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これから遊べる予定のPlayStation VRタイトル試遊レポート Part.1

「MONSTER OF THE DEEP:FINAL FANTASY XV」など3本を紹介

7月11日実施

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアにて、今後に発売されるプレイステーション 4およびPlayStation VR(以下、PS VR)用タイトルの中から注目の作品を試遊させて頂いた。なお、本体験会の画像には開発中のものが含まれているので、ご注意頂きたい。

 このパート1では、「ファイナルファンタジーXV」でエンドコンテンツ的な存在になっていた「釣り」をPS VRで楽しめる「MONSTER OF THE DEEP:FINAL FANTASY XV」、PS VR初の協力プレイで楽しめるシュータータイトル「Bravo Team」、「Until Dawn」の60年前の物語をたどるアドベンチャーゲーム「THE INPATIENT」の3タイトルを紹介していこう。

“自分の手で釣り上げる”がしっかり楽しめる「MONSTER OF THE DEEP:FINAL FANTASY XV」

 「FFXV」のなかでも、凝った作りと種類の多さからエンドコンテンツ的な存在になっていた“釣り”だが、なんとPS VRとPS Moveを使って、さらに本格的な釣り体験ができるという予想外なコンテンツが登場した。

 試遊は、ノクトから「お前も釣りをするのか?」といった感じで声をかけてもらうところから始まっていく。VRの中の自分に向かって、釣り友ができてちょっと嬉しそうなフレンドリーなノクトの様子が微笑ましい。

 そんなノクトが釣っている横で自分も釣りをしていく。操作は両手にPS Moveを持ち、右手で釣り竿を扱い、左手では魚の位置を調べるソナーレーダーを使ったり、リールを巻いたり、魚を網ですくうといった補助的な動きをする。

 左手のソナーレーダーで魚のいる辺りを確認し、そこに向けて釣り竿を振る。右手のPS Moveを本物の竿さながらに振るわけだが、MOVEボタンを押しながら素振りをしてルアーに遠心力をつけることでより遠くに投げられたりと、本物さながらに微妙な力加減やテクニックを駆使できるものになっているのがポイントだ。

 魚が食いついたときにPS Moveをクッと持ち上げてヒット! そこからは本編の釣り同様、魚が左右に泳ぐのに合わせて竿を倒し、ラインのテンションに気をつけつつリールを巻いていく。

 この動きももちろんPS Moveで行なうのがポイントで。右手のPS Moveを倒して竿の向きを合わせつつ、左手のPS Moveをリールの位置に持って回し巻いていく。ようするに本物の釣り竿のジェスチャーをPS Moveでやるのだが、これがあるだけでも釣りの感覚がだいぶ高まってくれる。

 魚が手元にまで近づいてきたら左手で網を使ってすくい上げれば釣り成功だ。釣り上げた魚を手からぶら下げるようにして確認できるのだが、口を覗き込んでみたりといろんな角度から見られるし大きさにも実在感がある。「これを釣ったのかー!」という達成感が湧いてくるのがいい感じ。

 釣りをしている最中には巨大なカトブレパスがこちらのすぐ近くを歩いていったりなど、「FFXV」の世界ならではな景観も楽しめる。

 試遊の最後に待っていたのは、シガイ化した巨大魚とのバトル。こちらはまずボウガンで光の矢を撃ち込んで弱らせるという、ガンシューティングのようなパートから始まり、弱ってから釣り上げるというちょっと変わった遊び方になっていた。

 シガイ化巨大魚とのバトルを終えると、「FFXV」お馴染みのキャンプのシーン。ノクトたちの横に自分も座っていて、焼き魚を手に持つこともできる。また横にいるノクトにちょっかいを出すと、しっかりじゃれつくようなリアクションをしてくれたりと、VRならではな楽しみ方ができるようになっていた。

 一風変わったアプローチのVRコンテンツとなったが、本編でも凝った作りになっていた釣りを、手の振りや動きを使ったさらに本格的な体験で楽しめるのは魅力的。「FFXV」の世界観や自然の光景をじっくりまったりと楽しめる良さもある。

