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【スマホアプリ今日の1本】「1ビットローグ」ローグライクの深みを究極シンプルに!
白黒ドット絵で展開する“1ビット”ローグライクゲーム
2016年11月16日 00:00
3DCGをはじめとして、表現の幅が広大になった昨今のゲーム風景において、今もなお人気を誇るのが「ドット絵」によるビジュアル表現だ。
粗いピクセルを組み合わせてキャラクターやアイテムを表現する「ドット絵」は、昔ながらの“レトロ”な表現であるとともに、現在においては独特の暖かみや味わいから「かわいい」ものとしても通用するゲーム独自の手法だと言える。
こうしたドット絵表現はどのプラットフォームでも今もなお新作タイトルが作られており、その傾向はスマートフォンのゲームタイトルでも同様だ。今回SKIPMOREより配信されたローグライクゲーム「1ビットローグ」も、その1つとなっている。
「1ビットローグ」はドット絵で描かれたローグライクゲームで、フロアにある宝箱から武器や回復アイテムなどを獲得しながら、ダンジョンの階層を下へと進んでいく。本作の特徴は白黒の2色のみの「1ビット表現」で構成されたビジュアルで、内容もごくシンプルにまとめられているが、ローグライクの面白さが凝縮したようなシンプルさとなっているので、反復プレイにも十分耐えられる作りになっている。
そのシンプルさは、ゲームをはじめればわかるのだが、最初のフロアには、宝箱、敵、スイッチが1つずつしかない。スイッチは押すとフロア上のどこかに階段が出現し、これに入ることで階層を下へ進むことができる。
階層を進むことで徐々にフロアが広くなり、敵が強くなり、宝箱の数が増え……となっていくが、基本的にはスイッチを押して、現われた階段から下へと進むことでゲームは進行する。また敵を倒すごとに、体力が+1されていく。
宝箱には、攻撃用のブキとマキモノ、そして体力回復用の「クスリ」しか入っていない。ブキやマキモノを装備するには対応キャラクターの使用が必要で、たとえば初期から使える「ソードマン」はブキは使えるが、マキモノは使えない。稼いだコインでアンロックできる「ウィッチ」は逆に、マキモノは使えるがブキは使えない。
さらにブキやマキモノは使用回数が決まっているので、ブキやマキモノを常に宝箱から補充し続けないと敵への攻撃方法を失うこととなってしまう。場合によっては使えない方の攻撃アイテムやクスリが出続ける、ということも良くあり、確かな戦術だけでなく運も攻略に欠かせない要素になってくるため、死んでは挑戦し、死んでは挑戦し……ということを繰り返すようになる。
プレイを繰り返して稼げるコインでは、攻撃するたびに体力が回復する「クレリック」やフロア上のトラップを感知できる「レンジャー」などのキャラクターのアンロックや、アンロックしたキャラクターの初期体力の底上げが可能。残り体力を増やすことで、延命できる可能性が上がっていくというわけだ。階層は奥深く、そう簡単にはクリアさせてもらえないので、プレイする際は心してかかっていただきたい。
また本作では360円(税込)を支払うととゲーム画面に色が付く「3ビットカラーモード」がアンロックするのだが、面白いのは支払いの名目が「さくしゃに ビールをおごる」となっていること。いわば「投げ銭」的な支払いボタンだが、売り上げが作者に直結することを暗に示すことで、インディーならではの親しみやすさも感じさせている。
アート、サウンド、ゲームデザインを担当したSKIPMOREはほかにも、ニンテンドー3DS用アドベンチャーRPG「フェアルーン」、「フェアルーン2」など、ドット絵表現で数々のゲームタイトルを発表している。確かな面白さが「1ビットローグ」にはあったので、ドット絵ゲームファンはこちらも注目だ。