NCJ、「The Tower of AION」2.0アップデート体験レポート その2
高レベル向けダンジョン「ウダス神殿」、「パシュマンディル寺院」は手ごたえ120%!
エヌ・シー・ジャパン株式会社は、Windows用MMORPG「The Tower of AION(タワー オブ アイオン)」の大型アップデート「Episode 2.0 新世界」(以下、「2.0」)を11月2日に実装する。
実装に先立ち、エヌ・シー・ジャパン本社で先行体験プレイをする機会を得た。先日掲載した体験レポート第1弾記事では、ソロ型インスタンスダンジョンや、深層の要塞ダンジョン、ペットなどを紹介した。今回は第2弾として、新エリア「龍界」と、新しい3つの高レベルパーティー向けダンジョン「棄てられたウダス神殿」、「ウダス神殿地下」、「パシュマンディル寺院」を紹介したい。
「2.0」レポート後編では「龍界」のあれこれをたっぷり紹介! |
■ 凶悪な敵と謎に満ちた冒険が待ち受ける新エリア「龍界」
天族の龍界探索の拠点となる「インギスオン幻影要塞」 |
要素の多い今回のアップデートだが、その中でもやはり新エリア「龍界」はメイン中のメインと言える場所だ。「龍界」はその名前の通り、龍族が住むまったく新しいエリアだ。今回実装されるのは、天界に面した「インギスオン」と魔界につながる「ゲルクマルス」の2つ。それぞれ天族用、魔族用のエリアで「シレンテラ回廊」という長大な地下通路でつながっているが、頻繁に行き来するわけではなさそうだ。
今まで龍族と言えば、破壊され荒廃した場所を闊歩しているイメージが強かったが、「龍界」は非常に美しい世界だ。「インギスオン」はもちろん、魔族側の「ゲルクマルス」も深い緑に覆われている。ゾンビや不毛の荒野にうんざりしていた人は、龍界の美しさに癒されるだろう。
とはいっても、「龍界」を闊歩しているモンスターはレベル51以上で、アクティブも多い。モンスターは密集している場合も多く、常に多重リンクの危険と隣り合わせ。美しい龍界は実は、強力な敵がひしめく危険地帯なのだ。
「龍界」へ入るには、首都で受けられる入場クエストをクリアする必要がある。クリア後は、首都から出る飛行船に乗って向かう。飛行船の料金は9,300ギーナ。空間移動士のテレポートより少し割高といったところだ。
「ゲルクマルス」にいる新種族「アウルラウ」。フクロウに似た愛きょうのある外見とは裏腹に凶暴だ |
「龍界」のモンスターは、天界や魔界の既存モンスターに似たものもいる。既存モンスターに似た敵は総じて体が大きく、外見もいくぶんゴツい。もちろん、まったく新しい種族もいる。「ゲルクマルス」にいる「アウルラウ」はフクロウのような姿をした新種族で、「ライカン族」と同じように村を作って暮らしている。
天族側には「スティール・ クロウ号」の敵としておなじみの「シュラク族」の村がある。そしてもちろん、龍族が住む都市もある。「ハナルカンド」の龍族は、トカゲやヘビよりも人型に近い姿をしている。街には祭司らしき龍族の姿もあった。驚いたことに人間の姿もある。肌の色から天族の一派らしい彼らは「龍の崇拝者」と呼ばれている。彼らは龍族の近くに住んでおり、中には龍族と行動を共にしているものもいる。
龍の崇拝者たちが身につけている装備は、天魔共通の「ドラゴン ビリーバー シリーズ」として手に入れられる。エキゾチックで、他にはあまり見ないデザインなので人気が出そうだ。彼らとは「ウダス神殿」への入場クエストや神殿内部で嫌というほど戦うことになるので、入手はそれほど難しくないだろう。
他にも龍界には「煉族」という新種族がいる。「煉族」は前回「カスパール内部」の記事でも少し紹介した赤い羽根を2枚片翼に持つ種族だ。様々な局面でクエストに絡んでくるこの「煉族」が龍界のストーリーに大きな意味を持ってそうだ。
石像型のモンスターも、より巨大なものが登場する。考えてみれば、今までも「炎の神殿」やアビスの「古代都市 ルー」など遺跡がらみの場所には、動く石像がいることが多かった。そして今回、龍界にある新ダンジョン「ウダス神殿地下」には、アイオンが作ったという巨大な石像系の種族「ヌビリム」が出てくる。このアップデートでアイオン塔にまつわる秘密が少しずつ明らかになってくるようだ。
遺跡のような場所に近づくと、巨大な動く石像が襲ってくる | 「インギスオン」に村を持つシュラク族には「ゲルクマルス」側でも会うことがある |
