NAMCO BANDAI Gamesブースレポート

かめはめ波が撃てる! Kinect「ドラゴンボールZ」


6月5日~7日開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center



1タイトルに割り当てるにはかなり豪華な広さで展開していた「Tekken Tag Tournament 2」
鉄拳カーも登場

 今年のNAMCO BANDAI Games Americaブースは、全体の半分ほどの広さを使ってPS3/Xbox 360用対戦格闘「Tekken Tag Tournament 2(鉄拳タッグトーナメント2)」を出展。多数用意された試遊台では、常に多くの来場者が集まって対戦を繰り広げていた。

 その裏で、スペースは狭いながらも注目を集めるタイトルが2つあった。1つはXbo 360 Kinect用「Dragon Ball Z for Kinect」。「ドラゴンボールZ」の登場キャラクターになりきり、Kinectでバトルができるというアクションゲームだ。

 もう1つは、Wii U向けの新作となる「Tank! Tank! Tank!」。こちらは元々はアーケード版があり、それをベースにしながらオリジナル要素を追加した戦車アクションゲームとなっている。今回はWii U版を体験できるだけでなく、アーケード版も合わせて出展されていた。

 ここではこの2タイトルの試遊レポートをお届けする。スクリーンショットについてはこちらの記事にて掲載しているので、合わせてご覧いただきたい。




■ 悟空になりきって「かめはめ波」を撃てる!「Dragon Ball Z for Kinect」

見ていて楽しい「ドラゴンボールZ」なりきりプレイ

 アニメ「ドラゴンボールZ」に登場するキャラクターが1対1で戦うアクションゲーム。Kinectoを使った操作で、プレーヤーの動きがキャラクターのアクションにそのまま繋がる。1人称視点で進行し、まさにキャラクターになりきるゲームになっている。

 まずパンチやキックなどの基本的な攻撃は、そのまま手や足を出せばいい。敵が近ければパンチやキックを、遠ければエネルギー弾を繰り出す。パンチが連続でヒットすると、さらにパンチを繰り出せというアイコンが出る。素早くパンチを出せば、さらに連続攻撃が命中して敵を吹き飛ばす。

 もちろん敵も攻撃してくる。遠くから飛んでくるエネルギー弾は、上半身を横に動かして避けたり、手を払うように動かして弾き返すことができる。また時折、強めの一撃を放ってくることがある。その時には避けたりガードしたりという姿勢の指示が出るので、素早くその姿勢を取れば攻撃を防げる。

 といった部分は、格闘ゲームにおける「弱攻撃」の話。本作の面白いところは、溜めが必要になる必殺技だ。画面左に出ているポーズを取り続けると、その横にあるゲージが徐々に溜まっていく。その間も敵は時々攻撃を仕掛けてくるので、その時は避けつつ、ゲージを溜めるポーズを続ける。

 ポーズは技によって異なり、孫悟空の「かめはめ波」ならば右腕を引いて左手をその前に。ピッコロの「魔貫光殺砲」ならば右手を額の前に持ってくる。ゲージが溜まれば、技の発射時のポーズを指示される。「かめはめ波」ならば両手を前に突き出すポーズだ。ポーズがきちんとできれば、キャラクターがおなじみの必殺技を放ち、相手に大ダメージを与えられる。

 Kinectが登場した時、誰もが想像したであろうゲームではある。ただ来場者はみんな必死になってパンチやキックを繰り出し、あるいは「かめはめ波! かめはめ波!」と何度もポーズを決めていた(ゲージが溜まっていないので出ないのだが)。それをゲームの形にしてくれただけでも嬉しい限りだ。キャラクターもうまくアニメの絵を再現しており、誰かがプレイしている様子を見ているだけで結構楽しい。

 北米での発売は2012年10月の予定。日本では今のところ発売される予定はない。デベロッパーは株式会社スパイク・チュンソフトとされており、純国産タイトルということになる。


とりあえず手足を出しておけばパンチやキックが繰り出せる敵も攻撃してくるので、指示されるポーズで回避
「かめはめ波」を撃つためには、まずポーズをとってゲージを溜めるゲージが溜まったら、手を前に出す指示が出される。ポーズが取れれば「かめはめ波」で大ダメージを与えられる




■ Wii U GamePadでマルチプレイも楽しく快適「Tank! Tank! Tank!」

Wii U版を早くも試遊できた
アーケード版も合わせて出展

 デフォルメされた戦車を操縦し、他のプレーヤーと撃ち合うという、シンプルなアクションゲーム。日本では2009年にアーケード版が登場し、シンプルでありながらオリジナリティのあるゲーム内容で存在感を示している。

 Wii U版は、基本的なゲーム内容はアーケード版と同様で、最大4人までの同時プレイに対応している。砲塔の向きすら動かせない戦車なので、とにかく真正面からガンガン撃ちまくる。ゲーム中にはマシンガンやミサイルなど、攻撃力の高い武器を拾って使用できることもある。

 特徴的なのはWii U GamePadでの操作に対応している点で、その機能のいくつかを使っている。まず複数人での同時プレイの際に、本来ならば画面分割されるところを、Wii U GamePadのスクリーンに表示させることで1画面分を節約。例えば2人プレイならば、Wii U GamePad側に1P、テレビ側に2Pの画面を表示することで、画面分割なしにプレイできる。

 アーケード版にあったプレーヤーの顔を写真で取り込む機能は、Wii U GamePadに搭載されているカメラを使って実現。2人以上のプレーヤーがいる場合は、ゲーム開始前にWii U GamePadを他のプレーヤーに渡して1人ずつ撮影していく。

 また会場では体験できなかったが、Wii U GamePadのプレーヤーが戦車ではなく巨大な敵キャラクター「コング」を操って他のプレーヤーと対戦するモードや、1人でも楽しめる「ストーリーミッション」も収録し、家庭用ならではの多彩なモードを用意しているという。

 北米では2012年冬発売予定。日本でも発売される予定だが、発売日および価格は未定となっている。




【その他の出展タイトル】
「二ノ国 白き聖灰の女王」が海外展開4人対戦の「パックマン」筐体が今年も登場
Windows用「DARK SOULS PREPARE TO DIE EDITION」は映像出展のみ
PS3/Xbox 360/Windows用アクションアドベンチャー「STAR TREK」も映像出展のみ。こちらは艦長なりきり撮影会が大人気

(2012年 6月 10日)

[Reported by 石田賀津男]