PS VR+シューティングコントローラー+ボイスチャット!「Bravo Team」

 PS VRとPS VRシューティングコントローラーを組み合わせることで“銃を持って戦う”体験が飛躍的に高まったわけだが、「Bravo Team」はそこに“2人協力プレイ”と“ボイスチャット”が加わった、VRシューターの新たな体験が楽しめるタイトルだ。

 試遊バージョンでは、橋の上でたくさんの車を遮蔽物として利用しつつ、敵との銃撃戦が楽しめる。

 移動はというと、自由移動ではなく点在するカバーポイントを指定してそこに移動するという方式。車の脇などカバーポジションへと視点を向けて決定すると、自キャラがそこへと走っていくというものだ。その遮蔽物から顔を出しつつ、PS VRシューティングコントローラーを向けて撃っていく。

 ある意味ではFPS/TPSといったシューターというより銃型コントローラーで射撃に集中するガンシューティングジャンルに近いところがある。ただ、ポイント指定式とはいえ移動が可能なので、敵の側面に回り込んだり、逆に自分が回り込まれたりなど、立ち回りは重要になる。

 醍醐味はやはりボイスチャットで連携する2人協力プレイだ。車がたくさん乗り捨てられている橋の上というシチュエーションだけに隠れる場所が多く、敵の位置を知らせるのが重要になる。自分が前へと移動するときのフォローを頼んだりなど、連携どころは多い。

 なお、どちらかがやられてしまった時は、もう1人がやられてしまったプレーヤーの元へ行くと復活できる。そうした要素でも協力プレイが重要になる。

 PS VRとシューティングコントローラーでのVR空間でのなりきりプレイが楽しめて、それだけでも新感覚が楽しめたのだが、そこからボイスチャットと協力プレイが加わると楽しさがさらにふくらんでくる。少々、互いに環境を整えるのが大変だが、それだけにアミューズメント施設でないと楽しめないような体験が自宅で楽しめる。PS VRならではなタイトルだ。

精神にジワジワとくる不気味さ……記憶のフラッシュバックが襲いかかってくる「THE INPATIENT」

 ホラーアドベンチャー「UNTIL DAWN -惨劇の山荘-」の60年前にあったという物語を主観視点で体験していくVRアドベンチャー「THE INPATIENT」。

 試遊デモでは、プレーヤーはどこなのかもわからない薄暗い部屋のなかにいて、何か装置のついたイスに手足を固定され、座らされているところから始まっていく。そこに近づいてきた紳士風の白髪の老人は実験を行なっている博士だろうか。なにやら主人公に何かの記憶を思い出させようとしているようだ。

 装置による刺激か、薬品によるものだろうか、主人公の意識は度々途切れ、どこかに隠れていたのを何者かに発見された時の記憶がフラッシュバックする。さらには、ときに病院のような場所にいたり、ときに若い紳士風の男が目の前に現われたり。何が夢で何が現実なのかがわからなくなってくるような展開が続く。

 白髪の老人の問いかけには好意的な返事か拒絶的な返事を選ぶ場面も現われる。その選択によってどのような変化が起こるのかも気になるところだ。

 場面が変わっていき、若い紳士風の男と病院のような場所で話を始める。アナログスティックで室内を歩き回ることもできるし、カルテを手に取り裏面のメモを見たり、ベッドを調べたりすることできる。そうした何かを調べることで、さらに記憶の場面が飛んでいく。

 最後は周囲が不気味なほど暗い病院の通路らしき場所を、若い紳士風の男についていくように歩いて行く。その途中には突然現われる顔、声、たくさんのフラッシュバックに襲われ、意識が朦朧とし、悪夢なのか現実なのかもわからない。この場面の気味の悪い怖さは、独特かつ強烈なものがあった。主観視点で楽しむホラーアドベンチャーという点でも、注目したい作品だ。