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デジタルTCG「Shadowverse」第1弾大型アップデートの中身をチェック!
何が変わった? 新要素やバランス調整後のプレイフィールを一挙お届け
2016年8月22日 11:07
Cygamesは、8月15日にiOS/Android用トレーディングカードゲーム(以下、TCG)「Shadowverse(シャドウバース)」の第1弾大型アップデートを実施した。
当アップデートは既存コンテンツの拡充、新コンテンツの追加などに加え、ルール変更といったゲームバランスに関わる部分にも手を入れるという大幅な内容で、ゲームとしての完成度をさらに高めた形になっているのが特徴。
また8月21日に開催されたCygames新作発表会「CygamesNEXT2016」では、本作について新たなカードパックの登場と、9月上旬のアップデート内容が発表されている。
第1弾大型アップデートでは、配信当初からゲーム内容がかなり変わっている印象のため、今後のさらなるアップデートに備える意味でも、今回の実装された各種コンテンツの解説および、そのプレイフィールなどについてお届けしていきたい。
対戦ルールを一部変更! 対戦バランスはどう変わる?
今回のアップデートでもっとも注目すべきなのが、対戦ルールの変更だろう。主たる内容としては、後攻が通常よりも1枚多くカードを引いた状態でスタートするというもの。これにより、1ターン目の開始時のみ先攻がカード1枚ドローに対し、後攻がカード2枚ドローになる。
このルール変更は運営サイドが350万件に及ぶ対戦データを調査した結果、先攻の勝率が約60%と高かったことへの対応。この新ルール採用によって、勝率の偏りの是正が期待されている。また、このルール採用後も何らかの問題が発生すれば、今度はその問題をなくしていくべく、さらに調整をかける場合もあるとのことだ。
筆者もすでに何度もこのルールで対戦を行なってみたのだが、確かに以前のバージョンよりも後攻が格段に戦いやすくなっていると感じられた。具体的には、最初にドローできるカードが2枚になったことで望みのカードを引ける確率も高まり、序盤にフォロワーやスペルを行使しやすくなった印象だ。
ただ、この新しいルール下においては序盤にドロー系のカードを使うと手札がすぐに上限(8枚)に達しやすくなり、その際に新たに引くカードが直接、墓場に送られる(上限いっぱいのために手札にならない)という事態も起こりやすくなる。それについてもすでに運営サイドよりアナウンスされており、近いうちに手札の上限を9枚へと変更する予定とのこと(実装は9月上旬とアナウンスあり)。これによって、ゲームはよりプレイしやすい形へと変わっていくことになるだろう。
また、上記とは別に、性能が変更されたカードも存在する。これはエルフの「収穫祭」というカードが対象で、もとはコスト2だったものを、コスト4へと修正したもの。この「収穫祭」は、そのターン中にプレイしたカードが3枚以上あれば、ターン終了時にカードを1枚引けるという効果を持っている。
これをコスト2で運用した場合、序盤から他のカードと組み合わせて使うことでカードのドロー数が極端に多くなり、一部の強力なカードが早い段階で猛威をふるってプレイバランスを崩してしまう、との判断になったようだ。エルフがメインの筆者も愛用していたカードだけに残念ではあるが、より良い対戦バランスのためにはやむなしといったところか。
新コンテンツに「アリーナ(2Pick)」が登場!
