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Microsoft、Xbox One Xの中国展開を発表
「Minecraft」はNeteaseが新たにJava版のサービスをスタート
2017年7月28日 23:54
今年もChinaJoyに出展を果たしたMicrosoftは、E3で正式発表した新型Xbox One Xを参考出展し、中国展開する方針を明らかにした。発売時期や価格は未定で、センサーシップの兼ね合いもあるためか、タイトルラインナップ等も発表されなかった。
Microsoftブースでは2つのクローズドルームを設け、中でXbox One Xの開発キットを使って、E3でも行なわれていた4K/HDR環境による「Forza Motorsport 7」の試遊や「Gears of War 4」4Kアップデートのデモなどが行なわれていた。ただ、来場者に対してキャパシティが小さすぎて、ごく一部の来場者しか体験機会が与えられなかったため、Xbox One Xに対する中国ユーザーの反応は今ひとつの印象で、アピール不足の印象が拭えなかった。
Microsoftブースでもっとも盛り上がっていたのは、「Forza Motorsport 7」の試遊だ。E3と異なり、PC版を出展していたが、今年はChinaJoy会場ではチャンピオンシップが土日に掛けて行なわれるため、大会に先駆けて練習するユーザーが多かったようだ。
また、試遊エリアは昨年にも増してWindows 10 PCが増えており、PCとXbox Oneの両方でプレイできるサービス「Xbox Play Anywhere」を前面に押し出しながら、サービスプラットフォームとしてのXboxをアピールしていた。
SIE上海に比べると中長期の確固たる中国展開戦術がなく、苦戦していると言われるMicrosoftだが、徐々にWindows 10に軸足を移しながら、したたかにユーザーを伸ばしつつあるという印象を受けた。
ちなみに、今やMicrosoftを代表する人気シリーズに成長した「Minecraft」は、プラットフォームによってパブリッシャーが異なっている。コンソール版とWindows 10版はMicrosoft、Java版とモバイル版はNetease(網易)がライセンスを獲得し、ChinaJoyでも同社ブースのメインタイトルとして大々的に出展していた。
E3では、今後「Minecraft」はクロスプラットフォームプレイやグラフィックスエンジンの強化が行なわれるBedrock Engine版がメインプラットフォームになることが発表されたばかりだが、Neteaseはこの流れに逆行するかのようにJava版の中国独自サービスをスタートさせている。これはMojangが提供しているJava版からも独立した、中国独自サービスとなっている。Neteaseは、Bedrock Engine版と同様に、独自の課金サービスを展開することで、安全性と収益性の高いビジネスを展開したい考えだ。
なお、ChinaJoy2日目終了後には、Xbox恒例となっているユーザー限定イベントXBOX FANFESTが実施された。バンドによる「Halo」はじめとした人気タイトル楽曲演奏をBGMに、中国の数百名のXboxファンと、Xboxにタイトルを提供しているデベロッパーの交流機会が設けられ、食事と会話を楽しむ姿が見られた。ぜひXboxにはコンソールゲームの雄として、SIE上海と共に頑張って貰いたいところだ。