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【連載第81回】 あの、おもちゃを徹底レポート




誰もが待ち焦がれた超小型の戦車ラジコン!
コナミ「コンバットデジQ」【前編】

「コンバットデジQ」
「パンターG型基本操縦セット(左)」
「T34/85型基本操縦セット(右)」
発売 コナミ
価格 各5,980円
電源 アルカリ単3電池×4(別売)
発売日 9月16日


 以前レポートした「デジQ」の発売前にも相当の盛り上がりを感じたが、今回の「コンバットデジQ」への期待の高さはそれ以上に思える。日常的にオモチャをチェックしていない人でも、「あれはいいよね!」、「あれだけは絶対に買う!」と、「コンバットデジQ」への思いを熱っぽく語るのだ。確かに筆者も「手のひらサイズの戦車のラジコン」と聞くだけで、胸の奥が震えるような興奮を覚える。そう、いくつになろうとも、みんな戦車が大好きなのだ。

 全国的な発売日は9月19日なのだが、筆者は東京銀座の博品館で行なわれた先行販売で、2機種を入手することができた。注目を集める「コンバットデジQ」の魅力を、今回と次週の2回に分けて深く迫っていきたい。

パッケージ。小窓から本体がのぞく。「対戦機能搭載」の文字がひときわ目出つ ケースに収まったコントローラと本体。ほかにはマニュアルが付属している



「リアル」と「デフォルメ」が絶妙にブレンドされたデザイン

 9月19日に発売されるのは、「パンターG型基本操縦セット」と「T34/85型基本操縦セット」の2種類。いずれもコントローラが1台同梱され、価格は5,980円。そして、12月5日には「タイガーI型基本操縦セット」と「M4シャーマン基本操縦セット」と人気の高い2機種の発売が予定されている。

 まずはドイツ陸軍戦車の「パンターG型」から準備してみよう。本体をパッケージから取り出し、手にとってみる。従来のチョロQと比べるとひとまわりほど大きく感じられるが、それでも戦車のラジコンだと思うと、驚くほど小さい。本当にこれがキャタピラ走行をするの?と疑問が沸いてくるほどだ。

 ライトや機銃、そしてキャタピラが別パーツになっているため、ちょとした組み立てが必要だ。接着剤を使用するが、とくに難しいところはない。キャタピラも、一部を前輪に引っ掛けたあと、全体を軽く伸ばして、駆動輪に引っ掛けるだけ。作業をはじめて、約3分程度で完成するだろう。

 それにしても、何とも絶妙なデザインである。細部のディテールは、非常に緻密に作りこまれている。巷で評判の食玩ともいい勝負をしていると思う。それでいてチョロQらしい丸みを帯び、かわいらしさをも感じさせるようにアレンジされているのだ。あとは手に取る皆さんの好みで判断していただきたいが、筆者は「とても好き」である。

 そして砲台の上でひときわ目を引く、クリアパーツを使った部分は、赤外線を受光するレンズだ。これは別パーツとして用意されているハッチをかぶせることで隠すことができる。ただし、操作をするときは、ハッチを必ず外す必要がある。

組み立て前の「パンターG型」。キャタピラも未完成。カラーは彩色済みだ 取り付けるパーツは、ほんの数個。作業は、3分もあれば完了する
ディテールは、実際の戦車を忠実に再現しようとした狙いが伺える 完成形。消しゴムと並べるとそのコンパクトなサイズがわかるだろう



10分の急速充電で、15分の連続走行が可能

 専用コントローラは、双眼鏡を彷彿とさせるデザインだ。左スティックで戦車の前進と後退を操作し、右スティックで戦車を左右方向に旋回させる。砲撃は、コントローラの上部にある射撃ボタンを利用する。射撃ボタンは、コントローラを握るとちょうどひとさし指がかかる位置にあり、プレイステーションのL・Rボタンに似た感覚で操作することができる。

 電源はアルカリ単3電池を4本使用。コンバットチョロQ本体への電源供給は、コントローラ背面にある充電ドックを通じて行なう。充電時間は約10分。一回の充電で、約15分の連続使用が可能になる。

 はじめて遊ぶときは、充電後にIDの書き換えが必要となる。本体のIDは簡単に書き換えることができ、これによって複数の戦車を同時に走らせたり、チーム対戦を楽しむことができるのだ。

 このID書き換え作業、筆者は大いにとまどった。マニュアルには「コントローラの下にコンバットデジQを置きます」と書かれているのだが、何度くり返しても作業は成功しなかった。IDの書き換えが終わらないと、コンバットチョロQは動かない。何度もマニュアルを読み返し、試行錯誤をへて、ようやく成功した。筆者の体験からすれば、マニュアルは説明不足と言わざるをえない。「コントローラのIRレンズと、コンバットチョロQのレンズが上下に一直線になるように置く」と書くのがより親切だろう。入手後、もし筆者と同じような事態におちいったら、この方法を試してほしい。

コントローラ。双眼鏡に似た重厚なスタイル。他に類のない形だが、握りやすい コントローラの中心部には、スティックやボタンが集中する。使い方は次回のレポートで
コントローラの上部にある射撃ボタン。トリガーを引く感覚で扱えるのがよい 本体への電源供給は、このようにコントローラを通じて行なう



その場で急旋回する戦車独自の走行も完璧に再現

 充電が済み、IDの書き換えも完了。いよいよ動かせるときがやってきた。コンバットチョロQをテーブルの上に設置し、コントローラの左スティックを前に倒すと……前進した! 複数のキャタピラが回る軽やかなノイズを響かせながら、力強く前進していく。前進から後退へと、動作チェンジにも素早く反応する。左スティックを前に倒して前進の命令を与えながら、右スティックを左に倒すと、ゆっくりと左に旋回する。これが通常旋回だ。今度は反対に先に右スティックを左に倒しながら、左スティックを前に倒すと、その場で回転する左超信地旋回となる。この動作、まさに戦車だ! カッコいいぞ!

もう一台の「T34/85型」を完成させてみた IDの切り替えにより最大4台までの対戦プレイが楽しめる



射撃後のリアクションがいい!

 次は射撃をしてみよう。射撃には赤外線を利用する。ラジコンで砲台を操作することができないのは何とも残念だが、コストを考えると仕方のないところか。もう一台の「T34/85型」を組み立てて、テーブルに設置。「パンターG型」のコントローラの射撃ボタンを押す。すると、「T34/85型」がその場で急速に回転し、赤いランプを点滅させる。弾が命中した、という演出だ。同時に、弾を放った「パンターG型」は砲撃の影響を受けたかのように後退する。射撃にはBB弾などではなく赤外線を使用していると知ったとき、正直、筆者は「物足りないな」と感じたのだが、この演出を目の当たりにしたら、そんな不満もたちまち消えてしまった。ここまで派手にやってくれればオーケー! 主砲をぶっ放すのが、とても楽しい! このアクションを堪能するために、「コンバットチョロQ」は最低2台を揃える必要がある、と断言したい。周りに同好の士がいなくても、1人で2台買おう!

 「コンバットデジQ」の基本をお伝えしたところで、今回のレポートはひとまず幕を閉じたい。次回は複数の「コンバットデジQ」を使った遊び方をくわしく紹介しよう。

【ムービー】
走るコンバットデジQ
4.94MB/MPEG
主砲が命中!
1.34MB/MPEG


(C)2002 KONAMI

□コナミのホームページ
http://www.konami.co.jp/
□「コンバットデジQ」のページ
http://www.konami.co.jp/cp/micro_ir/combat/


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(2002年9月12日)

[Reported by 元宮秀介 (ワンナップ)]


ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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