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【特別企画】もうやった? ゲーマーが虜になる3マッチパズル「Candy Crush Saga」

3マッチパズルの帝王足り得るか! 「LINE POP」、「パズドラ」と対決比較

3マッチパズルの帝王足り得るか! 「LINE POP」、「パズドラ」と対決比較

 ここまで「Candy Crush Saga」について色々と書いてきたが、ここからは、ほかライバルタイトルとの特徴の比較を行なってみたい。今回取り上げるライバルタイトルは「LINE POP」、そして「パズル&ドラゴンズ」。筆者としては要注目の「Candy Crush Saga」ではあるが、今後3マッチパズルの帝王と果たしてなり得るのかどうか。そのあたりに注目していただきたい。

対「LINE POP」!

フィーバーモード突入時のようなスピーディーな展開が「LINE POP」の特徴。とにかく反射神経が物を言う

 第1戦目は、LINEの「LINE POP」。言わずと知れた無料通話・メールアプリ「LINE」をプラットフォームとした3マッチパズルで、ポンポンとオブジェクトを消していくスピーディな展開、そしてフィーバーモードで画面中が弾ける派手さがウリ。1ゲーム1分という短い制限時間と、リアルな友人とのスコアの競い合いがのめり込みに拍車をかける。

 「Candy Crush Saga」のゲーム進行は、時に立ち止まって考え、時にポーンと弾けるような、緩急ついたリズム感となっているのに対し、「LINE POP」は少ない時間でできる限りに点数を稼がないといけないため、常に画面を動き続けさせるスピート感がある。

 そのゲームシステムによって、「LINE POP」では消えそうな組み合わせを見つける周辺視野や反射神経、そして獲得点数をサポートするアイテムの使用が物を言う。LINEを経由したソーシャル機能ではこの点数が週替わりのランキングで提示されるため、「負けられない」、「悔しい」という感情にプレイのモチベーションが根ざしていると言えるだろう。

 「Candy Crush Saga」ではステージ攻略が目的となっているため、自分とステージとの戦いという趣きになっている。気だるいゆったりとしたサウンドも相まって、プレイ中は慌てるような場面はほとんど登場しない。友人がどのステージにいるかは知ることができるため、先を行くプレーヤーを追いかける気持ちも生まれるが、あくまで進むのは個々の道なので、それほど対抗意識は強くない。

 むしろ誰がどこにいるかはふと気づいた時に振り返るような雰囲気もあり、各ステージ1つ1つに対して取り組むうち、気づけば長い道のりを歩んでいた、というようなのんびりとしたプレイが可能なタイトルだ。

 スピード感、派手さ、そして友人との競い合いが重視なら「LINE POP」がオススメであるし、それよりは何サイクルかスピードを落とし、個人個人がそれぞれのペースで取り組めるのが「Candy Crush Saga」の特徴となっている。

対「パズドラ」!

ライト過ぎず、しかしやり込み要素は高いゲームシステムでゲームアプリ業界の横綱へと一気に躍進した「パズドラ」

 2戦目は人気ぶりでも株価でも世間を賑わせているガンホー・オンライン・エンターテイメントの「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)。パズルをこなしながらモンスターを育成していくRPGという「パズドラ」の特徴は、3マッチをさせる「ドロップ」を自由に移動させられるスマートフォンならではの操作方法に尽きる。「パズドラ」自体が3マッチパズルの変わり種のため、「Candy Crush Saga」とはまた違った装いがある。

 その特徴がゆえに、「パズドラ」ではドロップをグルグルと回転させて連鎖を狙うような、技術を突き詰めていくという志向が強い。技術が高ければ敵を倒す確率もぐんと上がり、モンスターの成長スピードにつながる。

 このパズル技術が中心となり、主力モンスターの選別とチーム編成、各モンスターの育成など様々な要素が加わることで、パズル技術を磨きながらモンスターを戦略的に成長させ、理想の編成を目指していくというゲームサイクルが「もう1度ダンジョンに挑戦しなければ」という気持ちを生み出させている。

 しかし「Candy Crush Saga」では、先にも述べたように技術はそこまで必要とされない。全体を通してあるのは、様々に趣向が凝らされたステージの形とギミックによるリアクションが「見ていて楽しい」、ということだ。次々に増えるギミック要素は「次はどんな仕掛けが?」と思わせてくれるし、それらのギミック要素が巧みに組み合わされて、ステージは期待以上に複雑さを増していく。

 運次第でトントン拍子にステージが進むこともあるが、もちろん技術を突き詰めることでステージクリアの確率は高くなる。次のステージに行きたいとなると自然とある程度のセオリーを探してしまうような作りが、「Candy Crush Saga」の面白味だろう。

オフラインプレイ可能な「Candy Crush Saga」が1歩リードか?

 時代の先端を行くモバイル系のパズルゲームと比較してみたが、今紹介したものとは別に、確実に「Candy Crush Saga」が上回っていると言える点がある。それは「オフラインでのプレイ」だ。

 「LINE POP」や「パズドラ」の場合、少なくとも通信環境がないとプレイすることができない。特に「パズドラ」の場合はタイミングによって特別なダンジョンが出現したりしてそれがまた面白いのだが、「Candy Crush Saga」では通信環境に関係なくプレイできるようになっている。

 例えば、オフラインでプレイし、ステージをいくつかクリアしたとする。その場合は、次にオンラインになった時に情報が更新(Facebookと同期)され、ライフなどのやり取りもその時に一気に受け取ることができる。場所を問わず、通信時間を待たずにプレイできるので非常に起動しやすいタイトルになるだろう。

 最初は「大したことない」と思わせつつ、ステージを重ねていくといつの間にかハマっている。奥まれば奥まるほど複雑に、コアになっていくという作りになっているので、ぜひ長年のゲームプレーヤーにも挑戦してほしいタイトルだ。

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(安田俊亮)