ニュース

「FFXIV」、ラスベガスからプロデューサーレターLIVEを放送

可愛すぎるパイッサハウスや「星芒祭」の報酬をチラ見せ

10月15日 開催(米国時間)

プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏と、通訳を務めたクリストファー・マイケル・コージ・フォックス氏

 スクウェア・エニックスは、プレイステーション 4/3/Windows/Mac用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV)」の大規模ファンイベント「FINAL FANTASY XIV FAN FESTIVAL 2016-2017」のラスベガス会場から、「出張プロデューサーレターLIVE in LAS VEGAS」を生放送で配信した。

 今回は、主にパッチ3.4を振り返りつつ、北米のコミュニティを中心に集めた質問にプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏が回答した。パッチ3.45で実装される「ディープダンジョン:死者の宮殿」の新要素については、スクリーンショットやBGMが公開された。

――「機工城アレキサンダー天動編」のラストは戦闘も演出も素晴らしかったです。開発の際に苦労した点などがあれば教えてください。

吉田氏: 「アレキサンダー」は、「大迷宮バハムート」に続く新しいレイドとして始まりました。時間を扱ったストーリーだったこともあり、バトルの中でも時間を停止しなければゲーム体験にならないと、シナリオチームもモンスターチームも考えていましたので、ストーリーと体験がかみ合ったコンテンツとしてリリースすることができました。とても苦労したので、そう言ってもらえると嬉しいです。この経験を生かして、「4.0」から始まる新しいレイドもテンション高くプレイしていただけるように作っていきたいです。

 「天動編」3層でボスの上に飛び乗るQTEをやりますが、開発でテストプレイしていた頃には、あのタイミングがシビアで100%飛び降りれなくて死ぬというものでした。最後にはインターフェイスから入力があったらボタンじゃなくても飛び降りるようにしろということにしました。そんな苦労をして作ったので、楽しんでもらえれていれば幸です。

――ヒーラーをメインジョブとしてプレイしています。メインクエストで仲間が負傷したら魔法で治癒してあげたいです。ジョブによってストーリーが変化するようなものになりませんか?

吉田氏: このフィードバックはたくさんいただいたので、次の「紅蓮のリベレーター」では、プレーヤーのジョブを見て選択肢が変わるものをいくつか入れていいます。そうやってプレイヤーの皆さんのフィードバックはできるだけ受け入れていこうと思います。ただし、誰かが途中退場するようなことがあっても、レイズはできないと思います。

――暗黒の「アンリーシュ」の効果がPvP用に調整されましたが、PvEでもオートアタックが切れる効果が発動します。PvEではこれまで通りに使いたいのですが。

吉田氏: PvPで「アンリーシュ」にバインドの効果を付けたので、オートアタックがあると自分で解除してしまうため、オートアタックが一時止まるという設定になっています。フォーラムで仕様だと回答したそうですが、PvPは停止、PvEは今まで通りの操作感に戻るよう3.45で修正を入れているので、もう少しお待ちください。

――冒険者小隊が8人になりました。任務に2組同時に派遣したいのですが。

吉田氏: かなり複雑なパラメーターコントロールをやっているのですが、技術的には可能なので、前向きにフィードバックを受け入れます。現在は、小隊から3人を選んでダンジョンに連れていくコンテンツを作っているので、その後になると思います。こちらは、あまりAIが面倒なコントロールにならいように開発しています。ただ全部のダンジョンに連れていくのは無理です。なぜなら、プレーヤーがモンスターに食べられた瞬間、たぶんあいつらは助けてくれないと思うので。なので比較的ギミックの少ないダンジョンからチョイスして実装していくことになると思います。ただ開発チームに、サスタシャはもう嫌だという話をしています。

――英語では個人演習場の名前が「デュエリングサークル」ですが、実際は四角です。もしかして部屋が拡張されたりしますか?

フォックス氏 :GSはラウンドスクエアでしょ。四角いマルがあるなら、四角いサークルでもいいんじゃないでしょうか。

吉田氏: PvPチームに伝えておきます。あ~コージのせいで仕事が増えたな(笑)。

――冒険者小隊で、志願兵ごとに志願理由や出身地が設定されているのが楽しいです。入隊後に話しかけてもステータスが表示あれるだけで味気ない。少しでも彼らと会話できると嬉しいです。成長度合いでセリフが変化するのも楽しいと思いますよ。

吉田氏: ここは実は開発チームでもかなり議論したところではあります。一回洗い出しはしています。もしメンバーごとに性格の違うテキストを用意して、面白いことを言ってくれるようなテキストをリストにしてみたら、実装が来年になりそうだという話になっちゃった。なので、もちろんリクエストがあるのは分かっていますので、何とかパッチの合間に少しずつ増やしていけたらと思っています。

――新たに実装されたハウジングのチョコボ外装がとてもかわいいです。でも、今使っているモーグリ外装も消えてしまうのが惜しいです。一度手に入れた外装を保持できるようになりませんか?

