コーエーテクモ、「信長の野望 Online」第三陣試遊&開発者インタビュー
多くの改善案を盛り込んだ第三陣。新要素で合戦がガラリと変わる!?


4月19日収録

会場:コーエーテクモゲームス本社



開発プロデューサーの渡辺知宏氏(右)と、開発ディレクターの今村一太氏(左)

 株式会社コーエーテクモゲームスは、プレイステーション 3/プレイステーション 2/Windows用戦国オンラインRPG「信長の野望 Online ~新星の章~」において、大型アップデート第3弾となる第三陣「風雲!小田原の陣」を4月27日に実装する。このアップデートは、2010年7月に実装された「第二陣」に続くもので「独眼竜の野望」の新ダンジョン「小田原の陣」が実装される。また要望の多かった合戦のリファインが行なわれる。

 今回は実装に先だって「小田原の陣」の最初の試練を試遊することができた。また開発プロデューサーの渡辺知宏氏と、開発ディレクターの今村一太氏から「第三陣」の見どころや、合戦の新ギミックについて詳細な話を聞いてきた。第三陣は、これまでプレーヤーから寄せられた要望に対する開発からの答えが多く盛り込まれた内容になっている。特に合戦は、今回の仕様変更で大きく様相が変わりそうだ。



■ 戦国末期の小田原に、全国の有名武将が勢ぞろい!

中国・四国地方の武将としては初登場となる長宗我部元親

 「独眼竜の野望」は、拡張パック「新星の章」の目玉要素として実装された、伊達政宗が天下統一を目指すという歴史Ifを楽しめる進行型のダンジョン。今回実装される「小田原の陣」は、2010年7月に実装された「人取橋」に続く4つ目のダンジョンとなる。

 舞台となるのは「人取橋」から5年後の1590年の小田原城。豊臣秀吉の軍勢に包囲された小田原で伊達政宗と再会したプレーヤーが、政宗とともに豊臣連合軍の武将と戦うという筋立てで、次々に現われる有名武将たちと戦いまくれるのが最大のウリだ。

 一門専用ダンジョンとしてスタートした「独眼竜の野望」ダンジョンは、数回の仕様変更を経て一門にこだわらず遊べるダンジョンへと様変わりしてきた。「小田原の陣」もその流れに沿ったダンジョンになっている。今回のダンジョンにもメインストーリーとして4つの試練が用意されているが、すべて1徒党でクリア可能で、それ以外にやりこみ要素として追加試練が用意されている。こちらは徒党用や、一門用など1つの試練に複数の追加試練があり、試練の総数は今までの中で最大となっている。

 今回試遊した最初の試練「義の試練」には、追加試練も合わせて8人の武将が敵として登場する。入り口を入ってすぐの場所には、前田利家がいて遅参してきた伊達政宗を詰問するイベントが発生する。前田利家は先へ進むために倒す中ボス的な位置づけで、奥にはボスの上杉景勝と副将の直江兼続が布陣している。直江兼続を先に倒せば、上杉景勝の構成が7体から5体に弱体化する。景勝を倒せば「義の試練」はクリアできる。

 ほかにも、南部利直、長連龍、加藤嘉明、仙石秀久といった武将が登場する。その中から、土佐の戦国大名長宗我部元親が登場する「松田憲秀救出」を体験した。これは北条の武将松田憲秀を救うために、香宗我部親泰、長宗我部元親と戦うというもの。香宗我部親泰を倒せば元親の構成が6体になる。追加試練の大名だけあって、元親は相当手ごたえがある敵だ。侍3、鍛冶2、薬師、僧という個性的な構成で、もちろん固有技能も使ってくる。6体になると侍が1体減る。元親を倒して「松田憲秀救出」をクリアすれば、松田憲秀をお供のNPCとして随伴できるようになる。


【スクリーンショット】
小田原への入場クエストを終えると、松島五大堂から入場できるようになる今回も世話をしてくれる片倉小十郎。またお世話になります城門にかかる橋の上には前田利家が待ち構えている
「義の試練」のボスは上杉景勝。直江兼続を倒せば弱体化する追加試練「松田憲秀救出」の敵として登場する加藤嘉明長宗我部元親に追い詰められている北条武将、松田憲秀を助けよう



■ 救い出した武将をお供にすると、特別なイベントが発生!

