先行レビュー

ビアンカ・フローラを気負わずに選べるシステム搭載!「ドラゴンクエストモンスターズ4」先行プレイレポート

同じ目的を持つ2人の少女が出会い、モンスターの力を借りて一緒に冒険する最新作

【ドラゴンクエストモンスターズ4 枯れ木の国のビアンカ・フローラ】
12月3日 発売予定(Steam版のみ12月4日発売予定)
価格:
8,470円(パッケージ版)
7,700円(ダウンロード版)

 スクウェア・エニックスが、12月3日に発売を予定しているプレイステーション 5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/Steam/Microsoft Store on Windows用RPG「ドラゴンクエストモンスターズ4 枯れ木の国のビアンカ・フローラ」(以下、「DQM4」)。発売に先駆けてメディア向け試遊会が開催された。

 RPG「ドラゴンクエスト」シリーズの派生作品として、1998年より展開されている「ドラゴンクエストモンスターズ」(以下、「DQM」)。冒険で仲間にしたモンスターを戦わせるゲームシステムが伝統で、育成や配合など、本編とはまた違った魅力を備えたシリーズだ。その最新作となる本作は、「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」のヒロイン「ビアンカ」と「フローラ」を主人公に据え、2人の少女時代の物語を描いている。

 この体験会では試遊会用のデモ版が用意され、オープニングから冒頭1時間程度のストーリーと、ゲームをある程度進めた段階で行える「モンスターの配合」を体験することができた。気になるヒロイン選択や、ゲーム序盤のシステムなどを中心に、その体験レポートをお届けしていきたい。なお本稿のスクリーンショットはSwitch2版で撮影したものだ。

【『ドラゴンクエストモンスターズ4 枯れ木の国のビアンカ・フローラ』発売日発表トレーラー】

ビアンカとフローラ、そしてNPCのデボラも加えた3人が一緒に冒険!

 遠く離れた街、アルカパとサラボナに住む2人の少女、ビアンカとフローラ。2人の父親は同じ流行り病に倒れ、彼女達はそれを治すための手段を探していた。ある晩、枕元に現れた不思議な精霊に導かれた2人は、古い文献で見た病を治すための霊草「ソウルリーフ」が咲く里に続く「光の道」へと旅立っていく。

プロローグは可愛らしいイラストで展開される

 「ドラゴンクエストV」で大いに悩まされたビアンカとフローラの“究極の選択”を本作でも再び迫られるのか……!? と思いきや、同じ目的のもとに導かれ、同じ場所で出会った2人は、なんと一緒に冒険をすることになるのだ。

まさかの出会いを果たした2人は、一緒に旅をすることに
2人を導く精霊「わたぼう」から「モンスターマスター」の力をさずかる

 もちろん最初にビアンカとフローラのどちらかを選ばなくてはならないものの、2人は一緒に冒険をするためストーリー展開は同一。序盤をプレイした限りでは、両者の違いは見た目とスカウトしやすいモンスターの系統、そして戦闘時にサポート効果をもたらす「マスターのオーラ」のみとなっていた。さらにゲームを進めれば操作キャラクターの変更もできるようなので、あまり気を張らずに好みで選んでもよさそうだ。

 むしろ頭を悩ませそうなのは、この後最初に仲間になるモンスターをわたぼうに選んでもらうための性格診断のほうかもしれない。

2人の違いはこのような感じ。まずは好みで選んでみよう
わたぼうからのいくつかの質問に答えると、最初に仲間になるモンスターが選ばれる

 こうしてモンスターマスターとなった2人は、わたぼう、そしてこの序盤でNPCとして仲間に加わるフローラの姉「デボラ」と共に、この「カレキの国」に咲くというソウルリーフを探す旅へとおもむいていく。

精霊の「アゲぴぴ」と共にカレキの国にやってきたデボラ。2人の旅に合流する

冒険の舞台は「カレキの国」。地平線が見えるフィールドが斬新!

