いずれの特殊感染者も、明確なゲームデザイン上の意図をもって導入されている。特に「BOOMER」については、開発途中に大幅な作り直しを経験したことがセッション中に語られている。Booth氏によれば、「BOOMER」は当初、「撃つ前に考えさせる」ことだけを目的として、爆発後直接ダメージを与える仕様だった。
だが、その仕組みがあまりに単純すぎ、悪意あるプレーヤーによる嫌がらせの良い道具になったことや、初心者が1度に全滅してしまうなど、ゲームバランス上の問題が浮上したため、仕様の再考が必要となった。そこで、当時存在した特殊感染者「SCREAMER」との統合が図られた。
「SCREAMER」は、プレーヤーから逃げ回りながらザコゾンビを召喚する雄叫びを上げるという特殊感染者だったのだが、大量のゾンビにまぎれて逃げていくので、プレーヤーにしてみれば何が起こっているのか全くわからないという問題を抱えていた。
そこで「BOOMER」の爆発、「SCREAMER」のゾンビ召喚という2つの機能を合わせて、現在の「BOOMER」が誕生したというわけだ。完成版のゲームで、「BOOMER」の胆汁がチームの連携を促すきっかけとしても働いていることは、プレーヤーの皆さんならご存知の通りだ