最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

コーエーテクモ、PS Vita「真・三國無双 NEXT」
プロデューサー&ディレクター両氏にスペシャルインタビュー!


12月15日 収録


パッケージ画像

 株式会社コーエーテクモゲームスは、PlayStation Vita用タクティカルアクション「真・三國無双 NEXT」を発売した。価格はPS Vitaカード版が6,090円、ダウンロード版が5,040円。CEROレーティングはB(12歳以上対象)。ローンチタイトルのなかでも注目度が高かった作品だけに、既に購入してバリバリやってます! という人も多々おられることだろう。

 かくいう筆者も、東京ゲームショウ2011のSCEJブース取材中、怒涛の出展タイトルに溺れつつ「これは本体と一緒に買うしかない!」と本作を要チェックローンチタイトルのひとつと心に決めていた。そのシンプルな理由としては、まず何よりも無双シリーズが好きで仕方がない、ということ。ちなみに直近ではPS3「真・三國無双6」、「真・三國無双6・猛将伝」をプレイ中で、まだ全武将とピンク色(親愛)になるまで残り1/3という感じなのだが、それはそれ、これはこれ。前作をしゃぶり尽くすよりも先にシリーズ新作が出るというのは、うらめしい半面、ある意味とても贅沢な話でもある。

 そんな感じで「どうしよう。『NEXT』が出るまでに諸々コンプできそうもない」などと頭を抱えていた昨今。本作のプロデューサーを務める小笠原賢一氏、ディレクターの庄知彦氏にインタビューする機会を得た。筆者同様に発売を待ち焦がれていた人、あるいは興味があるという方は、ぜひご一読いただきたい。




「真・三國無双 NEXT」プロデューサーの小笠原賢一氏
「真・三國無双 NEXT」ディレクターの庄知彦氏

GAME Watch編集部: 「無双シリーズ」といえば、今や新ハードの“必須ローンチタイトル”となった感もありますが、作り手側としてもそのような意識はありますか?

小笠原賢一氏(以下、小笠原氏): そうですね。シリーズのキッカケとなった格闘ゲーム「三國無双」はプレイステーションで出発し、プレイステーション 2(PS2)の時代になってからは「真・三國無双」という形で、ハードの進化と共に歩んできたシリーズですからね。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEJ)さんのハードのローンチには「真・三國無双」シリーズが最適じゃないかという思いがありますね。また「無双」シリーズは皆さんご存知のように敵兵が一杯いて、なぎ倒していくスタイルで認知されていると思います。「無双」の爽快感が、新しいハードでどこまで楽しめるんだ? というところが、ユーザーの皆さんにも興味があるところだと思いますし。ハードの性能を知るうえで「真・三國無双」シリーズは非常に適したタイトルだと思っています。PS Vitaのお話をいただいたときにも「1発目は『真・三國無双』でぜひやらせていただきます!」と早々にお返事いたしました。

庄知彦氏(以下、庄氏): 開発作業は、今までにないくらいスムーズな出だしでした。最初にSCEJさんのほうで環境を整備されていたということもありますし、当社のなかでも初動が早かったので。過去のハードのように、開発途中で「アレがこない、コレがこない」という大変さは、あまりなかったタイトルだと思います。

編: ハードの研究も平行してやられていたのですか?

小笠原氏: このプロジェクトが発足する前からローレベル(基礎研究)は着手していました。

編: 「真・三國無双6」をベースにした理由は?

小笠原氏: 「無双」シリーズはナンバリングでキャラクターのビジュアルを変えていくというステップをとっているので、当時の最新ナンバリングタイトルが「真・三國無双6」だったからというシンプルな理由です。毎度「真・三國無双」シリーズのメインキャラの位置づけは趙雲が務めているので、デモも趙雲で作りましたし、その流れでメインビジュアルも最新のナンバリングである「真・三國無双6」の趙雲にしました。

編: 私はTGSで初プレイしたのですが、その直前までは正直「新ハードのローンチだし、大丈夫なのかな?」という不安があったりました。でも、実際に触れた瞬間、据置機と遜色ないグラフィックスクオリティ、レスポンス、操作感に驚かされました。当初から、このレベルは達成できると確信しておられたのでしょうか?

