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桐生一馬と遥の物語にけじめ「龍が如く6 命の詩。」舞台となる町は広島・尾道
2016年7月26日 16:18
セガゲームスは7月26日、プレイステーション 4用アクションアドベンチャー「龍が如く6 命の詩。」の記者発表会を開き、12月8日に発売すると発表した。発表会に登壇した名越稔洋総合監督は「1作目が発売された12月8日と同じ日に(桐生一馬としての)1つのドラマの節目となるこの作品を発売します」と感慨深げに語った。
公開された最新映像では海辺でSNSを見ている澤村 遥の背中から始まる。沖縄に戻り、非難される書き込みを見て悩む澤村 遥。一方、桐生一馬は出所後、失踪したという遥の謎を追い広島・尾道仁涯町へ。陽銘連合会の末端組織広瀬一家と出会い、物語は回り始める……。映像からは桐生が広瀬一家の若衆・宇佐見勇太から「兄貴」と呼ばれるシーンなど、気になる部分も多い。また会場で公開された別の映像では、真島吾朗の姿も確認でき、桐生一馬の最終章としてこれまでシリーズに登場した主要キャラクターの登場も期待できる。
今作は発表会冒頭から「桐生一馬伝説、最終章」と銘打ち、桐生一馬のドラマとして終止符を打つ物語となることが明らかになった。名越氏は「龍が如く6 命の詩。」のタイトルについて、「血のつながりや絆をテーマにドラマを作った」とし、テーマから考えてシンプルなものに決まったという。「龍が如く」のシリーズの物語について「桐生と遥が出会い、その繋がりの物語」とし、シリーズの中で1回けじめを付ける物語となると同時に、ピリオドを付ける意味でもタイトルに「。」が付けられている。
11年目にして充実したキャスティング
引き続き発表されたキャスト陣は豪華そのもの。すでに発表されていたビートたけしさんをはじめ、名越氏が「抜群に上手い。再度お願いしたかった」と絶大な信頼を寄せる宮迫博之さんと藤原竜也さん、そして「改めて似てますね(名越氏)」というほどの再現度を誇る小栗旬さん、真木よう子さん、大森南朋さんなど演技派がズラリと揃う。
桐生一馬(出演・黒田崇矢)
東日本最大の極道組織、東城会元四代目会長。
“堂島の龍”と呼ばれる伝説の極道。
過去の因縁から数々の事件に巻き込まれており、2012年に勃発した全国の極道組織を巻き込んだ一大抗争の後、過去を清算するために自ら服役の道を選ぶ。そして2016年、出所した桐生は、家族同然の存在である澤村 遥が失踪したことを知り、その謎を追うため広島・尾道仁涯町へと足を踏み入れる。
澤村 遥(出演・釘宮理恵)
桐生最愛の女性、澤村由美が遺したひとり娘。
2005年に起きた“消えた100億”を巡る事件が縁で桐生と出会い、以降、沖縄の児童養護施設・アサガオで桐生と共に暮らしていた。
そして2016年、刑期を終えて出所した桐生は、アサガオの子供たちから遥が失踪した事実を聞かされる。
宇佐美勇太(出演・藤原竜也)
東の東城会、西の近江連合に並ぶ名門で、そのどちらにも属さず独立独歩の道を行く広島の極道組織・陽銘連合会。その末端組織である広瀬一家の若衆。寂れた尾道仁涯町ではどこか浮いた印象を与えるごく普通の若者で、幼馴染に誘われるまま何となく極道の世界に足を踏み入れた。現在では、将来の夢も抱かず一家の面々と怠惰な毎日を過ごしている。
藤原竜也さんは「龍が如く」シリーズ3作目に続いての出演。名越氏は「また一緒に仕事をしたかった。今回もすごく役作りをしてくれた」と語った。
染谷 巧(出演・小栗旬)
東城会直系染谷一家総長。
東京・神室町の一角、亜細亜街の大火事を発端に勃発した、東城会と海外勢力との一大抗争に乗じて、東城会内での地位を急激に上げつつある極道。抗争をきっかけとした「暴力の復権」を歓迎しており、桐生に対しても不遜な態度を見せ、自身の野心を隠さない男。