新たな対戦コンテンツとして「アリーナ(2Pick)」が登場した。これは、最初にクラスを選択し、その後に提示される2枚組のカードをつぎつぎと選択しながら30枚で構成されるデッキを作り、それを用いて他のプレーヤーと5戦するというもの。
参加費用として専用チケット1枚、または150ルピ(ゲーム内通貨)、またはクリスタル(課金ポイント)を150個必要とするが、報酬として最低でもスタンダードカードパックチケット1枚を獲得でき、さらに勝利を重ねるほどに報酬内容も豪華になっていくという仕様だ。
自分の好みのカードで戦えるフリープレイやランクマッチと異なり、提示されたカードの良し悪しを見極めて即興でデッキを作らなくてはならないため、デッキ構成に関する知識とセンスが非常に重要。実力を試すには持って来いだが、慣れないうちは無料でもらえるチケットなどで様子を見ながら参加するのがよさそうだ。
ざっとプレイしてみたところ、ロイヤル、ネクロマンサーといったコンボにあまり頼らないクラスは比較的勝ちやすい印象。逆に、他のカードとのシナジーを重視するエルフやウィッチだと、最初に選択したカードに恵まれないときにその本領を発揮できず、あまり勝つことができなかった。
メインストーリーに新章追加。物語に1つの区切り
全リーダーを対象として、メインストーリーに7章と8章が追加された。8章までをクリアすると「clear」のマークが表示されるが、ストーリー的には各リーダーの物語にいったん区切りがつき、新たな展開へとつづいて行く……という流れになっている。
なお、7章を初めてクリアするとクリアしたクラスのスリーブ(カード裏面デザイン)が獲得できるほか、8章を初めてクリアした際には新コンテンツ「アリーナ(2Pick)」のチケット1枚も獲得可能。リーダーは7人いるので、合計で7種類のスリーブと、7枚のチケットを入手することができる。
気になる7、8章の難易度についてだが、こちらは6章までと比較するとかなり高めの難易度になっている感じだ。思考パターンは相変わらずのソツのなさで、今回はそれに加えて強力なカードも多用してくるため、油断するとすぐに畳み込まれてしまう。プレイの際は心して挑もう。
プラクティスの難易度に「超級」が追加
CPUとの対戦が楽しめるプラクティスの難易度設定に「超級」が登場した。なお、今回は「エリカ(ロイヤル)」、「ローウェン(ドラゴン)」、「ルナ(ネクロマンサー)」3リーダーのみの追加となる。
超級というだけあって上級よりもカード構成が豪華で、そこにはレアリティがレジェンドのカードも複数含まれている。デッキそのものの安定度も高く、手強いデッキであると言えるだろう。かく言う筆者も勝利するまでには何度かデッキを組み換えることになった。
なお、勝利するとアチーブメントの報酬として1リーダーにつき200ルピを獲得できる。200ルピといえば、100ルピで獲得できるカードパック2つ分に相当するもので、本作の報酬としてはかなり破格の内容となる。ぜひともゲットし、新たなカードの獲得に役立てていきたいところだ。
その他の細かなアップデート内容について
今回の大型アップデートでは、上記以外にも色々と新たな要素が盛り込まれている。ここでは、それらについてまとめて紹介していこう。
カード裏面のデザインが変わる「カードスリーブ」実装
これまでデフォルト1種類しか存在しなかった「カードスリーブ」に、さまざまな図柄が実装された。これはメインストーリーの7章をクリアしたり、ショップにて購入することで獲得できる。
リーダーのビジュアルとボイスが変わる「リーダースキン」実装
リーダーの外見が新たなグラフィックスに変化する「リーダースキン」が追加された。今回は「神撃のバハムート」をテーマにしたもので、それに関連したビジュアルが全クラスぶん用意されている。クラスは同じでも、外見を変更すればまた新鮮な感覚でプレイすることもできるだろう。なお、一部のリーダーは、外見だけでなくボイスも変化するとのこと。
ミッション累計BP報酬の追加
集計期間内にランクマッチにて獲得したBPの累計により、報酬が獲得できるようになった。もらえるものはルピ、レッドエーテル、2Pickチケット、スタンダードカードパックチケットの4種類。これらは一定BP獲得毎にもらうことができ、最大10万BPまでもらいつづけることが可能だ。序盤は少ないBPで報酬がもらえるため、こまめにランクマッチに参加していくのがいいだろう。
Masterランク開放
ランクマッチで獲得できるBPに応じて変化するランクに、新たなランク「Master」が追加された。BP5万以上のプレーヤーが対象で、このランクまで到達して以後は、獲得したポイント数を競うことになる。なお、集計期間が終わると、Masterランクで獲得したポイントは0にリセットされる。
以上が今回の大型アップデートにおける主要な内容となる。対戦型のゲームである本作ゆえに、やはり注目ポイントはルールの変更がメインとなるだろう。もちろんこれによって不便を強いられるようなことはない。また、表示に関する細かい仕様変更や、一部のカード使用時に発生していた不具合修正などもなされており、総合的なプレイフィールは格段に向上したと言っていい。今後のさらなるアップデートにもぜひ期待していきたいところだ。
(C)Cygames, Inc.