小笠原氏: 厳密にいうと、TGSの前にE3がありました。そこで1度叩いて揉んだ状態でしたので、TGSの時点では「この辺りまではお見せできるだろう」という手ごたえは、ほぼ固まっていました。

庄氏: 期間が限られているなかで、マイルストーン的にもE3、TGSのほか、社内でも細かく刻んでいまして。その都度、必死になって開発を進めていたので、TGSのときはもう「ここをどうしよう」と悩むような状況ではなかったです。E3のほうが大変でしたね(笑)。ただ、そこでやったぶんTGS以降が楽になりました。

小笠原氏: E3が終わったくらいのタイミングで、これをベースにブラッシュアップしていこうという形がつかめた感じですね。そうはいっても、TGSが9月中旬で、発売が12月17日……ベーシックな部分、レスポンス、インフォメーションは固まっていたのですけが、肝心の“ゲームとして、どう面白くするか”は、TGSの反応などを参考にチューンナップしていきました。

編: その頃が、1番苦労しましたか?

庄氏: ハード的、表現的なところの苦労よりは、“PS Vitaならではのゲームとして、どう面白くするか”という部分で、相当苦労しました。

小笠原氏: 特に3G。PS Vitaは3Gを搭載するということで、3Gの帯域とマッチする通信の使い方、遊び方をどうするかが悩みどころでした。それで生まれたのが「争覇モード」なんです。多くのプレーヤーの方が繋いで遊ぶ前提で仕様を組んでいたのですが、開発中に同じ状況を)再現しようとしても限界があるんですよね。「このモードが、本当に面白くなるかどうか?」というところは、なかなか確証が得られなくて。そもそも、リアルタイムではない逐次通信によるデータ更新で新しいゲームモードを搭載するというのは、シリーズで初めてのチャレンジだったので、面白く楽しめるものにするというツメの部分を含め苦労しました。




編: 「争覇モード」の手順を教えていただけますか? ターン制ということでよろしいんですよね?

庄氏: 争覇モードは非同期で遊べるもので、リアルタイムで対戦するものではありません。始めるとき、全国の他プレーヤーのデータが、ゲームに降り立ってくる感じです。

編: ロビーに集まっていっせーのせ! で始めるのではないということですね。

小笠原氏: はい。まずいくつの勢力でやるかマップを選択した後、自分の領土以外のところに、サーバーにあがっているデータをもとに他プレーヤーが配置されます。

編: ある日突然、強いプレーヤーがドン! ときたりするのでしょうか?

庄氏: 開始後は、そういうことはありません。自分のやり込み度合いに近いユーザーさんがくるようになっています。

小笠原氏: ランクがあるので、自分のランクに対してここからここまでの(ランクの)他プレーヤーが配置される、という感じですね。上限に近いプレーヤーがきたときは、ゲーム世界のなかで強敵として現われると思います。

編: テストプレイの際、そういった屈強なデータに席巻されてしまった、なんてことは?

庄氏: それはないです。ただ、ランクの高い他ユーザーさんとの戦いは大変きついんです。戦略的に自分が直接戦わず、他の国と戦わせたり。そういうところを含めたゲーム性になっています。

小笠原氏: ある意味、コーエーのシミュレーションっぽい遊びが楽しめます。

編: 昔、PCの前に友達と集まって多人数プレイをしていたような感覚というか。それに近い感覚で、全国の他ユーザーのデータと遊べるということですね?

庄氏: 非同期で、自分のペースで緩やかにやっていただけます。あと、同じように“自分の分身”が世界中、全国に散っているんですよ。争覇モードをやっている途中で、自分がどれだけ他ユーザーのところに置かれているか、とか。それも逐一情報がわかるようになっています。

編: それは熱いですね。「あっ、俺(の分身が)がんばってる!」っていうのがわかるんですね。

小笠原氏: ゲームをやりこめばやりこむほど、プレイデータのランクが高くなる。それはすなわち、他のプレーヤーさんにとって、どんどん強敵になっていくということです。

編: そのあたりのランキングも閲覧できるのですか?

