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「FFXIV」、東京ファンフェスリアル脱出ゲーム「クルザス四竜討滅戦」レポート

1,000人の光の戦士が、4匹の竜討伐にリアルで奔走!

12月24日 開催

 スクウェア・エニックスは12月24日より「ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV)」のファンイベント「ファンフェスティバル 2016 TOKYO」を東京ビックサイトで開催している。今回は新たな試みとして、初日閉会後に、ファンフェス会場全体を使ったリアル脱出ゲーム「クルザス四竜討滅戦」が開催された。

 リアル脱出ゲームとは、参加者が協力して、ヒントをもとに謎を解いていく体験型のアトラクション。「クルザス四竜討滅戦」は、脱出ゲーム付き2日間通し券を購入した人が参加できる「FFXIV」をモチーフにしたリアル脱出ゲームで、参加者はなんと約1,000人。その場にいる4人でライトパーティを組んでゲームに参加し、脱出を目指していく。GAME Watchでもメディアパーティーの一員として参加することができたので、ゲームの雰囲気をレポートしたい。

1,000人の光の戦士が結集、脱出できるのは約1割

1,000人の光の戦士が参加した

 4人パーティになった参加者には、名札とボールペン、自己紹介用の紙と、1パーティに1通の黒い封筒を手渡される。黒い封筒の中身は「ジョブ指南書」と、モンスターの名前が書かれた地図、第一の謎を解くための解答用紙が入っている。この封筒は重要なヒントにもなるので、ゲームがスタートするまで開くことができない。

 ゲーム開始前には、即席パーティのメンバー同士がお互いに自己紹介をしたり、自分たちのチーム名を考えたりといった親交を深める時間に使っていた。やがて、ステージ上にプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏が現われて、ルールを説明した。

 今回の脱出ゲームでは、参加者は「レベル50のジョブをすべてカンストした光の戦士」という設定。時期は、ちょうど「3.0」が始まった直後のころ。光の戦士たちがイシュガルドにたどり着いてしばらくたった頃の話で、クルザスに数多くのドラゴンが襲来してきたという状況だ。光の戦士は、オルシュファン卿から、イシュガルドの防衛のためにドラゴン退治を頼まれる。

 ドラゴンを倒すには、ジョブになる必要がある。そしてジョブになっても、使えるアクションは「ジョブ指南書」に書かれた1種類のみ。これらの条件を踏まえたうえで、制限時間の60分以内にジョブになり、4人全員が生き残っている状態で、4匹の竜を倒せばクリアとなる。

 脱出ゲームは、参加者の1割程度しかクリアできないものなのだそうで、今回のゲームもそのレベルを想定して作られているという。

【脱出ゲームのルール】

4つのキーワードを探すも、アタッカー問題で大苦戦!

ちょっとした言葉の中に重要な意味が隠されている

 ジョブになるには、ジョブの種類とキーワードを解明しなければならない。そのためには、タンク問題、アタッカー問題、ヒーラー問題、キャスター問題という、4つの問題を解く必要がある。会場内には、アイコンやキャラクターの絵が描かれたボード、謎の指示が書き込まれたボードなど、たくさんのボードが並べられている。まずはこれらのボードをスマホで撮影していく。情報を共有しやすいよう、LINEグループを結成し、そこに撮影した写真をどんどん上げていく。

 筆者は脱出ゲーム初体験なので、最初はこれらが何を意味しているのか全く分からないまま参加していた。パーティメンバーのもとに戻ると、すでに解答用紙の半分ほどが埋まっている。なるほど。ボードに書かれている単語を集めていくと、黒い封筒の中に入っていたクロスワードパズルなどを埋めるヒントになっていることが分かった。

【ヒントが書かれた地図やジョブ指南書】

 タンク、ヒーラー、キャスターの問題は「FFXIV」で遊んでいれば、それほど難しくはなかった。そんな中、多くの参加者を悩ませたのが、以下のようなアタッカー問題だ。

(1)ジョブ指南書のなりたいジョブの項を開け
(2)そこに描かれた四角形と同じ大きさ、形のものを探し出せ
(3)その4つの角のうち3つの角を、ジョブを示すアルファベット3文字にあてて読め

【アタッカー問題】

 4人で頭をひねってようやく解答を導き出した。ヒントとなるボードに描かれたアイコンから、必要なジョブはナイト、機工士、白魔道士、召喚士であることがわかる。アタッカー問題なので機工士のページを見ると、小さい長方形が描かれている。