吉田氏: ハウジングのデータはできるだけたくさん家を建てられるようにできるだけ小さくしているので、現在どんな姿をしているのかのセーブデータ領域を1つしかもっていないのです。複数のデータを持つのは、今のところ予定がないです。ハウジングチームは、現在は新しいハウジングエリアを作るためにすべてのコストを投入しているので、その後、パッチ4.0の新しいハウジングゾーンができて、家の中におけるオブジェクトの数200個の制限が増えた後なら可能かもしれません。ただそんなセーブできない状態で悪いのですが、新しいハウスができます。

【パイッサがモチーフのハウジング新外装】
Sサイズ
Mサイズ
Lサイズ

――召喚士のエギのミラプリについて、進捗を知りたいです。

吉田氏: 昨日のQ&Aセッションで答えましたが、もう一回、回答します。現在作業を行なっていて、実装のめどがかなり立っています。エギの姿を別のエギに切り替える、エギのミラージュプリズム呼んでいた仕組みが、間に合えばパッチ3.5でリリースできる予定です。まずはタイタンやガルーダ、イフリートにカーバンクルの外見をコピーするという能力を実装する予定です。最近アルフィノとか、ウリエンジェがカーバンクルを結構使っていますが、プレーヤーの皆さんは結構長い間カーバンクルを使っていないと思うので、まずはカーバンクルを可愛がってください。その後、順次ラムウだったりセフィロトだったりというエギも追加していく予定です。

――フレンドとデュエルを毎日楽しんでいます。デュエリングサークルで連戦したいので、終了後にアクションのリキャストができるように検討してもらえませんか?

吉田氏: そのリクエストはすごくよくわかります。ただそれを悪用してスキルリセットできないように、慎重にはなりますが、前向きに頑張ります。

――「天動編」の報酬装備はこれまでの装備と異なり染色ができません。理由があれば知りたいです。

吉田氏: 染色できなかった理由はコストです。「機工城アレキサンダー」シリーズから、レイド報酬はノーマルと零式が同じデザインで、色を変えられるという差別化をしてきたのですが、デザインを少しでも変えて欲しいというフィードバックを世界中からいただいたので、「天動編」で、できるだけデザインに違いを出そうとコストを回した結果、色を変えるためのコストがなくなったのです。でもこのフィードバック本当に世界中からもらったので、日本に戻ったら、キャラクターモデリングチームに、どこかのタイミングでなんとかならないのと聞いては見ます。キャラクターモデリングチームのために言っておきますが、彼らもシーズナルイベントの報酬とかたくさんの装備を作らなきゃいけなくて大変なんです。

【シーズナルイベント報酬】
「守護天節」の報酬装備。もらえるのは胴装備だけで、それ以外は既存のものを組み合わせてコーディネートして欲しいといことだ
「守護天節」の報酬フライングマウント。前回はホウキだったが、今回はイスで飛ぶ。乗り方は現在開発中
「星芒祭」の報酬装備。昨年のイベント告知イラストに描かれていたが、報酬になっていなかったものが今回ようやくゲーム内に実装される

――「機工城アレキサンダー零式:天道編」はプレーヤーの攻略速度がかなり早いと思います。以前、難易度を優しめにすると言っていましたが、この速度は想定通りですか?

吉田氏: ワールドファースト、セカンド、サードくらいまではほぼ想定通りの時間でした。でも想定通りに確かに2日ですが、48時間寝ずにやってますからね。昔、有名な人がゲームは1日1時間という名言を残していて、それだったら48日間かかるわけだから(笑)。難易度の想定としては、今回はワールドファーストの人達基準ではなくて、レイドレースも楽しんでもらったうえで、できるだけ多くの人がどんどんクリアできていくような難易度になったと思っています。たくさんの人に挑戦してもらっているので、そこも想定通りかなと思います。ただ次のレイドの難易度に関して、じゃあ今の「天動編」と同じような状態になるかというと、ちょっと比較が難しいです。

