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【Ubisoft E3 Conference】愛とリスペクトが伝わる「Mario + Rabbids Kingdom Battle」は大注目!
マリオから犬萌えまで! 押さえるべきタイトルをピックアップ
2017年6月13日 12:56
Ubisoftが現地時間6月12日に開催した「Ubisoft E3 Conference 2017」。任天堂の宮本茂氏がサプライズ登場した「Mario + Rabbids Kingdom Battle」に始まり、事前予告されていた「Assassin's Creed Origins」、「The Crew 2」、「Far Cry 5」はしっかりと押さえつつ、これ以外にも新たに発表となった「Skull & Bones」、「Beyond Good and Evil 2」など、見どころたっぷりのカンファレンスだった。
発表された個別のタイトルについてはすでに取り上げているので、本稿ではカンファレンスのポイントに絞り、現地での様子とあわせてお伝えしていきたい。
宮本茂氏降臨とディレクターの涙で本気度MAXの「Mario + Rabbids」
まず最大の注目となったのは、「Mario + Rabbids Kingdom Battle」だ。若干の狂気じみたユーモアが特徴のため、Ubiのコメディリリーフとしてよく登場する「ラビッツ」と、おなじみ任天堂の「スーパーマリオ」がコラボレーションしたNintendo Switch用タイトルだ。北米での発売は8月29日予定。
会場に宮本氏が登場すると、来場者は大歓声と拍手で応え、すぐに総立ち状態となった。カンファレンス開幕直後にスタンディングオベーションとはなかなか珍しい光景だが、Ubiのカンファレンスへの登場自体が珍しいし、それほど宮本氏が海外のゲーム開発者やゲーム関係者から愛されているということだろう。
肝心のゲーム内容は、ターン制のストラテジーゲームとなっている。戦闘シーンではマリオやピーチ姫だけでなく、マリオやピーチ姫風にコスプレしたラビッツたちが一緒になって、敵のラビッツたちへと立ち向かっていく。
基本的な流れとしては移動先と行動を順に選択し、チームごとに交互に行動を決めながら勝利を目指すというものだが、味方の場所に重なると重ねられた方のキャラクターがジャンプさせて、さらに行動範囲が広がったり、キャラクターによって待機時の特性が変化したり、ゲームそのものはなかなか本格的な仕上がりを感じさせていた。
また注目しておきたいのはそのアニメーションで、壁際に行くと壁を背にして張り付いたり、顔だけを出して敵側の覗き込んだりと、「戦闘している感じ」がキャラクターの仕草や表情から良く伝わってくる。キノコ王国のビジュアルはかわいらしく、ふざけ気味のラビッツが普段の「スーパーマリオ」にはないニュアンスを加えているのも面白い点だと思う。
宮本氏は本作制作時、ディレクターのDavide Soliani氏に唯一「今までに『スーパーマリオ』では見たことのないものにしてほしい」と注文したという。
宮本氏が壇上からDavide氏を紹介すると、Davide氏はすでに涙目で、その状況を鑑みるに、自身が作り上げた「Mario + Rabbids Kingdom Battle」が宮本氏の口から紹介されている様子に非常に感銘を受けていたようだ。
Davide氏は会場で「大魔王クッパ」と書かれたクッパのレトロTシャツ(恐らく彼の私物なのだろう)を着ており、なぜそのTシャツのチョイスなのかは置いておいて、そこに「スーパーマリオ」シリーズへの思い入れ、そして宮本氏に対する並々ならぬリスペクトを感じることができた。
他の多くの開発者がUbiのオフィシャルTシャツを着る中で、あえて「大魔王クッパ」でカンファレンスに出席したDavide氏である。その様子から、本作は彼の渾身の1作となっていることは想像に難くない。そういう点でも、発売が今から楽しみなタイトルだ。
仲間が狂気的に陽気! 犬も健気な「Far Cry 5」
Ubiの主力タイトルである「Assassin's Creed Origins」は、「Xbox E3 2017 Briefing」に引き続いてさらなるゲームプレイ映像が公開されるのかと思ったのだが、カンファレンス中での露出は新トレーラーのみとやや控えめに終わった。
代わりにカンファレンス後、中継を見ていた視聴者向けには実況プレイの様子が届けられた。E3 2017の会場では同じデモが実際に触れられるようなので、このプレイを楽しみにしたい。「Assassin's Creed Origins」はXbox One、PS4、PC向けに、北米で10月27日発売予定。
もう1つの主力シリーズ「Far Cry 5」は、会場での反応がかなり良かった。アメリカの田舎をカルト宗教団体が支配している……と予告段階ではシリアスな状況が語られていたが、会場で公開されたゲームプレイ映像では、敵の狂気を上回る、タガの外れた陽気さで敵を滅殺していく味方もあわせて紹介された。
前作に引き続いての協力モードに加え、本作では飛行機での銃撃戦も可能となっている。また大ウケだったのはBOOMERと紹介されていたワンコロで、敵に噛み付いて隙を作ってくれるだけでなく、敵の持つ銃をプレーヤーの手元まで運んでくれる超優秀な一芸を持っている。犬の健気な姿は、たとえ戦場であってもかわいいものだ。
また田舎らしく、農耕機で敵を轢き殺す(血しぶきもたっぷり)なんてことも可能なようで、思った以上にハイテンションでプレイできるタイトルになりそうだ。「Far Cry 5」はXbox One、PS4、PC向けに、北米で2018年2月27日発売予定。
海賊船のオープンワールド帆船ストラテジー「Skull & Bones」
もう1つの注目作は、海賊帆船ストラテジーとジャンル名を付けたい「Skull & Bones」だ。Xbox One、PS4、PC向けに2018年秋発売予定で開発が進められている本作は、海賊黄金時代を描いた「Assassin’s Creed IV: Black Flag(アサシン クリード IV ブラック フラッグ)」での海戦の経験からアイディアが生み出されたという。
会場で見ることができたのは、5対5のPvPモード。風の動きが帆船の動きに大きく影響を与える中で、連携を取りながら敵との位置関係を探っていく。船の側面にある大砲が主な攻撃手段だが、正面から体当たりをかますのも強力な攻撃方法となっている。
今回の発表された内容としては、ほかに本作がオープンワールドであること、隠れ家をカスタマイズし、クルーを雇い、船そのものもカスタマイズしながら敵と戦っていくことなど。発売は1年以上先ということでまだその全貌は明らかになっていないが、今後の情報公開が楽しみだ。