BPカストロール、エンジン駆動フリーキックマシン「カストロール1号」公開
時速200km超の稲妻シュートを放つ
エンジンオイルの販売会社であるBPカストロール株式会社は、1月25日、エンジン駆動フリーキックマシン「カストロール1号」と、同機によるフリーキックを赤坂サカスで公開した。
「カストロール1号」プロジェクトはFIFAワールドカップ公式スポンサーに就任した同社のブランドキャンペーンとして2009年8月から進めてきたプロジェクト。「2010年FIFAワールドカップ南アフリカ大会」に向けた日本独自企画だという。マシンは鉄を使った各種作品のほか「1/1スコープドッグ」を作成したことでも著名なアーティスト・倉田光吾郎氏が中心となって制作した。3輪で前後左右に駆動するほか、前後の4本足で立ち上がり、自動車用のエンジンを駆動源として時速200kmのフリーキックを放つことができる。目標は、カストロール社とブランドアンバサダー契約を結んでいるクリスティアーノ・ロナウド選手だという。
カストロールは、このマシンをとおして常に「最高のパフォーマンス」を追求するカストロールの企業姿勢を世界に示し、限界に挑戦する喜びや興奮を分かち合いたいとしている。
鋼鉄製ボディの「カストロール1号」は、総重量2t。全長4,200mm(走行モード)/3,850mm(キックモード)。幅は2,200mm,高さは1,500mm(走行モード)/1,950mm(キックモード)。緑色のカウル部分はFRP。右側につけられた「蹴り足」は鉄とカーボン強化繊維プラスチックで構成されている。
また、正面と、ボールの位置とを捉えるカメラを、それぞれ1台ずつ計2台備える。ボディ下面に向けられた超音波センサーと、内部には加速度センサーも搭載されており、立ち上がり時の床面からの距離(高さ)と、ボディの傾きを検知して、モニターに表示する。操縦モードは走行、立ち上がり、キック、そしてしゃがみの4つのモードがあるとのこと。
動力は走行時は電気モーター、キックはガソリンエンジンで駆動する。蹴り足の機構は自動車のエンジンがほぼそのまま利用されている。ディファレンシャルギアを使った機構が使われており、回転数を人が調整して、ブレーキペダルを右から左に踏み替えることでキックを放つようになっている。ワンボタンでシュートを放つような自動機構にしなかったのは暴走の危険を防ぐためと、倉田氏によれば「サッカーなので、人対人とのゲーム性を大事にしたかったから」だという。なお潤滑用のエンジンオイルは「カストロールEDGE」が使われている。
正面から | 側面 | 後方から |
後輪部分。走行モードでは浮いている | キックモード | キックモードでボディ後方 |
カウルはFRP | モーターで駆動 | 前輪部分。油圧駆動 |
正面カメラ | 蹴り足の基部に付けられたボール位置を撮影するカメラ | ボディ側面の超音波センサー |
操縦席。センサー情報などはモニターで確認できる |
お披露目ではBPカストロール株式会社 チャールズ・ポッスルズ会長のほか、オフィシャルアドバイザーをつとめた前園真聖さん、フットサルチーム「Gatas Brilhantes(ガッタス・ブリリャンチス)」でも活躍しているタレントの藤本美貴さんも出席。2人が「カストロール1号」の放つフリーキックの速度に「挑戦」した。
フリーキックでは藤本美貴さんは女性の平均時速と言われる40kmを大幅にうわまわる時速71kmを記録。前園さんは2回シュートし、1回目が時速82km、2回目が時速96kmだった。
BPカストロール株式会社 チャールズ・ポッスルズ会長。「オイルにもサッカーにも新しいチャレンジがしたかった」と挨拶 | 前園真聖さん | 藤本美貴さん |
エンジンオイル「カストロールEDGE」のオブジェの栓を抜いて開始 | 藤本美貴さんのフリーキック。時速71kmを記録 | 【動画】前園真聖さんの2回目のフリーキック。時速96km。 |
その後、カストロール1号がシュート。いずれも時速206kmをたたき出した。
今後同社では、3月より完成したカストロール1号のパフォーマンスをJリーグスタジアムほか、全国各地で披露し、一般の人に挑戦してもらう『カストロール1号チャレンジカップ』キャンペーンを展開する。参加者の中から抽選でプレゼントが当たる企画も予定されている。詳細はオフィシャルサイトにアップされるとのことだ。またシュート速度もさらにあげ、時速270km以上を目指すという。
カストロール1号の前で記念撮影 | ゲストの2人はボールに今年の抱負とサインを記入した | 倉田光吾郎氏とカストロール1号 |
(2010年 1月 25日)