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PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定

激戦を制したのは「チームとらおれ」

10月15日 開催

PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定 左から、西達彦氏、観戦カメラを務めた一条さん♪氏、司会進行を務めたフィギュアヘッズ運営スタッフの小澤亮氏
左から、西達彦氏、観戦カメラを務めた一条さん♪氏、司会進行を務めたフィギュアヘッズ運営スタッフの小澤亮氏

 スクウェア・エニックスは10月15日、プレイステーション 4/Windows用アクション「フィギュアヘッズ」のPS4版において、賞金制公式大会「WOCT 2017 Season1 for PS4」決勝戦と、試合を観戦するパブリックビューイングを実施した。パブリックビューイングは池袋の「THEATER CAFE & DINING STORIA」で行なわれた。

 今大会はPS4版初の公式大会。オンライン予選を勝ち抜いた「KLAUE」と「チームとらおれ」が激突した。ルールは決められた5つのマップを順番に使用して行なわれるBO5(5試合中3試合先取)形式。大会用に用意されたパーツを自由に組み合わせて戦うため、チームの戦略・連携と個人技を競い合う、純粋な実力勝負となる。

 また、MCとして声優の近村望実さん、実況はアナウンサーの西達彦氏が登壇。会場には多くの観客が訪れ満席となり、カフェでの飲食を楽しみながら、熱い試合をリアルタイムで観戦した。

最終戦までもつれ込む激戦。初代王者となったのは……

PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定 両軍チームリーダー。「KLAUE」のツクボウシ選手(左)「チームとらおれ」のわおばねマン選手(右)
両軍チームリーダー。「KLAUE」のツクボウシ選手(左)「チームとらおれ」のわおばねマン選手(右)

 抜群の安定感で予選を勝ち抜いてきた「KLAUE」と、高い個人技と連携力を有する「チームとらおれ」、どちらが勝ってもおかしくないハイレベルなクランだ。

 重要な初戦である第1試合、マップは「Highway」。 拠点間の距離が短く、逆転がしやすいマップだ。 試合は序盤じりじりとした展開の中で「チームとらおれ」がポストトリガー(両軍のコアを守るシールドを制御している施設。これを制圧した側は相手のコアのシールドを無効化できるので大幅に有利となる)を制圧し、撃破数・盤面共に優位な状況を築く。しかし、中盤から「KLAUE」がポストトリガーを制圧し返し、そのままの勢いで相手コアにダメージを与えてポストチャージ(各チームが持つライフのようなもの。敵チームのこれを0にするか、試合終了時に敵よりも多ければ勝利できる)の有利をつくり「KLAUE」が逆転勝利した。

 第2試合のマップは「Mountain」。中央にある高所をとったチームが優位に試合をすすめやすくなるマップだ。その高所をとったのは「KLAUE」、僚機(AI機。各プレーヤーが2機ずつ所持しており、命令を出せる)を展開していくが、「チームとらおれ」はこれをうまく処理していく。試合は両チームによるポストチャージの削りあいとなったが、終盤はリードした「チームとらおれ」が守りきり勝利した。

 第3試合目は遮蔽物が多い「Twilight Town」。ヘビィアサルトが活躍しやすいマップということもあり、ヘビィアサルト中心の「チームとらおれ」がポストトリガーを制圧し有利を作るも、無理をせず僚機で前線を支える動きをとった。対する「KLAUE」は僚機を前線に送り前線を押し上げようとするも、後ろに控える「チームとらおれ」のヘビィアサルトの守りが固い。それでも試合終盤、「KLAUE」は相手の僅かな隙を突き敵機を撃破。ポストチャージで僅かにリードする。「チームとらおれ」も逆転を狙いラッシュをかけるが、「KLAUE」が冷静に処理して勝利、優勝へ大手をかけた。

 4試合目の「The 1st Yard」はシンプルな形状でバランスのとれたマップだ。試合は先ほどまでの膠着したものとは異なり、序盤から大きく動いた。試合開始から1分足らずで「チームとらおれ」が全ての拠点を制圧すると、「ラムダン」選手が敵のコアに突撃しダメージを与える。僚機だけでなくプレーヤー機まで突撃するという定石から外れた攻めの姿勢に、会場からは大きな歓声が巻き起こり、この日1番の盛り上がりとなった。試合はそのまま、「チームとらおれ」が攻め続け、最後は再びコアを攻撃、敵のポストチャージを0にし、僅か4分ほどで勝負を決めた。