庄氏: はい。ランキングも種類が色々あるんです。争覇モードに限らず、全国のなかで、本作をどれだけやりこんでいるか、自分が何番手なのかもわかります。ランキングから話がやや外れますが、争覇モードはランク以外に、自分がどれだけ置かれているか、とか他ユーザーと関わる情報も楽しみの1つです。争覇モードは最大5勢力で遊べるんですけど、自分以外の勢力を滅ぼしたとき、そこの君主だった人とミニゲーム的なもので記録を競うようなものがある。その記録が相手に挑戦状として送られ、送られたほうは争覇モードのプレイ中に「挑戦状が贈られてきた!」という通知があるんです。

 その場で受けなくてもいいんですけど、受ければ同じミニゲームをプレイして、勝ち負けがある。その結果が戻ってきて、挑戦状の結果がどうだったかわかる。それで武勲がもらえるのです。争覇モードは、ランキングというよりは、他ユーザーさんとの絡み要素が多い。純粋にランキングという意味では、遊戯モードのミニゲーム的なもので記録を競えます。

編: 挑戦状でプレイするミニゲームは、遊戯モードで練習できるのでしょうか?

庄氏: まったく同じではありませんが、系統的にはほぼ同じものがあります。そこで腕を磨いていただけます。

編: 争覇モードは、1プレイだいたいどれくらいで終わるものでしょうか?

庄氏: いくつか規模を選べるんですよ。2〜5勢力、その規模によってステージ、取り合うエリアの大きさが違う。1番小さいものであれば、人にもよりますけど、最速で2〜30分で終わっちゃうくらいですね。争覇モードって、相手の君主エリアさえ取ってしまえば、総取りで勝てる。うまく攻め込んでいけば早く落とせます。5勢力のマップでも同様に、考えながらやっていくと早く終わらせられます。最大のマップでも個人差はあるんですが、だいたい2〜3時間もあれば終わるくらいです。

小笠原氏: 何度も楽しんでいただくためのモードという感じですね。携帯機ということで、短いスパンでしっかりとした楽しさがある。そこも今までの無双シリーズと違う発想で作り直しています。

編: 戦略的な要素はありますか?

庄氏: 政策というのがあります。今回、武将がカード扱いになっているんです。その武将カードごとに政策が異なります。政策を使うためにはお金がかかりますが、それを使うことで争覇モード専用で色々戦略的なことができます。

小笠原氏: 基本的なルールとして“地域レベル”が1個だけある。自分の領地より低いところに攻めることができますってルールだけ、ですね。あと、敵も同じルールで攻めてくる。「だから、この順番で攻めていけばいいよね」とか「ここを取ればお金が一杯もらえて政策が使える」とか。数字パズル的ですね。

庄氏: 先ほど話に出ましたが「君主のいる地域さえ落とせば総取り」といったシンプルな約束ごとも色々あり、それにより戦略性も楽しめます。孤立させた地域は地域レベルが上がらなくなるので、君主がいるところをうまく孤立させれば、落としやすくなる、といった感じのことですね。地域レベルというひとつの基準をベースに、色々なコツがあるのでいろいろ遊んでいただけると思います。

編: お話をうかがっていると、色々な発展性を感じさせる気がしますね。

庄氏: 実際、今回初めて遊んでくださった皆様に、どういうふうに感じていただけるか……。争覇モード自体のルールをこうしてほしいとか、他のユーザーのみなさんが、もっとこういうことをしたいとかご意見をいただければ、次につながっていきます。SCEJさんのポータルサイト「プレコミュ」や弊社のMyGAMECITYなどなど、ユーザー間で色々な情報を発信していただければと思います。

小笠原氏: ぜひ、色々なご意見をいただきたいと思います。

編: 争覇モードに、メーカーの人がキャラクターとして参加するといったことはありますか?

