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【必見! エンタメ特報】映画「ゴーストバスターズ」キャストは変われどノリは変わらず!

Who you gonna call? 過去作ファンも安心のゴーストコメディが再起動!

8月19日 公開

 1980年代の懐かしゴーストムービー「ゴーストバスターズ」が帰ってきた! 「ゴーストバスターズ」といえば、冴えないはぐれ科学者のおっさんたちがニューヨークに出没するゴーストたちをやっつける、という当時の大ヒットコメディで、第1作が1984年、第2作が1989年に公開されている。

 映画の内容は知らずとも、「Who you gonna call? Ghostbusters!」というフレーズが印象的なレイ・パーカー・ジュニアが歌う主題歌は聞いたことがあるはず(最近でも車のTVCMに使われていた)。

【映画 『ゴーストバスターズ』予告ラスボス登場編】

おなじみ「ゴーストバスターズ」ロゴ。このマークを再び映画館で見ることができるなんて!

 怖いというよりは笑えるくらい変なゴーストたちの造形も印象的で、CGのゴーストと実写の背景とのインタラクションが当時の映像技術としても面白かった。ハチャメチャだが笑える、ファンタジックな「ゴーストがいる世界」にはワクワクしたものだ。

 「ゴーストバスターズ」以降に登場したアーケードのガンシューティングゲームは本作の影響下にあるタイトルがいくつかあって、中でも筆者がドハマリしたのが「Golly! Ghost!」(1990年/ナムコ)。筐体の奥側にトイレや寝室、台所、暖炉とテレビの置かれたリビングなどのセットが本当にあり、そこに映像が被さって、ゴーストたちがトイレや冷蔵庫、扉などから飛び出すところを撃つというもの。トイレや扉はゴーストの出現にあわせて実際にバタンバタンと開閉するギミックが仕込まれていて、その動きが「『ゴーストバスターズ』っぽい!」と少年心に感動したことが深く記憶に刻まれている。

 また「ゴーストバスターズ」そのもののゲーム化もいくつかされており、最近では2009年発売の「GhostBusters: The Video Game」が記憶に新しい(といっても6年前……)。ビル・マーレイやダン・エイクロイド、アーニー・ハドソン、そして惜しくも2014年に亡くなったハロルド・ライミスのオリジナル「ゴーストバスターズ」メンバーが3DCG化され、あのグニョグニョしたビームとゴーストとの対決が完全再現されている。日本語はサポートされていないが、Steamにて980円(税込。お得!)で購入できるので、重度の「ゴーストバスターズ」ファンは再チェックしてみるといいだろう。

今回のゴーストバスターズメンバー。男性から女性に変わったからって、シリーズのノリは何ら変わるところがない
ゴーストの描き方も同様。懐かしのアイツも出ますよ……

 さて、話を戻して、2016年版の映画「ゴーストバスターズ」である。今作の大きな見どころは、ゴーストバスターズメンバーが総じて女性になっているという点。筆者も含めて、「ゴーストバスターズ」=おっさんたちのワイワイキャッキャだと思っていた場合、この変更に少し違和感を感じてしまうところだ。

 ただ、メンバーが全員コメディアンである点は同じだし、このうち、クリステン・ウィグ、ケイト・マッキノン、レスリー・ジョーンズは、ビル・マーレイやダン・エイクロイドと同じアメリカのコメディTV番組「サタデー・ナイト・ライブ」出身なので、ある意味過去作への徹底的な対比だと捉えることもできる。

 そして肝心の内容であるが、簡単に言えば“おばさんたちのワイワイキャッキャ”で突き進む。ゴースト研究専門の落ちこぼれ科学者たちが、ある怪事件をきっかけに快進撃を果たしていくという根底のストーリーはオリジナルをなぞっており、さらにはメンバー同士のギャグの飛ばし合いからゴーストを巡るドタバタまで、つまりは最初から最後まで「ゴーストバスターズ」ノリであり、作りは王道、良い意味でくだらなさ全開のエンタメコメディに仕上がっている。

 今回のメンバーは、かつて幽霊実在を主張する著書を執筆したエリン(クリステン・ウィグ)、その共著者で、現在進行形でゴースト研究に打ち込むアビー(メリッサ・マッカーシー)、アビーの相棒で幽霊退治のメカを続々開発しているパンク女子のジリアン(ケイト・マッキノン)、ただの地下鉄職員だったパティ(レスリー・ジョーンズ)という4名。それぞれにクセの強い、実にパワフルなアンサンブルとなっていて、特に1番まともに見えてかなりトチ狂っているエリンにはかなり笑わせてもらった。爆発するわ吹き飛ぶわとそれぞれがコメディアンらしく、体を張りつつギャグ合戦を繰り広げており、こうしたコメディの雰囲気が好きであれば、かなりオススメの作品だ。

 また「マイティ・ソー」役で有名なクリス・ヘムズワースがおバカな受付役で出演しており、ソーとは打って変わったおバカ演技はかなりの衝撃。彼を巡るクリステン・ウィグの過剰気味のギャグも笑えるので、こちらも楽しみにしていただきたい。

 オリジナル「ゴーストバスターズ」のノリを存分になぞりつつ、メンバーを女性で揃えることで、映画としては懐かしくも新鮮であり、年齢や性別を問わず楽しめる作品になったと言える。オリジナルメンバーも美味しい場面でカメオ出演しているので、過去作ファンも要チェックだ。

「ゴーストバスターズ」はおばさんたちの秘密基地。とっても楽しそう
クリス・ヘムズワース。写真で切り出すととても格好良いが、底抜けにおバカな役です