベル50以上に到達したキャラクターに「ランク」という育成要素が追加される。ランクは一定の経験値を得ることで上昇する。レベルと違うのはスキルポイントが得られず、ステータスポイントと“パッシブスキル”が得られるという点だ。レベル50までのスキルというキャラクターの基本的な戦い方は変わらないものの、パッシブスキルとステータスポイントにより、プレイスタイルの先鋭化・強化が可能になるとのことだ。ランクは50まで用意されるとのことだ。

 「HELLGATE」の正式サービスの方式は“基本プレイ無料・コース課金”となる。単純に必要なアイテムだけを購入するアイテム課金ではなく、「バリュー」、「スタンダード」、「プレミアム」という3つのコースを提示し、ユーザーはその中から自分のプレイスタイルにあったコースを選択する。

 値段はバリューが500HC(ハンビットコイン1HC=1円)、スタンダードが2,000HC、プレミアムは未定だ。内容としてはバリューは30日間のインベントリー拡張と、アカウント共有の倉庫拡張、そして一定量の“ポイント”だ。このポイントを使ってゲーム内のポイントショップでポイントアイテムを購入することができる。ポイントアイテムはキャラクターを復活させる復活の書や一定時間移動速度を増すもの、ステータスを増やすものといったアイテムがある。スタンダードはさらに多くの機能が用意されるという。

 プレミアムに関しては、「アバターアイテムの獲得」という要素が追加される。プレミアムコースを受けていると、NPCから1つアバターアイテムがもらえるようになる。アバターアイテムは能力値に関係しない外見のみを変える装備で、1カ月に1度ラインナップが変更される予定だ。期間内のサービスコース変更はできず、変更する場合は「上書き」という形になり、以前のサービスで残っている時間はなくなってしまう。また、ポイントだけの販売は行なわない予定だ。

 コースのサービスは「アイテム」という形での販売になり、インベントリーから使用することで、それ以降30日間サービスが続く。ただし、コースアイテム、ポイントアイテムはプレーヤーがゲーム内で販売することが可能で、ゲーム内マネーを沢山持っているユーザーが他プレーヤーからコースアイテムポイントアイテムを購入することもできる。課金ユーザーがこうしてゲーム内マネーを手にすることも可能だ。

 また、追加オプションとして“コンテンツ課金”も用意される。具体的には通常ダンジョンとは異なる「課金ダンジョン」が有料コンテンツとして用意される。本編ストーリーとは絡まず、一定以上のレアリティのアイテムが出る確率が高いダンジョンで、アーケードゲーム感覚で1プレイいくらという形でのサービスを予定しているという。

 説明会ではさらに、今後の予定も発表された。2011年1月中~下旬には高レベルユーザーを対象にした。何度も挑戦できる「高レベル向けサイクルコンテンツ」を実装予定だ。2月には現在の「追憶の神殿」よりさらに高レベル向けの「無限ダンジョンVer.2」、そして3月には集団でのPvPが楽しめる「PvPシステム」が実装される。そしてこれ以降に、「HELLGATE:Tokyo」が予定されているとのことだ。細かい仕様などは、今後改めて発表されるという。

 最後に中尾氏はユーザーに向かってこう語りかけた。「『HELLGATE』はオンラインRPGの原点に戻った、パーティープレイ、アイテムハンティングの楽しさを持ったゲームです。ぜひ多くのユーザーに楽しんでもらいたいと思っています」。

 本作は余暇に取り組むゲームの楽しさを実感させてくれる根源的な楽しさを備えた作品だ。気軽に楽しめるパーティーシステムも今風である。ぜひ多くのユーザーに触れてほしい作品だ。


正式サービス時のコンテンツ。Abyssに関しては、後日先行体験レポートをしていきたい。これまでのダンジョンとは違う「異次元」を感じさせるステージだ

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Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.

(2010年 12月 3日)

[Reported by 勝田哲也]