足軽六衛門から支倉六衛門にグレードアップ。小田原でさらに成長していく

 今回のダンジョンにも一緒に戦ってくれるお伴NPCが登場する。「人取橋」よりも少し出世した支倉六衛門は、「小田原の陣」を進めることでさらに成長させることができる。また上で紹介したように、追加試練で助けた武将もその後はコンパニオンとして随伴させることができるようになる。随伴できる数は「人取橋」と同じ1徒党で1人までだ。

 NPCの救出は一門単位なので、一門の誰かが助けだせばその後は同じ一門衆ならスタート地点で選べるようになる。ただし連れて歩くには「(武将名)の恩義」というアイテムが必要だ。アイテムは「小田原の陣」ダンジョン内の武将などからドロップする。取引可能なので、市から買うこともできる。救出した武将を連れていると、特定の相手と戦う時に一門絵巻に記録される特別なイベントが発生することがあるのだそうだ。

 「人取橋」ダンジョンでは追加試練の報酬として生産材料が手に入ることがあったが、「小田原の陣」では自分の装備を武将が身につけている武器や装備に仕立て直せるアイテムが一定確率で手に入る。例えば長宗我部元親の場合は、元親が持っている視覚効果付きの刀に武器の外見を変更できる。刀は刀だけといった制限はあるが、新しい外見の武器や装備が複数登場する。中には「愛」の文字が入った旗指物もある。

 「独眼竜の野望」ダンジョンでもらえる覚醒ボーナスについても、何カ所も回ってボーナスを貯めるのが大変というユーザーの要望に応える形で、今回から多少の仕様変更が行なわれる。まず覚醒ボーナスをもらえる場所が週に3カ所までに制限される。また1つのダンジョンで貯めたポイントを使って別のダンジョンで覚醒ボーナスをもらえるようになる。そして最も大きい変更が覚醒ボーナスの回数変更だ。これまでは3カ所のダンジョンで40回ぶんずつもらえていたが、これが1カ所目60回、2カ所目40回、3カ所目20回と段階的に下がっていくようになる。

 筆者が長宗我部元親と戦って感じたことは、合戦で戦う武将の感触に非常に近いということだ。時限発動の技のようなギミックはなく、徒党の連携や作戦が重要になりそうだった。武将戦が好きな人や純粋な強さの勝負を楽しみたい人にとっては遊び応えのあるダンジョンになっていそうだ。


【スクリーンショット】
今回は試遊なので、最初から甲斐姫と風魔小太郎が使えたが、実際は救出しなければならない



■ 開発者インタビュー。「『小田原の陣』では有名武将との戦いを楽しんで!」

「小田原の陣」の見どころはどんどん出てくる有名武将ですと渡辺氏

編: 最初にどうしてこんなに実装が遅くなったのかを教えてください

渡辺知宏氏: ダンジョンの作成方針が変わっていった中で、1徒党で攻略できるものにしていくために、1度は多人数用のコンテンツとして作っていたものを大きく変えたので、少し時間がかかってしまいました。

今村一太氏: 主な原因は2つあります。ダンジョンをどんどん出していくよりも、まずはユーザーさんが不満に思っている部分を優先して直していこうという方針で、「独眼竜の野望」ダンジョンや、技能の調整をまずはやっていきました。「小田原の陣」はもともとは複数徒党で攻略していくクエストが中心の作りになっていたのですが、それを1から再構築し直してメインのストーリーは7人徒党で楽しんでもらえるよう作り直しました。もう1つは、年末にPS3版が発売されて、新しいユーザーさんがたくさん入ってきたところに新しいダンジョンをぽんと入れても、レベル帯が違いすぎて一緒に遊べません。ですからまずはPS3から入った方が十分に慣れて、ベテランのユーザーさんたちと一緒に遊べるようになるまで少し時間を置くためにこの時期になりました。

編: 意図的に後ろにずらしたということですか?