庄氏: それはないです。ただ私は、発売日以降ちゃんとプレイしていますので、こっそりと1ユーザーとして参加します。開発の人間もいますよ! って(笑)。オンラインIDは秘密ですけど。

編: 君主名は自由につけられるんですか?

庄氏: PlayStation NetworkのオンラインIDになります。ただ、武将単体という意味では、エディットで作ったキャラクターはその名前で出てきます。マップ上に表示されるのはPSNのオンラインIDとアバターアイコン。そのアバターアイコンですが、「真・三國無双 NEXT」アバターアイコンを配信しています。ぜひ自分のお気に入りアイコンを設定していただけると、それがゲーム中に出てきます。

編: ランクは、何段階が用意されているんでしょうか?

庄氏: ゲーム内では“階級”という表現をしているんですが、1〜99まで。ただ、99までいくのは相当修羅な人だと思います(笑)。獲得した武勲によって階級が上がっていくのですが、ランキングはそれで出ます。

編: ひたすらずーっとプレイしている人が、当然ランクを上げていくわけですよね?

庄氏: MMOとかと違って、他の人のランクがあがっていって、それで自分が不利になるというゲームではありません。そこは気にせず遊んでいただければ、と思います。

編: 最初に争覇モードときいたとき、てっきり「殺伐とした対戦」という先入観があったんですけど、実際はもっと緩いといいますか。友達と一緒に遊ぼう、的なニュアンスなんですね。

小笠原氏: ガッツリやる! というよりは、3G帯域のゲームユーザーのコミュニケーションの仕方は、わりとおだやかな感じだろう、と思っています。争覇モードでリアルタイムで争うには、何人もの人とで時間を合わせるなど、シチュエーション的にも難しいですよね。実際にリアルタイムでプレイするには共闘モードがありますし、総合的に見て、今回のシステムが遊びやすい形ではないかと思っています。

編: 強いていえば、SNSで主流の“勢力戦”に近いイメージでしょうか?

小笠原氏: 特別、どこかのSNSゲームを参考にしたということもなく、今までコーエーが作ってきたシミュレーション的な作りです。ただ、複雑になってしまったら敷居があがってしまうので、PS Vitaを購入されたどなたでも理解してやっていける、それを通信でみんなで楽しめる形にもっていこうと。うちらしい形なのかな、と思います。

編: 誰でも楽しめるといえば、遊戯モードはなんというか、実にファンキーですね。

庄氏: 主に無双スナップのことだと思いますが、カメラの使い道として、普通に触ってすぐ楽しめるものをということで『真・三國無双 NEXT』の世界観で武将と一緒に写真を撮れるように、と思って入れてあります。

編: そのあたり、凄く硬軟の幅が広い作りになっているなぁ、と思いました。従来どおりコアに遊べる半面、ファンシーというか“柔らかい”ところまで入っているなと。

庄氏: 無双スナップは、今までのなかで1番突出しているというか(笑)、今までにないですね。

小笠原氏: 言われてみると、本当にそうなんですよ。「確かに、そんなのってなかったねぇ」って。インパクトはあると思ったんですけど、最初に庄から説明されたときは「いや、そういうゲームでは……」と(笑)。個人的なリアクションはそんな感じだったんです。間に合うんだったらいいよ、っていう感じ(一同笑)。

庄氏: 至上命令が、まず(PS Vitaの)フル活用だったので(笑)。カメラの使い道も色々考えたんですよ。で、気軽なそういうのがあってもいいんじゃないかって。

小笠原氏: 「無双」ファンじゃなくても、PS Vitaを購入された皆さんに楽しんでもらえるソフトにするつもりで、「PS Vitaの機能フル活用!」を目標にしていたので、そういうテーマを思うとアリかな? と思っています。

編: よくぞこの短期間に、ここまで多彩なモードを詰め込めるものだと感心いたしました。一方、時間がなくて断念したけど「これは入れたかった!」というものはありますか?

