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「Pokemon GO」サービス開始は7月?

宮本茂氏がポロリ「『Pokemon GO Plus』は7月末にはなんとかしたい」

6月15日 開催(現地時間)

会場:Nintendo Treehouse: Live at E3

出演者一堂がズラリと勢揃い
現実世界とゲームの世界を結ぶ位置情報ゲームが新しい世界を切り開く

 任天堂は、E3 2016会場の同社ブース「Nintendo Treehouse」から情報発信する番組内でAndroid/iOS用位置情報ゲーム「Pokemon GO」の最新情報を公開した。イベントにはポケモンの石原恒和氏、増田順一氏、NianticのTatsuo Nomura氏、任天堂の宮本茂氏などが出席。フィールドテストから各種システム、そして気になるサービス時期の一端が明らかになった。

 冒頭、「Pokemon GO」の反響を聞かれた石原氏は「フィールドテストの募集がスゴイ反響があり驚いた。テスターのみなさんからは素晴らしいデータと意見を提供して頂いた。ありがとうございます」と感謝の意を示した。

 もちろん石原氏もフィールドテストを重ねる日々で、「毎日、毎朝、愛犬の“ポキ”と一緒にフィールドテストに出てポケモンを捕まえ、強いポケモンに育ててきました」という。そしてE3できたロサンゼルスでもたくさんのポケモンを捕まえたと言い、番組中に写真を披露した。「Pokemon GO」は位置情報ゲームということで、フィールドテストではいつもより余分に歩いたという。

石原氏の愛犬“ポキ”と一緒にフィールドテストでポケモンに出会ったときの様子
もちろん、E3の会場にもポケモンはたくさんいる!

 番組にはフィールドテストに参加したテスターも2名が参加。いくつか質問が出た。サンフランシスコで主にテストを行なっていたという1人は「通勤などで毎日50匹ぐらいのポケモンをいつも見かけています。(出現するポケモンがある程度決まっているようだが)他の場所に行くと違うポケモンが出現したりしますか?」と質問。これにはNomura氏が「様々な場所に様々なポケモンが登場します。サンフランシスコの港など水辺にはみずポケモンが登場します」と答え、ポケモンの属性によって出現場所が変わることを示唆した。

 また、「カントー地方のポケモンが多い気がするのですが?」の問いに石原氏は「もちろん『ポケットモンスター』は“すべてのポケモンを捕まえろ”が合い言葉ですから、すべてのポケモンを捕まえられるようにしますが、今年はポケモン20周年ですから、1番初めの『ポケットモンスター 赤・緑』のポケモンを捕まえて欲しい」と語った。サービス開始当初は初期のポケモンが中心となるようだ。石原氏はこれらのポケモンについて「古くからのファンには懐かしく、新しいファンには意外に新鮮に映るのでは? まずは『赤・緑』のポケモンから始まり、徐々に増えていきます」とコメントした。

まずはカントー地方のポケモンから収録されていくようだ

 開発の苦労話を聞かれた増田氏は「『ポケットモンスター』ですから、“捕まえる”という感覚が大切」とかたり、ポケモンをモンスターボールで捕まえるアクションには“ムチャクチャ”こだわっているとか。ボールの動きや跳ね方にはこだわりを持って開発中で、「3回作り直しているが、まだまだ作り直している」とか。

 ポケモンを捕まえるとき、ポケモンと対峙するとポケモンにはサークルが出る。このサークルがリアルタイムで小さくなっていくが、より小さくなった時にモンスターボールを当てると捕まえやすいという。ボールを投げる方向や力加減など、様々な要素が絡んでいるようだ。増田氏は「3DSではAボタンで捕まえていたと思うのですが、スマートフォンということでいろいろなやり方があると思う」と語り、アクション性を持った捕まえ方になり、プレーヤーの工夫やスキルが必要となるようだ。

 ちなみに増田氏は音楽や効果音も担当。音楽へのこだわりについては「歩いて移動していくゲームですので、(音楽の)テンポにこだわっています。速く歩くと健康に良いと聞いているので、音楽も速めのテンポになっています」とか。

番組中に増田氏がラッタを捕まえて見せた。このようにサークルが表示され、小さくなっていくので、その小さいときにボールを当てると捕まえやすくなるという

「Pokemon GO Plus」は7月末発売?

 ここで話題は、任天堂から発売されるスマートフォンに繋がるデバイス「Pokemon GO Plus」に及んだ。このデバイスはスマートフォンの画面を見ていないときも振動と色で周りにポケモンがいることを教えてくれ、捕まえることができる。宮本氏は開口一番「やっとできました!」と力強く語った。石原氏も「視覚を解放し、散歩を楽しむこととゲームを楽しむことの融合が大切」と「Pokemon GO Plus」の意義を語った。

 ポケモンが周囲に現われると、「Pokemon GO Plus」のライトが緑色に点灯し、同時に振動してユーザーに知らせてくれる。ボタンを押すと捕まえることができるが、もちろん100%捕まえられるわけではない。キャプチャーできるとライトがレインボーに切り替わる。逆に失敗するトランプが赤く点灯し、残念な結果となる。このほかにもアイテムをゲットできるなど、便利な機能が満載だという。

 司会者から「いつ頃手に入るのでしょう?」と不意に質問を向けられた宮本氏は「7月の終わり頃にはなんとかしたい」と答えた。つまり、「Pokemon GO Plus」が7月末までに入手できるようになると言うことは、逆にサービスは始まっていなければならないことになる。宮本氏のポロリが思わず飛び出した形となった。購入場所については通常のショップのほか、アプリから近くの購入場所を示したりすることも考えられているようだ。価格は宮本氏によれば34ドル99セントとなるようだ。

「Pokemon GO Plus」の説明も行なわれた

 このほかにもいくつかの要素が明らかになっている。ポケモンの進化については、キャンディにより進化するなど、「ポケットモンスター」シリーズとは別の方法が考えられているようだ。また、「交換」についてはバージョンアップで対応する。石原氏は「まずは“集めて”欲しい」とアピール。アプリの開発方針について「最初はシンプルで間口を広くし、コアなユーザーが増えてきた段階で順次機能を追加していく予定」だという。

 「Pokemon GO」の制作発表会の時にポケモントレーナーが協力して、他のポケモンを倒すビデオが流されたが、こういったイベントについても、今後たくさん入れていきたいとしている。

 最後にユーザーに対して一言求められた石原氏は「『Pokemon GO Plus』が7月末に出ると言うことは、その前に間に合わせなければならないので、みんなでがんばって間に合わせたい」と笑いながら語った。また、増田氏は「『ポケットモンスター サン・ムーン』との連動も何かしたいと思っている」と語り「地球の至る所にポケモンはいるので、旅に出るなどして捕まえて欲しい。ポケモントレーナーが増えるのを楽しみにしています」とアピールして締めくくった。

「ポケットモンスター サン・ムーン」との連動も増田氏は考えているという
本編の「ポケットモンスター」とは違った進化の方法が用意されるようだ