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新作「BLESS(仮)」、100人単位の「大規模戦争」に力を入れたMMORPG

MMORPGの基礎を見直す! 開発者プレゼンテーションを開催

2017年 サービス予定

 ゲームオンは、日本で2017年にサービスを予定しているWindows用MMORPG「BLESS(仮)」において、メディア向けの開発者プレゼンテーションを開催した。

 「BLESS(仮)」は、NEOWIZ BLESS STUDIOが開発する新作MMORPG。韓国では2016年1月よりサービスが開始されており、5月にはゲームオンが日本での独占ライセンス契約を発表しており、日本展開に向けて準備が進められている。

 今回開催された開発者プレゼンテーションは、本作を開発するNEOWIZ BLESS STUDIOより、CEOの韓在甲氏、本作プロデューサーの金正浩氏が来日したことにあわせて開催されたもので、日本のファンに向けて、両氏が「BLESS(仮)」の内容や狙いを説明していった。

NEOWIZ BLESS STUDIO CEOの韓在甲氏
NEOWIZ BLESS STUDIO本作プロデューサーの金正浩氏

100対100の大規模「戦争」がコンテンツの目玉!

「MMORPGの基礎」に立ち返った「戦争」コンテンツを目玉として打ち出している

 両氏によれば、「BLESS(仮)」は「MMORPGのコアポイント」を中心に作られているという。「MMORPGのコアポイント」とは、大規模ユーザーが参加することや味方との協力、その上での敵との戦闘など、MMORPGの基礎的な部分のことを指す。本作ではこの「コアポイント」を見直し、大人数による「戦争」コンテンツに最も力が入れられているという。

 「BLESS(仮)」の世界は、「ハイロン」と「ユニオン」という2つの勢力が対立しており、プレーヤーは選択する種族によって、どちらかの勢力に所属して「戦争」を行なっていくこととなる。

 その目玉の1つとなるのが「カーストラ攻防戦」と呼ばれる100対100の大規模戦で、2勢力がお互いの陣地に潜入し、時間内に城の門を破壊して中にいるNPC「軍団長」を倒すことなどで競っていくというもの。「カーストラ攻防戦」は毎日定刻に発生するイベント戦となっているが、戦闘地域では常に2勢力の戦闘を行なうことが可能となっている。また大規模戦については、300人から400人規模で戦闘するものも用意しているそうだ。

 さらにコンテンツとしては、3対3のPvP、シングルプレイ用のPvE、パーティーを組んでプレイするインスタンスダンジョンなどがあり、現在は「首都争奪戦」と呼ばれるギルド戦も実装されている。「首都争奪戦」は勢力内での特定領地(首都)の支配を目指すもので、争奪戦に勝利すれば珍しい役職にもつけるという。なお、開発中となっているコンテンツに「首都侵攻」というものがあり、こちらは敵勢力の首都への攻撃や、自勢力の防衛を行なう大規模PvPとなっている。まずは韓国での実装を目指して開発しており、日本のローンチのタイミングには間に合わせたいという。

【「BLESS(仮)」世界のイメージ】

立場や背景が異なる「種族」導入でストーリーがより深く

「ハイロン」と「ユニオン」が対立する世界構造
種族とは別に選択する職業によって性能差がつく

 本作では「ハイロン」と「ユニオン」の2勢力に世界が分かれているが、各勢力には様々な種族が所属している。種族は、キャラクターの能力を決める職業とは別に選択するもので、種族ごとに背景や語られるストーリーが異なっている。

 たとえばユニオンに属する人間種族「アミスタッド」は、荒廃した地域から話が始まる。また見た目もハイロン側の人間種族「ハビヒッツ」と似ているために味方かどうかを怪しまれており、その地域では階層の低い種族なのだという。選ぶ種族によって能力に差は生まれないが、それぞれが背負うストーリーを楽しむことで、「戦争」に対するモチベーションも感じられるようになっている。

 そして職業は近接の「ガーディアン」や遠距離の「レンジャー」、回復役の「パラディン」といった8種類があり、現在はそのうち7種類が実装されている。8種類目となる「ウォーロック」は現在開発中で、日本では既存クラスを日本向けに最適化した後に「ウォーロック」を公開していきたいと語っていた。

 またもう1つ本作で特徴的なのが、フィールド上の敵はボスを除いてほとんどすべてを捕獲できるというシステム。この捕獲システムでは、「乗り物」や、召喚するとバフを得られる「ペット」モンスターだけでなく、人型の敵NPCまで捕獲して運用できるようになっている。

 捕獲して味方にした人型のNPCは「部下」(仮称)と呼び、敵を倒したり何かを破壊したりする任務を与えられるそうだが、今後はさらに改善していくそうだ。部下NPCは350種類以上登場し、乗り物モンスターは150種類以上、ペットモンスターは400種類以上が登場するという。

本文では触れていないが、幅広いキャラクターメイキングもウリの1つ。またフィールド上の敵は人型まで含めて捕獲できるため、フィールドへ繰り出す楽しみも広がっている

MMORPG熟練者にオススメ! ゲームオンとの今後の連携に期待

ゲームオン側と様々な意見交換をしていると明かした両氏。その成果にぜひ期待したい

 両氏は、本作について、ストーリー、グラフィックス、そして大規模コンテンツの3つに注力した作品であるため、韓国では「本来のMMORPGがもつ楽しさが感じられるタイトル」という評価があるという。「戦争」に力を入れている反面、シングルプレイ用のコンテンツが少なく、ユーザーから要望が高かったためにサービス後3カ月で導入するに至ったとした。

 なお戦闘はターゲティング方式をベースとしたシステムになっているが、ノンターゲティング方式に切り替えることもできる。今後は、アクション性の高いシングルプレイ用コンテンツの開発も積極的に行なっていく予定という。

 そして気になる日本での展開だが、現在はゲームオン側と協議をしており、日本ユーザーにどのようなニーズがあり、どこまでカバーできるかを検討している真っ最中なのだという。日本でのサービス時期は未定だが、ゲームオン側は2017年には展開させたいそうだ。

 韓氏は本作について「大規模なスケールの中での協力、競争といったMMORPGの楽しみがある。MMORPG熟練者には面白いゲームになるのでは」と話しており、この話からもMMORPGの原点回帰を狙った作品であることが窺い知れる。

 CBTやOBTなどの今後のスケジュールは未定ではあるが、両氏はゲームオンとの連携を積極的に行ないたいと話している。今後案内される新情報を楽しみに待ちつつ、その連携がどう結実するかにも期待しておきたい。