小笠原氏: (しばし考え込む)いや、絶対あるはずなのですが……正直にいうと、入れなきゃいけないことに必死だったので……。

編: まず、切迫したものからどんどん手をつけるわけですものね。

庄氏: 最初に想定したものは、ほぼ入れました。どちらかというと、途中で「あっ、こういう使い方もしたかったな」、「もっとこういうふうにしたほうが生きたな」とかはあります。次に向けたものは色々あることはあるんですけどね。

小笠原氏: 無双スナップの形で入りましたけど、内蔵カメラの最初の発想は「ARを使おう!」と。街中でスナップを撮ったとき、何気ない風景が無双の世界にドン! ってなるように。アイデアとして出ていたのは、道路標識がすげ変わるとか。

編: それで日吉(コーエー本社ビルがある場所)を聖地にできたかもしれませんね。ビルの壁面画を認識して、ここでしか映らない絵とか。

小笠原氏: 道路の印刷ですとか、街で必ず見かけるようなものをAR技術で変換……は、ちょっと大変そうで早々にボツになったような気がします。

庄氏: あとはGPS関連ですかね。土地勘的なものをゲームに入れたかったんですけど、序盤の段階で「GPSついてるのとついてないのが出るらしいぞ!」って話が出た時点で断念しました。

小笠原氏: 必須にした仕様は、ちょっと難しいよねっていう感じで。GPSは使っていないけど「near機能」に対応しているので、ロケーションサービスは使えます。

編: 今お話が出たnear機能でしか入手できないものってあるんでしょうか?

庄氏: そういうものはないですね。near機能のなかに“ギフト”というのがあって、他ユーザーさんとプレゼント的なギフトのやりとりがあるんです。それはあくまでも、ゲームをより有利に進められるとか、よりいいものが手に入りやすくなるものであって、そこでしか手に入らないというのは、入れていません。

編: 私はシングルプレイ主体で遊ぶタイプなので、ちょっと安心しました。

庄氏: 共闘モードでは、みんなで遊んだほうが入手しやすいというのもあるんですけど、基本的にはひとりでもがんばればいける! という作りになっています。




編: 今回、登場武将65人という凄いボリュームですが、これは最初からこの人数で決めていたのでしょうか? 「真・三國無双6」ベースだから、65人から欠けると印象が悪いからでしょうか?

小笠原氏: 遊び自体、「真・三國無双6」とは違うシステムでやってるんです。ただ、ステージにおいて三国演義のシナリオベースのもと敵を倒していくという基本的なゲームの目的は一緒。途中で「真・三國無双6」が発売され、ユーザーさんも登場武将数を好意的に受け止めていただいたので「俺たちもコレちょっと、期待を裏切るわけにはいかないよね」という気持ちも正直ありました。

編: そうはいっても、65人という数字はなかなか重いものが……。TGS直前まで「多少(収録武将が)減っても仕方ないかなー」という気はしていたのですが、ひとりも欠けずビックリいたしました。逆に、酷な質問ですが「もっと足して!」みたいな話は?

小笠原氏: そこはもう、逆にいうと「65人揃えるからゴメンなさい! それ以上は、続編にご期待ください!」という感じですね。

編: 期待という点で私が凄く嬉しかったのは、エディットモードの復活です。

庄氏: 今回、争覇モードで他のユーザーさんに“自分の分身”を見ていただく機会があったので、エディットはマスト。どうしても入れたい要素ではありました。

小笠原氏: あと、共闘モードもありますし。せっかく日本中のプレーヤーのみなさんが集まれるようなゲームにしたので、自分をカスタマイズできるように作りました。

編: パーツ数とか、色々ご苦労があったのではないでしょうか?

