セガ、PS3/Xbox 360「VANQUISH」先行体験会レポート

ハイスピード&ハイテンション! 注目作を実際に遊んだ感想は?


8月7日 開催
【VANQUISH】
10月21日 発売予定

価格:7,980円

CEROレーティング:D(17歳以上対象)



一見すると騒がしそうに見える場内の写真だが、実際はゲーム音は全てヘッドフォン出力されていることもあって静か。集中してプレイしていた

 株式会社セガが10月21日に発売する予定のプレイステーション 3/Xbox 360用シューティング・アクション「VANQUISH」(ヴァンキッシュ)。この「VANQUISH」を先行体験できるイベント「code:VANQUISH 0807」を、8月7日に東京・芝浦の「TABLOID」にて開催した。

 「code:VANQUISH 0807」はWebまたは携帯の公式サイトより応募した人の中から、抽選で200名を招待したもので、国内で初めて一般のユーザー向けに「VANQUISH」が披露されたイベントとなった。

 会場内は薄暗い中をレーザーライトが飛び交うスタイリッシュな空間。PS3版とXbox 360版の「VANQUISH」が各18台ずつズラリと並べられていた。サラウンドヘッドホンも完備されており、没頭してプレイを楽しめる環境が整えられていた。スクリーンの横には等身大の「サム」のフィギュアも飾られていて、写真を撮っている人も多かった。

 イベントは、まずスクリーンを使っての「VANQUISH」の特徴と操作の解説が行なわれ、続いて実際に体験プレイに臨み、最後には初公開となる最新トレーラー映像が上映されるという内容になっていた。

 今回プレイできたのは、E3での試遊用バージョンよりもさらに新しい開発バージョンとのこと。ただしプレイ範囲は同じで、広いエアポートのような場所で多数の敵を相手に戦い、最後に巨大なボス敵を撃破するというシーンになっている。筆者は以前にE3バージョンをプレイさせてもらっていたのだが、今回のバージョンでは爽快感を重視して、難易度等が調整されたということだ。

体験プレイ開始前に操作のレクチャーが行なわれた。シューターゲームながらアクション操作の多い本作だけに、アクションの組み合わせが豊富だスクリーン脇に飾られていた主人公サムの等身大フィギュア。ライトアップされ非常にかっこいい仕上がり

PS3版、Xbox 360版ともに各18台ずつがズラリと並んでいた。サラウンドヘッドホンも完備しており、万全の環境で楽しめた
上がPS3版、下がXbox 360版をプレイ中の模様だ。シューターゲームでありアクション要素も豊富な新感覚タイトルだけに、最初は戸惑う人もいたように思う。「VANQUISH」はやればやるほど馴染んでくるという印象で、今回はその片鱗に触れられる時間だった

 まず「VANQUISH」について軽く触れると、株式会社プラチナゲームズが開発を手がけるハイスピード&ハイテンションなシューティングアクションゲーム。プレーヤーは政府機関「DARPA」のエージェント「サム」となり、ロシア軍に占拠されたアメリカのスペースコロニーを舞台に戦いを繰り広げていくという作品だ。

 TPS(後方視点タイプのシューターゲーム)ライクな作りだが、“ハイスピード&ハイテンション”が魅力のキーワードとなっていて、高速移動できる「ブースト」、発動中は時間の流れがスローになる「ARモード」という独特のアクションがポイントとなっている。シューターゲームとアクションゲームが融合したようなゲームだ。

 来場者の方がプレイしている様子を覗かせてもらうと、誰だって最初はそうなると思うのだが、従来のFPS/TPSといったシューターゲームのようにプレイしている方が多かったようだ。“従来のシューターゲームのように”というのは具体的に言うと、適切な場所にカバーアクションで隠れ、敵の攻撃の合間に体を出して照準を合わせ、射撃する。基本的には有利と感じられる場所から動かず、淡々と効率的に射撃しようとするスタイルだ。

