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【E3 2014】PS4向けアクションシューター「The Order: 1886」プレイアブルで出展
現実と異なる歴史を歩む、獣人を狩り人類を守る騎士団の戦い
(2014/6/11 20:23)
E3のSCEAブースにプレイアブルバージョンが出展されていたPS4向けアクションシューター「The Order: 1886」。今回、ゲームをプレイし、さらにディレクターのDANA JAN氏に話を聞くことができた。
「The Order: 1886」は全世界で2015年2月20日に発売されることが発表された。産業革命を迎えたイギリスが舞台だが、人類を脅かす“獣人”という種族と、彼らと戦い人類を守る“騎士団”の戦いが描かれる。現実とは異なる進歩を遂げた世界観が魅力の作品だ
鉄の粉をばらまき発火させて敵を焼く! 科学を駆使した超兵器を体験
今回の試遊バージョンでは、プレーヤーはいきなり敵に取り囲まれており、騎士団の仲間と力を合わせ彼らを撃退することとなる。彼らは“反乱軍”と呼ばれる人間達だという。どうやら騎士団の敵は獣人だけではないようだ。
プレーヤーと仲間の騎士団は周囲の建物から撃たれる中応戦していく。プレーヤーの武器は丸い弾倉を持つマシンガンのような「サーマイトライフル」。ところがこの銃は敵に向かって白い煙をぶつけるだけで、全然威力がない。敵から反撃を食らってしまい、あっさり倒されてしまった。
実はこのサーマイトライフルがぶつけているのは“鉄の粉”なのだ。これにサブ武器の燃焼弾をぶつけると粉が発火して周囲を火だるまにできる。粉をばらまき発火させるという独特の武器なのだ。なれてくると発火させてからさらに粉をばらまき燃焼をより強力にできる方法もわかってきて、かなり楽しくなった。
敵との戦いの中、仲間が倒れ、騎士団は建物の中に避難する。ここで主人公は小さな筒に入った薬品を飲み干す。これは「ブラックウォーター」と呼ばれる薬で、飲むと瞬く間に傷が癒える。しかしどこか危険なにおいのする薬品だ。主人公は危機に陥るとこの薬を服用する描写があるのだが……。
ここから敵の包囲を突破するために激しい銃撃戦が再開される。主人公は敵の包囲網の弱い部分を見つけ指示しようとするが、仲間の1人の鉄の粉に火花が着火、猛烈な炎が迫ってくる……というところでプレイ終了となった。
「The Order: 1886」は劇的な場面を積極的に挿入し、ムービーとアクションシーンをシームレスにつなげる。ディレクターのDANA JAN氏は、この映画的なドラマチックさこそ本作の大きなセールスポイントだと語った。キャラクターや世界観をいかにプレーヤーに伝えるかを工夫しているという。
産業革命のイギリスを選んだのは、時代の大きな変化、技術の飛躍的な進歩を遂げる時代に、現実とは異なった要素を入れたらどうなるか、というところに大きな刺激を受けたという。歴史の要素と、架空の歴史、超自然の存在という要素を組み合わせた世界を作り上げた。獣人という、科学で説明できない伝説も盛り込み、世界を構築していったという。敵に関しては多彩な獣人も注目ポイントだ。反乱軍などの敵の謎もまだ明かされていない部分がある。
世界のこだわりとしては、“車”は導入しない。この世界の騎士達は馬車で移動する。ただ少し未来に導入される飛行船や、電車は盛り込むとのこと。武器に関しては、「当時の科学で可能なガジェット」であるところをこだわっている。サーマイトライフルはマグンシウムの燃焼の科学の応用だし、レーザーガンのような「アークガン」も当時利用された最新科学による“電気”を応用した物だ。ちなみに騎士団は、「アーサー王の伝説」の流れをくむ集団だという。
発売時期が遅くなった理由に関しては、JAN氏はゲームとしての完成度を“最高のものにしたい”という想いで決断した。今回の出展はアルファ版といった完成度で、これからさらに磨き込んでいく。今後は難易度調整なども行なっていき、幅広いユーザーに向けたものにしていくとのこと。「The Order: 1886」はシングルプレイのみで、世界観やキャラクター、展開するストーリーをしっかり楽しんでもらえる作品を目指すという。
PS4だからこそ実現できた部分として、JAN氏は、グラフィックス、レンダリング、キャラクターのアニメーションなど多数の点を挙げた。PS4の性能を引き出した作品になることを自負しているとのことだ。ユーザーへのメッセージとしてJAN氏は「日本の皆様が興味を持っていただいたことは大変光栄です。アクションゲーム、ホラー、サスペンスドラマが好きな人、歴史好きの人、ストーリーが好きな人、幅広い人に楽しんで欲しいです」と語った。