 レベルキャップが70になり、新しいジョブアクションが追加されて、バトルシステムに変更が入ります。アクションにも変更が入るので、より使いやすくなったジョブでコンテンツにアタックしてもらうので、難易度を単純に比較するのが難しいです。ただ、仮に難易度クリアのスピードを今と同じようにしたとしても、よりもっと難しいものが欲しいという選ばれたものたちだけが戦うようなコンテンツも、何か提供できるように頑張りたいなと思っています。8人でやるレイドはレイド。それとは別に何かやれないかという話はしているので、また決まったらお話しします。

――「クロの空想帳」を楽しくプレイしています。今はチャンスポイントの使い道が、リトライとシャッフルの2つです。どうしても最後の1個のシールが揃わない時に、3つめのチャンスとして、ポイントをたくさん使って好きな処にシールを入れられる新しいチャンスを入れられないですか?

吉田氏: 気持ちは分かります。でも、なかなか揃いそうで揃わないから、あれだけ豪華な報酬を計算して用意しているのです。もし、自分の好きな場所にシールを貼れるとしたら、あんなに豪華な賞品が出せなくなってしまう。まだパッチ3.4実装されて3週目なので、まだ3回しかやっていない。もう少し長い期間楽しんで欲しいです。気持ちは分かりますが、イエスかノーかと聞かれたらノーです。

――アパルトメントの部屋に外の景色が見えるような窓やベランダを追加することはできますか? どのアパルトメントも高層マンションのような素敵な見た目なので、外からの景色も楽しみたいです。もし難しいなら、共有スペースとして、屋上を実装するのはどうでしょうか?

吉田氏: 窓の外の景色をなんとなく作って、たぶんもっと部屋を明るくしたいんだと思うのです。なので、外の景色が窓の外にあるというのは作れるような気がします。共有スペースの屋上も、たぶんやれば、作ることはできると思います。ただし、窓やバルコニーから下を見て、「へい、コージ!」ということはできないです。なぜなら別のエリアとして家を作ってあるので。夢を壊してごめんなさい。ただ外を見ている雰囲気とか、みんなで花火を上げるとかは、努力はしていきたいでし。アパルトメントのシステムはまだ実装されて始まったばかりなので、これからまた4.0シリーズでアップデートをしていく時に、今の意見はぜひ前向きにトライしていきたいと思います。

――個人ハウスやアパルトメントの地下工房を追加する予定はありますか? 一人でもエアシップボイジャーをプレイしたいです。

吉田氏: これも気持ちはわかります。ただ、地下工房というシステムは、フリーカンパニーの為に作ったシステムなので、あのシステムを個人ハウスに持ってきてしまうと、また結局フリーカンパニーでやることがなくなったり、フリーカンパニーに集まらなくなったりして、みんな結局バラバラに住むようになるので、今のところその予定はないです。なので個人ハウスにエアシップボイジャーを実装するコストがあるなら、フリーカンパニーのアップデートに使いたいと思います。

――最近以前にも増して、イベントやインスタンスバトルでの演出のクオリティが上がっていると感じています。パッチ3.0以降開発する際に特に気を付けていることがあれば教えてください。

吉田氏: 「3.0」シリーズに突入したときから開発チームに言っていたのが、僕らは例えばインスタンスダンジョンを作るとき、プレーヤー同士がはぐれてしまうくらいだったら、迷わないように作っています。アラガントームストーンの為に周回することになるので、15分から20分でクリアできるように考えて、レベルデザインをしています。これは「2.0」時代から基本的には変わっていません。

 ただし、同じコンセプトで作っていると、どうしても同じようなダンジョンになってしまって、プレーヤーの皆さんには新鮮さがどんどんなくなっていく。せっかく新しく実装されたIDなのに、また同じような展開だな、となってしまうので、「3.0」シリーズからはいろいろなダンジョン、アライアンスレイドも含めてですが、演出面や、驚ける要素を工夫して実装していくのを合言葉にやっています。パッチ3.4などは、それが上手くできたのではないかと思います。

 パッチ3.5で実装を予定しているマハの最終レイドもかなりコストをかけて、驚いてもらえるように作っています。かなりスタートから驚いてもらえるのではないかと。最初は、みんな飛空艇の上でバトルがスタートします。ただし、足を滑らせて落ちないように気を付けてください。また、最後のボスもかなり凝ってミスターオズマ(中川氏)が作っているので、パッチ3.5でアライアンスレイドも「機工城アレキサンダー」に負けないフィナーレを迎えられるように現在開発中なので、楽しみにお待ちください。

――つい最近やっと「大迷宮バハムート」をすべてコンプリートしました。しかしパッチ3.4のメインクエストを進めたのは、コンプリートする前だったのでアリゼーとの会話がどう変化するのか、愛用の紀行録で確認したいです。複数のパターンがあるイベントに関しては、愛用の紀行録ですべての種類を確認できるようになりませんか?

