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デジタルハーツ、「VR酔いスコアリングサービス」の提供開始
酔いやすさの定量化を実現、独自の審査基準をもとにサポート
2016年8月16日 14:54
デジタルハーツは、8月から「VR 酔いスコアリングサービス」の提供を開始する。
「VR元年」と言われ、多くのVR機器やコンテンツが登場するなか、VR特有の3D酔い、いわゆる「VR酔い」が問題視されている。VRコンテンツでは、画面の奥行や重なり、動作スピードなどにわずかでも違和感がある場合に、不快感や疲労感、VR酔いといった現象を引き起こす。VR酔いを軽減するための技術はいまだ発展途上で、酔いには個人差もあるため、明確な基準が存在しない。
デジタルハーツは今後需要増が見込めるVRコンテンツのデバッグに必要とされる特有の技術、ノウハウに関する研究を進めてきた。
現在在籍している、8,000名を超えるテスターのうち、性別、年代などが異なる多種多様な人材により、様々なジャンルのVRコンテンツの検証を実施。頭痛、めまい、唾液量、発汗量など、学術的な知見に基づいて項目化された生態情報のプレイ前後を比較、分析することで、「酔いやすさ」の定量化及びデータ蓄積に取り組んできた。
そのデータから、ジャンルや想定ユーザーの特性を反映した、総合的な「VR酔い」に対する評価方法を確立した。それが、今回発表された「VR 酔いスコアリングサービス」だ。
このサービスでは、調査対象であるVRコンテンツが一般的に酔いやすいものか、ユーザーが継続してコンテンツを利用するにあたり適正であるかなどを、「酔いやすさ」をあらわす項目別に評価方式で数値化し、調査結果レポートとして提供する。
調査結果に加えて、「VR酔い」の数値が高く出た項目においては、アクション別の分析を行ない、「VR酔い」とゲーム性や没入感の相関性を考慮した具体的な改善提案を実施する。
「VR酔いスコアリングサービス」の特徴
・対象となるVRコンテンツに合わせて、8,000名を超えるテスターの中から、「乗り物に酔いにくい」、「3D酔い経験がない」などの条件を設定し、検証に最適なチームを編成する。
・VRコンテンツのデバッグを通じ蓄積してきた「VR酔い」に関するデータを活用して、効率的かつ具体的な改善施策を提案する。
・ゲームのデバッグに精通したテスターがコンサルティングを担当し、VRの魅力を最大限に活かしたコンテンツの開発をサポートする。