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「攻殻機動隊S.A.C. ONLINE」カンファレンス開催、11月2日にオープンβ開始!

アニメと同じ声優を起用、多彩なスキルで本作ならではの駆け引きを!

9月6日開催

会場:ニコファーレ

 ネクソンは9月6日、Windows向けオンラインFPS「攻殻機動隊S.A.C. ONLINE」のプレスカンファレンスを開催した。このイベントではゲームの概要、そしてサービススケジュールが明らかになった。本作は基本プレイ無料アイテム課金制を予定しており、11月2日にオープンβテスト、11月末に正式サービスを予定している。

 「攻殻機動隊S.A.C. ONLINE」は「アラド戦記」で知られる韓国Neopleが開発したオンラインFPS。本作はTVアニメ作品「攻殻機動隊 S.A.C(STAND ALONE COMPLEX)」をモチーフとしており、サイバーパンクの世界観を活かし、従来のFPSとはひと味違う駆け引きを可能としている。今回はサービスに先がけてゲームも体験できたのでその感触もレポートしたい。

個性豊かなキャラクターをスキルで表現。多彩なスキルで戦え!

 本作のモチーフとなっている「攻殻機動隊 S.A.C」は、漫画家の士郎正宗氏の原作の「攻殻機動隊」を原作としたアニメである。「攻殻機動隊」を原作としたアニメシリーズは複数あり、そのどれもが人気が高いが、[S.A.C.」は主人公である草薙素子が、原作での重要人物「人形使い」に“出会わなかった”というパラレルワールドでの物語となっている。

本作の運用プロジェクトマネージャー村下優氏
キャラクターのスキルを解説したプロゲーマーのDustelBox氏
サービススケジュール。11月にオープンβ予定だ

 原作で描かれていた「人間の肉体を機械化する“義体”とした人間は、本当に人間でいられるのか?」、「A.I.は人格を獲得し得るのか?」などなど、SFファンにはたまらない問いかけをアニメオリジナルのストーリーで問いかけ、原作とは異なる魅力を持ったTVシリーズとなった。

 「攻殻機動隊S.A.C. ONLINE」は、「カウンターストライク」が提示したオンラインFPSのセオリーを活かしながら、[S.A.C.」ならではの雰囲気、義体や銃器、思考戦車「タチコマ」など様々な要素を組み込み、本作ならではのゲーム性を実現しようとする作品となっている。

 基本的には最大8対8でのオンライン対戦を行なっていく。キル数を競う「チームデスマッチ」、爆弾を設置する「デモリッション」、陣地を奪い合う「コンクエスト」と、ゲームモードはなじみ深いオーソドックスなものとなっている。

 プレーヤーキャラクターは[S.A.C.」の中心人物である7人、「草薙素子」、「バトー」、「トグサ」、「サイトー」、「イシカワ」、「ボーマ」、「パズ」のとなっている。ゲームでは彼らをの能力を「スキル」として設定しており、草薙素子は光学迷彩で透明化し、バトーは強力なアームランチャーを使い、トグサは敵を追尾し攻撃するシーカードローンを使いこなす。スキルを使用するには敵を倒したりリスポーンすることで上昇するゲージが必要となる。

 ユニークなのは素子の透明化やサイトーのヒートセンサーなど一部のスキルは「スキルシンク」が可能なところ。スキルシンクとは1人のキャラクターがスキルを使うと他のキャラクターも同じようにそのスキル効果がかかるルール。例えば1人が透明化を使うと、周りのキャラクターも透明になる。うまく連携すれば透明化と加速のスキルの併用など複数のスキルを組み合わせた戦いも可能なのだ。

 原作を活かした部分はキャラクターの容姿の再現やスキル、UIの雰囲気だけでなく、キャラクターボイスもアニメ版と同じだ。草薙素子を演じるのは田中敦子さん、バトーは大塚明夫さんなどプレーヤーキャラクターだけでなく、戦況に合わせて状況を伝える課長の荒巻や、オペレーターもアニメと同じキャストを起用している。

 さらに陣地を奪い合う「コンクエスト」では、思考戦車「タチコマ」を呼び出しその防御力と火力を活用して戦うシーンもある。もちろんタチコマを演じるのは玉川紗己子さんだ。彼らの演技によって、ゲームはグッと「S.A.C.」の雰囲気を強めている。他にもティザームービーのラストにはパワードスーツも登場しており、原作の要素をどう活かしていくかにも期待したいところだ。

【攻殻機動隊S.A.C. ONLINE】
今回のイベントでは司会者の渡辺順子さんはオペレーターのコスプレで登場。素子のコスプレーヤーは清瀬まちさん
7人のスキル

スキルにより楽しくなる駆け引き。声優達の声も聞き所

 今回のプレスカンファレンスでは「攻殻機動隊S.A.C. ONLINE」をいち早く触ることができた。ゲームではロビーで7人のキャラクターを自由に切り替えることができた。武器もアサルトライフルからサブマシンガン、狙撃銃などそろっており、グレネードもあり、オーソドックスなFPSの要素はすべてそろっていた。

いち早くゲームを触ることができた
タチコマもアニメと同じ声で活躍
強力なバトーのアームランチャー

 武器のカスタマイズは細かく、弾倉やストック、銃口などのパーツを交換することができる。ストックをつければ安定性が増すといったプラスのみの場合だけでなく、弾倉では装弾数を増やす代わりに反動と安定性が下がるなどデメリットもあるカスタマイズ項目もあった。

 このほか“義体”は「チップ」というアイテムでカスタマイズできる。スキルの持続時間が上がる代わりにスピードが下がるなど、様々なチップをセットしていくこととなる。チップは戦闘終了時に報酬として入手できた。

 ゲームは武器の攻撃力が高いかなり緊張感のあるバランスで、マップはそれほど大きくない。スキルはかなり強力だ。バトーのアームランチャーうまくあてれば周りの敵をまとめて始末できる。光学迷彩や加速疾走は活用することでかなり有利に戦える。これまでのFPSに「スキル」という特別な要素が盛り込まれることで、かなりゲームが派手に、そして駆け引きも面白くなると感じた。

 特に面白いのが、敵キャラクターの“見え方”。敵も素子やバトーなど[S.A.C.」のキャラクターを使ってるはずなのだが、こちらから見ると個性のない敵兵に見える。丸っこいタチコマも角張った凶悪な外見に変わっていて、直感的に敵だとわかる。仲間と共に“敵”と戦っているという実感が楽しかった。

 また、「ラジオチャット」として収録された音声での指示や要請が出すことが可能で、素子やバトーの声で「そっちへ行く!」、「突撃!」、「逃げろ!」などのメッセージを交わすことが可能で、ここも面白い。実況プレイの時これらを組み合わせてちょっと変な会話をしてみるという遊びも楽しそうだ。

 「攻殻機動隊S.A.C. ONLINE」は、原作のメインである電脳犯罪者達と息詰まる駆け引きといったドラマ性はなく、“原作のゲーム化”という部分では、やはりもう少しかなという部分がある。しかし積極的に[S.A.C.」の要素を盛り込んでおり、従来のオンラインFPSを変えよう、より面白い戦いを実現したいという開発チームの意気込みを感じる。現在のFPSゲーマーに注目してもらいたい作品だ。うまいプレーヤー達は本作のルールで、どんな戦いを繰り広げるだろうか。

【スクリーンショット】