 もちろん、「VANQUISH」はそういう風にプレイしてもいいのだが、それだけでは独特の魅力が味わいづらいように思う。さらに、そうした静的なプレイが通用しづらい作りになっているようにも見える。それは、1カ所にとどまっていると弾数が不足してくるためであり、もう1つは、カバーして隠れている場所も、遮蔽物を破壊されたり側面に回り込まれたりしてしまい、決して安全な場所ではないということだ。

 武器の弾数不足に関しては、いろんな武器を使い分けることはもちろん、動き回って弾薬を回収することが重要になる。1カ所にとどまって戦うのではなく、アグレッシブに次から次へと障害物の間を移りながら戦うことを求められているのだ。

 だが、敵の攻撃は激しい。それをかいくぐるにはどうするのがいいかと言えば、もちろん「ブースト」の出番だ。カバー状態からブーストで飛び出して、ハイスピードに移動し敵の銃撃をかわしつつ、そこからARモードでスローモーションにして、狙いを付けやすくなった敵を一気に殲滅していく。そのまま別の遮蔽物の影にカバーして隠れ、ゲージの回復を待つ。こんな感じに動けると気持ちいい。

 他にもかっこよくて気持ちいいアクションがたくさんある。カバーしている場所を乗り越えるときにもARモードを発動すると、乗り越える動きをしながらスローの画面で敵を撃ちまくれる。また、ブーストで敵に一気に接近して近接攻撃を決め、その直後にARモードを発動して周囲にいる敵を銃撃で一掃する、という動きもできる。いずれもスタイリッシュでかっこいい&気持ちいい。今回プレイできたバージョンでは、こうした「VANQUISH」らしさのある動きを、自然とできるように調整されたと感じられた。

 来場していた方々も次第にそれをつかんでいったようで、うまい人はビュンビュンと動き回りながらARモードを駆使するプレイを楽しんでいた。この気持ちよさは独特で他になく、かっこよさと気持ちよさでテンションが最高潮に高まる。

 当然、こうしたアクションはプレイ開始当初からすぐに上手くできるものでもなくて、プレイを重ねて上達すればするほどに、どんどん気持ちよく遊べるようになっていく性質のものと思える。プレイ開始当初とやりこんだ後だと、自分の動きがまるで違ってくるかもしれない。アクション特有の“上達する良さ”を感じられた。

 ちなみに「VANQUISH」には照準合わせをある程度オートで行なってくれる「カジュアルオートマチック」というモードもある。アクションを駆使しながら照準合わせも正確に行なうのは大変だが、カジュアルオートマチックならアクションに集中できる。シューターゲームがあまり得意ではないという人でも、「VANQUISH」の本質的な面白さを楽しめるというわけだ。

 他にも今回プレイできた範囲には、巨大なボス敵が放つとんでもない量のミサイルに驚かされたり、敵が乗り込んでいる乗り物を奪って自分で乗り込めたりと、見所や要素がたくさんある。それらに来場した方が感心している様子も見られた。グラフィックスの緻密さや互いの攻撃の激しさ、敵味方のキャラクターが入り乱れて戦う乱戦、ブーストをはじめとしたダイナミックな動き、ボス敵との戦いでの突き抜けたアクションなどなど、注目ポイントの多いタイトルだ。

 今回のイベントでは、PS3とXbox 360の両機種版が並べられたのもトピックだった。筆者も両方を同時に目にするのは初めてで、実際に比べてみると、操作の感触等のプレイ部分は同一と感じられるものの、グラフィックスに関しては多少違いが見られたが、これは開発中のバージョンであり、製品がどうなるかはまだわからないので、これに関してはまだ今後を見守っていきたい。

プレイ時間は30分の交代制で、トータル1時間弱のイベントとなっていた。一筋縄ではいかないゲームだが、挑むごとに上達して華麗なプレイができるようになっていった方も見かけた。上達していく面白さが掴めるかどうかという時間だったので、来場した人はみな「もっと触りたい」という気持ちになったのではないかと思う
今回のイベントではツイッターも連動させていた。イベント用のツイッタータグも用意され、来場者の方がそれぞれにイベントの模様やプレイの感想を述べている。ツイッターを使われている方は、ぜひそちらもご覧頂きたい
ディレクターの三上氏は映像でコメントした