渡辺氏: プレーヤーの皆さんの成長に合わせてコンテンツを出していくのが、1番楽しんでもらえる方法だと思いましたから。新しい人たちと一緒に遊ぶというところを重視して、今回も合戦に入って行けるような仕組みだとか、皆さんの進度に応じた段階的なコンテンツのリリースを考えています。

編: 「小田原の陣」ダンジョンの特徴と、「人取橋」との違いを教えてください

渡辺氏: 戦国のクライマックスに向かって動いていく中で、武将が勢ぞろいしていくのを体験できるのは、今までにはできてこなかった部分ですのでそれをぜひ楽しんでいただきたいと思っています。

今村氏: 史実では伊達政宗は小田原に遅参してしまい、秀吉に白装束で謝りに行ったのですが、今回は時を喰らう神の力で歴史が変わってしまって、ユーザーは政宗とともに、天下統一目前の豊臣軍に対して反旗を翻して戦っていきます。歴史を塗り替えていくというような、そういったところを楽しんでもらえればと思っています。

「小田原の陣」の見どころはどんどん出まくる有名武将ですと渡辺氏

編: 小田原城が陥落せずに、ここから歴史が変わっていくのですか?

今村氏: いよいよ「独眼竜の野望」のクライマックスが近づいてきたなという展開です。

渡辺氏: 史実の小田原の陣は秀吉が完全に優勢で、ただ単に北条家を平定したとしか見られないような合戦ですが、それがこうなったらどうなるだろうみたいな歴史Ifを観て欲しいです。

編: 試遊で見せていただいたのは、小田原城のお堀周辺でしたが、これから本丸や秀吉の一夜城のようなものも登場するのですか?

今村氏: 一夜城は出ないのですが、だんだん本丸のほうに近づいていってという流れにはなります。その中で、あの有名武将もこの有名武将も出てくるという感じになります。メインの試練をクリアしていただいた後には追加試練という形で武将を助けて、それを自分の仲間として連れていけるようになるというようなやりこみ要素も楽しめるので、長い期間楽しんでいただけるのではないかと思います。

編: 第3陣で覚醒ボーナスはどう変わるのですか?

渡辺氏: 皆さんに無理なく遊んでいただいて、さらにどんどん稼いでいけるシステムにするために、ポイントをもらえる量を変えることで、あまり遊ばなくてもたくさんもらえるけれど、遊べばさらにたくさんもらえるという形にしました。最初が60回と1番多くて、2番目は40回と普通で、3番目は20回と少なくなります。意図としましては、全部やるとなると時間がとてもかかってしまいますから、全部やらなくてもなるべく損をしないという形にしました。

今村氏: 3,000ポイント稼ぐという部分は今までと同じですが、それを週に3カ所しかできないというのが1つめの制限として加わっています。どこかで3,000ポイント貯めると60回覚醒ボーナスの権利がもらえます。今まで3,000ポイント貯めたら40回という形を3つのダンジョンでやってきたと思うのですが、小田原が入ったことで、4カ所全部やらなきゃいけないのではという“やらなければいけない感”が出るのが1番良くないと思いましたので3カ所という制限を入れました。やればやるほどもらえる回数は増えるのですが、1番最初に3,000ポイント貯めた時が量としては1番多い形に変更をしました。

編: それは2回くらいやれば充分じゃないですか?というメッセージですか?

今村氏: 少ない時間しか遊べない人がたくさん遊べる人に対して追いつけない仕様になりやすいので、PS3から始めたユーザーさんが追いつきやすいように少ない時間でも損をしないという形にしました。

編: 「小田原の陣」への入場条件はどうなりますか?