片方の背中に赤い2枚の羽を持つ「煉族」は謎の多い種族だ | 「龍の崇拝者」が拠点にしている「呪われた地下都市」 |
建設中の龍族の村。働かされているのも新種族だろうか? | 「龍界」にはいろいろなタイプの龍族がいる |
高台にある「風道」の入り口。周りは敵だらけで、たどり着くのは結構たいへん |
「龍界」には新種族や新ダンジョンだけではなく、移動のための新しいギミック「上昇気流」と「間欠泉」、そしてスピーディーな移動を可能にする「風道」がある。
「上昇気流」と「間欠泉」は、上に立つと勢いよくキャラクターを上に吹き飛ばす仕掛けで、「龍界」の谷間など数カ所にある。間欠泉を試してみたが、上手に乗ればかなり高くまで上がれて、その後、滑空で近くの平地まで戻れた。ただし上手に乗るにはコツがあり、うまく乗れないと高度を稼げない。
「風道」は気流の流れに添って滑空する新しい移動方法。「風道」は龍界のあちらこちらにとぎれとぎれに点在して、滑空で道に侵入すれば空中を安全に高速移動できる。開始地点はたいてい高い崖の側などにある。入り口や出口に施設のようなものはなく、自然にそこに発生したという雰囲気だ。
乗るには「風道」の開始部分に飛びこむか、滑空で道の途中から進入する。1度乗れば自動的に道の中を移動してくれる。1つの道で移動できる距離は意外と短い。中には、この「風道」を使わなければ入れない場所もあるらしい。
「ゲルクマルス」にある2つの要塞は、初期段階では龍族に占拠されている |
龍界には、「インギスオン」に2つ、「ゲルクマルス」に2つの、計4つの要塞がある。どの要塞も最初は龍族が守っている。アビスと違い、空を飛べないので攻略難易度はかなり高い。要塞正面にはずらりと龍族が並んでいて、一斉に攻撃してくる。「守護神長」を倒すという要塞戦のルールは同じだが、そこへたどり着くには地上からドアを破壊して進まなくてはならない。
敵種族の要塞を2つとも確保すると、それぞれを守護する神の代行者が現われる。要塞戦の趨勢はハイエンドダンジョン「パシュマンディル寺院」への入場にも関わってくる。「パシュマンディル寺院」は「シレンテラ回廊」の奥にあるのだが、要塞を1つでも取られてしまうと回廊へ入れなくなってしまうのだ。もちろん龍族が所有している間も入れないので、「パシュマンディル寺院」の攻略は2つの要塞を攻略するところから始まることになる。
「龍界」は飛行不可なので、地上から攻略しなくてはならない | |
「龍界」の龍族からは「スティグマの破片」や「煮えたぎる龍族の血痕」などの人気アイテムが手に入る | |
龍帝「ティアマト」が派遣した戦艦「チャントラドレドギオン」も龍界内に出没する。従来の「ドレドギオン」の上位となるPvEとPvPを楽しめるダンジョンで、レベル51から入場可能 |
■ 狭い神殿内に龍の崇拝者がひしめく「棄てられたウダス神殿」
「棄てられたウダス神殿」は「龍の崇拝者」が守る古代の神殿だ |
「龍界」でおそらくもっとも人気が出そうなのが「棄てられたウダス神殿」と「ウダス神殿地下」の2つのパーティーダンジョンだ。レベル51から入場できるので、実装と同時に入れるようになるプレーヤーも多いだろう。「棄てられたウダス神殿」と「ウダス神殿地下」は同じ入り口から入る別のダンジョンだ。
「棄てられたウダス神殿」は、世界が2分される原因となった人間族と龍族の千年戦争が続いていたころに、龍帝「ウダス」に洗脳された狂信者によって作られた。その後破壊され、放棄されていた神殿を「龍の崇拝者」たちが掌握し、何かの陰謀を企てている。
地上の入り口はインスタンスではないダンジョンにつながっている。この短めのダンジョンの奥に「ウダス神殿」への入り口がある。非インスタンス部分にも敵はいるが、最短ルートを駆け抜ければ、戦闘はほとんど回避できる。
扉の奥から先は6人パーティーごとのインスタンスになる。ダンジョンは入り口のある広間を挟んで左右に道が延びている。ダンジョン内部にはいくつかカギのかかった部屋がある。部屋の中にはボスがいて、倒すと次の部屋のカギを落とす。
最初の部屋のカギは、ダンジョン内の3カ所にいるネームドモンスターのいずれかが持っている。それほど広いダンジョンではないのだが、敵が密集しているので進むのに時間がかかりそうだ。敵の配置は「アルキーミア研究所」を想像してもらえばいいだろう。索敵範囲はかなり広めなので、またリンク地獄に苦しめられることになりそうだ。
