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【連載第139回】 あの、おもちゃを徹底レポート




赤外線通信で遊びが広がった!
バンダイ「かえってきた! たまごっちプラス」

かえってきた! たまごっちプラス
発売 バンダイ
価格 2,079円
電源 CR2032×1
発売日 発売中



 「どこに売っているんだ~」と血眼になって東京中のトイショップをかけ巡った、あの「たまごっち」騒動。ほんの3年くらい前の出来事のように思えるのだが、正確な発売日は'96年の11月23日。今から何と8年も前の話だ。今回発売された「かえってきた! たまごっちプラス」を手にして、まずそのことを考えた。月日が経つのは何と早いのだろう……。

 それはさておき。「かえってきた! たまごっちプラス」は、オリジナルの「たまごっち」を元にしながらも、新要素をふんだんに加えたニューバージョン。当時のように夢中にさせてくれるのだろうか。


液晶画面が大きくなり、動きがなめらかになった

 今回の「かえってきた! たまごっちプラス」は、全部で6種類のカラーバリエーションが発売されている。「ベーシック系」と題されたオーソドックスなタイプには、白と黒のカラーバリエーションがある。「プリティ系」は、桃色と水色のパステル調のカラーリング。「個性派」は、表面にたくさんの矢印やたまごっちのマークが描かれた派手目のデザイン。カラーバリーエーションは、黄色と青の2種類が用意されている。筆者は、この中から黄色と青の2種類を購入した。なぜ同時にふたつ買うのかといえば……答えはまもなく明らかになる。

発売と同時に6種類のカラーバリエーションを投入。これは黄色と青色のもの ブリスターのサイズや形が変わり、本体をさらに強調するようになっている

 第一印象は、「変わらないなあ」と、懐かしさにも似た思いだった。丸みを帯びたデザイン。様々な操作を行なう3個のボタン。最上部に備え付けられたチェーン。当時の「たまごっち」のまんまだ。しかし、よくよく見ると、随分と変わっているところもある。まずサイズ。本体の大きさが過去のものと比べると、ひと周り大きくなっている。

 その理由は電源を入れてみるとすぐにわかった。液晶画面が大きくなり、ドットもグッと細かくなっているのだ。「たまごっち」のキャラクタは、当時の雰囲気そのままのシンプルな線で描かれているのだが、動作のアニメーションがなめらかになっている。おそらく現在の技術を持ってすれば、カラー画面などを採用し、さらに進化した「たまごっち」を作るのはたやすいのだろうけど、バンダイとしてはこのいかにも「たまごっち」らしいテイストを、現在の子供たちに問いたかったのだろう……と想像される。

ドットが細かくなり、「たまごっち」の動作表現が豊かになった 体重も育成の重要な目安。親の名前も記録される


基本はオリジナルの「たまごっち」を継承

 オリジナルの「たまごっち」のテイストを大切にする、という狙いは「たまごっち」の育成を含め、すべてに活かされているようだ。おかげでマニュアルを一切読まずに、スンナリと「たまごっち」の育成をはじめることができた。ご存知の方も多い……というかご存知の方ばかりだろうが、「たまごっち」の育成方法を改めて紹介したい。

 謎の生物「たまごっち」は、普通のペットのように世話をするとスクスク成長していく。世話を怠ると病気になり、やがては死んでしまう。プレーヤーが行なえる“世話”は、「食事を与える」「ふんの世話をする」、「ミニゲームで遊ぶ」、「病気を治療する」、そして叱ったりほめたりする「しつけ」の5種類。

 プレイの基本は、空腹とご機嫌を示すパラメーターをチェックして、そのときに最適な世話をすること。ときには「たまごっち」が鳴き、世話を求めてくることがある。ゲームを開始すると、液晶画面にタマゴがひとつ表示される。タマゴはしばらくするとかえり、中から丸みを帯びた生き物が出現する。これがプレーヤーが育てることになる「たまごっち」だ。タマゴから生まれたばかりの「卵期」を経ると、「幼児期」、「反抗期」、「思春期」、「産卵期」と進んでゆき、成長を遂げる。

 幼児期の「たまごっち」は「しろべびっち」と呼ばれ、どのプレーヤーにも共通する種類なのだが、それ以降は育成の方法次第で姿形をどんどんと変えていく。ウサギのような耳を持ったかわいらしい「みみっち」もいれば、ロボット型の「ろぼっち」もあり、さらには鼻毛をボウボウと伸ばした「はなっち」などもいて、プレーヤーごとに異なる「たまごっち」に育つのが面白さのひとつになっている。

エサの種類は、「たまごっち」の形態に応じて変化する ミニゲームの「はーどる」。小さな子供でも遊べる難易度だ


最初はイライラ。次第にメロメロ

 8年ぶりに遊ぶ「たまごっち」。どんな感覚を味わえるのだろうと興味深く遊びはじめたのだが、正直にいえば最初はヘキエキさせられた。仕事場の机の上に置いていたのだが、どんなに世話をしても、また少し時間が過ぎると「ピー! ピー!」と鳴き、手間の多さにイライラさせられたのだ。8年前はこんなふうには感じなかった。世話が楽しくて仕方がなかった。忙しさに追われ心を無くしているのか……と内省モードにも陥ったりしたのだが、「たまごっち」が育ち、姿を変えるにつれ、次第に面白くなってきた。仕事のために世話が十分にできず、2度ほど「たまごっち」を死なせてしまったのだが、それ以降は世話に注力し、ほんの少しの変化に一喜一憂して、いつの間にかドップリとはまってしまった。恐るべし、「たまごっち」。