渡辺氏: 基本的には人取橋をクリアしなくても入場できる形になっています。お話を進めるために最低限倒さなくてはならない敵はいますが、それはやりこみではなく、単純にお話を進めると言う意味合いが強いですね。

今村氏: 2つめの試練の相馬義胤を撃破すれば、「鬼門比叡山」と同じように入場条件用のNPCが出るのでそれを撃破すれば小田原に行くことができるようになります。

編: 入場条件に対して、難しいと先に進めないという声と、ある程度手ごたえがないと撃破する楽しみがないという声があると思うのですが、そのバランスはどう思われますか?

「小田原の陣」では装備の外見を変更できる仕立て直しアイテムがドロップする

渡辺氏: 最後まで解いてから次に行くという楽しみは必らず残しています。単にショートカットしているだけですから。それぞれの陣ごとにそれぞれの攻略目標が常にありますので、やりこんでいく中で後で強くなったらまたチャレンジするという形で考えていただければいいと思います。

編: 第3陣でも報酬として指輪や神秘石が入るということですが、アイテムの性能はどうなるのですか?

今村: 最高ランクのものは最上義光のものよりもさらに性能がいいですね。指輪と左手装備も上位のものが出てきます。

編: 「小田原の陣」の第一試練の報酬と、「人取橋」の最終試練を比べると、「人取橋」のもののほうがいいわけですか?

今村氏: 基本的には帯の形で、少しずつスライドしていく感じです。難易度と労力に合わせた報酬にしていますので、頑張れば頑張った分だけのものが手に入ります。



■ 「闇」シリーズはダークヒーローになりたい人向け

新しい生産品「闇シリーズ」
「闇シリーズ」以外の上位品も登場しますと今村氏

編: 新しい生産で「闇シリーズ」が入りますが、これはどういったものになるのですか?

渡辺氏: ダークヒーロー的なキャラ付けをしたいという人や、そういうのがかっこいいと思われる方も多いかもしれない。そういう人のための装備になっています。

今村氏: 最初に出したのが光シリーズなのでそれに対をなすようなイメージです。黒を基調としたような感じの渋いかっこいい装備になっています。

編: 材料は「小田原の陣」で入手するのですか?

今村氏: ダンジョンとは関係なく、今までと同じように色々な種類の中からレシピを選ぶ形です。採集材料のものもありますし、合戦や領国市で手に入るアイテムを使ったものもあります。第一陣で問題があった部分は修正した形で実装しています。

編: 目録も自分たちの拠点で手に入るのですか?

今村氏: そうですね。街のNPCから入手できます。

編: どのくらいの種類がはいるのですか?

今村氏: 新グラフィックスのものと既存グラフィックスのものを合わせて、武器と装備で約150種のレシピが新しく入ります。

渡辺氏: 今回の目玉は装備の見た目と性能を切り離すことができたというところです。おしゃれにしたいんだけれど、この装備を着なければダメと言う縛りをなるべくなくしたいと思っていました。「小田原の陣」で手に入る仕立て直しアイテムをできるだけ活用していただきたいなと思っています。

編: 武将の固有グラフィックスに関しては、装備したいという声が昔から大きかったと思います。今回そういったものも入っているのですか?

今村氏: 特に今回「小田原の陣」に出てくる敵武将の装備品に仕立て直せるアイテムは多めに用意しています。前衛と後衛のどちらでも装備できるものも入っています。もちろん、装備の種類によって、頭装備であれば面具などと別れていますので、その種類に応じて仕立て直すことができます。



■ 副将のリポップ廃止、覚醒ボーナスなど大きく変わる合戦

今回の修正で、合戦に参加する人が増えて欲しい、と渡辺氏

編: 合戦の仕様変更の意図はどういったところにあるのですか?

