マルクス・アウレリウス・アントニウスが統治していた古代ローマ帝国。“賢帝”と称えられたマルクスが、遠征先で病に伏す。「年老いた賢帝の跡継ぎは誰か」と噂する人々。マルクスの息子コンモドゥスとシリア属州総督カシウスが、その座をめぐり対立する。共同皇帝ルキウス・ウェルスは、賢帝不在のローマを支えることなく、貴族や豪商たちと“死のサーカス”に興じていた。円形の闘技場で行なわれる、剣闘士たちの死闘。特別な訓練を受けた戦争捕虜や奴隷たちが、命を賭けて戦う“ローマ市民の娯楽”は、生き残ったものに大いなる栄誉が与えられる。ゆえに貴族出身者が剣闘士に志願することもあったという。そして、今ここにひとり、新たな剣闘士が生まれようとしていた……
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