吉田氏: なぜできないのかを説明します。いま紀行録がみられるのは宿屋からです。宿屋でカットシーンをリプレイしますが、あそこからプレーヤーのセーブデータ、ストーリーライン上のセーブデータはチェックできるんですが、それ以外のコンテンツのデータはチェックできないのです。例えば「大迷宮バハムート真成編」の4層をクリアしている、していないアリゼーのセリフがクリアしているかしていないかで変わる場合、データは0番がクリアしている、1番がクリアしていない。これをチェックするシステムが今はないのです。なので現状は0番の方を強制的に参照するようになってしまっているので、現状は見ることができません。ただこれはクエストチームでもたびたび何とかしたいという声が上がってはいるので、しばらく時間をもらってしまうかもしれませんが、なんとかしたい項目の1つではあります。

 後はよくある似たような要望としては、強くてニューゲームがやりたい。すべてのメインシナリオを白紙にして、もう一度メインシナリオだけをやりたいというリクエストも結構もらいます。でも、そうするとコンテンツも全部クローズするけど大丈夫です? まあ、QAチームがものすごい数をチェックしなくてはいけなくなるので、QAチームに聞いてみます。ただ、今僕の頭の中にQAチームのリーダーのいや~な顔が思い浮かんでいるのですが、いちおう聞いてみます。そういうストーリー周りのことに関しては「FFXIV」はストーリーを大事にしているMMOなので、時間がかかっても少しずつ改善していけるように頑張ります。

――女神ソフィアの衣装が美しいので、ぜひ自分のキャラクターにも着せたいです。装備として実装する予定はありますか?

吉田氏: 男性は着れなくてもいいよね(笑)? 今はまだPAX EASTで注文されたバニースーツの男性版を作るのに集中しているから待ってください。お尻の部分は作り終わってました。後はエッダのコスチュームも結構リクエストが多いので、少しずつ対応していっているので、でも女神ソフィアをやるとは言ってないですからね! バニースーツをやってから考えます。

――女神ソフィアの肌の色がオリジナルの「FFVI」と異なりますが、何か理由や由来があれば教えてください。

吉田氏: セクシー過ぎたんじゃないかな(笑)。蛮神って、「FFXIV」の蛮神はそれを呼び出した当時の人達の思っているものや、祈っているものや、想像しているものがクリスタルの力を使って具現化されているので、たぶん当時の人たちがああいう肌の色が好みだったんじゃないかなと。

――パッチ3.45でのディープダンジョンのアップデートが楽しみです。どんな内容が追加されるのか話せる範囲で教えてください。

吉田氏: まず、現在50階まで存在していますが、これが200階までになります。当然新しい武器のリワードが用意されています。新しいストーリーもあります。新しいボスもいます。ランキングが始まります。ジョブ別のスコアを競ってもらうランキングが実装されます。そのスコアは何階まで行けたかとか、どれくらいのモンスターを倒したかとか、宝箱を開けたかとか、そういったものを総合したスコアのランキングが始まるので、ぜひサーバーナンバーワンを目指していただきたいと思います。もっと難しいダンジョンをくださいとか、ライトパーティのエクストリームとか零式が欲しいですという人はチャレンジしてください。フェニックスの尾は絶対に必要なので。

 僕も実際ここを開発チームと一緒にプレイしましたが、ひどかった。気が付いたら床がAoEのオレンジになってる。突然視線は飛んでくるし、なのでこの辺りに行ったら本当に慎重に。このボスがどんなやつかのヒントをサウンドでお届けしたいと思います。ボスのヒントは「ファイナルファンタジータクティクス」、「ファイナルファンタジーXII」、「タクティクスオウガ」あたりです。「タクティクスオウガ」をまだもし遊んだことがない方がいれば、僕がゲームを作ることを最終的に人生の目標にするくらい衝撃的だったゲームなので、ぜひプレイをしてみてください。超名作なので。最後にある、ベンチのあるフロアまで行けたら、座って記念写真をどうぞ。パーティで潜ったときのランキングと、ソロでアタックしたときのランキングがジョブ別に分かれています。なのでぜひパッチ3.45が実装されたら、ランキング争いにも参加していただけると嬉しいです。

【ディープダンジョン:死者の宮殿アップデート】