 世話のハイライトとなるのが、ミニゲーム。いっしょに遊ぶことで、「たまごっち」のご機嫌を取ることができる。「だんす」と「はーどる」の2種類があり、好きな方を選んで遊ぶことができる。「だんす」は、記憶力が試されるゲーム。画面の中の「たまごっち」が左、右、上の三方向に動く順番を暗記して、ボタンを押して再現するというもの。正解を出すたびにダンスの数が増え、「左、左、右、上、右、左、上、上……」と暗記する量が増えていく。

 「はーどる」はどんどんと登場するハードルを飛び越えていくゲーム。反射神経が要求されるアクションゲームだ。どちらも単純といえば、あまりに単純な内容。しかし、よい成績を収めれば収めるほど、「たまごっち」の機嫌が良くなっていくので、手は抜けない。

 目を覚ましたらお腹が減ってはいないかと、「たまごっち」をチェック。寝る前には画面にウンコがたまってはいないかと、またまたチェック。そうした“たまごっちがいる日々”を送っているうちに、順調に成長を遂げていった。「思春期」では、頭がとんがった「ひのたまっち」に成長。公式サイト上に掲載された資料を見ると体色が赤く、まるで炎のよう。「ロックンロールが大好き!」らしい。最終形態の「産卵期」は……とドキドキしていたら、黒いマスクをスッポリとかぶった人型に成長。調べてみると、「ますくっち」だという。設定は「素顔は誰も見たことない!」とのこと。う~む、かわいくない……。しかし、この意外性が「たまごっち」の大きな魅力になっていることは間違いない。

「おなか」と「ごきげん」は、「たまごっち」の状態を示すパラメーター 筆者が手塩にかけて育てた「たまごっち」は、「ますくっち」に成長


赤外線通信を行なうと結婚してタマゴを生む!

 「かえってきた! たまごっちプラス」の最大の特徴といえるのが、無線通信機能。内蔵された赤外線機能によって、コミュニケーションをテーマにした様々な遊び方が可能になっている。筆者が「かえってきた! たまごっちプラス」を2個買ったのは、通信プレイを愉しみたかったからなのだ。

 赤外線通信のプレイは、大きく2種類に分けられる。同じように「かえってきた! たまごっちプラス」を持ったプレーヤーと遊ぶ「たまツー」と、ショップなどに設置された巨大な「たまごっち」と通信する「でかたま」だ。

 メインの遊び方といえる「たまツー」は、多様な遊び方が用意されている。

 ひとつめは、ミニゲーム。「かえってきた! たまごっちプラス」同士を向かい合わせボタンを操作して、赤外線通信をはじめると、お互いの「たまごっち」がゲームで競い合うというもの。風船を膨らませるスピードを競う「風船早割りゲーム」と、たくさんの量のごはんを食べ比べる「早食い競争」がある。どちらもプレーヤーが操作せず、「たまごっち」が勝手にゲームをくり広げるのだが、そのときのコンディションが勝敗に大きく左右するとあって、プレーヤーの愛情が計られる。

 ふたつめは、友達を増やす遊び。赤外線通信をすると、相手の「たまごっち」が「ともだちリスト」に登録される。リストは最大50人まで増やすことができ、自然と様々な「たまごっち」が登録された図鑑のように発展していくので、コレクション的な要素がある。

 みっつめは、結婚。産卵期の「たまごっち」同士で通信を重ねていると、次第に仲良くなっていき、知り合いから友だち、そして恋人へと発展、最後には結婚して子供を生むようになる。傑作なのが「おせっかいおばあさん」の存在。産卵期に結婚をしないでいるとどこからか現れ、お見合い写真を持って結婚を勧めるのだという。また通信をしていると、「たまごっち」同士がプレゼントを贈ることもある。これによって、親密度が急速にアップする、などの特別な展開が起きたりもする。

 もうひとつの遊び方の「でかたま」は、現在什器がロッテリアに設置されている。「でかたま」の中にしか存在していないハンバーガー型の「ばがっち」と「たまツー」で遊ぶことができ、「ともだちリスト」にも登録可能だ。

本体の上部にある黒いパーツは、赤外線通信に使用する プレゼントを贈る場合は相手の「たまごっち」へ移動する 移動中はこのようなメッセージが表示される
通信専用ゲーム「風船早割り」。「たまごっち」の育て方が勝敗を左右する 「たまごっち」がプレゼントを贈っている模様。愛深まりに期待! 残念ながら「しりあい」以上の発展はなかった……

 筆者が自分の「たまごっちプラス」を2度も死なせてしまったこともあって結婚にこぎつけることができなかったのだが、赤外線通信の楽しさは満喫した。

 特別な装置を付けることなく、ボタンを押すだけで始められるお手軽さがいい。自分の「たまごっち」の液晶画面に、通信相手の「たまごっち」が現れ、プレゼントを贈りあう点も意外性がある。そして通信した「たまごっち」が記録されていくコレクション性も好印象。「たまごっち」には荒唐無稽な(ほめ言葉ですよ!)キャラクタがたくさん登場するので、どんな相手とめぐり合えるかが、次第に愉しみになっていく。

 単体で遊んでいたときはオリジナルのものと大きな違いは感じなかったが、通信をしたらとたんに印象が変わった。これは確かに新しい「たまごっち」だ。かつてのようにブームを巻き起こすのだろうか。

(C)BANDAI・WIZ 2004


□バンダイのホームページ
http://www.bandai.co.jp/
□「かえってきた! たまごっちプラス」のページ
http://tamagotch.channel.or.jp/frameset/plus.html
□関連情報
【2月3日】バンダイ、あの“たまごっち”が赤外線通信を搭載して復活
「かえってきた! たまごっちプラス」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040203/bandai.htm


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(2004年4月1日)

[Reported by 元宮秀介]


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