東京ゲームショウ2010レポート

マイクロソフトブースレポート
多彩なKinectタイトルを展開。180分待ちの人気に


9月16日~19日 開催(16日、17日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


 東京ゲームショウ2010の基調講演を務めたマイクロソフト。既報のように、基調講演と言いながらも実質的には米Microsoftとマイクロソフト共同のプレスカンファレンスと化し、実に10本以上の新作タイトルのデモが実施された。本稿では昨日に引き続きブースレポートをお届けしたい。

昨日の基調講演の一コマ。日本発のMGSタイトルとして発表された5タイトル中3タイトルがKinect専用タイトルだった
マイクロソフトブースでもっとも大きな存在感を示しているKinectコーナー
180分待ちをアナウンスするボードの前で記念撮影に応じてくれた泉水氏。来場者の好反応にかなりの手応えを感じている様子だった

 今回の基調講演の発表で、もっとも力が入れられていた分野がKinect対応タイトルだ。米Microsoftのファーストパーティータイトルを一手に扱うMicrosoft Game Studios(MGS)を担当する米Microsoftコーポレートバイスプレジデントのフィル・スペンサー氏は、E3 2010で「Forza Motorsport」をはじめとした主力フランチャイズにKinectを対応させていくことを明らかにし、さらに「Halo」シリーズなどのFPSタイトルも含まれることを示唆していた。

 今回の基調講演ではそれを裏付けるかのように、Xbox 360のメインストリームを占めるコアユーザーに向けたKinect対応タイトルが5タイトルも発表された。KinectはXbox 360において“あれば楽しいオプション機能のひとつ”ではなく、“欠かせない主たるインターフェイス”として自社やサードパーティーのブロックバスタータイトルにも積極的に適用していくことを国内外に示した。いまやXbox 360は完全にKinectシフトの様相を示している。

 今年のマイクロソフトブースは、自社タイトルのみならず、豊富なサードパーティータイトルも取り扱う必要がある手前、Kinect一色とまではいかなかったが、Kinectに最もスペースを割いて来場者にアピールしていた。ブースには半径2メートルほどの円形の試遊スペースを5つ設置。中央に位置するステージは高さ2メートルほどの高台になっており、動きやすい恰好をした複数人のコンパニオンが全身を駆使して様々なKinectタイトルにチャレンジしていた。Kinectのような体感型のデバイスは、文字や写真だけで伝えることが難しいが、高台のデモは遠くからでもよく見え、うまいアピールの仕方だと思った。

 その高台を取り囲むように配置された4つの試遊コーナーの周囲には、ビジネスデイにもかかわらず常に順番待ちの行列と、コンパニオンのデモを見る人混みができていた。ビジネスデイの期間中はそのうち2つが国内外のメディア用に割り当てられており、実質2つの試遊スロットで行列を消化していたため、最大で180分待ちという状態になっていた。

 メディア取材を終えてたまたまKinectコーナーを視察していたマイクロソフト執行役常務 ホーム&エンターテインメント事業本部長 泉水敬氏に“180分待ち”の状況を告げたところ、「嬉しい悲鳴です。明日からの一般公開日はひとりでも多くのお客様に体験していただけるように工夫していくつもりです。ぜひマイクロソフトブースに足をお運びください」と笑顔で応じてくれた。

 また、昨日の基調講演での発表については、「(昨日発表したタイトルは)日本から世界へということだけではなく、当然日本から日本へという取り組みの一環でもあります。日本のコアゲーマーの皆さんが満足していただけるタイトルを、Kinectにおいてもしっかり準備していき、新たな牽引役としていきたいです」と抱負を述べてくれた。百聞は一見にしかず。マイクロソフトブースに一度足を運んでみてはいかがだろうか。


【Kinectコーナー】
Kinectコーナーでは常にコンパニオンがデモを行なっているような状態で、目に止めやすい位置でやっているため、ついつい足を止めてしまう。ちなみに海外メディアに対してデモを行なっているのは、Kinectクリエイティブディレクターのクドー ツノダ氏。Kinectへの注力は全社的な取り組みとなっている

【マイクロソフトブース】
Kinect以外のパッケージタイトル、Xbox LIVEアーケードタイトルの出展は全34タイトル。1番人気はファーストパーティータイトルではやはり「Halo: Reach」、サードパーティータイトルでは「アイドルマスター2」(バンダイナムコゲームス)や「FINAL FANTASY XIII ULTIMATE HITS INTERNATIONAL」(スクウェア・エニックス)あたりだろうか

【CERO Zコーナー】
CERO Zコーナーでは、マイクロソフトの「Fable III」を筆頭に、4タイトルを出展。「Fable III」については別途詳しいレポートをお伝えする予定なのでお楽しみに

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(2010年 9月 17日)

[Reported by 中村聖司]