渡辺氏: 合戦は「信長の野望 Online」のとても重要なコンテンツです。コミュニティが一体になってみんなで楽しく遊べるコンテンツとして作っていきたいと思っています。今回は合戦に参加できる人を増やしていくための変更です。これまで合戦に参加してみたけれども溶け込めなくて帰って来てしまったということも多かったと思います。合戦に参加したらなにかやることがあって、その中でコミュニティに溶け込んでいくというデザインにしていけるよう合戦システムの変更を行なうことになりました。

今村氏: 合戦の中で対人志向でない方でもできる行動を多くしたという感じです。

渡辺氏: 合戦に参加するモチベーションとなる報酬が増加されています。いままで合戦に参加するよりもダンジョンに行ったほうが成長するという面がありましたが、ゲームのコンテンツとしてはどちらに行っても成長して欲しいと思っています。

今村氏: 今まで合戦では覚醒ポイントが入りにくかったのですが、合戦でも覚醒ボーナスが手に入るようになります。ダンジョンか合戦かという時に、合戦を選んだ人も楽しめるように調整しました。

編: 覚醒ボーナスはどういった形ではいるのですか?

今村氏: 「恩賞奉行の覚醒」という形で、「独眼竜の野望」ダンジョンの覚醒ボーナスと同じような形で獲得できるようになります。

編: 合戦の中でNPCを倒してポイントを稼ぐことになるのですか?

今村氏: 合戦だけではなく、拠点戦でもポイントが獲得できるようになります。「恩賞奉行の検分」を1,000ポイント貯めると、「恩賞奉行の覚醒」という覚醒ボーナスがもらえるので、それを使って陣取戦や大決戦、拠点戦でボーナスをもらうという形です。

編: 「恩賞奉行の検分」も稼ぎやすくなるということですが?

渡辺氏: 検分ポイントの入り方とか、そういったところをかえました。

今村氏: 今までは例えば「槍働き」ならNPCを20回倒さなければ入らなかったのですが、5体ずつ小分けに入るようになり、獲得できる値も大きくなりました。兵站活動も同じように、今までは20回やらなくてはならなかったのを、5回ずつ小分けに入るようになります。

編: 兵站活動だけでも1,000ポイント貯まるようになるのですか?

今村氏: 兵站活動だけでは1,000ポイントには届かないのですが、今までよりはたくさんポイントを稼ぐことができるようになります。

渡辺氏: 後は兵站活動をやりやすくするアイテムを配布してレベルが低い人でもできるような形にします。

問題の多かった副将にようやくテコ入れができました、と今村氏

編: どういったアイテムが入るのですか?

渡辺氏: 姿を隠したり、特定の場所にワープすることができるようになるアイテムです。

編: レベルいくつまで適用されるのですか?

渡辺氏: 50までです。このレベルだと、合戦で活躍するのはなかなか厳しいものがありました。中級くらいの方でも、合戦に参加して遊べるようサポートするものです。今回、合戦の遊びやすさというところを改善していますので、今起こっている他の課題についても対応しています。

編: 副将の変更ですね

渡辺氏: そうですね。ようやくテコ入れできたかなと思っています。

編: どういった形になるのですか?

今村氏: 現状では武将を倒さずに副将を倒し続けた方が戦果的に有利になる仕様ですが、副将がリポップしなくなります。陣が入れ換わると当然また沸きますが、再出現しないので陣を落とさないと戦果が入らなくなります。今回新しく導入する「伏軍武将」というものがあるのですが、それの影響で陣をより多く取ったほうが戦果が稼ぎやすくなるのです。陣をどんどん落とした方が有利になるという本来の合戦のあるべき姿に近づきます。

渡辺氏: 陣を取っていればいるほど有利になります。

編: 今は陣を取り戻すとほかのNPCが沸く前に副将だけがリポップしますが、それもなくなるのですか?

今村氏: 取り返した後のリポップはありますが、何度も倒すことはできなくなります。

編: では副将を倒すと、武将は弱体化したままになるのですか?

今村氏: そうなります。

編:「伏軍武将」は「遊兵」のようなものなのですか?

今村氏: 固定配置の部隊で、今までの「遊兵」とか「抜け掛け武将」のように移動するのではなく、この武将は伏兵部隊として布陣してくるので、それを撃破して戦果を稼ぐというものです。

編: 大決戦の武将がそのまま陣取戦に現れるようなイメージですか?