庄氏: 正直、エディットは「真・三國無双5 Empires」をベースに今回は考えて作ったんです。これまでの経験、資産があったうえでの話なので、デザインからモデリングまで“ゼロからすべて”というところが、今回は少なかった。そういう意味では、それほどではなく。もちろん大変は大変だったんですが、今までのノウハウもあり、かなり充実した形にできなのかなと思います。

 基本的なエディットは、各男女別に5カ所、それぞれ28種類ずつ。顔は別になるんですが、パーツごとに色が6種類ずつ。今回、エディットパーツは遊ぶほど取得できるシステムになっています。先ほど階級と武勲の話をさせていただきましたが、階級が上がるたびに必ずエディットのパーツがどんどん増えていく。あと、争覇モードで他ユーザーさんが、自分が持っていないエディットパーツの武将で登場して、それを捕縛するとそのエディットパーツをもらえたりとか。

編: ほぼ“追剥ぎ”に近いことが?

庄氏: (笑)。実際に相手のプレーヤーのパーツがなくなったりはしませんが、あっ、こいつ見たことない! やっちまえ! みたいなことはあるでしょうね(笑)。

小笠原氏: こういう形はダイレクトにユーザーさんにお楽しみいただけると思っていますので、エディットモードはマストな要素として組み込みました。





編: 新要素として“ダイレクトブレイク”があります。制圧した拠点を取られないというのは、あまりにもクリティカルすぎて、調整など難しかったのではないでしょうか?

庄氏: 調整は当然必要でしたが、計算できる範囲でした。頻繁にバンバン使えるものではないので、それくらいの明確な効果が必要だったんです。1回の戦闘中で、どこで使うか。それくらいの感覚です。

編: あぁ、なるほど。無双乱舞みたいにどんどん使えるのかと誤解しておりました。

小笠原氏: コンボが得意なキャラは、ブレイクゲージを溜めやすい。そういうキャラで上手く立ち回ると、数値の増え方が全然違いますから。計算どおり立ち回れるようになると、2〜3回……。

編: 理論値で3回?

庄氏: ステージやキャラで変わりますけど、上手く立ち回っていればだいたい2〜3回くらいは普通に使えます。序盤、中盤、終盤どこで使うか。出し惜しみしすぎるほどではない調整をしています。今回、敵がアグレッシブなので、拠点を取り返されることがままあります。なので、取り返されやすいシチュエーションのところは、ダイレクトブレイクで奪うといいですね。あと"妖術所"という拠点は、そこに隣接する拠点は絶対に落とされないという特徴があるので。そういうところをダイレクトブレイクでおさえていただければと思います。気にせずアクションに任せてガーッ! とやっていただいてもクリアできるんですが、ダイレクトブレイクで要所を締めながらクリアすると、敵のAIを倒した"してやったり感"が味わっていただけるんじゃないかと思います。

編: 当然、争覇モードでもダイレクトブレイクの重要性は高いわけですよね?

庄氏: そうです。争覇モードは、同じステージでも拠点の配置の種類が色々変わっていく。そのたびに毎回「今回はどこの拠点を優先的に落とそう」、「ここだけは落とされないようにしよう」とか、そんな感じの遊び方になります。




編: タッチセンサーやジャイロ機能は、当初「そこまで無理に新機能を使わなくても……」と思っていましたが、完全に先入観を覆されました。敵をなぎ倒す最中“いいアクセント”になり、なおかつ爽快感もある。ただ、凄く楽しいけれど、このアクションを出先でやるのは……という気もしました。

庄氏: モーションセンサー系は、外では要注意ですね(笑)。ただ、タッチに関してはむしろ周りのみんなに見せびらかす! くらいの勢いで豪快にやっていただければと思います(笑)。

小笠原氏: まぁ、ジャイロはアナログ、シェイクはLRボタンで代用がききます。タッチは、みなさん普通にスマートフォンで慣れてますから問題ないのではないでしょうか? 初期はタッチの選択形式で、最初のPSミーティングのデモもそんな形だったんですけど「全然爽快じゃない!」と思って、開き直ってダダダダ!って豪快に楽しめる形にしました。PS Vitaはスマートフォンではなく“ゲーム機”です。楽しむためにあるんじゃないか! という発想で、豪快に使っていこうと、大きく開き直ってしまった。触るときは、豪快さも含め爽快感だと思っています。