新興勢力の染谷一家の総長であり、インテリでありながらかなりの武闘派。名越氏は「いろいろな役を演じていらっしゃるが、CGになってもやはり小栗旬さん」とその存在感を絶賛。またグラフィックスに関しても「1番初めにPS4で出来上がってきたが、本当に似ている」と言うほどクオリティは高い。
笠原清美(出演・真木よう子)
広島・尾道仁涯町の小さなスナック「清美」のママを務める美女。若い頃から街のマドンナ的な存在であり、地元の男たちの憧れの的。広瀬一家若頭の南雲も、彼女に恋い焦がれる男のひとり。
名越氏が「女優さんとしてファン」という真木よう子さんが、地元のマドンナ的な存在のスナックのママを演じる。
南雲 剛(出演・宮迫博之)
陽銘連合会系広瀬一家若頭。粗暴だが裏表のない田舎者。広島の寂れたスナック街を縄張りとしているが、シノギよりも惚れた女を守ることを優先してしまう不器用な男。
広島を訪れた桐生に対して、なぜか敵意をむき出しにする。
桐生とはぶつかり合う仲として出会い、物語が進展していく。名越氏が「抜群に上手い」と絶賛する宮迫さんが演じる。
巌見恒雄(出演・大森南朋)
広島の造船会社、巌見造船社長。世界有数の造船会社、巌見造船を仕切る実業家。
造船業だけではなく、病院や学校、交通網などさまざまな分野で事業を展開しており、広島における彼の影響力は絶大なものがある。
地元の実業家であると共に絶大な影響力を持つ。「淡々とした雰囲気が重くかっこいい」とは名越氏の評。
広瀬 徹(出演・ビートたけし)
陽銘連合会系傘下広瀬一家総長。
陽銘連合会の末端に組を構える、広島でも古参の極道。飄々として捉えどころがなく、一見すると気のいい初老の男性といった風采。しかし、彼の発する言葉には不思議な含蓄とユーモアがあり、周囲からの人望は厚い。
物語のキーマンとなる役どころ。
キャスティングに関しては「脚本から考えて妥協のない布陣となった(名越氏)」という十分なラインナップ。「人づてに聞いた話ですが」と前置きをしながら、「役者の方から出たいと志願頂けたという話も聞いている」といったエピソードを明かした。
11年前のシリーズ開始当初は誰も役を引き受けてくれなかったというが、「龍が如く」がヒットすることで見せつけてきた実力が俳優陣にも評価され、「ブランドを積み上げることで受けて頂けるようになった」と名越氏も感慨深げだった。
舞台は戦後這い上がってきたポテンシャルのある町「広島・尾道仁涯町」
「龍が如く」シリーズではキャスティングと共に重要な要素の1つとなる「舞台となる町」だが、今回は「広島・尾道仁涯町」となることが明らかになった。
東京・神室町がネオンもきらびやかな都会であるのに対し、田舎町というコントラストが描かれる。名越氏は広島について「戦後、這い上がってきたバックボーンのあるポテンシャルのある町であり、ストーリーを生み出しやすい」と語る。
一方で神室町に関しても、体験版で描かれた映像からまた一段と進化しており、「空気感も含めて1つの集大成(名越氏)」となるという。
最後に名越氏は「『龍が如く』は常にチャレンジしてきた。今回もPS4専用ソフトとすることで新たなチャレンジを行なっている」と切り出し、今日はまだ明らかにされなかったバトルシーンやアドベンチャーなどに関しては、グラフィックスを見せられるようになってからと言うことで今回は見送られた。ただ、「革新的な要素を用意している」と語ると同時に「まだサプライズは残しているので、期待していて欲しい」とコメントし、発表会を締めくくった。
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