渡辺氏: そうですね。そこで戦って一定時間内に倒すことで戦果が入ります。

編: その武将が沸いてしまうと、戦果を取られてしまうわけですね。

今村氏: 「伏軍武将」は陣をたくさん取られているとたくさん出てしまいます。ですから相手の陣をたくさん取ろうという意識が働くギミックになっています。

編: 「突撃武将」はどういったものですか

今村氏: 敵陣を落とすために有利になるギミックです。味方の本陣から敵陣に突撃してそこにいるNPCを混乱させます。ですから徒党で取りつきやすくなるわけです。さらに突撃した時に、倒すのと同じポイントが入るので突撃させて損になるということはありません。必ず突撃させたほうが有利になります。

編: 「突撃武将」はどういう条件で発生するのですか?

今村氏: チャンスメイクのためのNPCなので、一定時間に1度ランダムに出ます。

編: 大決戦の強襲武将のように自動的に出撃していくのですか?

今村氏: 「奮闘の証」を渡すことでユーザーが任意のタイミングで出撃させることができます。

編: 陣を取っている数などに関係なく、両陣営が出せるのですか?

今村氏: そうです。「伏軍武将」は陣を失っている勢力から自動的に出撃していきますが、「突撃武将」は任意のタイミングでプレーヤーが出撃させることができます。

編: 拠点戦を使った合戦の疲労度回復ができなくなりますね。どういったところを問題視されたのですか?

今村氏: 1番大きな問題としては、拠点戦をちゃんと楽しみたいという人に対して、入って放置して疲労を回復している人がいると、どうしても楽しみを阻害してしまうというのが1番大きな部分です。後は拠点戦に入ったら回復するというバランス自体があまり良くなかったと思っています。入らなくてもある程度の時間で回復すれば入る必要もないだろうということで、疲労回復時間を短縮しました。

編: どのくらい短縮されるのですか?

今村氏: 約半分です



■ 8周年記念のイベントを予定、天下統一はその後になる?

天下統一戦の日程や詳細については、もう少しだけお待ちくださいとのことだ

編: 「新星の章」の実装から1年以上過ぎましたが、天下統一戦はいまどうなっているのですか?

渡辺氏: そろそろ発表の時期が近付いているかなというところで、準備をしてきてはいます。今までよりはだいぶ進んでは来ています。

編: 8周年記念のイベントとは別のイベントになるのですか?

渡辺氏: もちろんそうです。

編: タイムテーブル的にはいつ頃実装される予定ですか?

今村氏: まだ時期に関しては詳しくはお伝えできないのですが、基本的には天下分け目の戦いを上位2勢力が戦うというものです。その上位2つに入れなかった勢力のプレーヤーも当然楽しんでもらえるようなものにはしていくように作っているところです。今下位にいる勢力はなるべく上位にいたほうがより楽しめると思いますので、もう少しお待ちいただきながら天下人ランキングを上げるのを頑張っていただきたいなと思います。

編: 滅亡勢力でも参加はできるのですか?

今村氏: そうですね。最後まであきらめなければ必ずいいことがあるという仕様になっています。

編: 詳細はいつごろ発表される予定でしょうか?

渡辺氏: まだ約束はできないのですが、1番いいタイミングを見計らって発表したいと思っています。

編: PS3版について、不具合がいろいろとあるようですが、今はどういった対応になっているのですか?

今村氏: ユーザーの皆様から1番多かった指摘は「簡易チャット」等の設定が消えるという部分で、それに関しては既に修正を行なっています。

渡辺氏: 原因の特定に少し時間がかかったせいで、修正が遅くなってしまいましたが、今はそこも改善してすぐに見つけて早めに対応できるような体制に変えています。

編: 現在残っているバグに関してはどうですか? セーブ中にチャットができなくなるというのが、問題になっていますが

今村氏: それも解決のメドはつきました。セーブしているタイミングでは入力を受け付けないというPS3の仕様があったので、セーブ時間を短くすることで対応します。技術的には解決のメドが立っているのですが、4月のタイミングではまだ反映できないかもしれません。

編: レベルキャップの開放については、どのように考えておられますか?

