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【A 5th Of BitSummit】五十嵐氏、「Bloodstained」登場の新キャラ・侍の斬月について語る!

5月20日~21日 開催

会場:京都市勧業館「みやこめっせ」

五十嵐氏が現在開発中の「Bloodstained: Ritual of the Night」
発表された新キャラクター「斬月」

 5月20日、21日に京都で開催されたインディゲームの祭典「A 5th Of BitSummit」において、現在プレイステーション 4/Xbox One/Windows用アクション「Bloodstained: Ritual of the Night」を制作中の五十嵐孝司氏(IGA)が、同作における新キャラクターの解説を行なった。

 講演テーマは「ゴシックホラーに侍?」。「Bloodstained」に登場する新キャラクター「斬月」について、生まれた経過から設定まで包み隠さず明らかにしていった。

 「Bloodstained」は、キックスターターによって全世界から集めた資金により制作が進められているゴシック調の探索型アクションゲーム。18世紀末の英国、産業革命によりその存在感が薄れゆく錬金術師が悪魔を呼び寄せるところからストーリーは始まる。五十嵐氏はゲームの背景を説明しながらも、「どこからどう見ても“侍”が入る要素はない」と笑った。KONAMIで「悪魔城ドラキュラ」シリーズなどを手がけ、ゴシック調を得意とする五十嵐氏だけに、なんとこれまでゲーム内に日本人キャラクターが登場したことがないのだという。

 そこで生まれたキャラクターが侍の“斬月”だ。昔の悪魔との戦いで、仲間だけでなく自分の腕と片目を失った斬月は、悪魔と言えば問答無用で斬りつけるという、悪魔すべてに恨みを持つ強烈なキャラクターだ。錬金術師に改造された主人公は、当然ながらこの斬月と対立することとなる。

 実は“斬月”が生まれた背景には、制作上の理由があった。これまでに発表されたキャラクターから、ファンからは「裏ボスがいるんでしょ?」などと勘ぐられることが多かったのだという。このことから、登場キャラクターを増やさなければならなくなったのだという。主人公と敵対する存在が欲しいというところでキャラクターを考えていたら、スタッフから「五十嵐さんはこれまでゲームに日本人を出したことないですよね」と言われ、日本人を登場させることにしたのだという。ふとしたきっかけで生まれた斬月だが、斬月を登場させたことにより、世界観の設定やストーリーなど、すべてのピースが奇跡的にうまくはまっていったのだという。五十嵐氏によれば「何かが降りてきた感じ」と言わしめるほどだ。

 斬月は前述の通り、悪魔との戦いで片目と片腕を失っている。片目の部分にはお札が貼ってある。片腕の代わりとなっている義手にも多数のお札が貼られており、設定ではこのお札によって義手を動かしているのだとか。

 すでに声優さんによる日本語台詞の収録もまもなく行なわれるという。誰が声を当てるかは発表できないとしながらも、「メチャクチャかっこいい」のだとか。

 最後に五十嵐氏は「ゆっくりではありますが、発売に向けてしっかりと作っています」と語り締めくくった。

ゴシックホラーなのに、なぜ侍が登場するのか? その背景にはストーリーを補強するために新たなるキャラクターが必要になったからだと五十嵐氏は語る。そんな経緯にもかかわらず、登場させるといろいろな意味で「Bloodstained」にピッタリとはまっていったという
公開されたモデリングデータをグリグリと回転させて来場者に公開。かなり格好良いキャラクターだ