カプコン、Wii「バイオハザード/ダークサイド・クロニクルズ」
メディア向け体験会を開催 ~ゲームの基本システムを解説~


2010年1月14日 発売予定

価格:7,340円(通常版)
   8,390円(コレクターズ・パッケージ)

CEROレーティング:D(17歳以上推奨)


メディア向け体験会はカプコン東京支社にて行なわれた。今回はゲームの基本システムと体験パートをまとめてご紹介する。

 株式会社カプコンは、2010年1月14日発売予定のWii用ホラーガンシューティング「バイオハザード/ダークサイド・クロニクルズ」のメディア向け体験会を開催した。価格は7,340円。CEROレーティングはD(17歳以上対象)。

  Wii「バイオハザード/ダークサイド・クロニクルズ」は、2007年11月に発売されたWii「バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ」の続編にあたるタイトル。「バイオハザード」シリーズの事件を体感しながら、主人公の活躍を追った「バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ」に対して、「バイオハザード/ダークサイド・クロニクルズ」は、ダークサイドな面や過去に描かれていない登場人物たちのつながりを描いていくほか、「バイオハザード4」のレオンとクラウザーが登場する新ストーリーなども収録されている。

 今回、カプコンはメディア向け体験会を開催。まだゲームについて詳しく知らない人のために、まずはシステムの基本などから順次解説していく。操作系は、Wiiリモコンを使用。画面内に表示されるポインタを敵にあわせ、Bボタンで射撃。難易度EASYのみ、Aボタンを押しながら敵に照準を合わせるとオートロックする機能がある。リロードは、残弾ゼロの状態でBボタンを押すか、リモコンを素早く振る。武器は4種類まで装備でき、切り替えは十字ボタンで行なう。

 武器は、ハンドガン、ショットガン、サブマシンガン、手榴弾など、いくつかのバリエーションが存在する。それぞれ、威力、連射速度、装填速度、ストップパワーの5項目があり、ゲーム内で獲得したゴールドを支払うことで、少しずつパワーアップさせることが可能だ。手持ちのゴールドが少ないうちは、長所を伸ばすか、短所を補うか悩みどころ。まずは、残弾無限のハンドガンを優先的にパワーアップさせるのが無難といったところか。

  Aボタンを押したままリモコンを振ると、ナイフ攻撃が繰り出せる。画面エフェクトがシャープで、なかなか格好いい。ただし、銃などに比べると威力が低く、目の前に敵がいないと攻撃が届かないため、基本的にはコウモリなどのザコを振り払うためのものと考えたほうがいい。ハーブで体力を回復させたいときはプラス(+)ボタン。プレイ中でもワンボタンでハーブを使用できるので便利だ。

【ゲームシステム紹介ムービー】

【ポインタを敵に合わせて射撃】
ポインタは弱点と重なると照準の中央部分が強く光りだす。武器の切り替えは十字ボタンで行なう

【オートロック】
難易度EASYのみ、Aボタンを押しながら敵にポインタを近づけると自動的に照準を合わせ続ける「オートロック」が使える。ガンシューティングが苦手な人でも、これなら大丈夫!

【コンボ】
素早く連続でヘッドショットを決めるとコンボボーナス。後述のランキングで上位を狙いたい人は必須テクといえる

【リロード】
残弾がゼロの状態でBボタンを押すか、リモコンを素早く振るとリロード。一定の隙が生じるので、敵が途切れた瞬間に素早くリモコンを振るクセをつけたほうがいいかも

【ゾンビにつかまったらリモコンを振れ!】
撃ち倒しきれず、ゾンビに接近を許し、あまつさえガッツリつかまれてしまった! そんなときはリモコンを素早く振るべし

【アクションコマンド】
ステージ中でときおり出現する。失敗すると、もちろん大変なことに……。ちなみに体験プレイでは複数ボタンを同時に押す、というシチュエーションも登場した

【武器のカスタマイズ】


 すでに何度かご紹介しているとおり、本作のメインモード「クロニクルズ」は、3つのステージに大別されている。体験会でプレイできたのは南米編「オペレーション・ハヴィエ」、バイオハザード2「メモリーオブロストシティ」、コード:ベロニカ「ゲームオブオブリビオン」となっている。

 体験会は、広報氏とのマルチプレイで南米編「オペレーション・ハヴィエ」に挑戦。本作は、シングルプレイでも「ツーマンセル」システムによりゲームが進行する。ひとりの時は相棒をコンピュータが操るが、マルチプレイでは人間同士で協力しあいながらプレイすることになる。

 「オペレーション・ハヴィエ(Operation Javier)」は、2002年の南米を舞台にした完全新作シナリオ。「バイオハザード4」に登場したレオンとクラウザーが活動を共にしていた時代が描かれる。南米らしい強烈な直射日光を再現したグラフィックスが印象的。日向の照り返しと、建物や木の塀で生じた黒い陰が画面内に強烈なコントラストを描き出す。とある村に侵入すると、村人……ではなく“元村人”のゾンビが出現。素早くポインタを合わせて撃ち倒す。人型ゾンビに対しては“ヘッドショット”が効果的。ハンドガンなどで頭部を正確に射抜けば、一撃で倒すことが可能。ちなみに、断末魔のモーションは、胴、手、足など撃ち倒した部位によって異なる。