渡辺氏: 確かにレベル65のユーザーさんが増えてきたという印象はあります。ある程度のタイミングを見てレベルキャップの開放はしていきたいと思っていますが、直近に何かをするということは考えていません。上げた時のひずみもあります。メリットデメリットが両方あって、賛否も両論ありますので。ただ今の状況ではもう少し中級レベルの方が一緒に遊べるというところを強化していきたいと思っていますので、そんなに上の方を目指して下の人たちとのコミュニティがなくなってしまうようなことはしたくないと思っています。レベルキャップは上げないにしても、自分の成長の中では成長していける要素が陣ごとに追加されていきますので、問題はないかと思っています。

編: 第三陣では新技能の追加がありませんでしたが、今後はどうなりますか?

今村氏: 第二陣後の方針変更でお話をしたと思いますが、技能というか職業のバランスは常に見ていく必要があるし、必要があればどんどん変更していくというスタンスは変わっていません。今後もバランスが悪いであったりとか、ユーザーさんのプレイログからバランスの悪さが判明したら追加したり、修正したりといったところは加えていきます。

編: 現状では1月と2月のバランス調整で様子見の状況ですか?

今村氏: そうですね。

編: 第四陣はもう開発しているのですか?

今村氏: 着手はしています。

編: 第三陣はずいぶん待ちましたから、第四陣はひょっとすると意外と早いのではと期待してしまうのですが。

今村氏: 二陣から三陣ほどはお待たせしない形ではご提供できると思います。

編: 次は時代的にも関ヶ原がくるのかなと思ってしまいますが、第四陣はどうなるのですか?

今村氏: そこはまだお話しできないですね。

編: 全部で何陣あるのか、まだ発表されていませんよね?

今村氏: そうですね、ただもうクライマックスに近づいているのは確かで、半分はもう完全に折り返したかなという感じにはなっています。

編: 「新星の章」のPVに出てくる三面六臂のキャラクターはいつ出てくるのですか?

今村氏: あの登場の仕方からもわかるようにラスボスに近い形かなと思っていただければと思っています。もちろんストーリーには関わってきます。

編: 今は歴史If的なものですが、これからファンタジー要素が入ってくるということですか?

今村氏: どちらかと言うと歴史Ifの部分を楽しんでいただきたいので、あまり大きな逸脱はしない形で進めていきます。

渡辺氏: 戦国の裏の部分には、ファンタジー的なところもありますよね。そこが少し見えてくるかなという感じです。

編: 今後のイベント予定を教えてください

渡辺氏: いまお伝えできるのは、8周年に絡んだものがあるということだけです。第三陣はボリュームがありますので、まずはそこを楽しんでいただければと思います。

編: 最後にユーザーにメッセージをお願いします

渡辺氏: ようやく第三陣をお届けできます。皆さんで遊んでいただけるような合戦の形が見えてきたかなと思います。ダンジョンに関しても今までにない規模感で良いものになったと思います。今回はいろんな面で時間をかけて作ったので少しお待たせしたというところもありますが、開発スタッフ一同も自信を持ってお届けできるものになっています。ぜひ楽しんでいただきたいと思っています。よろしくお願いします。

今村氏: 小田原は本社から近いということもあり、スタッフの中には小田原に実家があるものもいたりして、色々と調べて結構いいものになったのではないかと思っています。有名武将がたくさん出てきて、これぞ戦国というイメージのダンジョンに仕上がっています。有名武将との戦いは、戦国MMOとして1番楽しめる部分ではないかと思っています。追加試練を含めてやりこみ要素はたくさんあるのでぜひ楽しんでいただきたいです。

編: ありがとうございました!

(C)2003-2010 TECMO KOEI GAMES CO., LTD. All rights reserved.

(2011年 4月 26日)

[Reported by 石井聡]