 今回のイベントでは200名の来場者を4回にわけて迎えるということもあって、1グループあたり1時間弱の短時間なイベントとなっていた。プレイは30分交代制で行なわれ、その後に初公開の最新トレーラー映像が上映された。

 この映像には、ディレクターの三上真司氏からのコメントも収録されていて、三上氏は「短い時間の中での体験では、ちょっと戸惑いを感じられるようなゲームスタイルの導入なので、若干最初しんどい部分を感じたとは思うんですけど……」としつつ、「やりこんでもらえればゲーム性の奥深さやスリリングな快感、スピード感、爽快感、派手さ、いろんなものをトータルでじっくり味わって頂けると思います」と語っていた。

 実際のところこのレポートにも書いてきたように、「VANQUISH」はやりこめばやりこむほどに面白さが増していくタイプで、最初は戸惑うのも無理はないゲームのように感じられた。だが、実際に今回プレイできた方は、その片鱗を感じ取れたと思える。そこをしっかりととケアしているコメントと感じた。

 なお、最新トレイラー映像は下に掲載しているのでぜひご覧頂きたい(三上氏のコメント部分は入っていない)。


【トレーラームービー】
(WMV形式)
「VANQUISH 店頭体験会」でもらえる「特製オリジナルクリアファイルバッグ」

 さて、こうした話もあったとなると、今回の体験会に参加した方は「もっと遊ばせてくれ!」となるだろうし、残念ながら参加できなかった方は「なんでもいいからとにかく自分に遊ばせてくれ!」という思いに駆られることと思う。そこで、今後も「VANQUISH 店頭体験会」が開催される。実施店舗と日程は以下の通りだ。参加者には、「特製オリジナルクリアファイルバッグ」もプレゼントされるので、ぜひ足を運んで実際にプレイしてみてもらいたい。

【イベント実施店舗】

8月14日    11時~18時    ソフマップギガストア大宮店(埼玉県)
埼玉県さいたま市大宮区桜木町2-1-1 大宮西武ビルアルシェ1F

8月21日    12時~17時    ソフマップ秋葉原 アミューズメント館(東京都)
 東京都千代田区外神田1-10-8 平岡ビル

・8月21日    10時~17時    メッセサンオー本店(東京都)
 東京都千代田区外神田3-14-8

・8月21日    13時~18時    ソフマップなんば店ザウルス1(大阪府)
 大阪府大阪市浪速区日本橋3-6-18

・8月28日    11時~17時    ヨドバシカメラ マルチメディア仙台(宮城県)
 宮城県仙台市宮城野区榴岡1-3-1

・8月28日    13時~18時    ジョーシン ディスクピア日本橋店(大阪府)
 大阪府大阪市浪速区日本橋5-9-5

・8月28日    13時~18時    フタバ図書GIGA天神店(福岡県)
 福岡県福岡市中央区天神1-10-13 MMTビルB2F ゲーム売場

・9月4日    12時~18時    ヨドバシカメラ マルチメディア札幌(北海道)
 北海道札幌市北区北6条西5丁目1-22

・9月4日    12時~18時    WonderGOO つくば店(茨城県)
 茨城県つくば市研究学園 A65街区1

・9月4日    13時~17時    ソフマップギガストア名古屋ナカ店
 愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4 JR名古屋駅構内

・9月4日    13時~18時    フタバ図書GIGA広島駅前店
 広島県広島市南区松原町2-22 3F ゲーム売場/カードスペース

・10月2日    15時~21時    GAMESマーヤ葛西店(東京都)
 東京都江戸川区中葛西3-18-17

【スクリーンショット】

(C)SEGA

(2010年 8月 7日)

[Reported by 山村智美]