 最終戦。勢いにのった「チームとらおれ」を「KLAUE」が止めることができるかが勝負の鍵となった。マップはサービス開始当初から存在する「Ghost Town」だ。王座をかけた試合は先ほどとは打って変わってじりじりとした流れに。

 動きが見られたのは試合開始から3分ごろ、「KLAUE」が先に敵機を撃破して優位に立つも、中盤に「チームとらおれ」も敵機を撃破。「チームとらおれ」はそこから徐々に盤面を有利にすると立て続けに敵機を2両撃破。そこから一気に拠点を制圧し、コアを攻撃、大きくポストチャージを削り有利をつくった。

 「KLAUE」は直ぐにポストトリガーを取り返し対応するも、状況は不利。試合時間も残り僅かしかなく、勝つためにはコアを攻撃するしかない。そんな中、「ツクボウシ」選手が裏どりからの逆転を狙う。しかし、「チームとらおれ」はそれを許さずツクボウシ選手を撃破。そのまま時間切れとなり「チームとらおれ」が勝利。激戦を制し初代王者となった。

 栄冠を手にした「チームとらおれ」には賞金50万円と優勝トロフィーが、惜しくも準優勝に終わった「KLAUE」には賞金30万円がそれぞれ贈られた。

 「チームとらおれ」のリーダーである「わおばねマン」選手はインタビューで、「トーナメント表を見たときは1回戦から厳しいんじゃないかと思っていたが、チームで練習を頑張り、ここまで来ることができた。優勝できて本当に嬉しかった」、「初代王者の名に恥じないようにこれからも頑張っていきたい」と語った。また、賞金の使い道について質問されると「全額課金したいと思います」と会場の笑いを誘った。

PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定 初戦は両軍リスクを取らず、丁寧に試合を運んでいく
初戦は両軍リスクを取らず、丁寧に試合を運んでいく
PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定 バックスタブが決まった瞬間、歓声が上がった
バックスタブが決まった瞬間、歓声が上がった
PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定 重量級の機体であるヘビィアサルトが並ぶ
重量級の機体であるヘビィアサルトが並ぶ
PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定 コア攻撃が決まり、場内の熱気もピークへ
コア攻撃が決まり、場内の熱気もピークへ
PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定 コア攻撃で一気に優位に
コア攻撃で一気に優位に
PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定 優勝が決まった瞬間。喜びを分かち合う「チームとらおれ」
優勝が決まった瞬間。喜びを分かち合う「チームとらおれ」
PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定

 大会後、会場では最新情報も公開された。1つ目はKOTOBUKIYAの「フレームアームズ」とコラボレーションに関するもので、実施は11月。詳細については追って発表される。2つ目の発表は公式大会「WOCT」のSeason2が12月中旬より実施されるというもの。PC版とPS4版それぞれで開催し、1月頃に予選、2月ごろに決勝を行なう予定だ。

PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定
PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定

「観戦する楽しみ」を肌で感じたパブリックビューイング

PS4版「フィギュアヘッズ」初の公式大会、初代王者が決定 大会後、「フィギュアヘッズ」の運営プロデューサー織田英治氏(中央)も交えたクイズ大会が行なわれ、会場は再び盛り上がった
大会後、「フィギュアヘッズ」の運営プロデューサー織田英治氏(中央)も交えたクイズ大会が行なわれ、会場は再び盛り上がった

 「フィギュアヘッズ」はシューター系ゲームとストラテジーが組み合わさったゲームならではの、戦略性の高さや上達する楽しさ等の奥深さを感じることができるゲームなのは間違いない。実際、今回の大会では高レベルなチーム同士の戦術と個人技がぶつかり合う激しい争いが見ることができた。

 一方、会場に目を向けると、来場者はシンプルに大会を楽しんでいたように思える。敵機を撃破したシーンやコアを攻撃した時には歓声が沸き、ミスに対しては落胆の声や怒号が飛ぶ。まるで野球やサッカーの観戦席と同じような光景が広がっていた。会場の盛り上がりを見るに、ゲーム内容を知っていればより楽しめるのはもちろんだが、「フィギュアヘッズ」は優勢劣勢がパッと見てわかりやすいということもあり、さほどゲームそのものに詳しくなくても楽しめるのではないかと思わされた。

 早速開催が発表された次の大会でも、「フィギュアヘッズ」は更なる盛り上がりを見せてくれるのではないか。今後の展開も楽しみだ。