編: そういうふうに遊んでくれ! っていう姿勢がいいですね。

小笠原氏: 新しいインターフェイスを取り入れるとしても、ユーザーの皆様がまず最初の求めるのは“爽快感”だと思っています。新機能を使うにしても、爽快じゃないと意味が無い。

編: 敵の群れをなぎ倒していく最中、合間合間に“いいおかず”じゃないですけど、いいアクセントになっています。そういった意味で、1番のお気に入りなどはありますか? これは上手くいったな! とか。

庄氏: 個人的には、上手くいったな! というよりは、やっている人の反応を見て「いける!」と思ったのは、背面をパカパカ叩くアクション。あれはE3で外国の方が触ったなかで、1番反応が良かった。ただ、ビデオとかで見ると、みんなに「ピロピロ」とか言われて(一同笑)。

小笠原氏: 本当にゲームを上手くクリアするために使うとなると、相当熱く必死にならないと(笑)。ちょっとでもコンボを稼ぎたいという感じになると思います。

編: PS Vitaで無双シリーズを作られて、両者の相乗効果といいますか。親和性、発展性などを最も感じられた部分などはありますか?

庄氏: 純粋に、グラフィックス周りですね。一騎当千のワラワラ感を携帯機で表現できるってところで「あぁ、これは『無双』を活かせるハードなんだな」と。

小笠原氏: PS Vitaは「無双」がしっかりと作れるうえで、直感的なインターフェイスを使えば、今までの「無双」の流れとは違う方向に変えていける手ごたえがありました。一騎討ちも、無双アクションの延長で敵武将と戦うだけだと、どうしても変わったアクションにならなくて。かといって操作方法を変えてしまうほど斬新にすると「無双なの、これ?」となってしまう。直感的なインターフェイスのおかげで、まったく違う表現でチャレンジができました。今後も、新しい核となる爽快感の表現が、どんどんブラッシュアップしていけると思います。

編: 新機能が、そういったチャレンジを“後押し”してくれたわけですね。

小笠原氏: そうですね。しかも、このローンチ時期はみなさん「そこを使った、どういう新しい遊びがあるの?」という期待を持ってくださっていると思うので。本当にチャレンジしやすいハードでした。

編: プレッシャーは凄いですよね。

庄氏: ただ、開発者は皆そうだと思うんですけど、新しいハードはそれだけで楽しい。

小笠原氏: 大変なんだけど、新ハードはなんだかんだいって楽しいですよね。

編: そういうお言葉をきくと、次に新ハードが出るときも「無双」シリーズがローンチで楽しめそうだな、と安心します(笑)。それでは最後に、本作を楽しみにしているユーザーのみなさんにメッセージをお願いします。

庄氏: ローンチタイトルのなかでも、モーションセンサー、タッチスクリーンを活かした機能を、真剣に1つ1つ作り込んできました。「PS Vitaを楽しみたい!」という方に、まず楽しんでいただきたいのが1番にあります。従来のユーザーさんが「真・三國無双 NEXT」を購入されても、演義モードであるとか色々楽しめる工夫が一杯あります。とにもかくにも、PS Vitaを購入されたすべての方に楽しんでいただきたいと思います。ぜひ本体と一緒に買っていただきたいと思います。

小笠原氏: 色々情報を発信させていただきましたが、PS Vita実機と「真・三國無双 NEXT」を実際に触ってもらうのが1番。まずはPS Vitaを買ってください! ということと、ローンチのなかでPS Vitaの性能をここまで取り入れて、しかもキャラクター数、モード、やり込み要素などのボリュームをそろえたタイトルはないと自負しています。新しくて、しかもやり応えバッチリの「真・三國無双 NEXT」を、まず1本目の遊びとして是非選択していただきたい、と思います。まったく後悔はさせません!

編: 本日はお忙しいところを、本当にありがとうございました。


【PS Vita「真・三國無双 NEXT」】
発売中(12月17日発売)。価格はPS Vitaカード版が6,090円、ダウンロード版が5,040円。CEROレーティングはB(12歳以上対象)

(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.

(2011年 12月 29日)

[Reported by 豊臣孝和]