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ファンが湧いた! 「God of War」デモプレイ演出の妙

クレイトス“親子”が登場。アクションもストーリーも期待の注目作!

6月14日~16日 開催

会場:Los Angeles Convention Center

少年の映像でスタートしたカンファレンス。この時点で映像が「God of War」のものだとは誰も思っていない

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントのカンファレンス「E3 2016 PlayStation Press Conference」は、集まったプレイステーションファンを喜ばせるような発表が満載だった。

 今年のプレスカンファレンスは競技場のLos Angeles Memorial Sports Arenaからオーケストラが入る劇場Shrine Auditoriumに移したこともあり、オーケストラによる生演奏入りでデモ映像が流れる場面があるという、凝った演出もその特徴の1つだっただろう。

 そのトップを飾ったのが、観客に「そう来るか!」と思わせた「God of War」だ。演出はコーラス入りの荘厳なオーケストラ演奏から始まり、一通り演奏が終わると、自然の中で暮らしているらしき少年の映像の上映が開始された。

【God of War - E3 2016 Gameplay Trailer | PS4】

自然の中で狩りのお勉強タイム。息子ははしゃぎ気味なのでやや危なっかしい
勝手に矢を放って「言うことを聞けよ!」とものすごい怒られている息子。むくれてます

 未知の映像なので、この少年が主人公の新作なのかなと思っていると、少年に「ナイフを取れ」と命じていた人物が奥の影からぬっと現われる。人物に光が当たると、これがクレイトスであり、観客はここで初めて「God of War」の新作じゃないか! と悟る。クレイトスを投入するにしても、オーケストラ演奏から始めるタメにタメた演出にすることで、否が応でも盛り上がった。

 しかしそれで観客の疑問は終わらない。このクレイトス、顔と肩に施された特徴的な赤い化粧からそれとわかるのだが、顔にはひげをたくわえて、その風貌も随分と老けてしまっている。

 しかも少年連れ……? 少年はクレイトスのことを「お父さん」と呼んでいることから、どうやら息子のようだ。クレイトスは弓を息子に渡し、狩りを教えるため自然の中へと出発する。

 息子はまだまだ未熟で、クレイトスの言うことを無視して矢を放ち、クレイトスにしこたま怒られるという場面も。雪に覆われた自然は美しく、ともすれば父と息子の交流を描いたドラマにも見えなくもない。

ザコ敵はボッコボコ! 原型はほぼ留めない
巨大な敵も最終的にはボコボコに。息子との連携もミソ
命を殺めることを教える場面。どのようなストーリーが紡がれていくのだろうか……?

 あれ、「God of War」ってこんな感じだったっけ……? と疑問が膨らんで来たところを見計らったかのように、2人に攻撃をしかける敵が登場する。クレイトスは息子に「離れてろ!」叫び、戦闘が開始されると、クレイトスは敵を手斧で割く、拳で滅多打ちにして頭蓋骨が吹き飛ぶほどボコボコにするなど、「God of War」らしいグロカッコいいアクションで返り討ちにする。設定こそ変わっているが、「God of War」は「God of War」だったのだ。

 そしてクライマックスは、巨大な敵との戦闘。クレイトスの数倍はあろうかという敵は、その巨体を活かして抱えた石柱を叩きつける、マグマが吹き出す足で踏みつけるなどで襲ってくる。

 クレイトス親子はクレイトスが斧で斬りつけるだけでなく、息子が雷を纏った矢を放って敵の動きを止め、その間にクレイトスが斧による追加攻撃を行なうなど、連携も発生していた。

 最後はクレイトスが「Spartan Rage」を発動し、敵の頭に登ってボコボコにして、動きを止める。トドメの矢を息子に射させてクレイトスの肩に命中するというハプニングがありつつも、無事退治に成功。非常に見応えのある戦闘シーンだった。

 敵たちをひたすら屠っていくだけでなく、そこに息子もいるため単なる1人プレイとは異なる緊張感があるのが特徴的だ。冒険を通じての息子との関係性の変化も気になるし、そもそもクレイトスだと思っていたお父さんは本当にクレイトスなのか……? という疑問も残る。ストーリーとアクションの両面で、楽しみなタイトルが登場したと言えるだろう。