 ガンシューティングゲームなので、ゲーム展開は強制スクロール。画面内には色々なオブジェクトがあり、これを撃っていくのがまた楽しい。アイテム、ゴールド、後述のアーカイブなどが落ちていたり、あるいは隠されていることもあり、最初のうちはあちこち節操なくパシパシ撃ちまくってもいいかも。最初の村は水辺にあるため、道中で水中から出現するピラニアに襲われるなんて状況もしばしば。カエルのような化け物や巨大生物との戦い、さらには謎の新キャラクターなど、畳み掛けるような展開で興奮のうちに終了。先が気になって仕方がないが、それは製品版の楽しみに取っておくとしよう。

【レオン】【クラウザー】

【スクリーンショット】
レオンとクラウザーが相棒同士だった頃の話。南米から始まるストーリーで、レオンのなかにある記憶(過去の事件)が呼び起こされる


 続いては「メモリーオブアロストシティ(Memory of a Lost City)」。市民が生きる屍と化し、地獄へと変貌した町から、レオンとクレアが脱出を図るステージ。Wiiで新たに再現された「バイオハザード2」の世界は、南米の“陽”から一転、まさに“陰”そのもので、なかなかに刺激的。広報氏によれば、本ステージはホラー色が強いという。壁面に刻まれた惨状の痕跡、屋内という閉塞感が、先に進むごとにジワジワとプレーヤーの心理を恐怖の色で染めていく。

 前述のステージでも印象的だったが、このステージでは「シェイクカメラ」と呼ばれる演出法が、さらに効果的に用いられている。「シェイクカメラ」とは、ハンディカメラ的な視点をベースに、画面を大きく動かすことで迫り来る恐怖感をさらに煽るというもの。1999年に全米で公開されたホラー作品「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」を連想される人もいるだろうが、さすがに全編ハンディカメラ視点ではガンシューティングとして成立しないため、効果的な演出として要所で挿入されるといった具合だ

 先ほどプレイした南米編に比べるとキャラクター同士の会話が多いため、前述の「ツーマンセルシステム」もさらに意識されるようになってくる。操作担当キャラクターが画面内で何かしているときは、ポインタが射撃できない状態になるなど、なかなか芸が細かい(無論戦闘シーンではないので、それで困ることもない)。窓からズルリと落ちてくるおなじみのポーズなど、数々のゾンビを倒して先へと進んでいくと、キー・パーソンのシェリーが通路奥から出現。敵と勘違いして迷わずポインタをあわせてしまい「それは撃っちゃダメです」とたしなめられる筆者。ちなみに撃ってもミスにはならない。このあたり、筆者のような粗忽者にも優しい(?)システムといえる。

【レオン】【クレア】

【スクリーンショット】
プレイしたステージは、主に屋内でシーンが展開。Wiiで完全再現されたグラフィックスに“新鮮さ”を覚える一方、窓枠からズルリと侵入してくるゾンビや突如ニョッキリ突き出て繰る腕などに懐かしさもこみ上げる


 最後は「ゲームオブオブリビオン(Game of Oblivion)」。兄のクリスを探すため、アンブレラのヨーロッパ支部に潜入したクリスは、逆に捕らえられ絶海の孤島ロックフォートに送られてしまう。独裁者アシュフォード家が統治する、狂気の楽園。巨大な刑務所で、再び行なわれる悪夢の脱出劇。広報氏によれば、オリジナルを忠実に再現しつつも、さまざまなアレンジが施されているという。シリーズ中でも人気の高い作品だけに、このあたりファンの人は要注目だろう。

 このステージには、オリジナルでは再現しきれていなかったという訓練所が出現。ところどころで挿入されるアルフレッドのサイコな煽りが秀逸で、スティーブならずとも「この野郎、絶対許さねぇ!」といったテンションになる。ただし、煽りにのって冷静さを失ったらアルフレッドの思うツボ。囚人たちの無念を晴らすためにも、さまざまなシカケを瞬時にクリアしていかねばならない。ボスの砂虫戦では「これぞガンシュー!」といった激しい戦いが堪能できる。

【スティーブ】【クレア】

【スクリーンショット】
訓練所はアルフレッドの独壇場。スティーブは怒り心頭だが、プレーヤー自身はつとめてクールに対処すべし


 本作は、アーケードライクなシステムをベースに、武器のカスタマイズ、アーカイブアイテム、オンラインランキング機能など、さまざまな要素が用意されている。ひとりでジックリ遊びたい人はもちろん、カジュアルに楽しみたい人、マルチプレイで大騒ぎしたい人など、幅広い層におすすめできそうだ。ガンシューティングが好きな人は当然として、そうではない人も「オートロック」機能で気持よく遊べる。気になる人は、この機会にぜひチェックしていただきたい。

(C)CAPCOM CO., LTD. 2009 ALL RIGHTS RESERVED
※画面写真は開発中のものです

(2009年 12月 24日)

[Reported by 豊臣和孝]