 ビアンカとフローラが旅するカレキの国は、その名の通り、枯れた木々と乾いた大地が目立つ土色のフィールドが広がっている。かつては別の名前で呼ばれていたこの国は、守護者である2羽の「聖鳥」と、突如降ってきた「闇星」に起因する出来事によって、国から豊かさが失われ、ソウルリーフもその数が激減してしまったという。

闇星の影響で正気を失ったテペルと、それを元に戻そうとするエルロ。2羽の聖鳥に起きた出来事がこの国に災いをもたらす
2人に助けを求めるカレキ王。その見返りにソウルリーフを探す手助けをしてくれる。時折繰り出すダジャレで周囲を凍り付かせる特技(?)の持ち主

 探索時に面白いのはその見せ方で、フィールドの奥側には常に地平線が見えていて、前方に移動するとその向こう側から情景が少しずつ見えてくる。まるで大きな球状のフィールドを歩いているかのような感覚が斬新だ。また、移動における画面酔いを抑えるためのカメラ設定ができるなど、プレイヤーをフォローする細かな配慮も行き届いている。

地平線が見えているフィールドにはモンスターの姿が。背景の小さな段差はジャンプで移動できる
フィールドには昼夜の概念があり、出現するモンスターが変わることもあるようだ

 この乾燥したカレキの国に、ちょっとした潤いを与えるのが、国王から授かる「聖鳥のじょうろ」だ。フィールドやダンジョンの要所にある「生命樹の根」にこれを使うと根が再生し、ルーラで瞬時に移動できるファストトラベルポイントとなる。さらにパーティの即時回復やモンスターの配合、預かり所へのアクセスが可能となるなど、便利な場所へと変化する。生命樹の根を見かけたら、忘れずに水を与えておきたい。

聖鳥のじょうろで水をあげた生命樹の根。上に乗っただけで仲間全員が瞬時に回復し、ルーラポイントや時間帯を変更できる休憩所となり、モンスター預かり所にもアクセスできる
じょうろはこちらに気付いていないモンスターに使うと驚いて逃げていき、その際にアイテムを落とすことがある

戦闘時の「スカウトアタック」で仲間にすることで即戦力となるモンスター達

 ゲームシステムは前作同様、シンボルエンカウントを採用している。フィールドでダッシュ移動をはじめ、戦闘速度の倍速やオート機能など、近年の「ドラクエ」シリーズにおける遊びやすさを重視した要素や設定もしっかりと備えている。

序盤はほとんどのモンスターが近づくとこちらに気付いて追いかけてくる
赤いオーラをまとったモンスターは強敵。パーティが育っていないうちは手を出さないほうが無難

 モンスターに接触すると戦闘が展開。戦闘はモンスターが行うスタイルではあるものの、「めいれい」や「さくせん」で細かく指示を出すこともできるので、感覚的には従来の「ドラクエ」シリーズとそれほど変わりはない。ただし後述の「スカウト」や「配合」によって、パーティメンバーが入れ替わることが多く、それに伴って戦術も変化していく点は本作ならではの醍醐味だ。

戦闘のコマンドは左下のアイコンをスティックで選んで決定する。倍速戦闘やオート機能の「おまかせ戦闘」も行える
モンスターマスターとなった2人は、戦闘中に1度だけ「マスターのオーラ」が発動することがある。戦闘を優位に導く特別な力だ
ダンジョンなどにはボスモンスターが立ちはだかる。戦う前にメンバーを厳選しておこう

 モンスターはコマンドの「スカウト」か、バトル後の“起き上がり”によって仲間になる。前者はプレイヤーが任意に実行することで、パーティ全員が「スカウトアタック」を仕掛け、表示されるスカウト率に応じて仲間になる仕組みだ。対象を弱らせたり、アイテムの「魔物のエサ」を与えたりすることで成功率が上昇する。スカウトに失敗して対象が「怒り」状態になると、その戦闘中は再度スカウトができなくなる点も従来通りだ。

パーティ全員で行うスカウトアタック。表示されたゲージの数値が高いほど仲間になる確率が上がる。100%なら確定だ
スカウトアタックを行わなくても、戦闘後にモンスターが起き上がって仲間になることもある

 仲間にしたモンスターは即戦力になるのも嬉しいところ。手持ちの枠が一杯のときはその場で「預かり所」に送ることができ、後で交替したり、配合させることが可能だ。

モンスターの特技は、戦闘勝利時に得られる「スキルポイント」を割り振ることで習得できる。特技だけでなくステータスの上昇効果などもあり、一部の要素は配合時にも受け継がれる
スカウトしたモンスターは最大8枠(パーティ4枠、スタンバイ4枠)が同行し、それ以外は預かり所に送る

 パーティを組めるモンスターは最大4枠で、それぞれの「サイズ」によって構成が変わる。サイズには「S」と「L」があり、LサイズのモンスターはSサイズの2枠分を必要とする。Lサイズはステータスの上限値が高く、頼りになる存在となるが、その分パーティの頭数が減るというリスクもあり、臨機応変な編成をすることがモンスターマスターとしての腕の見せ所となるだろう。

試遊の中盤で出会ったLサイズの「プテラノドン」。右下にLサイズならではの特性が確認できる

2体のモンスターからより強いモンスターを生み出す「配合」はレベル10から可能!

