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4K、HDRで“空気感”も表現した「プレイステーション 4 Pro」を発表!
現地で見た印象をレポート
2016年9月8日 13:55
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、ニューヨークで開催した発表会「PlayStation Meeting 2016」で、新型プレイステーション 4となる「プレイステーション 4 Pro」(PS Pro)を発表した。日本では11月10日に44,980円(税別)で発売される。
発表会は、ファンイベントなども開催される「PlayStation」の名前を冠した劇場「PlayStation Theater」で開催され、社名をSIEに変更して初めての新型ハードウェアの発表会となる。これまでから「PlayStation Neo」といったネーミングも噂されていたが、4K・HDRに対応した上位機種として「PS Pro」と命名された。
発表会には同社のCEOを務めるアンドリュー・ハウス氏が登壇。PS4がすでに全世界で4,000万台を販売している数字を掲げ、「PS4は、次世代の技術を結集しただけでなく、ゲーマーが何を求めているのかをディベロッパと協力して作り上げた」とユーザー視点で作り上げたゲーム機であることが成功した要因と分析。
ここでまずはスリム化した新型PS4を紹介。従来機種に置き換わるモデルとなるが、薄型となり軽量化されただけでなく、価格自体も29,980円(税別)へとスリム化されたことに会場から大きな声が上がった。ハウス氏は「PS4ファミリーになるのは今だ」と力強くアピール。日本のみならず世界的に見ても大型タイトルの発売が予定されているこの秋に向け、PS4の時が来たと語った。
そしてPS4のこの勢いをさらに拡大させる新機種を投入するとして「将来を確信するモデル」と紹介したのが「PS4 Pro」だ。PS4 Proは一言で言えば4K・HDR対応モデルとなるが、ハウス氏は「(今後のトレンドを見据え)目の肥えたゲーマーが今世代で実現してほしいを感じ、求めているものを作り上げた」と、ここでもユーザーの声を元にしている点を強調。HDR技術を使い鮮やかな色彩で現実の世界と見まがう映像の実現に妥協なく挑んでいくとコメント。また、従来のPS4と完全互換となる。
ここで登場したのが、PS4のアーキテクトを務めるマーク・サーニー氏。PS4 Proが単に世代間の違いをなくすというだけのもの(現在のPSのトレンドなどに合わせた最新のモデルという位置づけ)ではなく、「ゲーム体験を引き上げるものでなければならない」と語り、家庭用ゲーム機としてより高みを目指す機種であると位置づけた。前述の通り従来機種の完全互換タイトルであるため、これまで購入したタイトルも含めて遊んでほしいという意味からも、HDDを1TBと大容量化した。
アンドリュー・ハウス氏とマーク・サーニー氏の言葉と配信映像を見ただけでは、「4K・HDRの鮮やかな映像」という印象に落ち着くかもしれないが、現地でソニーから発表されたばかりの4K・HDRに対応したディスプレイで映像を見たところ、その映像には圧倒された。「美しい」というよりはその場の「空気感」を感じることができ、巨大なディスプレイに映し出されたゲーム映像の没入感たるやすさまじいものがある。HDRの効果による光の具合と、隅々まで描き混まれた世界の質感はまさに“現実”といえる。今回のイベント会場は“劇場”であるため広いのだが、家の中に巨大なディスプレイを据えてプレイすれば、さらにゲームにのめり込めることだろう。
マーク・サーニー氏はただ背景がきれいになっただけでなく、4K・HDRの効果は人物の内面をも表現するのに役立つとしており、会場で上映された「Rise of the Tomb Raider」でのララ・クロフトの不安そうな面持ちが台詞以上に感じられた。
このほかにも、前評判が高い「Horizon Zero Dawn」、映像美では定評のある「アンチャーテッド4」、ワーナーの「シャドウ・オブ・モルドール」、「CALL OF DUTY INFINITE WARFARE」、来年初頭には登場するという「MASS EFFECT. ANDROMEDA」のPS4 Proの映像を紹介。
さらには年末にはNETFLIXで4K・HDR対応コンテンツの配信を開始、YouTubeでも4Kコンテンツのサポートが行われるという。ゲームのみならず、4K・HDRコンテンツの拡充に努めていくとしている。その中でアンドリュー・ハウス氏は、PS4はHDRコンテンツの再生能力がある(Every PS4 will be HDR capabel)として、ファームウェアのアップデートを行なうことで、対応ディスプレイをつなげることでHDRコンテンツを楽しめるようになると語った。
最後にアンドリュー・ハウス氏は、「ゲーマーに(従来機からPS4 Proまで)選択の幅を示し、ベストのゲームを提供する。そしてゲームの体験を高めていく」とコメントし、締めくくった。