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“前・後列”の概念が新鮮なデジタルTCG「デュエル エクス マキナ」をプレイ!
「ハースストーン」、「シャドバ」に続く本格デジタルTCGがDeNAから登場
2017年3月30日 16:00
DeNAが3月30日より配信したAndroid/iOS用デジタルトレーディングカードゲーム「デュエル エクス マキナ(DUELS X MACHINA)」。Blizzard Entertainmentの「ハースストーン」、Cygamesの「Shadowverse」などに続く、DeNA製の本格的なデジタルTCGとして注目のタイトルだ。
デッキからランダムに手札を引き、交互にカードを出し合って相手を倒すという一般的なルールは他のデジタルTCGと同様だが、本作の最大の特徴となるのは、前列・後列の概念がある2×3マスの「場」と、「地形変化」によるユニットの強化。これに特徴の異なる5勢力のカードが加わることで、多種多様なデッキ構築と対戦上の駆け引きが実現されている。今回はその実際のプレイ感をご紹介したい。
“列”の概念に「地形変化」……特徴的なルールを紹介!
まず全体的なルールだが、対戦は1対1で、交互にプレイして相手のライフ(マナ)を0にすれば勝利となる。カードにはATK(攻撃)とHP(体力)を持つ「ユニット」と、使用してすぐに特有の効果が発揮される「スペル」があり、これらを組み合わせてデッキを構成していく。
本作では「場」の使い方が特徴的で、まずユニットの攻撃対象は、基本的に同じ縦列にいるユニットのみとなる。攻撃は手前側の敵ユニットから優先的に行なっていくこととなり、同じ縦列に敵ユニットがいなかった場合のみ、相手プレーヤーにダメージを与えられる。
またカードの中には「前列にいるとATK+1」など、前列・後列にいることで+αの効果を発揮するものがある。条件に当てはまらなくても使用することは可能だが、基本的には効果を発動させて使用したいカードだ。
さらに「地形変化」の能力を持つカードがあり、これは対戦開始直後はニュートラルな状態の土地を「海洋」や「砂漠」などへと変えるというもの。土地が変化していれば、「海洋にいるときATK+3」などの能力を持つカードが強化され、その後の展開を有利に進められるようになる。
中でもより大事なのは前列・後列、また縦列の概念で、たとえば、場には置きたいが攻防に参加したくないユニットがいた場合、後列に配することで、前列に壁となるユニットを置き、攻撃を届きにくくすることが可能となる。他のユニットを将棋のおける「合駒」のように使うことができ、そうしたユニットの配置1つ1つから駆け引きがはじまっているという感覚だ。
5つの勢力に3人の能力者。選択幅の広さに感じる可能性
本作では世界各地の神話が元になった「オリンポス」、「ルクソール」、「アスガルド」、「イズモ」、「トリニティ」の5つの勢力があり、それぞれにカードの方向性が異なっている。各勢力には、任意の敵にダメージを与える能力や、地形を変化させる能力を持つプレーヤーの分身キャラクター(ガーディアン)がそれぞれにいる。「ハースストーン」の各ヒーローにも独自の能力が与えられているが、本作では各勢力につき能力の異なるガーディアンが3人いる。
たとえばスペルを駆使する戦術が得意な「ルクソール」であれば、ユニット1体のATKを-1する「イシス」、地形のない自フィールド1マスを砂漠にする「オシリス」、自ガーディアンに1から2ダメージを与えてカードを1枚引く「アヌビス」といったように、それぞれ異なる方向性で「ルクソール」カードの持ち味を引き出す効果が設定されている。
2×3マスというと合計6マスなので、カードゲームとしては場が狭いのでは……とプレイ前は思っていたのだが、こうしたガーディアンの存在も含め、プレイしていると想像以上にデッキ構築の選択肢に幅があることがわかってくる。1枚1枚のカードの効果を見ていくだけでも、相当やり込めるなと感じるので、本格的なカードゲームを求めていた方にはオススメできる1作だ。
また選択肢が多すぎて何をしていいかわからない……という場合もフォローされていて、本作には「デッキレシピ」というシステムがある。これは運営側から“お手本デッキ”が示されるというもので、各勢力の基本的なデッキが揃う「初級」から、応用の効いた「中級」、そしてレアカードも用いて強力なコンボを狙う「上級」と段階ごとにわかれたものが揃う。上級になれば当然貴重なカードも必要になってくるが、デッキ作りの参考としては大いに活用できる。
特にプレイ序盤は初級デッキでも十分戦えるし、いろいろな勢力の初級デッキを使うことでまずはプレイに慣れることから始められる。ストーリーモードの第1章では各勢力の各デッキと一通り対戦していくことになるので、まずはこのストーリーモードからどんどんプレイしていくのがオススメだ。
そうこうしているとカードを入手する「カード召喚」用のアイテム「召喚チケット」や「マナコイン」が無料でもそれなりに溜まっていく。まずはプレイを繰り返し、「このデッキも限界か……」と感じたところで、はじめてカードの召喚や入れ替えを検討するといった流れが本作の序盤のセオリーになると思う。なおカードはランダムに手に入るようになっており、有料ゲーム通貨を使用しても新カードを入手できるほか、余剰カードはポイントに変換して、新カードの生成にも使用できる。
今回のプレイ時点では配信前ということもあり、オンライン対戦ができなかったのだが、他プレーヤーとの対戦ではランク戦やイベント戦も用意されており、どんなデッキや戦術が出てくるのか今から楽しみだ。
モバイル用のゲームとしてシンプルにまとまっていながら、本格的なデジタルTCGの手応えを感じられるタイトルとなっているので、気になる方はぜひプレイしていただきたい。