「ウダス神殿」には3体のネームドモンスターがいる。「陰鬱なマリカ バラ」と「献身的なアヌラティ」は「棄てられたウダス神殿」のボスで、「凶暴な支配者 マリカ」は「ウダス神殿地下」に入るためのカギを持ったボス。「棄てられたウダス神殿」のみの攻略なら、「マリカ バラ」と「アヌラティ」のみの討伐でクリアになる。
■ 龍族が掘り進めている陰謀の道「ウダス神殿地下」
「ウダス神殿」から巨人族「ヌビリム」の工房へと進んでいく |
「凶暴な支配者 マリカ」を倒して、背後にある入り口から入ると「ウダス神殿地下」にたどり着く。「ウダス神殿」は短めのダンジョンだが、「ウダス神殿地下」はかなり長く地形も変化に富んでいる。
最初は「ウダス神殿」と似た風景だが、少し進むと工事現場のような雰囲気になる。実はこの地下道は、奥にいる「ヌビリム」の住処にある「巨神兵の動力源」を求めて侵攻している龍族の前線基地なのだ。
地下道はやがて自然にできた地下空洞へとつながる。地下空洞は日差しが差し込み、植物も生えた美しい場所だが、子供を連れた巨大昆虫が闊歩していたりと気は抜けない。奥には「キング オクトロン」というネームドモンスターの巣もある。
さらに奥へ進むと、巨大な「ヌビリム」族の作業場がある。「ヌビリム」族は「シレンテラ回廊」など龍界の別の場所でも目にする機会があるが、とにかく大きい。見上げるようなサイズはまさにボス級なのだが、そんなモンスターがそこかしこを闊歩している。
「ウダス神殿地下」にいる5体のネームドモンスターのうち3体は「ヌビリム」族だ。特にラスボスの「グランド メタラジスト ドビルカリム」はひときわ大きい。攻撃のために近づくと画面には足しか見えない。盾役や近接アタッカーは足だけ見ながら戦うことになるだろうから、全身の姿は戦闘前にじっくり見ておこう。
「ウダス神殿」の2つのダンジョンでは、「ウダスシリーズ」というユニーク装備が手に入る。ドロップする部位は別なので、全身を揃えるには両方のダンジョンに通う必要がある。
■ 最強のプレーヤーが己を試す難関「パシュマンディル寺院」
最強のモンスター「封印された嵐のルドラ」 |
今回のアップデートで最高難度のダンジョンが、レベル55用のパーティーダンジョン「パシュマンディル寺院」だ。複雑に入り組んだダンジョン内には計15体ものネームドモンスターがいる。特にラスボスの「ルドラ」は開発者でもなかなか倒せないという最強の敵だ。
「パシュマンディル寺院」は「シレンテラ回廊」の奥にある。回廊には龍族や「ヌビリム」族がいるが、敵の密度はそれほどではなく道幅もあるので、慣れればすぐに通り抜けられそうだ。ダンジョンの入り口がある「安息の広場」は、龍族の精鋭「ラクシャカ軍団」が守っている。見るからにエリート部隊という雰囲気の彼らを倒せばようやくスタート地点に到着だ。
この神殿はもともと、名誉ある死を遂げた龍族戦士を祭るための墓地だが、現在は何かの陰謀が進行中らしい。入ってからしばらくは狭い通路が続くが、ここにも大量に龍族がいる。最初のネームドモンスター「傭兵隊長 ラクハラ」までは1本道だが、「ラクハラ」がいた部屋には3つの扉があり、ここから先はかなり細かく枝分かれしていく。
ルートは大きく分けて2つある。片方は霊安室という雰囲気の狭い部屋がたくさん連なった場所で、龍族の亡霊が歩き回っている。ここにいるネームドモンスターの1つ「巨大なメルムク」は、水で囲まれた部屋の中で、水泡の中でうずくまった女性の姿をしている。「メルムク」自身は攻撃してこないが、上空に逃げて、スライムをどんどん生み出してくる。倒さないと増えていく一方なので厄介だ。
残念ながらダンジョンがあまりにも長く、今回はその全貌を見るには至らなかった。最後に特別に、ボスモンスター「ルドラ」を見せてもらった。「ルドラ」は「封印の守護者 イスバリア」を倒した後ワープした場所にいる。半透明の巨大なドラゴンで、暴風を操って攻撃してくる。「ルドラ」からは、ヒーローグレードの「ルドラ」シリーズがドロップする。特に輝くドラゴンの羽のようなウイングフェザーは垂涎の的になりそうだ。
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□エヌ・シー・ジャパンのホームページ
http://www.ncjapan.co.jp/
□「The Tower of AION」のページ
http://aion.plaync.jp/
(2010年 10月 20日)