 この長方形は、解答を書くためにもらった名札と同じ形とサイズをしている。地図上から、機工士の略称である「MCN」という文字を探して、そこに名札を当てはめると、名札の隅に着いた色の横に「フォルタン」の文字が浮かび上がる。これがアタッカーのキーワードというわけだ。

 時間の経過に合わせて、ステージの吉田氏が時折ヒントを出してくる。ヒントの中には「M地点がモンスターに襲われて、黒い煙が見える」といった、一見意味が分からないものもあるが、これは後々重要な意味を持ってくる。

【ヒントが描かれたボード】

確信がなくても、これだと思う答えを持って突撃

あちこちで4人パーティが謎解きに挑んでいた

 第2の問題は、「これまでの問題から浮かび上がる単語と、特定のエモートを行なう」というもの。紙に書かれたヒントはさっぱりわからないが、最初の謎で集めたキーワード「肉体」、「エレゼン」、「ドラゴンヘッド」、「フォルタン」という4つからは、なんとなく1人の人物が思い当たる。

 確証はなかったが、この時点ですでに40分が経過しており、謎はあと2つ残っている。経験者によれば、脱出ゲームでは謎は解けていないが答えが想像できる時には、勢いが重要だというアドバイスのもと、イチかバチかで試してみることにした。

 その結果、「オルシュファン」という答えは見事的中で、なんとか第3の謎に進むことができた。3つめの謎は、紙に書かれた不思議な図形から、4文字の単語を読み解くこと。

 よく見ると、図形に書かれている○の数と、地図の文字数がぴったり合っている場所があり、紙の図形と地図を照らし合わせながら回答を導き出した。

 ようやく最後の謎にたどり着いたが、残りは5分。しかも、ヒントは「世界の先を読め」という謎の言葉だけで、短い時間のなか、焦りばかりが募っていいアイデアが浮かばない。あきらめずに地図を広げてあれやこれやと議論したが、結局煮詰めることができないままにタイムアップとなってしまった。

【途中で出されるヒント】
時間経過に従ってヒントが提示される

健闘を称えるオルシュファンからのメッセージ

最後までクリアできたパーティメンバーがステージ上で拍手を受けた

 終了後は全員がステージ前に集まって、吉田氏による答え合わせを聞いた。ちなみに「世界の先を読め」とは、最初の謎解きに使ったクロスワードと、時間経過とともに吉田氏が出した謎のヒント、そして地図を組み合わせることによって浮かび上がってくる「トールダン」という言葉のことだった。

 この答えにたどり着いた光の戦士はざっと200人ほどはいただろうか。当初吉田氏が宣言した1割よりはやや多いといった印象だ。さすがは光の戦士と思っていたら、実はこれが最後の解答ではなかった。

 真の解答は、ボードに提示してあった4匹のドラゴンの攻撃をきちんと把握して、即死攻撃を受けないように竜騎士にジョブチェンジしたのちに、正しいキーワードを添えて竜を倒すというものだった。正解したのは、当初吉田氏が言っていた通り1割程度。それでも、これだけ多くの人が、こんなにも複雑な解答にたどり着いたのかと驚くばかりだった。

 最後に、ゲーム内の戦闘風に作ったムービーで、4匹の竜との戦いを振り返った。さらに、オルシュファンが映像で登場し、参加者の健闘を称えた。イベントは20時頃からスタートし、結局10時過ぎまで掛かった長いイベントだったが、遊んでいる間はあっという間に感じた。ほんの数時間前までは他人だった人たちが、仲良く会話を交わす仲間になっている光景を見ると、リアル脱出ゲームが人気を博している理由がわかる気がした。吉田氏以外のコアメンバーの方々も、イシュガルド兵士のコスプレで竜討伐コーナーに立ったり、誘導をしたりと、スタッフが一丸となって参加者とともに楽しんだイベントだった。

 2017年には、「FF」30周年企画の1つとして、「FFXIV」のリアル脱出ゲーム「大迷宮バハムートからの脱出」が、2017年2月10日からの東京公演を皮切りに、東京、大阪、名古屋、札幌、福岡の5都市で開催される。これは、第七霊災から5年後、地中深くに眠る蛮神バハムートの復活を阻止するために戦った、最難関レイド「大迷宮バハムート」を60分に凝縮したゲームだ。

 今回は抽選に外れて参加できなかったという人や、この記事で「FFXIV」の脱出ゲームに興味を持ったという人は、こちらの脱出ゲームに参加してみてはどうだろうか。詳細は特設サイトを確認して欲しい。

【解答編とオルシュファンからのメッセージ】