 2体のモンスターをかけ合わせて、新たなモンスターを作り出す「配合」は、ゲームをある程度進めることで、前述の再生した生命樹の根で行えるようになる。

 “親”となるモンスターを2体選んで配合をすると子が生まれ、パラメータや特性、習得済みのスキルの一部などを受け継いだ、野生の個体よりも素質の高いモンスターが誕生する。

配合は生命樹の根で行える。なお画像のモンスター個別の名前は、試遊版の仕様により海外名となっているが、製品版は日本名となり任意変更も可能だ
配合相手を選ぶと、配合後のモンスター候補とそれぞれの成長度、特性などが表示されるこれを参考に配合しよう
キラキラマークが付いた黄色い枠のモンスターは、特殊配合によって生まれる個体。両親より高ランクになったり、想定外の種族が生まれたりする
生まれてくる子は両親のスキルを3つまで受け継ぐことができる。迷ったときは、対応するボタンを押すと表示される「おすすめ特技」を参考に選ぶといい

 今回体験できた配合のプレイ時間は30分程度だったので、その手触りを確認する程度にとどまったものの、条件を指定して手持ちのモンスターから結果を逆引きできる「検索配合」もあり、これまでのシリーズ同様にじっくりと楽しめるものとなりそうだ。

配合を行うと両親のモンスターはいなくなってしまう。スタメンで使っているメンバーを配合するときは注意したい
条件を細かく指定して、手持ちのモンスターから生まれる結果を表示する便利な「検索配合」

わずかに残ったソウルリーフが炎に……テペルの復活を望む魔界の者が2人の前に立ちはだかる!

 物語は序盤から大きな盛り上がりを見せていく。わずかに残されたソウルリーフをなんとか発見したビアンカとフローラだったが、“魔界のショーランナー”を名乗る「魔界座長グルゴーマ」が現れ、ソウルリーフを焼き払ってしまう。絶望にうちひしがれる一行だったが、ソウルリーフ、ひいてはこの国の復活に繋がるわずかな希望を見いだし、再び旅へとおもむいていくのだ。

ソウルリーフを燃やしてしまうグルゴーマ。テペルを復活させるために暗躍する
一行の前に現れるモンスターマスター「エダ」と精霊「ワルぼう」のコンビ。果たしてどんな活躍を見せてくれるのか?

 筆者自身、久しぶりにプレイする「DQM」シリーズとなった本作。短時間の試遊ではあったものの、快適な操作感や丁寧なチュートリアルなどから、近年のリメイク作品を含めた「ドラクエ」シリーズ全般に通じる遊びやすさへのこだわりを感じることができた。生命樹の根といった独自要素も、本作の世界観と「DQM」シリーズのシステムが上手くリンクできていた印象だ。

初めて体験する要素にはメッセージが表示され、プレイヤーをフォローしてくれる
通信要素はカレキの国にあるこの「通信酒場」で行われる模様。どんなことができるのかは今のところ不明

 そして何よりビアンカ、フローラ、デボラの3人や精霊、モンスター達が実に可愛らしく、魅力的に描かれているのが大きな見どころで、特にヒロインの3人は、愛らしいビジュアルだけでなく、彼女達の未来へと繋がるような細やかなキャラクター描写には注目いただきたい。フィールドやメニュー画面における斬新な視覚表現も、作品全体にあふれるポップでチャーミングな雰囲気を引き立てている。

ヒロイン達の豊かな表情やセリフ回しが、それぞれの個性を引き立てている
歩いていくヒロインや仲間モンスターを横から眺めたメニュー画面。見せ方も凝っている

 コアなファンも多い「DQM」シリーズだが、筆者のようにシリーズから離れていたプレイヤーや未経験者も、心惹かれる魅力を備えた最新作。12月の発売を楽しみに待っていただきたい。